人間の後継者・・それは新種の 『 人 間 』
冬。
東京。
1月。
雪降る。
〈チュンチュン〉
鳥がさえずる。
要「・・〈パチ・・パチ・・〉」
プラモデル作り。
徹夜。
要「ああ・・もう朝か・・まあいいか・・今日はふぁあ・・休みだし・・」
高校生の深森要。
喧嘩は弱く、体は細い。
何もかも平均、普通の男子高校生3年生。
しかし、一つだけ。
他の人よりも優れた才能があった。
それは、人一倍臆病で、用心深いという点だった。
ベッド〈ギシギシ〉
要「ふぁあ・・おやすみ・・」
耳栓をして寝た。
夕方。
要「・・」
目が覚めた。
要「・・ん・・・・」
伸びる。
要「・・は・・・・ふぁあ・・さって・・起きますか〈ギシ〉」
一階に降りる。
両親は離婚。
母親と一緒に暮らしていた。
NHK対策でテレビはない。
冷蔵庫を開ける。
水のペットボトル。
要「〈ゴクゴク〉・・ぷは〈バタン〉」
要「・・」
静かだ。
要「・・?」
静かだ。
要「・・?・・変だな・・何も聞こえない?」
自動車の音が・・聞こえない。
それどころか・・何も聞こえない。
要「耳栓は・・とってる・・・・おかしい・・本当に無音だ・・いつもなら車の音やバイクの音が時々・・・・何で?」
二階に上がる。
洗濯モノをいつも干してるベランダの窓を静かに開ける。
要「・・」
一瞬見ただけでは・・何も・・変化はないように見える。
がーー。
道路に血?
向こうの家にも・・玄関に・・血?
要「・・(変だ・・何・・あれ・・血?・・・・よく・・分からないな・・でも・・あんなの普通片付けるよな・・何で?・・それに・・さっきから・・何も聞こえない・・変だ・・まじでおかしい・・誰も居ないみたいに・・ああ・・これって・・異世界系か?・・やっべえ・・だとしたら・・作業着のおっさん待たないと)」
?「アア・・」
要「(え?)」
見るとそこには明らかに怪我人のおばさん。
要「(ええ?)」
背を低くする。
?「ア・・アアア・・」
よたよた歩いている。
要「(おかしい・・おかしい・・何であんなに・・怪我してるのに病院とか・・救急車が呼ばれない?・・それに・・アレって・・まるで・・ゾンビ・・)」
?「ア・・アア・・」
通り過ぎていく。
要「・・」
要「(何だよアレ・・)」
静かに部屋に戻る。
窓は閉めない。
自分の部屋に戻り、スマホを・・。
ネットが繋がらない。
要「?・・あれ?」
充電を・・。
要「・・あれ?・・ん?・・あれ?・・」
充電が開始されない。
要「・・まさか・・うそ・・うそだろ」
さっきは意識しなかった。
もう一回冷蔵庫を開けた。
動いていない。
要「・・うそー・・止まってる・・電気が・・まじでかよ・・」
二階に戻る。
窓を静かに閉め、リュックをクローゼットから引っ張り出す。
要「なんてこった・・なんてこった・・ああ・・嘘だろ・・神様・・神様・・何で・・嘘だろ・・嘘だろ・・何で・・くそ・・嘘だろ・・嘘だろ・・夢だ・・これは夢だ・・夢だ・・夢だ・・そうだ」
ほっぺをつねる。
要「痛い・・」
うなだれる。
要「痛い・・くそ・・痛い・・痛いよ・・何で・・ひっぐ・・まずは状況を整理する・・グス・・はあ・・ええと・・まず・・窓からは街の方は見えない・・多分・・煙とか・・あがってるのかな・・んで・・んで・・ええっとお・・くそ・・くそ・・考えがまとまらない・・・・落ち着け・・ふう・・ふうう・・」
落ち着いた。
要「まずは・・確かめないと・・んで・・もし・・バイオだった場合は・・場合は・・・・場合は・・・」
無理ゲー。
要「無理ゲーだろお・・ここは日本だっての・・はあ・・銃なんかあっても・・人間にしか意味ないだろうし・・走るタイプだったら・・大群だろうし・・返り血触っただけで毛穴から感染するかもだし・・グリーンハーブなんか落ちてないし・・・・アメリカ軍は何やってんだよお・・くそくそ」
