第五話:酒の恐怖
………頭が痛い。身体が重い。
「んぅううう、お、うう」
目を開くと、宙に浮かぶ明かりに気が付く。あれは…ランプだろうか?窓から外を見れば、夜だということも分かる。俺は、戦勝会をする為に赤杉の泉へと走ったのではなかったか?それが何で…。
怪奇現象に対する恐怖と、謎の体調の悪さをこらえつつ、周りの風景を確かめる。どこかで見たことのある風景…と言うか、
「ここ、俺の部屋じゃん…」
机の上に畳んだスーツが有るので、間違いないだろう。状況が不鮮明な事に変わりはないが。うつ伏せで頭が普段足の方向から外にはみ出しているあたり、いつもよりも寝像も悪いし、本当に何が有ったと言うのだろうか…。
まあ、このままの状態でいても何も解決しないから、先ずは起き上がろ………あれ?待ってよ。俺の背中に何が乗ってるのか分からないけど、立ち上がれないのはもちろん寝返りも打てないってなかなかの危機的状況なんじゃないのか…?
いざとなったら声を出しておやっさんかマリアちゃんを呼び出して助けてもらわないといけないかもしれない…情けないことこの上ないし、それ以上に迷惑だろうけど。
しかし、頭が上手く働いていないな。寝起きだからと言うだけでなく、風邪でも引いたかのようなくらくらとする感覚の上に、更に頭痛も合わさって酷い。
その時、廊下から足音が聞こえて来た。その足音は俺の部屋の前で止まり、扉は開かれた。
「…お。やっと起きた見てえだな?タクミ」
「………あれ?エリクスさん?どうしてこの部屋に」
扉を開け、入ってきたのはエリクスさんだ。右手に水差しを持ち、机の上においてあったコップにその中から水を注ぐ。
「あ―…もしかしてさっきまでの事はあんま覚えてねえのか?まあ仕方ねえかな…?飲み慣れてなかったみてえだし」
「さっきの事…?」
不自然な時間経過と、さっきの事という言い方を考えれば、恐らくは既に戦勝会を行った後と言うことなのだろう。だが、それ以上に気になるのは最後に小声で付け加えられた『飲み慣れてなかった』と言う言葉だ。
何らかの祝いの席で、意識や記憶をなくす飲み物…まあ、おおよその推測はつくのだが。いやしかし、まさかそんな、と言った心の動揺は抑えられない。
それでも、聞かなければならない事と言う物は存在するものだろう。
「え、エリクスさん…。もしかして、お酒飲みましたか?俺…」
「おう。いやはやすまんな、無理やり飲ませちまってよぅ。
頑なに拒否するもんだから逆に一気に飲ませちまったらぱったり倒れちまったから、あん時ゃぁボルゾフさんと二人でどうすりゃいいのか悩んだもんだぜ」
「ちょっ!」
………この世界での肉体年齢は分からないが、地球での人生の中で酒を飲んだことはある。有るのだが…その時も、すぐに酩酊状態になってしまっていた。ゆっくり飲んでそれだったのだから、一気飲みなんてしたら散々な事になっていただろう。
強化された体でもアルコールには弱いのかもしれないが、むしろ酒に弱い弱いと考え過ぎた結果なのかもしれない。
だとすれば、この頭の傷みは二日酔いと言うやつか?強化された回復能力でこちらも治る事を願うしかないな。
「ったく。ああ、とりあえずこの水飲めよ。少しゃあましになるだろ」
「ったく、じゃあないですよ。…あの、この体勢じゃ飲みにくいんですが、なんか起き上がれないみたい何で手を貸してくれませんか?」
「ん?。………ああ、そうだったか。すまんすまん。今どけるから待ってろ」
「え!?何乗せてたんですか俺の上に!危ないものだったら流石に怒ると思いますよ!多分!」
「何で変に引っ込み思案なんだお前は…ほらよっと」
そう行ってエリクスさんは俺の背中に有った何かを持ち上げる。相当軽くなった事を考えるになかなかの重さだったらしいが、これでエリクスさんの件だった時は怒る。…多分。いや、別に実際に被害が有った訳じゃないしな…とか思ってる時点で相当怪しいが。
エリクスさんはそのまま俺の視界に入るように歩いてきて、
「ほら、これだこれ」
羽交い絞めにされた状態のレイリを見せる。…は?
つまり、俺の上にレイリを寝かせていたということか?まさかとは思うが、よってダウンした奴を片づける感覚で適当に投げといた、なんてことは言わないよな?
