表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
Q  作者: ねこまんま
4/178

Q - ■<状況3>

■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<状況3>


見渡すかぎりは、

なだらかな丘陵が広がり、

この世界の植物でおおわれている。

背の低い緑草が、いちめんに広がっている。



地面よりまっすぐ伸びた緑の茎には、

陽をうけるべく大きな葉が茂り、

互い違いに生え競っている。


その先端に、

六花弁の白い花を咲かせ、

いちめんの緑に、ひとしく白を重ねている。



野は、

凪いだ海面のように、

なだらか滑らか緩やかに壟(うね)っている。



また、

辺りは、

岩石・巨石がところどころに顔を見せている。


地殻のはたらきで、盛りあがって出来たものがあり、

それらは、風雨にさらされて大いに顔を見せている。


火山のはたらきで、遠くから降って来たものがあり、

それらは、地に抉り込むように突き立っている。





*****





ニャ「これは、ピクニックにうってつけニャ!」

ミャ「まさしく、ピンク肉ミャ!」

二人して喜んで、

背負っているリュックを、

『ゆすゆすユスユス』揺すっていた。



「どっちも違うわよッ。」

「さ、私たちを感知して動きがあるから、周囲を見張りなさい。」

私は、守護者の動きを警戒して、

二人に注意を促しつつ、あたりに気を配った。



身体組成がカオス生(星)命体とコスモス生(星)命体とのあいだで揺れ動く、

この身体を感じつつ、『うンッ』と一つ伸びをした。



今回は、タクティカルベストの下に同じ黒色のタクティカルインナーを着てるから、

胸の先っぽの、ぷっくりポッチリが擦れて痛いってことはないわね。

サラシも巻いてきたし♪



ニャ「ニャーさー!」

ミャ「ミャーさー!」

と、返事をしつつも、



ニャ「ミャー、おいらのリュックからオニギリとってニャ。」

ミャ「ニャンくん、ぼくもぼくもオニギリとってミャ。」



互いに、リュックの中に手を入れあって、

互いに、大きな塊りの包みを取り合って、

互いに、『はい、これこれ』と交換し合って、

互いに、『ぱくぱくパクパク』とかぶりついて、

互いに、『おいしい、おいしい』と食べあっていた。



ニャ「梅星オカカ、うまうまニャー♪」

ニャ「ニャう~ん、ちゅッぱいニャ。」



ミャ「C[ツェー]チキン魔与根、うミャーうミャー♪」

ミャ「ミャう~ん、まよまよミャ。」



「・・・#凸」

そんなもの、

携帯型簡易合成食の

『フードスティック』で十分じゃないのよ。

でも、二人にとっては、これがヤル気スイッチになるのね。

きっと、ね・・・。





*****





そろりソロリ、そろそろソロリ、それは動き出した。



星に、

現れた、

入りこんだ、

雑じりこんだ、

[ア]亜なるモノ、

[イ]異なるモノ、

[ウ]迂なるモノ、

[エ]獲なるモノ、

[オ]汚なるモノに反応した。



(※:[エ]餌なるモノ、[エ]穢なるモノ、)



