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古代人のおかげで俺は人造人間を従者にすることができ、勝ち組ルートを辿りそうである。

 前回のあらすじ、

 自称人造人間(ホムンクルス)の女性『ダナー』が俺のしもべになろうとしている。


「人造人間?」

「はい、マスターは人造人間をご存知ですか?」

「専門外だ。錬金術師が作り出した人間ってことくらいしか知らない」

 ホムンクルスってアレだろ?

 世界最高の錬金術師であるアウレオルスが精液とかを媒介としてフラスコの中で錬成した森羅万象の知識を持っているとされる小人。

 よく錬金術師がテーマの漫画やゲームに登場するから知ってるけど、これ以上は知らない。


「その通りでございます」

「その通り?お前は錬金術のよって生まれたのか?」

「肯定です」

 黒魔術だけじゃなく錬金術までか。

 未来人半端ないな。


「お前が言ってる『錬金術』ってのはそのままの意味か?それとも比喩か何かか?」

「マスターの解釈がどうかは存じませんが、ある物質を別の物質に化学変化させる高度な技術と理解しています。例えば、石ころを純金に変化させたりと」

 それはもう化学変化ってレベルじゃなくね?

「でもどうやって?」

「物質を陽子、電子、中性子レベルに分解し、それらを原子、分子レベルに再構築することで純金を精製します」

 へぇ……なんか簡単に言ってるけどそれってかなりエネルギー使うだろ?ファンデルワールス力とかクーロン力とかを無視してない?


「というか、お前は本当に人造人間なのか?」

「肯定です、では逆に他に何だと言うのですか?」

「いや、ロボットとかガノロイドとか……」

 ピキッ、と擬音がした気がする。

 あ、地雷踏んだ?


労働者ロボット女性もどき(ガノロイド)?あんな低俗な機械人形オートマタと一緒にしないで頂きたい!」

 激しく怒られた。

 どうやら人造人間(自称)にとってロボットやガノロイドは格下らしい。

 彼女にはどう見えるのだろうか?

 エロゲーなんかで登場する性処理や愛玩用のセクサロイドと呼ばれるようなダッチワイフ的なモノに見えるのだろうか?

 日本語的には人造人間ってロボットって意味ですけどね。ロボットの語源は労働者であるけど、初めてロボットを訳した日本人は人造人間って訳したそうな。


「まぁまぁ、落ち着け。悪かった、謝る。お前をロボットやガノロイドの類いとは同一には扱わない。そういう風に差別はしない」

「……失礼、取り乱しました。マスターには人造人間などの知識が皆無なのでこちらの価値観を押し付けることは許容外の行動です」

 何故だろうか?バカにされてる気がする。

 『はっ、所詮マスターは愚昧な劣等種ですもんね!』的なことを言われた気がする。被害妄想?

「分かってる、俺にデリカシーが無かっただけだ」

 とりあえず紳士的な対応をする。

 こんなので関係が悪化しては元も子もない。

 こうやってキレることもあるみたいだけど、駄メイドよりはマシだろう。


「……だいたい、人造人間を生物と認めないと言うのがおかしいのですよ。確かに我々には生殖能力はありませんが、睾丸がない成人男性だって人間ではないですか。種無しと言う生殖能力がない人物も人間ならば我々も人間にカテゴライズされても良いはず。

 それに自己成長だってそうです。ハイランダー症候群と呼ばれる成長が止まる奇病も存在する。我々人造人間も錬金術を応用し擬似的な細胞分裂を行い肉体の修復等を行うと言うのに……」

 なにやらボソボソと愚痴りだした。

 人間みたいにめんどくさい奴だ。


 ていうか、『人間』ってなんだ?

 社会学的な意味か?それとも生物学的な意味か?

 確か社会学的なのが『人間』で、生物学的なのが『ヒト』じゃなかった?

 社会学的なのが人間ならこいつはもう人間だろうな。

 だって、あのバカ幼馴染だって人間だもん。

 ならこいつだって立派な人間さ。

 『我思う、ゆえに我在り』だっけ?こういうことじゃね?


 『人』ってのも有った気がするがそこまでは知らん。

 哲学とか倫理学とか心理学とかの意味?


「ん?細胞分裂?お前は代謝するのか?」

「否定です。生物が行う呼吸や食事等は不必要です」

「やっぱり非生物じゃ……」

 ギロリ、と睨まれる。

 どうやらこういう言葉もNGワードのようだ。


「分かった、質問を変える。じゃあお前の活動エネルギーはどうやって作ってるんだ?」

「光エネルギー等です」

「光合成?」

「厳密には違いますがその認識で大丈夫かと」

 なるほどな。

 呼吸をしない生物がいるのかは疑問だが、光合成をする植物は動物のような食事は基本しないからな。植物だって生物だよな。


「ところでその錬金術ってのは燃費良いのか?」

 燃費が良いなら俺もその錬金術で一儲けしたい!

 純金の延べ棒6本で1億ダラーだろ?

 1本辺り1700万程度。

 密度や質量を誤魔化すことはできないだろうけど、1億ダラーも手に入れば残りの人生はイージーモードだ。レッツ!チート!


「どのようなことを想像しているかは分かりませんが、ここにある発電機を10日分使用して純金の延べ棒を1本精製することが出来るかどうかというレベルです」

 ………………10日分で1本?10日で1700万?

 ヒヤッホォォォウ!最高だぜぇぇぇぇ!!

 勝った!!俺はこの異世界に勝った!!

 もう女王にこき使われる未来なんてない。

 興奮のあまり泣きたくなってきた。もちろんうれし泣き。


 しかも、発電機?発電機があるの?これでゲームもPCもやり放題。

 ネットは無理だけどそれなりの便利が保障された。

 しかもパティの他にも従者が出来た。駄メイド以上に使えそうな奴だ。


 何この展開?

 さっきまでの地獄から打って変わっての最高の展開じゃんか♪

 笑いが止まらないって!!


 ……いや、待て。発電システムの燃料は何だ?

 それが問題だ。非常に問題だ。


「燃料ではありません、発電システムで使用しているのは再生可能エネルギーです」

 勝ったーーー!!!!

 完全勝利である!!

 この作品が完結してもおかしくない様な完全勝利である!!


 もうあれですね。何がなんでもどうでも良くなってきますね。

 『白き巫女様』?

 あ、興味ないです。もうそんなのどうでも良いです。

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