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幼なじみが消失したせいで俺は謎の女性に尋問されている。

 前回のあらすじ、

 古代遺跡で古代人の歴史を調べていたら、謎の女性に尋問された。

 何者なのか、と質問されても先日以上に困る。

 相手は英語と日本語をしゃべることはできてもこちらの文化を理解している可能性は限りなく低い。

「返答がないため、威嚇射撃を実行します」

 女性は躊躇なく発砲し、銃弾が頬を掠める。


「ぅわっと!危ない!」

「ご安心を、弾丸の素材はゴムですので死ぬことはありません」

 いやいやいや、安心なんかできないって!

 ゴム弾って暴徒鎮圧用とかに利用されるアレでしょ?

 まともに頭に当れば気絶するって!!


「尋問を再開します。あなたは何者ですか?」

 考える時間はないらしい。

 ここは沈黙するよりも質が悪い発言の方が効果あるようだ。

「日本人だと言ったはずです。それ以上の質問ならば何と答えてもらいたいかを教えてもらいたいです」

「ならば問います。なぜここに?」

「女王陛下の命でこちらの遺跡を調査するように頼まれました。つまり仕事です」

「女王?」

 女性にとっての初めての疑問が女王らしい。

 もっと他に気になりそうなモノがあると思うが。


「女王と言うことはあなたは王国の人間なのですね。国名をお答えください」

 ……そういえば俺ってこの国の名前知らないな。

「質問に答えないため、射撃行動に入ります」

 女性は引き金を引き、またゴム弾が射出される。

 俺はそれを反射的に避けた。

 避けなければ確実に当ったであろう。

 女性はこちらに照準を合わせようとこちらに目線を向ける。


「いやいやいや、違う違う違う!知らないんだ!本当だ!嘘じゃない!」

「尋問対象の発言は演技ではないと判断。対象は自分が所属する地名を記憶していないと推察」

 この女性の発言は独特というよりも何だろうか?機械的だ。


「では確認のためにあなたには裸になってもらいたいのですが」

 …………はい?どういうことですか?

「あなたがただの調査員だと言うのであれば危険物を所持していないことを証明してもらわなければなりません。ではなければ当方はあなたを気絶させ無理矢理衣服を剥ぎ、危険物を所持していた場合は殺害しなければなりません」

「よろこんで脱衣させていただきます!」

 勘違いのまま気絶させられ、その挙句殺されては困る。


 自分で服を脱ぐ。だが、脱ぐ間も女性に凝視されている。見ないように頼むが「見られて困るものを所持しているのですか?」と言われ銃を向けられた。

 視姦されながら脱ぐってのはプレイですか?

 そういうプレイは好みではありません。

 どっちかと言うと視姦したいです!


 というわけで下着姿だけになる。

 女物の下着を着けてるところを女性に見られるというのは非常に恥ずかしい。

 どう見えるのだろうか?

 彼女からすれば普通なのかもしれないが、自分じゃ女物の下着を見につけて興奮している変態のように見えるから怖い。そう見えるわけないのにさ、だって今の俺は女だから。



「下着もお願いします」

「……下着も?」

「無論です。体内に爆薬を仕込んだ自爆テロの可能性も0ではありません」

 つまり全裸になった後で触診されるわけか?

 初対面の女性にされる行為じゃないな……。


 不本意ながら下着を脱ぐ。

 (体は女だが魂は)男なので乳首を見られるのは全く恥ずかしくはない。

 しかし、局部は話が違う。女性はそこをじっと見つめる。

「あの……なにか?」

「いえ、体内に爆発物がないかを調べたいのですが、そこを隠されると調べられませんよ」

 どうやらこの女性は女性器の中に爆弾を仕込んで自爆している可能性を危惧しているらしい。

 そんな奴いないだろ!

 けれども、女性は俺が局部を隠していることが不快らしく、また拳銃をこちらに向ける。

 しぶしぶ手を放し、生まれたままの姿で立つ。

 恥ずかしい……久々の酷い展開だ……。

 どうやら俺には露出癖はないらしい、良い事である。


「ありがとうございます。では失礼して」

 女性が俺の体をしっとりと触っていく。

 こそばゆい、素肌を指でねっとりじっくりと触られると言うのは非常にこそばゆい。

「衣服に爆薬の類は仕込まれておらず、切開や縫合の傷は見当たらない模様。食道にも膣にも腸にも爆発物を隠しているわけではない模様。結果から推測すると尋問対象には危険はないと判断。これより別行動に入る」


 どうやら俺への疑いは晴れたらしい。良かった良かった。

 そして女性は俺を無視して何やらこの隠し部屋を調べだした。

 はて?この女性は俺とは違い、ここの住人ではなかったのか?


「把握、どうやらこの時代は遥か未来と判断。ゆえに我が主(マイマスター)は既に死んでいると推測。現在地からの生命反応の中から人間を捜索。……捜索終了。ただいまより彼女を我が主とする」

 何やら奇妙奇天烈な独り言をして女性がこちらに近づき片膝つく。

「本日、この時より貴方様の従者として御身に使えさせて頂きます。先ほどまでの無礼をお許しくださいマイマスター」


 展開がいきなり過ぎて思考が追いつかない……。

 どういうことなのか誰か説明してもらいたい。

 本人が目の前に居るんだから直接訊くか。


「何がどうすればそうなるのか説明してもらえると有り難いのですが」

「もちろんです、マスター。

 私は先ほどまで休眠しておりました。しかし、この部屋に貴方様が進入した際に私の防衛システムが作動しました。ゆえに私は防衛システムに従い進入者である貴方様に尋問しました。けれど、私が使えるべきマスターは既に死んでいると判断したため、また別の人間に仕えるために貴方様のしもべになることを希望させてもらいたいのです」

「『尋問しました』までは理解できた。けど『主は既に死んでいる』?」

 そういえば、独り言の中に『遥か未来』だって言ってたな。


「この時代は放射性炭素年代測定の測定結果より、私が活動停止する前の世界から1000年近く経っていると判断されました」

「1000年!?あんたはそんな間、休眠してたってか?」

「その通りでございます」

「嘘付け、いくら超文明の人間だろうと人間がそんな長期間休眠できるわけがない」

 コールドスリープなんてSFな技術なんて知らない。

「私は人間であって、人間ではありません」

「はい?」

「失礼ながら自己紹介させていただきます。私は人造人間(ホムンクルス)製造計画の第三号機、型式番号ZX-F003『ダナー』と申します。以後よろしくお願いします」

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