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<出現3>あるいは<春風胎動3>


地にふりそそぐヤサシイ陽の光、

吹きわたるヤワラカイ緑の風、

野にひろがるカグワシイ白き花々、



その白き花ビラは、

ひらひらヒラヒラとそよいで、おだやかに揺れていた。



風がやんだ。

風が凪いだ。

風がもうベタ凪いだ。

なのに、たくさんの花ビラが、

いっせいに、nパッーと散り舞いあがった。



その瞬間、すべてが白にそまった。



地が、

震えあがった。

盛りあがった。

突きあがった。



地より、

轟音とともに、

『もりもりモリモリ』

壟(ウネ)りあがった。

『nズッ、ウゥゥゥーーーンンンnnnッ!』



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<遭遇3>


空をまい野をおおう、

すべての白い花ビラが晴れた。

真白きモノが、確かに其処(ソコ)にいた。

地中より『もりもりモリモリ』と盛り上がり勢いよく現れでた。

それは白亜壮麗にみえる王宮建築のように周囲の景色から際だっていた。



「なにが来たのッ?」

「なにが現れたのッ?」

「わー、きれいなお花畑ーなんて見とれてるヒマなかったじゃないのッ!?」

三人は、なす術なく地に倒され転がされ、跳ね踊った。



地が、

ゴラゴラ荒ぶり、

ゴリゴリ怒り、

ゴルゴル唸り、

ゴレゴレ抉り、

ゴロゴロ雄猛り、

ゴンゴン轟いた。

それほどの大衝撃であった。



ニャ「きれいニャー、花ふぶいてるニャー・・・(=^@_@^=)アワワワワァニャ」

ミャ「しろいミャー、白ふぶいてるミャー・・・(=^@_@^=)アワワワワァミャ」

二人は衝撃に目をまわして、混乱していた。

ただ、口をアの字にあけ、だらしなく全開放していた。

ただただ、あうあうアウアウ、あわあわアワアワしてるだけだった。



「ほら、しっかりしなさい。出たわよ出たわよッ。(パンパン)」

「これからが大変なのに、正気になりなさいッ。(パンパン)」

私は、二人のそばにニジリよって、軽くパンパンと叩きおこした。



「最ッ悪ぅ、これじゃ土レモン、黄土イエローよッ。(パンパンパン)」

私も、転がりまわって半ぬげ半めくれ、おしりもプリンペロンになっていた。

地中の鉱物も噴き出して苦土[クド]・呉須土[ゴスド]まみれ、

身体まわりの黄土・泥土をはらい落としながら、



「艦の購買ストアで買った可愛い『パステルレモン』が、」

「『ババてるアレもん』になっちゃったじゃないのッ!もうッ#凸!」

脱げかけの下着と、

ずれ掛けたミリタリーパンツを直しながら怒って言った。



「もう変な臭いッ、あらいやァ~ん、困ってしまいますわぁん♪」

「・・・はッ、何ッ、いま私なんて言ったのッ?、何このポーズっ!」

「・・・これはいったい、なんの記憶ッ、なんの過去世ッ、なんの因縁・果ラマリっ!?」

腕を鼻先にもって来て、

体まわりを、くんかクンカしながら、

不思議ポーズをとったことに、自分でビックリしていた。



(※:パステルレモン[Ppastel Lemon]、レモンシフォン[Lemon Chiffon]、黄土イエロー、~→パンツ・識札・携帯型簡易合成食、とイメージ。熾烈・烈士「レモン」→烈士「熾烈・レモン」、『万策打つ手なし、糧秣尽きたーッ!』、)

(※:黄、黄禍、黄渦、黄桜、桜花、オウ、オウカ、コウ、コウカ、コウナンカ、サイコウカッ、ムムムムムムムムムッ・・・見本市ーッ!)

(※:出る杭は打たれる、出ぬ杭は埋もれる、出すぎた杭は抜かれる、出たラメーは受ける、出たラーメンは食べる、でたラメー、・・・出鱈目ッ。)





其れは、三人の泡くってフウため息(アワテフタメキ)の混乱・大変さをよそに、

モリモリ盛り出てきて地面のうえに腰をドッカとおろしていた。

それは、巨大ホタテガイ的ナニカであった。

(ズッシリと、デデーンとしていた。)

