恋愛脚本家
恋愛脚本家。
それが、僕の仕事。
聞きなれないだろう。
僕が作ったものだから。
僕以外に、存在しない。
外見、内面、セリフ、シチュエーションなどなど、詳しく決める。
そして、女性に一日、その物語を演じさせて、恋愛サポートするサービスだ。
僕は色々決めて、脚本を書くだけだ。
完成した脚本を、依頼してきた女性に渡した。
ラブストーリーは、始まった。
相手の男性は、このことを知らない。
だから、途中で変更することは、やむを得ない。
指定したセリフが、うろ覚えの女性。
指定した服装を、恥ずかしがる女性。
芝居っぽい女性。
途中で台本チェックする女性。
休憩を要求する女性。
棒読みする女性。
台本を見続けている女性。
喋る前に喉を整える女性。
まだまだ、このサービスは、綻びだらけだ。
今日は、様々な書き換えなどで、忙しくなりそうだ。