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ミコトお姉さんの勉強会『物質の構成について』と『呼吸について』と『再生可能エネルギーについて』

※諸注意

当作品は同人作品です。

作中で解説している説明には間違いが含まれている可能性が存在します。

過度な信用はしないでください。


また、疑問に思ったことがあった場合は当作品を信頼せず周りの詳しい人に質問してください。

ミコトお姉さん(以下ミ)「『幼なじみの黒魔術に付き合ったら女にさせられた挙げ句、異世界に飛ばされてしまった。』を読んでくださっている皆様、いつもありがとうございます。今回はテコ入れ第二弾。『ミコトお姉さんの勉強会』シリーズが始まるよ~」

しの猫(以下し)「ミコトお姉さん、ミコトお姉さん、メガネをかけた美人のミコトお姉さん。このコーナーはいったい何なの?」


ミ「それはね、パペットのしの猫ちゃん。作中に出てきた必要知識を読者の皆さんに楽しみながら勉強してもらおうって企画なんだよ」


し「え~、勉強とかやだよ~」

ミ「うん、しの猫ちゃんの言うこともごもっともだね。だから今回はスピンオフ企画なの。『勉強なんて絶対にイヤだ』って子は次の話に行って問題ないよ?この勉強会は本編のキャラクターですらないからね」

し「え?本当に?」

ミ「お姉さんは間違いは言っても嘘はつかないよ。でもお姉さんの立場からするとちゃんと勉強してもらいたいな。勉強って本当は凄く楽しいんだよ?」


し「それは嘘だよ、お姉さん。勉強が楽しいなんて言ってるのはクソマジメなガリ勉くらいだよ?」

ミ「嘘じゃないよ、確かに『勉強をやれ』って学校の先生に強要されたらやる気はなくなっちゃうし、苦痛になるかもしれない。けど、『人間は考える葦である』って言葉があるように人間には知的探究心や好奇心があるから『知る』ことは一種の快楽なんだよ?

 例えば、テレビのマジックショーなんかのトリックって気になるよね?それでトリックを調べる。この調べるという行為も一種の勉強だよ?」

し「でもさ、勉強は辛いよ?」

ミ「だからお姉さんと一緒に楽しく好奇心を満たすような勉強の仕方をして行こうっていう企画なんだ」




し「うん、分かった。ボク頑張るよ」

ミ「しの猫ちゃんは偉いね~。じゃあ本題に入ろっか。しの猫ちゃん、しの猫ちゃんは原子や分子については分かるかな?」

し「原子って言うのは物質を構成する最小の単位で、分子は2つ以上の原子から構成されてる電荷的に中性な物質のことだよね?」

ミ「そうそう!よく分かってるね。この世界の物質は全て原子や分子から構成されているって言うのは中学生レベルの内容かな?で、この原子を構成している物は陽子と中性子から出来ている原子核とその核の周りに存在している電子なんだ。

 原子と原子が合体することを化学用語では『化合』と表現して、化学反応ではさっきの原子中の電子の配置、電子配置が別の原子の電子と共有しあって綺麗な形に結合して分子になるんだ。これを『共有結合』って言うんだよ。ここまでは良いかな」


し「電子対についてはやらないの?」

ミ「今回は電子対については語らないよ。そうやって何でもかんでも一度に学習しようとするから勉強が難しいと思うんじゃないかな?電子対の話をすると殻や軌道のことも話さないとダメだからね。

 四角形と三角形の面積が求められるようになったからって、いきなり円形の面積は求められないよね?円形の面積を求めるには円周率の勉強も必要だから」

し「なるほど、こうして見ると勉強って意外に面白いよ」

ミ「分かってくれてお姉さん嬉しい♪で、結合の話だけど、さっきの共有結合以外にもイオン結合や金属結合なんかが有って、これらのことまで説明すると皆が大変だろうからやめておこうか。詳しく知りたい人は学校や母校の化学の先生に質問してね。

 で、今回注目すべきなのは本編で話されていた『錬金術』についてなの。錬金術というのは鉛や鉄なんかの金や銀以外の卑金属って言われる金属から金や銀と言った高価な貴金属を創り出そうって技術。この化学反応を行うために賢者の石と呼ばれる万能な触媒を使用して行うつもりだったみたい」