その巨体を身動きさせず、

それは鎮座していた。

動かざることは、

山の如くに。

。。。。。旦



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<対処3>


ニャンとミャーは、

リュックを近くの岩陰に下ろすと、

中から、小さな肩掛けバックを取り出した。



それは、

いろいろ入ってるようで、

こんもりモリモリと膨らんでいた。

何ならオニギリ10個は入りそうであった。



それを右肩からたすき掛けに、

そして互いに『いざ』と合図をした。

2人は、装備も気合もやる気も準備を整えた。





そして、

2人は戦闘を開始した。





2人は、

守護者にたいして、

左右に分かれて岩陰に隠れた。



脇から、

コッソリ顔を出して、

様子をうかがっていた。



守護者に動きなし。

やはり、こちらも様子を伺っているか、はたまた、

まさかの、余裕をブッコいて胡坐かいてるかの様にジッとしていた。



ニャンは、

隠れていた岩陰から飛び出した。



ニャ「これをお見舞いするニャン!」

ミャーは少し離れた場所から、いけいけーと応援していた。



ニャ「それ、ぽ~いニャッ!」

ニャンは温熱玉『紅(クレナイ)』を、守護者に向かって放り投げた。



私はその温熱玉の色をみた。1兆℃ッ!?

二人して事態無理解めッ!



D「ニャーンッ!、宇宙の一角を作り変える気ッ!」

私は怒鳴った。

もちろん作り変える前に、守護者の核(コア)も、この惑星も、

そして我々もろとも消滅するだろう。



そもそも、

穿孔・踏破先の、よその宇宙様の一角で何する気よッ!

このバカニャンはッ!



守護者は、

貝殻状の上下2枚の巨大な外装殻を少し開けて、

奥の中央にある乳白色眼球をこちらに向けて見ていた。

乳白色眼球の大きさはニャンの背丈くらいあり、

狙いつけるには申し分ない大きさであった。



そこへ、ニャンの放り投げた温熱玉『紅(クレナイ)』が飛び込んだ。

すかさず、守護者の巨大な外装殻は閉じられた。



ああ、グッドタイミングにして、バッドエンディングね・・・。

瞬間、私は目を閉じた。

すべて、終わりね。

まだまだ、何も果たさぬまま終わるのね・・・。



しかし、

守護者は、外装殻が堅く閉じられたまま、何事も無く存在していた。



不発かしら?

そんなはずは無い。



外装殻が閉じられる瞬間、

確かに、温熱玉の威力発現を感じて覚悟を決めたのだから。



そのとき、守護者から、

異様な気配が、ただよい出してきた。



いままでの、

白亜壮麗にみえる王宮建築のような、

そんな厳かとも云える雰囲気が、

『ガラリ』と変わった。



外装が開いたとき、

乳白色眼球はそこに無く、

黒色眼球へと様変わりしていた。



それは、

これまで静かに黙し、

隠然たる存在を示していたモノから、



それは(まるで)、

これから烈しく発し、

顕然させる事態を秘めてい(るかのようであっ)た。



(※:変化・変貌・変容に、気づけない。から、気づいたフリ夫、振り尾、フリフリニャ~♪)