「いやあ~お前が気絶したすぐ後にレイリもぶっ倒れてな?放置しとく訳にも行かねえからお前の上に投げといたんだよ。わりぃわりぃ」
「さ、流石にダメでしょそれは!と言うか急性アルコール中毒ですし!ちゃんと看病!看病!」
必死の訴えも、恐らくは急性アルコール中毒と言う言葉が伝わらなかったらしく首をかしげられるだけ。初めて会話がかみ合わないタイミングがこんな状況とは…考えもしなかった。
いや、そんな事を心配している場合では無い。レイリは急性アルコール中毒で寝込んでいるのだ。もしかしたら、昏睡状態なのに気が付いていない可能性もある。
え、えーっと…こんな時ってどうやって介抱すればいいんだったっけ?…原則としての、放置してはいけない、を既に無視している以上、最悪の事態も想定するべきなのだろうか…。
取りあえず、エリクスさんに協力してもらおう。
「え、エリクスさん………レイリに、息はありますか?」
「お前怖っ…。ああ、普通に有るぜ」
「よ、良かった…」
取りあえず一安心、と言ったところか?今死んでないなら様子を見守れば大丈夫…いや起こすべきか。
どうにか身を起こし、呼吸を確認する時に床に寝かされたレイリのもとに近づき、声をかける。
「おーい、大丈夫か?レイリ?レイリー?」
寝ゲロがこう言う時に一番怖い事だと言われていた気がする。横向きに寝かせれば気管に詰まらないと聞いたこともあるが、それより意識を取り戻させる方が先だろう。
しかし、呼びかけた程度ではだめらしい。次に試すのは…。
「えい」
「おお…兄の目の前で妹になかなか容赦ないことするな」
頬をつねってみたが、これもあまり効果は無いようだ。エリクスさんの視線がいつもとは違い正当な理由で鋭くなっている気がしたので、少し自重するべきかも知れないが、それでレイリを放っておく訳にも行かないので、エリクスさんに助けを求める。
「エリクスさん…こういう場合、放っておくと最悪の場合死んじゃうことだってあるんですよ?取りあえず、意識を回復させるべきだと思うんですけど…」
「はあ?…酒飲み過ぎて死ぬってか?ありゃあ迷信だろうに…」
「俺の故郷じゃあ一応根拠のある話だったんですよ。とにかく、このまま放っておくのは危ないので、頑張って起こしましょう」
「まじかよ…。分かった。おい!起きろレイリ!」
「起きて、レイリ!」
「………………んん………ん」
身体を軽くゆすったり、声をかけたりしているうちにレイリに少し意識が戻ってきたらしい。僅かに声が聞こえた。
「お、起きたかレイリ?大丈夫か?」
「……………ッッぁああ…」
…呻き声の様なものしか出ていない。まあ、酒を飲んで深く眠りについていた状態からいきなり起こされたから、と言うだけの事かも知れないけれど。
「………大丈夫じゃなさそうですね」
「おいおい…こういう場合はどうすりゃいいんだ?」
「え、えーっと…あ」
「なんだ?」
一応思い出した事は思い出したのだが…少し躊躇われるな。
「………あの…ちょっと言いにくいんですけどね?まず、こういう場合は水を飲ませる事が最善です」
「ああ、そりゃあそうだな。俺だってそのくらいの事は知ってる」
「ですが、今のレイリは水なんて飲めそうにありません。ですので、次善策を選ぶことになるんですが…」
「だから、そりゃあ何なんだよ」
「………………服を、緩める、と言うか…」
「………」
エリクスさんの視線が厳しい。これはさすがに許されないよな、うん。まあ良いのだ。エリクスさんがやってくれるとは思うから。
「タクミよう…お前そんな事で悩んでたのか?さっさとやれよこのヘタレ」
「へ?」
ちょっと予測の斜め上の反応が返ってきた。あっれえ…そこで許可出すかな?
