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ミコトお姉さんの勉強会『古典論と量子論の違いについて』と『性転換について』

ミコトお姉さん(以下ミ)「はぁ~い、皆さん。懲りずにこの残念なコーナーが帰ってきましたよ。でも大丈夫、今回がおそらく最終回の予定だから」

しの猫(以下し)「お姉さん、それは前回の内容が残念だったから?」


ミ「違いよ、この作品でマジメに科学するような内容がないからだよ」

し「そっか、そういう理由なら安心」

ミ「そう、今回はなんだかマジメに科学してるからこのコーナーが生まれたんだけど、この北方遺跡編が終わったらまたただのエロコメに戻るだろうからさ。じゃあ今回はちゃっちゃっと説明して終わろうか」



し「なんだか言い方が悲しい気がするけど……じゃあ最初は本編のトンネル効果で言ってた古典論と量子論って何?」

ミ「古典論って言うのは皆が中学や高校の物理で勉強するような「巨視的」な考えで、量子論は分子なんかに視点を置いた「微視的」な考えのこと。つまり見ているものが違うんだ」

し「巨視的って言い方じゃ良く分からないけど、中学とかでってことは『車が時速50キロメートルで走っている。2時間後には何キロメートル移動しているか答えよ。ただし障害物などは考えないものとする』みたいなの?」

ミ「そういうこと。でも量子論って言うのは基本的に複雑で理解しにくいモノだから高校レベルじゃ扱わないんだ。量子論は原子の波長の周波数とかを求めるの。これは非常に難しい話だから置いておくよ」


し「そっか、微視的って原子レベルで物事を見てるんだ……あれ?でもじゃあ人間にトンネル効果って適用されないんじゃ?」

ミ「基本そうだね、事実物質が壁を通り抜けるなんてありえないことだから。でも、世の中には『多世界解釈』って言うのがあって、それに従えば私達が居るこの巨大な空間にも量子論が適用されるってこと」


し「その『多世界解釈』って?」

ミ「本格的に説明することはかなり厳しいけど、簡単に言うと『量子学では多数の状態が重なり合って存在しているとされる。ならばこの巨大な世界も観測者が居て複数の世界が重なり合って存在するのではないか?』って考え方みたいだよ?この辺は作者も全く理解していないから間違ってるかもだけど、作品としてはこういう考え方なの」

し「その多世界解釈ってのが異世界ってこと?」

ミ「異世界や平行世界だね。存在するかもしれない世界、けどお偉いさんは観測できないものを存在しているとは認めないからあくまで空想なんだ」


し「へぇ~、意外と面白いね。けどなんでこういうのって一般的にならないの?」

ミ「さっきも説明したようにお偉いさんは観測できたものしか認めないんだ。よく『理論上では』ってセリフあるよね?けど、理論だけじゃダメなんだ。それが正しいと証明できないとダメなんだよ。昔、地球が太陽の周りを動いている『地動説』ではなく地球の周りを他の星が回っている『天動説』が主流だったのは深く証明しなかったからじゃないかな?」

し「でもじゃあ、今の多世界解釈ってのはどうなるの?」

ミ「あくまで仮説、確認できてないからね。このトンネル効果も後付けの理論なんだよ。確認された、じゃあどうしてこんなことになったんだ?って考えるんだ。引力を発見したニュートン先生もリンゴが落ちたのはなぜだ?と疑問に思ったからだよね」

し「そっか、『なぜ?』が先なんだ。分かったから解明したんじゃなくて、解明したいから分かる努力を始めたんだね」

ミ「そうそう!だから今後、巨視的なトンネル効果が観測されたら異世界の存在も夢じゃないかもなんだよ」


し「そうなんだ。じゃあまとめると、トンネル効果が人間にも適用され、そのトンネル効果で現代日本から異世界に透過しちゃったってこと?」

ミ「そういうことになるよ」

し「すごいや、お姉さん!本編でエロコメやってるような駄作がするような内容じゃないよ!」

ミ「誰もやらない様な事を進んでやる。それこそが差別化ってものだよ。さて、じゃあ次の話の『性転換』について」



し「でもミコトお姉さん、性転換って現実の技術でも既にあるよね?たまにテレビでそういう人を見るけどあれとは違うの?」

ミ「性同一性障害のことだね。男の体でありながら女の心を持ってこの世に生まれた人のことをそう言うんだけど、こういう人に対しては女性ホルモンを投与して女性らしい顔になったり、男性器を女性器に手術で作り変えたりするんだ」


し「へぇ~、じゃあ性転換は現実の技術じゃん?」

ミ「ホルモン投与は一種のドーピングだけど、性器を作り変えるから生殖能力は基本的になくなってしまうんだ。性器がただの排泄器官になるだけらしいよ」

し「あ~、なるほど。じゃあ人間はそういう意味では完全な性転換はできないの?」

ミ「できないんじゃないかな?もちろん、生物学者の先生に聞かないと詳しくは分からないけど陸上で活動する脊椎動物の性転換は報告されていないんだ」


し「あれ?お姉さんの言い方だと性転換する動物って居るみたいだけど居るの?」

ミ「居るよ?一部の魚類は雄のみだったり雌のみだったりすると性転換して生殖するんだって。一部の魚類なんかが性転換できるのは男性器と女性器の違いが少ないからって考えられていて、陸上で活動する脊椎動物が性転換できないのは逆に性器の違いが大きいから性転換のコストが大きいからなんだって。それに骨格も男性と女性では違うからね」


し「そうなんだ~。……あれ?もう説明終わり?」

ミ「そうだよ?」

し「早すぎない?2つも説明したのに前回の半分未満だよ?」

ミ「こういうので良いんじゃないかな?本格的なことは作者も理解できないくらい難しい話だし『とりあえずこんな感じの理論なんだ』って感じで。だいたいマンガ理論の方が酷いじゃない?スポーツマンガとかバトルマンガとかなんて超すごいでしょ?中学生がテニスラケットで打ったボールで人を半殺しにしたりしてるし、高校生でバスケットボールで百発百中の3Pシュートを決めたり、遺伝子的に別に恵まれてるわけでもない普通の高校生でありながら努力だけで世界最速だったりとプロを超越してる人いっぱい居るしさ」


し「凄いや、お姉さん!!最終回だからって日本最高レベルのスポーツマンガにケンカ売っちゃったよ!!」

ミ「どうせこのコーナーは最終回だし、ああいうのはマンガだから許されるんだよ。リアリティーなんて気にしたら負け、科学考証なんてした時点で負けって感じだからさ。カンフー映画でも言ってたじゃん『考えるな、感じるんだ』ってね」

し「本当にお姉さん凄いね。勉強会の最後にそのセリフを使うなんて」


ミ「まぁね。

 さて、では皆さん。こんな駄文を読んでいただきありがとうございました。

 これより本編をお楽しみください」

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