*****





「あれって、本気を出させたって感じよね。」

「やばいわよね、これって。」

ちょっと、

いや、ぜんぜんモノ凄く、

いや~な感覚に囚われていった。



ニャンは、この事態を起こしたことに懲りてないのか、

それとも、まったく理解していないのか、

つぎの温熱玉を投げようと肩掛けバックから、

得意げに『灼(シャク)』を取り出そうとしていた。



「こ、こんどは1京度ッ!?」

その温熱玉の色を、チラっと見て私は愕然とした。

あのバックの中は、どれだけ作って持ってきたのよ。



「あのばかニャンは、私たちの命を危険にさらして一体どうすんのよッ。」

「もう、腹立ち捲くりよッ。」

「えいっ!」

呼び掛けるより、こっちが早いと、

腹立ちまぎれに、注意喚起させるために、

手近な大石をニャンに向かってブン投げてやった。



『どゲンッ』


「ぷニ゛ャン!?・・・(ばタンッ)」



「あッ、当たっちゃった・・・。」

「あらッ、いやねぇ、目を回しちゃったわぁ。」

「もう、何なのかしらぁ。ほんとにねェ・・・・・。」

ホント困っちゃうわぁ、と私は腕組みをした。



「ミャー一人じゃ、心もとないし、」

「私も行くっきゃないわよねッ。」

タクティカルベストの収納ポケットを、

上から押さえて中身を感じつつ、準備に取り掛かった。





守護者は、

体全体をゆらしながら、

ニャンたちに向かって、

『にじりにじり、ニジリニジリ、』と動き出していた。





「やばいわ、やばいわ、」

「『識』展開して、こっちを値踏みしながら近づいて来るわ。」



私は、向こうにいるミャーに向かって、

ハンドサインを出した。

『ああして、こうして、そうしたら、DOよッ!』



「ミャッ!」

ミャーも分かったらしく、ハンドサインを返してきた。

『ミャーして、ミャーしたら、ミャーといくMYAーッ!』





「よし、作戦決行よ。」

「また、かぶって上げるからね。」

私はトンガリ魔女帽をぬぎ、今いる岩陰のできるだけ岩肌に隠れるように、

型崩れしないように、やさしく押し付けて、そっと置いた。



再度、状況確認。

二人を見わたした。



右手近く、岩の陰で目を回して気絶してるニャン、

右手向こう、大岩の陰にいるミャー、

ミャーに、作戦を合図した。





「GOッ!」





そして、

私は、ミャーのいない反対方向に、守護者に接近する斜線方向に走り出た。

右肩腕に黒(クロ)識札の5枚重ねで、その効力を右側重点に、

頭部と右半身を守る体勢で、守護者に相対させつつ。



もうッ、

これ、手持ちの黒識札全部よッ!



ミャーは大岩の陰で、タイミングを見計らいながら、

いつでも温熱玉を投げられるように低い姿勢のままでいる。

肩掛けバックから取り出した、

温熱玉1千度の『橙(ダイ)』と1万度の『朱(シュ)』を両手に持ちながら。



守護者は外装殻にしっかり守られ、間から覗く黒色眼球は、

余裕の狙いすましで、こちらを向いて見てきた。



私の方をッ!



瞬時、

黒識札3枚一気に、黒色眼球の識攻撃で食われた。



『パシュッ、パシュッ、パシュッ、』

紫青色の雷炎をあげて爆(ハ)ぜた。



黒識札は、因縁因果の「律」を一瞬で、

「解」析(カイセキ)、そして分「解」(ブンカイ)されてしまった。



その識攻撃の前に、私の防御もままならない、

黒識札は、時間かせぎの身代わりにもならなかった。



黒識札に織り込まれている黒糸(コクシ)の発動する間もなかった。

異常に高レベルの眼識(ゲンシキ)を持ってるわねッ、

常に発動・展開してるのかしら、ねッ!



ほぼ同時に、ミャーの温熱玉が投げられたッ、

守護者の目前で地に・・・落ちたッ!?

届かないッ!?

そして跳ねたッ!?



一瞬、黒色眼球の注意がそちらに向きかけたッ、

良かった、

黒識札は残り2枚ッ!

でもッ! 甘いッ!?

向きかけた黒色眼球が、こっちに向き直ったッ、



「ちッ」

私は一気に走り距離を詰めた、外装殻の中へ、

黒色眼球の元へ飛び込んだ、右ショルダーアタックの姿勢で、

黒色眼球はこちらを向いたッ!

外装殻も閉じたッ!

閉じ込められたッ!

もう逃げ道なしッ!



上のほうで、大爆音が響いた。

中まで届かずに跳ねた温熱玉だろう。

派手なのを作ったようねぇ、

でもッ、



黒色眼球は、私の体当たりの瞬間、『黒色顎球』と変わるが早いか、

右ショルダーアタックの私を、

黒識札2枚ごと!

右腕ごと!

右半身を蔵(クラ)って来たッ!



