第1回 エジプト古王国 クフ王
第1回 エジプト古王国 クフ王
エジプト古王国時代とは、紀元前3000年頃、今から5000年ほど前にメネス王がエジプトを統一してから、紀元前2650年頃までの時代のことをいう。
この時代に建造されたのがピラミッド。その中でも最も有名なのが、ギザの三大ピラミッドと呼ばれ、その中でも最大のものが、クフ王のピラミッドとされる。
「そうだ!私がクフ王だ!
このエジプトのファラオなのだ!」
しかしクフ王のピラミッドは有名でも、クフ王という王様が実際にはどんな王様だったのかに関しては、ほとんど記録が残っていないのだという。
したがって後世の歴史研究家の空想で書くより他ないというのが、本当のところだ。
ピラミッドを何の目的で、どのように建設したのかというのを、クフ王本人に聞くことができれば、実はそれが一番てっとり早いことなのだが、そうもいくまい…。
ピラミッド建設が国家事業として行われ、大勢の労働者たちが駆り出されたことだけは明らかだ。
その労働者たちの会話から。
「おい、なんでもこのピラミッドという建造物は、4500年後まで残っていくようなものになるらしいぞ。」
「そんな、4500年後のことなんか、考えてられるかってんだ。
とにかく俺たちは積み上げるための石を、一つ一つ運んでいくだけだ。」
「それぞれ役割分担もあって、しかも交代制で、何日かのうちの1日2日は、休日になるらしい。
さらに休憩時間もしっかりと、いつからいつまでと決まっているらしいな。」