暫く静かに泣いた。
要「はあ・・ヘリの音が聞こえない・・テレビのヘリも・・いない・・軍のヘリも・・戦闘機の音も・・車の音も・・聞こえない・・爆発音も・・聞こえない・・どうして・・答えは決まってる・・全滅なんだ・・そうとしか・・考えられない・・悲鳴も聞こえない・・くそ・・悲鳴が聞こえないよお・・くそくそお」
夕暮れから・・夜になってくる。
要「・・朝を・・待つか」
医療品。
釘抜きつきの金槌。
水。
トイレットペーパー。
パン類。
お菓子。
肉類・・は・・腐る為持っては行けない・・。
暗闇では・・明かりは点けられない為、調理は出来ない。
母親のお酒のおつまみの乾燥お肉を戸棚から出す。
大量のライター。
ステンレスコップ。
歯磨き粉一本。
歯ブラシ3本。
重曹小袋一個。
着替え類。
タオルを出来るだけ。
食料と、水、そして着替え、トイレットペーパーだけで既に大きいリュックはパンパンだ。
ベッドに寝転ぶ。
要「・・暫く・・此処で暮らすか・・俺の勘違いだって事も・・ただの・・そうだ・・ただの電気料金未払いなだけ・・そうだ・・きっとそうだ・・今夜母さんが帰ってくれば・・全部分かる・・もし・・帰ってこなかったら・・来なかったら・・くそ・・帰って来なかったら・・うぐ・・・・母さん・・」
翌朝。
要「・・」
眠れなかった。
要「・・帰って・・来なかった・・か・・・・・・・・・〈ギシ〉」
起き上がる。
要「・・とにかく・・確かめないと」
長くつを履いた。
静かにベランダの窓を開け、外にそろりと出る。
辺りを見渡す。
誰も・・何もいない。
雪が降っている。
小さいハシゴを立てかけ、屋根に登る。
要「はあ・・はあ・・」
息が白い。
街の方を見た。
要「嘘・・だろ・・」
ビルからは何本もの黒煙が。
住宅街、学校、その他方面からも。
要「うそ・・だろう?・・嘘だと・・嘘だって言ってくれ・・マジかよう・・マジでかあ・・・・」
もっと見渡す。
ゾンビは見えない。
要「・・グス・・はあ・・こんな寒いと・・出歩けない・・でも・・腐れない食料は・・もって・・6日・・いや・・5日・・これじゃあ・・出掛けないと食っていけない・・うそお・・もう・・まじでかあ」
ぼやきながらはしごを降りる。
はしごを外し、窓を閉めた。
要「・・どうしよう・・どうしよう・・」
ウロウロ。
要「規模は?・・多分・・全国レベル・・生き残りが居たとしても・・俺レベルだろうし・・宛には出来ない・・感染方法が分からないと・・飛沫か、接触感染だったら・・戦うわけにはいかないし・・」
ウロウロ。
要「夏になったら・・蚊で移るかもしれないし・・冬で良かった・・ああもう・・お手上げだっての・・どうせなら寝ながらゾンビになりたかった・・ああ・・神様・・俺にどうしろって・・はあ・・とにかく・・街の方へは行けない・・かと言って・・移動手段も・・音が出るからなあ・・田舎に・・いや・・島に行かないと・・沖縄・・そうだ・・沖縄なら・・よし・・まずは・・沖縄を目指そう・・」
フード付きのダウンを着て、九州を目指し、家を出た。
暫く歩く。
要「はあ・・はあ・・」
何も・・いない。
要「・・移動・・してるのかな・・南に・・多分皆移動するよな・・東京湾から船で移動したいけど・・多分・・いや・・一応行ってみよう」
6時間後。
色々あって東京湾に着いた。
風が凄い。
要「さっぶ」
要「・・とりあえず・・船・・船・・いねえ!?」
船は一隻もなかった。
要「ああ・・皆考える事は同じって事か・・歩きで行くしかないか・・この分だと・・ホームセンターも多分、簡単な船は・・ないな・・」