『パシュッ、パシュッ、』

最後の2枚は呑まれながら、

紫青色の雷炎をあげて爆(ハ)ぜた。



せつなッ、

私は、吼えたッ、

激苦にッ、痛みにッ、奴にッッ、そして、



「前世から引き継いできたお守りだったのにぃ゛ッ!」

「とっておきだったのよぉ゛ッ!」

「くらいなさいぃ゛ッ!」

「阿弥陀如来(アミダニョライ)轟(gヲ゛)ぉ゛ッ!!」



残った左腕で、白色の識札を、

『黒色顎球』の頭に思い切り貼り付けてやった。



『パァッ、』

白色の閃光雷炎をあげて爆(ハ)ぜた。



それは「解」放され、

『黒色顎球』を包みこみ、まばゆい程に白光ッ。





守護者は、

核(コア)を失い、全てがもろくなり、内側から爆砕爆散した。

術の発動者であっても巻き添えだろう、この超近接距離では・・・・・。





奴は、

なぜ最後に、識攻撃から物理攻撃に変えたのか、

私の鬼魄(キハク)に気おされ、攻撃を見誤ったのか、


最期を覚悟したがゆえに、一矢報い苦しめようと、

餓ムシャラに大傷を与えに来たのか、


それとも、廻律(プログラム)に従い、

私ごと蔵(クラ)い尽くそうとしたのか、


今となっては、わかる由もなかった。





私は、

蔵(クラ)いちぎられ、



身体は吹き飛び、

地にたたき付けられ、

血まみれで身動きできず、

天をあおいで血だまりに身を浸し、

かすれて幽かな呼吸音のみになっていた。





「k、今回は、・・・k、核(コア)は、・・・ムリ、yよねぇ・・・n・・・。」


薄ぼんやりと見えていた視界が、暗転した・・・。





ミャーは、

岩陰から出ると、



恐る恐ると、

近寄ってきた。



無残の塊と化した其れを、

涙目いっぱいにして、のぞき込みながら、



「ご主人様ミャぁ・・・ミャー・・・ミャー・・・」

と泣いていた。



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<守護者3・・・巨大ホタテガイ(帆立貝、スカルプ)的ナニカ>


