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久しぶりに。いつ以来でしょう?

タイトルと更新が一致。偶然です。

 久しぶりの外出です!嬉しいのでもう一度、久しぶりの外出なのですよ!行先は海岸沿いの漁村で、最近開発した新型の漁網について直接話を聞きに来たのです。

「こんにちは、網の使い勝手はどうですか?」

「ええ、とても使いやすくなりました。まさか網目の違いだけで、こうまで変わるなんて思ってませんでした。女連中からも、修理しやすくなったと好評です」

 以前の漁網は単に糸を組み合わせただけで、一箇所が破れたら全体を解いてからでなければ修復出来ませんでした。殆ど作り直し、と言えますね。劣化も激しく、乾燥が甘いとすぐに腐ってしまいましたし。

 前世でやっていたレース編みから思い付いた方法でしたが、実験段階ではなかなかの強度がありましたし、修復も破れた箇所を切り取れば編み直せます。糸も素材や撚り方を見直して、腐りにくく頑丈に出来ました。これで効率が上がるので、漁獲量の改善が見込めるかな、と思ったのです。結果そのものはまだ出ていないものの、現場としては好感触のようです。うんうん、苦労した甲斐がありました。調整担当として、主にナーザスが。

「それなら良かったです。使ってみて何か不都合があれば、役人を通してになりますが、気軽に伝えて欲しいです。無理だけはしないでくださいね?」

 人口調査から、各町村部に代官というか、役人というかを置く事にしました。移住についてはこちらへ書類が上がるものの、出産や死亡についてはなかなか報告が来ない為です。それらの記録を任せるのと同時に、私達への要望や苦情が集まる事を狙ったのです。直接任命方式ではありますが、定期的に行う試験の成績次第で、人員の入れ替わりが発生します。安くない給金を出しているのです、手抜きや怠慢は許しませんよ?


漁村を見た後は、近くの農村部へ顔を出します。新しい鉱脈が見つかり、そこで産出された金属が驚く程に純度が高かったのです。粘りのある鉄で、強度を確保しつつも欠けにくい刃物を作る事が出来たのです。

王都で開発された物でしたが、報告を聞くと同時に購入を決めました。斧だけでなく、鍬や鎌などにも使うようにしています。生憎量が出回っておらず、領地全体には行き渡っていませんが。

それらの試作品を試験的に一部の農村へ支給した所、作業性が向上し、子供らを気軽に学舎へ通わせられるようになったそうです。大きな子供もいたものですねぇ・・・。女性陣からすれば、家事を手伝わない男は皆子供ですか、そうですか。

「お嬢、あっちで村長が呼んでるそうですぜ?なんでも、町の鍛冶屋が何か作ったそうで」

ここの農村部には、数人の鍛治職人が常駐しています。王都から派遣された職人の中に、何人かいたのです。その人達から手解きを受けた人員が、農村地域を中心に配置されています。ゼノアが一日でやってくれました。翌日、あからさまに寝不足な顔で出てきた時は笑わされましたね。自室で寝入った後、全員で大爆笑していたのは秘密です。


「領主様、これがうちの鍛冶屋と木工職人が造った新作です」

そう言って見せられたのは、一般的な住宅程に大きな何かでした。螺旋状の杭が下に取り付けられていて、上部には十字の物が見えます。・・・何ですか、これ?

「さしあたって風車と名付けました。上部の羽根部分が風を受けると、繋がっている縄が巻き上げられ、一定の位置で接続が切れます。下の杭は連動していて、縄と一緒に巻き上げられるのですが───」

説明するより実践してみましょう、と他の人らが手で羽根を回し始めました。羽根が回るのに合わせて杭も上がって行き、ある高さで落ちてきます。するとどうでしょう、杭が自動で地面を掘っていきます。地面に杭を埋めるには手作業で掘るか、櫓のような物を組んで上から打ち付けるという方法が主流でした。

手作業ではあまり深く掘れず、櫓を組むには多大な時間がかかっていますが、これは組み上げたら移動させられる上に数名で組み立て出来るようです。使用する縄の長さで深さを調整出来るので、どのような作業にも使えるのでは、と思います。はてさて、これを造るに思い至った経緯を聞いてみましょう。

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