し「お姉さん、触媒って?」

ミ「触媒って言うのは化学反応を起こしやすくするために使ったりする物質のこと、この触媒自体は化学反応には関係ないの。で、話を戻すけど錬金術って言うのは物質を別の物質に変化させることで、これは一見不可能だと思えるんだけど、一応理論的には、というよりも現代の技術でも似たようなことは可能なんだ」

し「え!?本当なの?」

ミ「うん、水銀の原子核を崩壊させてそこに中性子の粒子を照射すると金の同位体が生成される。だけど『金の同位体を手に入れるために使用したエネルギー』って言うのが『手に入れることが出来た金の同位体の価値』を大きく上回っているからあまり知られていないの。つまり技術としては成功しているんだけど、効率が非常に悪いから誰も使おうとしないんだ。

 分かりやすく例えると、3億円の宝くじを絶対に手に入れる技術が存在するんだけど、その技術を使うには3億と100万円くらい使うから損しちゃうってこと」

し「へぇ~、錬金術って実在するんだ……。ボク、初めて知ることの良さを理解したよ」


ミ「それならこの企画をした意義があるよ。

 さて、結論に入るけど、本編ではこの錬金術の理論は『陽子と中性子と電子を自由に再構成することができる』ってことだから上記の理論から錬金術はエネルギーの問題が解消できれば、決して空想の技術ではないと思われるの。もっともそれなりの機械は必要だと思うけど」



し「けどさ、そういうのって適当で良いんじゃないの?よく言われる『マンガ理論』って言うので」

ミ「マンガ理論って言うのもあるけど、ちゃんと化学してた方が読者も面白いんじゃないかなぁ~と思ったんだけど、書いてるとあまり面白くなさそうだね。この企画は今回で打ち切りかも……」

し「お姉さん!?なんでそんなに弱気なの?」

ミ「本編ですら読者が付いて来てくれてないみたいだからね……反省会よりもこの勉強会はダメっぽい……学校の先生って凄いんだって改めて理解……」

し「だ、大丈夫だよ、お姉さん。化学も物理も理解してないような文系作家が考えた謎の力学的な文章でも読者は深く考えずに感じてくれるからきっと大丈夫だよ!本格的に化学を理解したいって人は化学の参考書を買うだろうから!こういうので勉強がしたくなったって子が1人でも居れば良いよ」

ミ「居たら良いね……」

し「お姉さん!お姉ぇえさぁぁああん!!」




ミ「あ、そういえば『呼吸』についてがまだだったね……お姉さんも仕事しないと」

し「そうだよ、お姉さん。そもそも呼吸って何?息するってことだよね?」

ミ「同義語だよ。そもそも呼吸というのは酸素を取り入れて二酸化炭素を吐き出すことを指すの」

し「なんで生物は呼吸するの?」

ミ「生物が体内でエネルギーを生成するために使うからだよ。これを『燃焼』と言うよ。燃焼って言うのは木片を燃やすことと同じことなんだ。酸素を使って木を燃やすことで熱エネルギー、つまり炎を手に入れる。その燃焼の際に二酸化炭素は発生するよね。これが体内でも起きているから呼吸をして酸素を体内に持ってきて二酸化炭素を排出するんだ」


し「なるほど、じゃあ植物の中でも同じようなことが起きてるの?でも植物は光合成でエネルギーを生成してるんだよね?なら呼吸する必要はないように思えるけど?」

ミ「いい質問だね。もちろん植物も呼吸しているよ。光合成で光エネルギーを化学エネルギー源であるデンプンに変換して貯蔵してるんだけど、このデンプンを体全体に運搬することは困難だから呼吸しているって考えられているんだ。

 それに天気が悪くて日光量が少ない時や夜は光合成が0ではないにしろあまり出来ないだろうから呼吸しないと生きていけないそうなんだ。

 これらを本格的に説明すると大学レベルの話になるから気になる人は近所の大学の教授に質問してね」


し「あれ?光合成で手に入れたエネルギー源を貯蔵できないって、それならどうやって植物は食事をしないで呼吸するためのエネルギーって何処で作るの?動物との違いってどこ?」