ナンジャリル・ナンジャリアーン→ニャンとミャーと私が対応。



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<事例3>


ニャ「真っ赤らニャー♪ (ジタ)」


ミャ「真っ赤らミャー♪ (バタ)」



ニャ&ミャ「モルュミルュジュルュリュも、真っ赤らニャー♪ (ミャー♪) (ジタバタ)」


ニャ&ミャ「アサヒもユウヒも、真っ赤らニャー♪ (ミャー♪) (ジタバタ)」


ニャ&ミャ「ちまだり、おだまり、まッかモらー、ニャー♪ (ミャー♪) (ジタバタ)」





「呑気に・・・、歌ってるわねぇ・・・コフッ・・・fッ・・・、」


「無事だった、よう・・・ね・・・ぇ・・・ガフッ・・・gッ・・・。」



私はまだ、死んではいなかった、


だが、死んでるようなモノだった。





「神経経路・・・遮断、・・・体液経rオ・・・シャだmm、」


「・・・シキ量・・・ryウ出しs・・・・・シャdアmm、」


「・・・う、上手く、・・・ナイわ、ね、ぇ・・・グボッf・・・bッ・・・。」



私は、意識が混濁・混沌・泥没・ニ゛グュr|(ウ゛)ワー・・・・・の暗転寸前の中、

自己回復が、ぜんぜん間に合わない中、

何とか、次の手を考えていた。





「・・・(持ってかれたわねぇ、痛みと流出は抑えたけど、体液が足りないわぁ、)」


「・・・(やってくれたわねぇ、まさかねぇ、あそこで来るとは。)」





「・・・(ああ、少し回復したかしらぁ、)」


「・・・(でも、体液が足りない、体組織が足りない・・・。)」





「・・・(さっきから、)」


「・・・(あの二人は何してるの・・・、)」



「・・・(あの守護者の残骸の体液の海、粘液汁液溜まりの中で、)」


「・・・(あいも変わらず、ジタバタと赤潮塗れになって・・・・・。)」





天をあおいで仰向けのなか、

動くことも身体を起こすこともできず、

目の端に映る二人の様子だけが気になっていた。





ニャ&ミャ「真っ赤らニャー♪ (ミャー♪)、」


ニャ&ミャ「まッかニャらー、まッかミャらー、まッかモらー♪」


ニャ&ミャ「まからのニャらかも (まからのミャからも)、」


ニャ&ミャ「まッからニャー♪ (まッからミャー♪)」





いつまでも、

このままでは、

埒があかないので、

私は二人に呼びかけた。



なんとか、

声をだして、

二人に呼びかけた。





「あnなたたtち、こっち、k来なsさい・・・、」


「私のt体液、・・・体s組織に、nなりなさい。」





ニャ「ニャっ!(ピャッ!)」


ミャ「ミャっ!(ピョッ!)」


ニャ&ミャ「そ、ソ、そ、ソ、それはニャんと (ミャんと)・・・フルフル、フルフル。」



「大丈、b夫よ、c血肉を・・・h補充する・・・dだけよ、」


「識核(コア)まで・・・t食べる、わけじゃ・・・nないわ、」


「それに、いっとk、・・・元の、wしの、nに・・・還る、dだけよ。」


「s、さ、美味sしそうな・・・モノに変わrりなさい、」


「摂取、sしやすい、k形にね。」





「(シブシブ、シブシブ)・・・(ドロロンニャ)、」

「美味しそうな特大カーラアーゲニャ♪」


ニャンは、変化した。


『おいし~よ~』とばかりに、『ころんコロン』と揺れていた。



「(シブシブ、シブシブ)・・・(ドロロンミャ)、」

「美味しそうな特大ギョーザーミャ♪」


ミャーは、変化した。


『できたてだよ~』とばかりに、『ぴょんピョン』と跳ねていた。





「(自分で言うな)・・・(ぱっくん)、」


「(あなたたちが食べたいものでしょ)・・・(あんぐり)、」


「・・・モオゥシャモシャ、モオゥシャモシャ・・・ンゴックン、ングックン。」





ニャ&ミャ「・・・(タベー、ラレー、タァー・・・)。」



私は、養分を体内に美味しく飲み込み摂り込んだ。



「ふんッn! (ニュラ゛ッバァァッ)」


私は、欠損部分を思い切り生やした。



「ああぁ、そう・・・、」

「あの子(個)たちが血塗れでジタバタしてたのは、」

「あれを浸潤させてたのねぇ・・・・・。」



いま、私の身体の中に摂り込まれた “ 養分 ” が、

体液中を、体組織中を、駆けめぐり浸みわたっていた。

その中に、隠れて潜みて含まれていたモノを知覚していた。





ニャ&ミャ「マあああアアアぁぁぁァァァ、」

ニャ&ミャ「カあああアアアぁぁぁァァァ、」

ニャ&ミャ「ラあああアアアぁぁぁァァァ・・・・・、」





私の中に取り込まれた、

ニャンとミャーの声が体内奥底から響いていた。



血肉の補充とは別個に、私の中にQ蔵・収蔵されたるものは、

「マカラ・・・・・。」





■Makara=マカラ:

 此(シ)宇宙、全宇宙、君に夢宇宙、盲宇宙を統べるものの、

 封印されし、秘匿されたるマカラ小宇宙。

 宇宙規模の巨躯無辺を誇るマカラ大星海獣。

■鮫鰐種族の生命湧昇の象徴・印、

 人間体種族の女性に大人気の耳飾、魔殻(マカク / マガラ)、等。

 出処出典:無限書庫回廊からQにまつわる文献より。



(※:マカラ大星海獣:

 呑舟之魚[ドンシュウのウオ]ならぬ、

 呑艦[カン]之魚ならぬ、

 呑星[セイ]之魚ならぬ、

 呑宙[チュウ]之魚という二つ名がまさにピッタリくる大星海獣である。

 「でかいよ~、でかすぎるよ~!」

 「せめて、呑星くらいに負けといてくら~さいッ!」)



(※:魔殻(マカク):