仕方なく海沿いを歩く。
要「・・歩きで・・東京から・・沖縄まで?・・う~ん・・現実的じゃないなあ・・それに・・鹿児島に辿り着いたとしても・・多分船は一隻もないだろうし・・沖縄までどっちにしろ行けないじゃん・・どうしよ・・」
暫く考える。
要「北海道しかない・・か・・確か・・青森からトンネルで繋がってるって・・何かで知ったな・・」
暫くまた考える。
要「・・やっぱり・・北海道しか・・今の所・・ない・・かな」
逆方向に歩き出す。
北海道を目指し、歩き始めた。
ゾンビ達は走るタイプだった。
が、日の光に弱いらしい。
逃げた先が太陽が出ていた時があった。
その時分かった事だった。
晴れた日だけに歩いた。
曇りの日は隠れて眠った。
雨の日は眠った。
生きた人間には会えなかった。
たった一人だった。
青森県。
要「おいおい・・何だコレ」
トンネル前。
バリケード。
そのバリケードにトラックが突っ込んでいる。
炎上した痕跡。
要「・・なる程・・封鎖したんだ・・んで怒った民衆が突っ込んで・・ボカーン・・っと」
トンネルに入った。
ススだらけ。
交通事故だらけ。
燃えたらしい。
もう酸素を使い尽くして鎮火している。
ガソリンの匂いに気を付けながらライターで、トイレットペーパーを一瞬燃やしながら、懐中電灯で照らしながら進む。
酸素が無かったら、一瞬にして気絶してしまうからだ。
井戸や、トンネル、鉱山でそういう事故が起こる事は知っていた。
慎重に・・慎重に・・。
要「・・今日は晴れ・・よし・・うあ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”」
大声。
要「・・」
耳を澄ます。
《コーン、ズダダダダダ・・》
要「ああ・・ですよねー」
外に向かって走る。
急いで戻る。
《ウギャアアアオオオオ、ギャアアアアア、シュジュオオオ、ボギャギャアア》
要「はあ、はあ、はあ、はあ〈ズザザザ〉」
出た。
ゾンビ達がすぐ追いついてきた。
が入口で止まっている。
要「ああ・・ここまで来たのに・・どうやって抜けたらいいんだろう」
暫く考える。
要「・・炎か・・車から・・取り出して・・プレゼントするか・・」
トンネルは入口は斜めになっている。
ポリに大量に詰め、運ぶ。
目の前には大量のゾンビ。
太陽の牢獄。
要「・・どうも・・こんにちは〈コポコポコポ・・〉」
こぼす。
大量にこぼした。
ガソリンの匂いが充満している。
要「・・〈ジュボ〉」
〈ボボボボボボボボボ〉
トンネルに火が向かっていく。
《ボボオオオオオオオオオオオアギャアアアアアアアアアアアア、ウギャアアアアアアアア》
ゾンビ達が燃えて行く。
要「・・ごめんなさい・・けど・・お焚き上げです・・どうか成仏してください」
3時間後。
《プスプス・・》
動いていない。
トンネルに入る。
ブニブニした靴裏の感触が・・気持ち悪い。
500人は居るだろうか。
ライトで照らしながら・・進んでいく。
時々燃やす。
また進む。
目印を適当に付け、また大声。
《シーーーーン》
要「・・よし」
また進む。
バリケードは・・やはりあった。
巨大なブロックが積み重ねられている。
一番上の方にコンクリの隙間に鉄格子がある。
5Mの高さのコンクリをロープと、金槌のセットで何とか登った。
が。
鍵がかけられていた。
下から話し声が聞こえる。
日本語じゃない。
英語?・・・・じゃない。
要「(・・ロシア語?・・かな?)・・・・よし・・あの~?」
ロシア兵2人『!?』
要「あの~?すいませ~ん?」
ロシア兵1「&%$#$%$#$%$#!?&%$%#$%$#$%$!?」
要「いや・・あの・・早く開けて欲しいんですが・・」