まあ、事態は一刻を争う事態なので、エリクスさんの方を少し気にしながらもレイリに小声で断りを入れ、ベッドへと運ぶ。
どうやら、一番外側の鎧は外してあるようだったが、それ以外はまだまだ分厚い服を着こんでいる状態だった。これでは圧迫感もひどいだろう。
一番上の服を完全に脱がし、その下の服を肌蹴させる…とその下に下着が見えたので目を反らしつつ(エリクスさんが小声で笑う声が聞こえたのだが…どうしろと言うのだろう?)先程脱がした上着を掛けようとしたその時、
「…ぅえ?タクミ…ッ!?」
「…あ、レイリ起きた?良かっ」
「ア、アアアアアアアアアタシに何する気だッ!?あ、アタシ達はそういう関係じゃ、って兄貴までぇ!?流石に承知できなッ…きゅう」
「…え?気絶したの?」
何だか、色々と洒落にならない誤解をされたような気がしてならないが…まあ仕方がない、起きた時に誤解を解く努力をするだけだ。
ベッドを叩きながら必死に笑いを抑えているエリクスさんをどかしながら、胸のあたりまでレイリに布団を掛ける。これで体も冷えないだろうし、後は…
「このまま、朝まで待つだけですね」
「…マジで?」
エリクスさんから聞けば、どうやらまだ月六刻…日付が変わったばかりくらいらしい。恐らくは六時間ほどの長丁場になりそうなので、かわるがわる睡眠をとりませんかという提案をしてみたところ、渋々、と言った感じでエリクスさんも乗ってくれた。
少しでもここまでのおちょくりに反撃できたのなら嬉しい事だ。
…未だに戦勝会の記憶がよみがえってこないあたり、本当に酒と言うのは恐ろしいものだ。
◇◇◇
日が、昇った。
少し前にエリクスさんに起こされて、ここまで待っている訳だが、未だにレイリは起きない。
今日の集合時間は陽一刻なので、準備や食事の時間を考えればそろそろ起こさなければいけないだろう。
顔に耳を近づければ、呼吸の音が聞こえる。知ったか知識だったが、どうにかなったらしい。
軽く体を揺さぶりながら、レイリを起こす。
「起きてレイリ。朝だよ」
当然かもしれないが、一度で起きる筈もなく。
数分間声をかけるうちに先にエリクスさんが目を覚ました―――寝付けなかっただけかもしれない―――当たり、普段のなんだかんだで隠れ生真面目な所からは思いもしない姿である。
このまま続けても埒が明かないので、少し強く揺さぶる。少し起こし方が子供っぽいようにも感じるが、特に気にする必要はないだろう。
「………ううん」
「あ、起きた?おはようレイリ」
少し不機嫌そうな声と共に、レイリが目を覚ます。上体を起こし、不思議そうにあたりを見回し、俺と目を合わせる形で口を開くと
「………なっ、なっ、な、なな」
「………ん?」
何故か『な』の音を繰り返し始めた。困惑、と…羞恥?のような感情から来る反応に思えるが、一体どうして…ああ、なるほど、服の乱れがそのままだった事に気がついて、連鎖的に思い出したって事だと思うけど…昨日の夜中の勘違い、レイリの中ではまだ続行されてたんだね…。
いやしかし、本気で信じこまれてしまうとかなり洒落にならない類の勘違いなので、早めに誤解を解いてしまう必要があるだろう。
いまだに『ななななななな』と壊れた機械のように繰り返し続けるレイリの方に手を置き、再びしっかりと目線を合わせる。
「まず深呼吸して?いい?吸った?………………うん、ゆっくり吐いて。…質問どうぞ」
「………あ、あの後何が有った?まさかッ!」
「いや、あの後はゆっくり寝かせただけだよ。心配ならエリクスさんにも聞けばいいし」
「ど、どうなんだ?兄貴」
否定の意を表すために振っていた腕を膝の上に下ろし、俺もエリクスさんの方を見る。いつの間にか防具などを見につけ始めていたエリクスさんは、レイリの質問に対して、
「ほんとだよ。つうかよ、流石にそんな危ない奴なら一緒の部屋に放り込んだりしねえって」
「ほ、放り込む?兄貴は一体何を」
「あ、レイリにも戦勝会の記憶って無いんだ…」
地味に戦勝会が本格的に謎になってきたが、取りあえずレイリの誤解は解けた…かな?
酷い泥酔状態だったということも説明し、取りあえず全員で着替え、食事を済ませてギルドへと向かった。
◇◇◇
ギルドに到着。予定時刻にはまだ余裕があるので、当然まだ何かの説明が始まったりはしない。ギルドの建物そのものには鍵がかかっていたので、底冷えした町の中で待つことになった。
「…寒」
「ま、まあどうせ後十分くらいだろ?すぐだぜすぐ」
「なんだよ二人とも貧弱だな。このくらいは気合でどうとでもなるだろ?」
「そうだぜ?このくらいの環境の変化で答えているようじゃまだまだだな」
「…あ、ボルゾフさんも来たんですね」
エリクスさんもボルゾフさんも、この寒さに全く動じていない。鍛えた体は温度の高低程度ではどうということも無いらしい。
そう言えば、ボルゾフさんとも結局昨日の戦勝会では合流出来てたんだよな。記憶はないけど。
「あ~昨日の宴会は楽しかったな!まあ二人は先に潰れちまったから分かんねえかもしんねえけど」
「結局おやっさんが止めに来るまで飲み続けでしたしね」
…なんだかんだで酒飲みしか関われないレベルで飲みあっていたらしい。早めに潰れて正解だったのかも。
…そう言えば、エリクスさんもボルゾフさんには丁寧に話すんだな。やっぱり実力が上だから、とかなのだろうか?
