一章『プログラム・ゲーム』
昨日―
二人はイリーの父親の経営する会社ビルへと足を踏み入れた。
新開発中のプログラムゲームの見学だった。
そのかわり協力もする、という条件で。
その高層ビルに入り、案内にエレベーターまで案内される。
エレベーターでは父親が待っていた。
そして、最上階に着く。
新プログラムゲームはなかなかの物だった。
自分の意識をゲームの中へと組み込むのだ。
そうすれば、より一層リアルさが増していた。
しかし、事態は突然起きてしまった。
天候が悪くなり、雷が落ち始めた。
その雷の影響を受け、プログラムが異常を起こしてしまったのだ。
イリーとミルはそのプログラムの中へと入ってしまった。
それも、意識じゃなく、肉体まで。
そして、その世界に着き、間もなく、レベッカという少女に会う。
「貴方達…人間ね」
彼女は人間だった。
随分前からここに住んでいて、世界に詳しかった。
「貴方達以外にも、人間はいるわ」
レベッカは希望をたくす言葉を言った。
「このゲームは世界各地で開発されていてね」
「ならなんで、この世界に入ってこれたんだ?」
イリーの質問に、レベッカはすぐさま答える。
「このゲーム、雷に弱いっていう弱能力があるの。それで雷が落ちればすぐ異常を起こして、
人間はその中へと入ってしまうらしいわ」
レベッカの説明は詳しかった。
前から居座っているものの、これだけ知っているのは少しおかしい。
イリーはそう思っていたが、そんなものは何処かへ行った。
そして、そのすぐ後だった。
タチの悪い連中に捕まり、レベッカは犠牲になってイリー達を守った。
「レベッカ!」
イリーの声は届かず、レベッカは連れて行かれた。
そして、今現在、男を倒したのだ。
「休憩も、長くちゃいけないぞ」
イリーが言う。
「敵が来るから?あいかわらず心配性ね」
バカにするような口調でミルが言った。
イリーはすぐに「うるさい」と返した。
「とにかく、親父が今プログラミングをしてると思うから、それまで生き延びるんだ」
「あら?レベッカを助けるんじゃないの?」
ミルがまた言った。
「ああ、それをこなしてから、な」
そういう安息を邪魔する奴は、必ず現れる。
今、この時も。
「誰だお前は!」
「ほぅ…人間か」
人の二人組みが立っていた。
「俺は、ザクセル:ケリー」
腕組みをして見ている男が名前を悟る。
「俺はエルバ:イギル」
二人の自己紹介が終わると、イリーは聞いた。
「お前達は、人間か!?」
その質問に、二人は反応した。
「フン、威勢のいいガキだな」
「俺らは人間だが、お前達は」
「人間だ!」
イリーが叫ぶ。
「信じてくれ!」
もう一度叫んだ。
「…まぁいいだろう、信じてやる」
エルバが言った。
「ところで、あんたら、レベッカって奴を知らないか?」
ザクセルがそんな事を言うとは夢にも思っていなかっただろう。
「レベッ…カ?」