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建設ラッシュ。予算が・・・?

遅くなりました。反省はしてる。

 王妃様達との契約(密談)も終わり、後は計画を実行に移すだけです。その為には大量の書類を作り、認可させないといけないのですが・・・。

「ねえ、ナーザス」

「駄目です。既に予算枠は確保済みだとしても、それでは領民が納得しません。ここはしっかりはっきり、お嬢様の言葉で納得させられる書類をご用意ください」

 食い気味に言ってきました。声をかけただけなのに、何故分かったのでしょう?伊達に長年付き合ってないですか、そうですか・・・。

 領地の予算を公開する過程で、毎年どういった事に使用したかを領民へ公開しています。希望すれば誰でも閲覧出来るので、周辺貴族も何名かは見ているんですけど。お陰で取引希望の書簡が多い事この上ないです。諦めてください、と遠回しに返答するのに疲れました・・・。

 制度を作り運用段階に移ったとしても、効果が実感出来なければ意味がありません。ここは是非、自分の目で見てみたかったんですが・・・。決して書類仕事が嫌だとか、書くのが面倒なんて事はありませんよ?ええ、本当に全く、これっぽっちも・・・。

「説得力が無いと、自分で理解出来ていますよね?」

 はい、申し訳ありませんでした・・・。でもでも、これだけは譲れないのです。意地でも代筆を認めさせます!


 ・・・駄目でした。ナーザスはもちろんゼノアも、そしてケイトさえも首を縦に振らないのです。終いにはお父様とセバスがやって来て、自分でやりなさいとお説教されました。何でいるんですか、お父様・・・。

「早馬を送ったところ、王妃様が来ていると聞いてね。大急ぎで来たんだけれど、もう帰ってしまわれたかな?」

「そのようですね。ではもう一度じっくりと、領主たる者の心構えをお話してさしあげましょう」

 ごめんなさいごめんなさい、許してください・・・。セバスのお説教もですが、お父様からのも怖いのです。決して怒鳴りつける訳ではなく、笑顔のままただ冷めきった声で淡々と話されるのです。背筋が凍るのもそうですが、表情と雰囲気の差が激しく、いたたまれない気持ちになるのです。これならまだ、セバスのお説教の方が可愛く思えてしまいます。


 そのまま居残ったセバスとナーザスに見張られる事四日、予算審査の書類が完成しました。定型が存在しない、新しい事業である関係で全て手書きで行う外なく、手がとても痛いです・・・。うう、あとでケイトにマッサージしてもらいましょう・・・。

「まだ拙い箇所もありますが、まあ合格点でしょう。これに懲りたら、仕事を抜け出して外出など考えない事ですね」

 ・・・セバス、絶対許すまじ・・・。容赦無い執事らに見守られつつ、今日も今日とて執務室に引きこもるのでした。

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