 『星魔』が星をまる呑みにしたものの食あたりをおこし、

 消化器官~循環器官~脳髄索が不具・不足・不能となりそのまま死滅してしまい、

 そのまま星の外殻となったもの。

 あるいは、星命体が無事ならば擬似星殻となったもの。


 このさき、星の進化の大分岐がおこった場合・・・マカクの果てに・・・。

 「あ~そういうことか~・・・。」

 「え、どゆこと?」

 「思いこみ? 思いつき? 思いすごし? 思いおこし? おもいこし?」)



(※:単一均一細胞・アメーバ・ゼリー・ゲル・カオス生命体・無核生命体、)

(※:多数混在細胞・動物・植物・結晶・有機・無機・ヒエラル・コスモス生命体・有核生命体、ヒエラルキー[名]hierarchy階層・序列、)


(※:圧縮・折り込み・織り込み・機織り・畳み込み・潜在化~→イクスパンド[動]expand・エクストラクト[動]extract・デフロスト[動]defrost・ディプロイ[動]deploy・解凍・解封・拡張・出現・展開・表出・常在化~→第1形態、)

(※:第1形態~→メタモーフォウズ[動]metamorphose・メタモーフォシス[名]metamorphosis・具現・化身ケシン・顕現・降臨・憑依・変化ヘンゲ・変性・変態・変貌・顕在化~→第2形態、;卵→幼虫・蛹→成虫、)


(※:第1形態~→ふだんの時の状態、とイメージ。)

(※:第2形態~→本気だした状態、とイメージ。)

(※:第1形態と第2形態との差を、守護者にあわせて特色出せれば、良いのかな、とイメージ。)


(※:j解析・分析+v分解・分離~→核(コア)・析出・抽出・摘出・露出;brmd?~→j+v=b~→JV型)

(※:検査、精査、精検、検定、査定、解析、分析、)


(※:ニ゛グュr|(ウ゛)ワォー…、=激しい痛み苦しみ、足掻き呻き慄き、g*o音)

(※:nル゛gグrオ゛オ゛オ゛ォォォ、nグrゴgオ゛オ゛オ゛ォォォ)

(※:ニ゛ル゛ュg|(ウ゛)ワェー…、=激しいあぐ味・いぐ味・うぐ味・えぐ味・おぐ味・おえ味・にが味、(×)倦(アグ)み(=嫌になる・飽きる・暇を持て余す)・アクビ、えずき、r*e音)


(※:多遍量・光「解」析=白色(ハクショク)の識札、白(シロ)識札、白(シロ)=なみたいていの「解」析(カイセキ)・分「解」(ブンカイ)・理「解」(リカイ)ではない、光(コウ)レベルな「解」析である。

~→某守護者の黒色眼球は眼識(ゲンシキ)の能力に特化されてたため、光(コウ)レベルで多遍量な「解」析に耐え切れず法「解」(ホウカイ)したのであろう。

とは言うものやはり、一識~六識が平均的に高かったとしても法「解」(ホウカイ)は免れないであろう・・・。シランケドォッ!シランガナァッ!!)