「そういや、あの後は大丈夫だったか?エリクスが二人の面倒見るっつったと思うが…」
「ああ、あの後もなかなか起きなかったんですけど、最初にタクミが起きて、そのあとは二人でレイリの看病ですね」
「ん?看病って…吐いたか?」
「…もしそうだったとして、何でそれを本人の前で口に出すんですか?」
「うっ!…すまんなレイリちゃん。まさか図星だったとは」
「図星じゃない!」
何故かレイリが有りもしない弱みへと自分を追い込み始めたので、助け船を出しておく。
「レイリが吐いた訳じゃあないですよ?ボルゾフさん。ただ、俺の知識に酒で倒れた人間を放っておくのは危険だ、って言う物が有りまして」
「へえ…そう言うことか」
どうやらボルゾフさんの誤解は解けたらしい。まあ、レイリもどうせそこまで気にしないんだろうけど。
…しかし、解決してない問題が一つ。俺はエリクスさんやボルゾフさんと違って今にも凍えそうだ。正直、早く仕事が始まってくれると嬉しいんだが…。
そう思い、ギルドの入り口を睨みつけるように見つめていると、不意にその扉が開いた。
「…お、ミディ」
「あら、レイちゃん。おはよう」
この掛けあいから仲の良さがひしひしと伝わってくる。出来れば俺もそのくらいの距離間で話したいものだ。
と、それよりも今日の調査隊の仕事があとどれくらいで始まるのかが気になる。ミディリアさんに聞いてみよう。
ミディリアさんのもとへと駆けより、口を開く。
「おはようございます、ミディリアさん。いきなりですみませんが一つ聞かせてください」
「おはようタクミ君。それで、何かな?」
「えーっと、今日の調査隊の仕事が始まるまで、後どのくらいですか?」
「え?そうね…大体十分くらいだと思うけど、どうかしたの?………ああ、寒いのね」
ミディリアさんには何でもお見通しなのかもしれない。何で今の会話だけでそんな事が分かるのだろうか。
「は、はい…お恥ずかしい事に」
「まあ、今日はいよいよ冬の気配が近づいて来たって感じだものねえ…正直、私も外に出たくなかったわ」
「ええ、ほんとに…あッ!す、すみません。俺が長話したから」
レイリが一度だけ声を交わした後近づかなかったのはこれが原因だろう。自分も寒いと思っているのに、相手を長くひきとめようとは思わなかったということだ。本当に、普段の言動とは違ってやさしいことこの上ない。
「あ~…ごめんごめん、私も別にそういう意味で言ってるんじゃないのよ。こうやって、暖かい部屋から出て、冒険者の集合具合を確かめに来るのがちょっと面倒だっただけだから」
「あ…」
微妙に気まずい。と言うか、俺はミディリアさんに対して借りが多過ぎるんだよな。この世界に来た当初から、なんだかんだで一番お世話になってると思うし。
…ん?待てよ。そろそろあれについては返せるときじゃないのか?
「ミディリアさん、これ」
「ん?何かしら」
懐を探り、探し物を掴み出す。、この世界に来た初めの日、宿泊費として借りた銀貨七枚の返済のために。
「あの…以前借りた銀貨の返済を、と思いまして」
「ああ…あの時の。ありがとう」
「本当に、助かりました。ありがとうございます」
そう言って、銀貨を握った腕を前に出す。その動きを見てミディリアさんも腕を出してくれたので、手に握った銀貨を渡す。
「はい、ありがとう…ってこれ、九枚もあるわよ?私が貸したのは…確か一週間分の宿泊費、七枚だったと思うんだけど?」
「返すのがずいぶん遅れてしまった事と、他にも色々迷惑をかけたり、お世話になったことへのお詫びや感謝をこめて、って事です。まあ、その価値と比べるなら、もっと渡さないといけないのかも知れませんけど」
「………そんなふうに気を使われるとは思ってなかったわね。それも年下に。
でもまあ、有難く受け取っておくわ。これからもがんばってね」
「はい。ありがとうございます!」
立ち去るミディリアさんの後姿に向けて俺はそう声をかけた。
何とか、少しは借りを返す事が出来ただろうか?そうだとしたら嬉しい事だ。
………ミディリアさんがギルドへ入るため扉を開けた時、更にその奥の扉が開いたのが見えた。
恐らくは、もうすぐギルド長が出てきてくれるだろう。
振り返り、レイリのもとへ戻ろうとすると…いつの間にか増えた冒険者たちの数に驚く事になった。朝だからあまり騒いでいないために気がつかなかったのか、それとも俺がミディリアさんと話す事に集中していたからなのかは分からなかったが、この調子ならすぐにでも調査隊についての説明が始まる筈だ。
「おお、帰ったかタクミ.多分そろそろ説明始まっぜ?ちゃんと聞いとけよ」
そう言ってくれたエリクスさんの言葉に『はい』、と返し、ギルドから出て来たギルド長へと視線を向け、言葉を待った。
…考えようによっちゃあサービス会だよ!
急性アルコール中毒の対処法とかは、完全に調べながら書いただけです。あまりあてにしないでください。
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