ミ「デンプンだよ」

し「デンプン?でもデンプンは貯蔵しにくいんじゃ?」

ミ「貯蔵しにくいけど、貯蔵出来ないわけじゃないよ。動物は食事をして熱量、カロリーを摂取する。この熱量を使ってエネルギーを作る、使いきれなかったエネルギーは脂肪というエネルギー源として貯蔵されるんだけど、植物はデンプンというエネルギー源を光合成で作るからエネルギーを自分で作ってる。それが根本的に違うんだ。

 小学生の時に日光がある時とない時の成長結果を観察しなかった?」

し「したした!日光が多い方が良く育つんだよね!」

ミ「そう、あれは人間で言えば腹ペコ状態と同じようなのと思うよ」

し「そっか、だから貧弱なんだ」


ミ「さて、じゃあ呼吸についての説明も終わったことだし、お姉さんは向こうの控え室で1人で反省会してるね……」

し「お姉さん!?大丈夫だよ、この説明はちゃんと面白いと思うよ!」

ミ「面白くなんかないよ……このコーナーのせいでまた読者が減ったかどうかが一番怖いよ……」

し「ま、待ってよ!まだ最後の『再生可能エネルギー』についてが残ってるよ!お姉さん!!」




ミ「まだお仕事の途中なんだね……再生可能エネルギーって言うのは半永久的に創り出せるエネルギーのことで、基本的に発電方法のことを指すよ。例を挙げると太陽光、水力、風力、地熱とかがメジャーかな」

し「半永久的に創り出せるならなんで皆それを創らないの?」

ミ「現代の技術じゃ大量に創れないからだよ。火力発電や原子力発電に比べると効率が悪くて再生可能エネルギーだけで補えないから火力や原子力に頼ってる。けど、この2つにもデメリットがあるから色々と問題になっているんだ」

し「問題って?」

ミ「火力発電は燃料に化石燃料を使っているから産油国以外は費用がかかりすぎるって言うのと、原子力発電は東日本大震災の原発事故の放射能汚染のような事故が起きてしまう危険性を孕んでいるってこと」

ミ「今の日本ってどれくらいの割合なの?」

し「原子力発電は現在(2014年7月)ではほぼ0パーセントでそれ以外のほとんどを火力発電で発電しているそうだよ」


し「え!?でも日本って……」

ミ「そう、日本は産油国じゃない。だから日本は今まで4割近くが原子力発電だったんだけど、原発事故以来『脱原発』を掲げる思想を持ったいわゆる『放射脳』とバカにされてる人たちのせいで赤字なんだって。お姉さんも原発をしないで良いならそりゃ良いと思うけど、日本みたいな国は否が応でも原発に頼らないとムリなんだ。彼等は代替案を提案してくれないしさ。それから今の生活に電気は必要不可欠。

 朝起きる時に使うアラームも電気、部屋を明るくするのも電気、飲み物を冷蔵している冷蔵庫も電気、IHならコンロだって電気だし、レンジやオーブンだって電気……ほら?起きて朝ごはんを食べるだけでこんなに電気に頼ってる。それに国土交通省によれば首都圏だけでも電車に1日4000万人(日本人の3割程度)も利用しているらしいし、社会人もスマホやタブレット、PCで仕事してる時代。節電したとしても大量に電気が要るんだ。せめて、真夏にクーラーで16℃くらいにまで冷やしてキムチ鍋やスープカレーとかを食べて温まるのくらいは止めて欲しいね」


し「そっか、原発を再稼動させないと赤字なんだね……」

ミ「そう、技術が進歩して永久機関に近いくらい効率的な発電方法か何かが編み出されたら原発を使わないで済むかもだけど、少なくとも後10年はムリなんじゃないかな?

 ……さて、これで本当におしまいだね。じゃあ、今度こそ反省会やってくるよ……さよなら、しの猫ちゃん」

し「お姉さん!カムバーーーック!!」

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