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<エピローグ3>


「さぁッて、帰艦回収時刻もそろそろだし、身体もだいたい戻ったし、」

「帰りしたく帰りしたく~ッと、ごキカ~ン♪ごキカ~ン♪」



さぁてと、

両手を『ぱんっパンッ』と叩き、汚れを弾き払い、

私は、岩陰に隠して置いたトンガリ魔女帽を手に取り、



爆炎・爆閃・爆風でずい分短くなりバサバサになった髪を、

手櫛でおさえツツととのえツツ無理やりズイっと被り、

うん・・・・・と・・・・・ちょいちょいと被り直した。



「また、あえたわね。・・・フフ。」

顔や頬に付いてる、

泥なのか血糊なのか血肉片なのかナンナノかわからないコビリ付きを、

右手人差し指でポリポリと掻きつつピンピンと飛ばしつつ見ばえを整えた。



左鼻穴から血まじり鼻汁がタラ~っと垂れるやいなや、

すかさず右鼻穴を右手親指で押さえてッ、



「フンッ!(びっちゃッ!)」

手バナを派手にブッパなした。



「フッフッフッフッフッ・・・、」

鼻息タンギングをして鼻の通りを確認した。

鼻頭に残ってたコビリ付きを右手人差し指でピンと飛ばしつつ、



さてと、まわりを見渡して・・・、

ふと思った。



「あらッ!?」

「来るときと帰るときで、員数が違うわッ、」

「あらあら、まぁまぁ、どうしましょう♪」



■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■■■□■■

<母艦居住区3等船室3>


記憶の共有、記憶の継承、記憶の整合性、意識の鮮明化・・・、


識量多大枯渇からの回復、

識量渦大不安定からの回復、

識量不浄混濁からの回復・・・、


回復・・・・・回復・・・・・回復・・・・・。


身体の構成が回復していた。


ワタシは目を開けた。





D「・・・・・。」

ニャ「ご主人!戻ったのニャン?」

ミャ「ミャ(ま)ーすたー!」



「ああ、回復したようだ。」

2人は開口一番、ワタシにじゃれ付いてきた。



「ていっニャ。」

「ていっミャ。」

ひとっ跳びにやってくると、



「ニャニャニャんッ、ニャニャニャんッ、ニャニャニャんッ、」

「ミャミャミャんッ、ミャミャミャんッ、ミャミャミャんッ、」

ニャンとミャーは、ネコパンチを繰り出して、

ジャレ殴りをしてきた。



「今回の収穫は・・・そう・・・たしか・・・、」

「ニャぁ?」

「ミャぁ?」



「ワタシの身のうちにQ蔵されたな・・・。」

腹のあたりに手をおき、

『うん』と自らにうなずいた。





*****





いま、

ワタシは、

両手の平から、

黒糸(コクシ)を放ち、

ていねいに紡いで織り成しながら、

ふと思いついた、あるモノを作り出していた。



それは、

両手のあいだで、

空中に黒糸(コクシ)が浮かび、

溢れ綾なり渦(カ)ら舞い丸めて膨らんでいた。

何とも得たいの知れない不気味にうごめく闇黒心臓のように、



『みゅるみゅるみゅる、ミュルミュルミュル、』


『・・・む゛ム゛ム゛ム゛m゛m゛m゛・・・』


闇黒流圧を、刻みこみ響かせて、鼓動していた。



『むにゅむにゅむにゅ、ムニュムニュムニュ、』


『・・・む゛ム゛ム゛ム゛m゛m゛m゛・・・』


闇黒流動を、勢いうねり滾らせて、拍動していた。



『もにゅもにゅもにゅ、モニュモニュモニュ、』


『・・・む゛ム゛ム゛ム゛m゛m゛m゛・・・』


闇黒流量を、押しだし巡らせて、脈動していた。









見るモノは、あざやかに放たれて溢れてくる色彩。


聞くモノは、かすかに仄めいて響いてくる囁き。


匂うモノは、さわやかに甘めいて香りくる蜜桃。


味わうモノは、たおやかに艶めいて優れたる月露。


触れるモノは、なめらかに蠢いて象りたる異霊(ことたま)。


知るモノは、はるかに辿りて彼方よりくる怪這い(けはい)。









夢に、

夢のなかにて、









「・・・間蔵(マクラ)。」

ワタシは、この闇黒丸々とした塊を、

そう呟いた。





「まくらニャッ!」

「まくらミャッ!」



「まくろニャ?」

「マクロミャ?」



「マカラニャッ!?」

「マカラミャッ!?」



「ぷニャ♪」

「ぷミャ♪」



「ぷぷぷの、ぷ~ニャ♪」

「ぷぷぷの、ぷ~ミャ♪」

笑い合っていた。



ニャンとミャーは、

何か面白かったらしく、

いつまでもどこまでも、

果てなるまでも遥かなまでも彼方なまでも・・・、


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