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ティアリーナ 10歳 誘拐

今日は2話を投稿します。

よろしくお願いいたします。

 フランクス伯爵邸———


「ここは…… どこ?」


 猫耳の少女は目が覚める。周りを見回す。

 周りが花柄の壁紙で貼っている壁。窓の両側に金色の糸で刺繍したカーテンが掛けている。自分がふわふわのベッドに横にしている。ある貴族のような少女が自分の手を繋いて、うつぶせになって寝ている。


 少女が憶えだした。このご令嬢こそ、自分の命を助けた恩人である。


「うん…… 」


 ティアリーナが少女の動きを感じて、目を覚ました。


「あなたがお目覚めですか? もう大丈夫よ!」

「あん…… あなたは!」


 少女がベッドから起き上がりたいが。足に力が入らないため。ベッドに倒れてしまった。


「あなたの傷をまだ治ってませんよ! 医者は静養しなければならないと言いました! 早くベッドに入ってください!」

「ダメだ! トラ族の娘として、命の恩人に感謝しなければいけない! 助けてくれで、大変ありがとうございました!」


(トラ族? 猫族じゃないないか~)

「いいえいいえ、大丈夫ですから。私はティアリーナ、あなたは?」

「ミ… ミユー」

「それでは、ここはあなたの家ですよ。よろしくね~ ミユー」


 生まれてから、奴隷として育てていたミユーが、初めて家のぬくもりを感じました。

 ミユーの心には、ティアリーナが既に主人のような存在になった。


 一週間後。伯爵家の庭園———


 爽やかな午後に、二人の少女が庭に遊んでいる。先日満開した鮮やかな花びらが、風で空に舞っている。

 父アラウドが軍事会議を参加したため、剣の稽古は休みだ。

 母メアリーがそばに娘を見守って、久しぶりの微笑みが露わになる。


「ミュー~ こっちに来て、チョウが舞えっていますよ~」

「お嬢様! 走らないでください!」


 さすがトラ族の回復力、たった一週間の間で、ミューの傷は全部治っていた。

 今はティアリーナのメードとして働きになった。

 ミューにとって、お嬢様を守ることは自分のすべてである。


 ミューがやっとティアリーナに追いついた。

 トラ族の自分より速い人間族の少女がミユーにとって、不思議だった。


「お嬢様! 早すぎますよ!」

「ウフフ~ ミユー、みてみて~」


 色とりどりのチョウが妖精のように、ティアリーナと一緒に舞っている。

 ミユーが驚嘆とした顔が露わになる。

 お嬢様は本物の天使だ! ———ミユーはそう思っている。


「ミュー~ あなたは本当に凄いですよ! ジク様以外にあなたは初めて私のスピードを追いついた人ですよ~」

「それは… トラ族のスピードは元々人間族より速いですから」

「なら、私は全速で走ります。ミユーが追いかけて試してください~」


(身体加速四倍!)

 ティアリーナが目に見えないスピードで前へ飛び出した。

 ミユーが渾身の力で走っても、追いつけなかった。


「お嬢様! どこにいますか? 早く出てきてくださいよ!」


 ティアリーナの姿が消えたため。ミユーが凄く焦って、周りを探す。

 実は、ティアリーナがその後ろに生えている茂みの後ろに隠れている。


(あさってる~ あせってる~ 今すぐ飛び出して、ビックリさせるよ~)

 ティアリーナまだ小悪魔の笑みが露わになる。

 しかし、外に飛び出す瞬間。後ろからハンカチのようなもので口が当てられてしまう。

 変なん薬の匂いを嗅ぎ、意識が失ってしまう。


「ティアリーナ様! 早く出てくださいよ! お願い!」


 茂みの外に、ミユーが更なる気が急いた。


「ミュー。何が起こりましたか? ティアリーナは何処に…?」


 ずっと側に見守っている母メアリーが、異変に気付いていた。慌てでミユーのところに行った。


「奥様! お嬢様が… お嬢様がいなくなってしまった!」

 ……


 当日の夜。フランクス伯爵邸———


「私のせいだ! 私があの子を庭に遊ばせないと、彼女が誘拐されなかった!」


 母メアリーの瞳から涙を流れながら、悲しみを込めた声で自身を非難する。


「まだ誘拐されたことを確信できない。安心して、ティアリーナはきっと大丈夫だ!」


 父アラウドの内心にも、じっとしていられないほどの焦燥を感じる。

 しかし、家族のため、娘を救いため。落ち着かなければいけない。


「ミユー、事情の経緯、最初から詳しくて教えてくれ」


 ミユーが胸に締め付けられたように苦しんでいる。泣き声で、事情の経緯をもう一度話していた。


「あたしのせいで、お嬢様がいなくなった!」


 ミユーが事情を述べた後、まだ泣き出した。

 父アラウドが思考している時、屋敷のドアが「ドン」と開いた。


「伯爵殿! ティアがどうしたか!?」


 第三皇子のジクーロイドが、僅か二年の間に、既に立派な王子に成長した。ティアリーナが行方不明のことを聞いたとたん、気が焦りじりじりして、すぐ馬に乗ってここに駆け来た。


「わかった! 第三皇子ジクーロイドとして、騎士団に命じる! 帝都全域を探せ! 絶対にティアリーナ伯爵令嬢を探し出す!」


 事情を聴いたジクーロイドがすぐ騎士団に命令する。

 例えば全国の人力を使い果たしてもティアを探し出す ———ジクーロイドが思う。


 この瞬間に、どこからの矢が窓のガラスを破れ、床に刺し込んだ。上には手紙のようなものを結んでいる。


 ジクーロイドが手紙を外して、開く。


『ティアリーナ=フランクスの身柄は預かった。無事に帰して欲しなら。明日の前に、50万ゼニを用意しなさい!』


 手紙の中にダイヤモンドを鏤めているイヤリングが床に落ちて、閃いている。


「これが、ティアのイヤリングだ!」


 突然の凶報で、全員が薄い刃物で背を撫でられるような戦慄した。

 ジクーロイドが氷を胸に当たられたようにひやりとした。真っ直ぐに外へ走っている。


「待ってください!」


 ミユーの声がこの静寂を破れた。全員の視線が彼女に集めている。


「お嬢様の居場所が分かった!」



【作者からのお願い】


まず、自分の拙作をお読み頂き、誠にありがとうございます。


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