ロシア兵2「%&%$#$#$#$#」
要「・・分かんないってば!?」
ロシア兵1「・・$%$#$%$%#」
ロシア兵2「&%$#$#$%$%$#」
一人何処かに行った。
ロシア兵1「&%$%$#$%$%・・%&%$%$#」
登ってきて、チョコレートをくれた。
要「あ・・どうも」
顔が見えた。
やはりロシア人。
軍隊の服装だ。
完全防護服だ。
ライトで顔を照らされた。
要「・・」
眩しくて目を細める。
ロシア兵「あ・・ヒトリ?・・ヒトリ?one?」
要「ああ・・イェス、one」
ロシア兵「・・ガンバッテ・・カギ・・モテクル」
要「イェスイェスサンキュー」
《ウカカカカカ・・アアア・・キクウクウ》
要「〈ピク〉」
ロシア兵「%$#$?」
要「シー、シシーーー」
ロシア兵「?&%$?」
要「シシーーー」
《クカカカカア・・キキャキャキャ》
ロシア兵「!!・・シーー」
頷く要。
鍵を持って来たようだ。
助け出された。
《カチャン》
鍵をかけた瞬間。
《クギャアアアアアアアアア、アアアアアアアアアガチャンガチャンガチャ》
トンネル内ではゾンビ達が激しいピラミッドを作っていた。
要「・・ふう、危なかったあ・・どうも・・ありがとう・・・・」
驚いた。
ビニールの通路。
上まで完全に塞がれている。
ロシア兵士達「&%$%#$%$#$%&!!」
全員完全防護服で、銃を構えられている。
要「・・まあ・・ですよねー・・はいはい」
両手を上げて、膝を着く。
後ろに回られ、頭を地面に抑えられる。
要「分かっちゃいるけど・・もう少し・・乱暴だなあ」
消毒液のお風呂に寒い中、入らされた。
新しい着替え。
日本支部に連れて行かれ、そこで手錠を後ろにしたまま、椅子に座らされる。
?「私はここの支部の責任者で・・如月 (きさらぎ)という・・君の名前は?」
要「・・深森要です」
如月「・・ふむ・・要君・・どうやって今まで生き残った?」
要「・・太陽が・・出てる間だけ・・歩きました・・後は・・想像の通りかと」
如月「・・人は殺したか?」
要「・・いいえ」
如月「感染者は?」
要「・・沢山」
如月「・・生きた人間には会わなかった?」
要「・・まあ・・はい」
如月「・・だろうね・・」
要「・・え?」
如月「・・君は・・抗体を持っているようだ・・我々も驚いているよ」
要「・・え?・・どういう事ですか?」
如月「なぜ・・今まで生きた人間に会わなかったのか・・それは・・飛沫感染で移るからだ・・感染者が触ったモノに触れただけ、飛沫したモノに触れただけで、掌から感染する、手を洗っても無意味だ」
要「・・うそ・・」
如月「嘘ではない、現に会わなかっただろう?・・君は生きていたのに、不思議に思わなかったかね?」
要「・・」
如月「・・とにかく・・君で二人目だ・・抗体を持つ人間は」
要「え?僕の他にも?」
如月「ああ、だからあのトンネルには鉄格子がある、頑張れば登れるようにわざわざしてあったろ?」
要「・・はい・・僕と・・他は?・・どんな人ですか?」
如月「・・女の子だよ・・ロシア人だ・・歳も君と近い」
要「・・そうですか・・(お母さんか、親父じゃなかったか・・まあ・・血縁ならって思ったんだけどな・・)」
如月「・・まあ・・とにかく・・君達二人は最重要人物だ・・時々血液を提供して貰う代わりに・・食料や宿の世話をしよう、それでいいかい?」
要「あ・・はい」
如月「決まりだ・・ようこそ・・人類最期の楽園へ」
要「え・・人類最期の・・楽園?」
如月「・・そうか・・君は・・知らないんだな」
要「・・え・・」
他の国々は全滅。
日本の北海道だけが、この時期の激しい海流や流氷に阻まれ、孤島と化し守られていた。
英語圏や、イングランド、アイスランドなどは直ぐに略奪や、パニックが起き、人的災害に乗じられ、感染が止まらず、終焉を迎えた。
日本人がロシア人に屈服し、黙ってレイプされ、秩序がある意味守られたからこそ、今の治安と、感染が防がれているという話しだった。
要「・・」
如月「・・辛いだろううが・・仕方ないんだ・・秩序が崩壊すれば、誰かがあのトンネルを開放するかもしれない・・テロは考えないでくれよ・・そんな事を考えた時点で・・君を・・殺しは出来ないが・・牢屋に閉じ込めて、豚みたいな生活を強いる事になるだろう・・それはやりたくない・・だが・・一回でも・・そんな事を口走っただけで・・君以外は・・皆即刻死刑になってるんだ・・誰もかもが・・密告するか分からない・・疑心暗鬼だ・・分かるね?・・つまり・・終わってないって事だ」
要「・・はい・・分かります」
如月「・・良かった・・では案内しよう」
その後、ロシア人の女の子と仲良くなった。
その子は耐性者だった。
特別なIDカードを首からぶら下げていたから直ぐにお互い分かった。
そして子供が出来た。
ウイルスか・・細菌かも分からないソレのせいかも知れなかった。
生まれた子供は・・肌が白く、目は黒色。
髪はない。
極端に・・言えば・・・・そう・・・・宇宙人?・・みたいな風貌だった。
頭が非常に良かった。
運動神経も桁外れ、力もトラックを片手で持ち上げた。
気さくな性格で、正義感が強かった。
そして・・ある女性と恋に落ちたせいで、軍と対立。
原因はロシア兵達がその女性を集団レイプしようとした事だった。
大暴れし、犯人達を全員殺した。
そのせいで軍相手に大暴れ。
たった一人に・・ロシア軍が全滅した。
平和主義者だけ生き残った大地。
他の3人の女性のお腹に種馬として、種を残し、船で出て行った。
その後、北海道では人数が増えて行った。
人種差別の習慣もない環境ですくすくと育っていった。
60年後。
2月。
北海道。
吹雪。
風よけに大きい石で囲った中に、木造の大きな家。
5階建て。
大きな暖炉から、鉄のパイプが伸びている。
家の中は暖い。
一階。
大きな鉄板前。
2Mは離れないと暑い。
年老いたロシア女性「出て行ったっきりですね~」
年老いた要「・・きっと・・無事だろう・・あいつは・・強くて・・頭がいいから・・私達も歳をとった・・リビニ・・君は・・あ~・・ふふ・・綺麗だ・・」
リビニ「ふふふ・・お婆ちゃんなのは自覚していますとも、はあ・・・・でも・・死ぬ前に会いたいわあ」
要「・・そうだね・・僕も・・会いたい」
?「お爺ちゃん、お昼ご飯だよお」
ひ孫が駆けてくる。
肌は白く、目は大きく真っ黒、体は大きい、よく運動し、よく喋る・・だが・・まだ2歳。
要「ああ・・はいはい」
ひ孫「まだお父さん待ってるの?お婆ちゃん」
リビニに抱きつく。
リビニ「うふふ・・大きいわね~」
ひ孫「僕、祖父ちゃんに似てる?」
リビニ「・・どうして?」
ひ孫「皆が言うの・・」
リビニ「・・」
要「・・」
要「・・そうだな・・まあ・・見た目は・・わしらにもう少し似ていたが・・雰囲気が・・そっくりかもな」
リビニ「ええ、ええ、そうね~〈なでなで〉」
ひ孫「本当?僕も伝説の勇者になれる?僕なりたいの!」
要「ああ・・もちろんだとも」
リビニ「ええ、ええ、なれますとも」
ひ孫「へへへ・・あ!ご飯だってば、ご飯!」
要「行こうか」
リビニ「はいな~」
家族23人の団欒。
元気が良い子供達の会話がひっきりなしに流れる。
歌を歌いだす子も居れば・・踊りだす子達もいる。
食事中だと母親が怒り、笑うその他の兄弟、姉妹。
そして、今の人間は消えていくのだろう。
新たな人間の形を・・後継に。
託して。
Fine。




