第005話〜……ガ……か……〜
「まずこちらをクリックいたしますとメニュー画面が現れますっ」
この辺はそこらのソシャゲと同じだな。
「基本の流れはフィールドにキャラ投入して録4Dして投稿となりますっ」
この辺も予習してきた通り。4Dって確か時間がはいるんだよな。
「ですがその前にっ」
コロナちゃんがマウスを操作してある画面を表示してから俺にマウスを委ねる。
「まずはガチ……ガ……か……『邂逅の儀』を執り行いましょうっ!どうぞ『万連』ボタンをごクリックくださいっ!」
いや、そこまで独自名称に拘らなくても『ガチャ』でいいじゃんと思わなくもない。まぁ、郷に入っては郷に従え、ここはロールプレイで合わせよう。実際のところコロナちゃんのロールプレイが一番怪しいんだが。
と内心思いつつ、マウスを受け取りカーソル合わせてポチッと……ん?万?十じゃなくて万?あ、確かに万だわ。
「コロナちゃん……これ、『十連』じゃないんだね。桁間違ってないかな?」
「はいっ『万連』ボタンで合ってございますっ仕よ……システムの都合上っ!方々にシミュレートをお楽しみいただくため暫定的に決まったと伺っておりますっ!」
シ……仕様か?の都合って何だろな。何か載ってたっけかな。まぁ今時の売り出し方ってこんなもんか……いや、これプレイヤー全員レア度最上級がカンストするレベルでは?課金の余地無くしちゃうんじゃ?
う〜ん……まずは引くか。それから考えても遅くは無いよな。
「そう?じゃあ……」
ぽち……っとボタンをクリックすると、綺羅綺羅しい演出で画面にキャラ……というには余りにまんま[#「まんま」に傍点]な老若男女が次々と現れ、ポージングの後カードへと納まっていく。しかし、このペースだといつ終わるんだ?……一、ニ、三、四、……大体十秒で一枚……一人として、あと……十万秒弱……三千六百、四千……二十五時間以上⁉︎
「コロナちゃん、これスキ……演……儀を短縮することって出来ないかな?ほら、大……治界でまた何かあったときのためにね?」
「ああっ!えっと……こちらっ!こちら右上のボタンをクリックしていただければス……全省略でっ!その下のボタンですと早送……り?となりますっ!」
ふむふむ。さすがに丸一日強眺めてもられないしな。早送りは早送りなんだな。俺もこれといった言い換え思い浮かばんけど。
結果。
№3.243F6A8885A308D313198A2E037073
№11.001001000011111101101010100010プログラマー・男・29歳
№3.021003331222202020112203002031無職・男・37歳
№3.110375524210264302151423063050
№10.010211012222010211002111110110広告代理店営業職・女・25歳
№3.124188124074427886451777617310
№3.032431212414122134114221142131出版社編集者・女・28歳
№3.050330051415124105234414053125
№3.141592653589793238462643383279理系大学生・男・20歳
№3.066365143203613411026340224465農業従事者・男・67歳
……
Oh……錚々たる顔ぶれ、なのか?あとシリアルナンバーの桁数よ。よく分からんが。勇者とか聖女とかエルフはいないんだな。パッと見だけど。あ、プログラマーってそのまま表記するんだ。まぁボタンもボタンって言ってるし今更か?ならガチャもそのまま言っちゃえばいいのにな。
「コロナちゃん、これ……並び替えって出来るのかな?」
「はいっこちらをご覧くださいっ№職業性別年齢それぞれで可能となっておりますっ」
「あと、ダブ……もし同じのが二……人以上あ……いたりしたら、こう、強く?したり出来るとかある?」
「はいっそれにつきましてはこちらをごクリックくださいっ」
示されたのは『重合』ボタン。
……重合、重合かぁ。まぁ重合でいいや。
「加えましてっ方々の間で合意が為されれば『酬唱』も能いますっ」
流れからしてトレードってことかな?
「なるほど?まぁそれは個々の詳細確認してからかな」
「流……えっと、感服いたしましたっ!そうですよねっ!外見だけで性能は分かりませんもんねっ!流石ですルシア様っ!」
なんか高揚のポイントが……。まぁ、顰めっ面より全然いいけど。
じゃあとりあえず並び替えてみるか。
『№』ぽち。……う〜ん特に何かの順番てわけではないか?
『職業』ぽち。
「コロナちゃん、これ……」
「……あ〜っ!ルシア様やりましたねっ!隈有りアラサーや社畜ってすっごくトレンドなんですよっ!召喚させたり転生させたらすっごくバズりますよきっと!多分っ!すっごく!」
「そんなわけな……いや、ある、のか……も?」
そこはかとなくその場凌ぎ感は否めないが、そう言われて思い直してみると確かに深夜アニメの主人公属性としては王道と言えなくもない。
と、可能性について考えを巡らせているとコロナちゃんが、
「この勢いで『拾遺の儀』も引いてしまいましょうっそれではルシア様ポチッとどうぞっポチッと!」
コロナちゃんがピンとした掌で画面を指す。
いや、そんなに畳み掛けてこなくても引くけどね?
でも『儀』ってきっと『引く』ものじゃないよな?もうそれコロナちゃんの中では『ガチャ』って認識してるよな?
……少々熱くなってしまった。ふぅ……すぅ……ふぅ。うむ落ち着いた。
で、次は『拾遺』か……拾遺ってソシャゲ的には何に当たるんだろうな?キャラ()は今引いたから武器とか防具とかアクセサリーとか進化用アイテム、あるいはスキルとか?
と、思いながらまた『十連』ボタンをポチる。
……ん?これ……。
結果。
星四つフィールド一枚(魔素無し現代風惑星内島嶼国)
星三つフィールド一枚(魔素有り中世風惑星内大陸)
星二つフィールド五枚(魔素無し中世風惑星内大陸×二、魔素無し中世風惑星内大陸、魔素無し中世風惑星内大陸、魔素有り中世風惑星内孤島)
星一つフィールド三枚(魔素無し近未来風惑星内島嶼国、)
キャラ投入する先のフィールドかぁ。インフルエンサーが言ってたのって運営が用意したパブリックでパーマネントな感じだと思ってたわ。そして溢れる(誇張)『魔素無し中世風惑星内大陸』よ。
それにしてもフィールドかぁ。世のソシャゲ運営は如何にサーバーを節約するかに頭悩ませてるというのに、もしかしてプレイヤー毎にいくつもフィールド弄れるってわけか?なんかいよいよGGSの運営が神懸かってるな……。まぁ、一つ一つのデータをそんなに大きくしなければいけるのか?まぁ、いけるんだろうな。落ちたって話全く無いし。
「出揃いましたねルシア様っそれではシミュレーションへと進みましょうっ」
ふむふむ、じゃあ早速……いや待てよ、
「ねえ、コロナちゃん?何かこう、垢B……禁忌?に指定されてる事とか無いのかな?例えば……」
「あ〜……はいっございませんっどんな鬼ち……キチンとしたシミュレーションも可能となっておりますのでルシア様の御心のままにお試しくださいっ!」
どんな言い繕いだよ。まぁ、陵辱系とかに走る性癖は無い、つもりではあるが。
販売許可の問題もあるだろうし。
あ、でもどこかに『成人指定される前にゲットすべき』みたいな書き込みがあったような……。
「そ、そうなんだ?じゃあ、教えてもらいながら少しずつ進めていこうかな?確か、まず……」
「はいっお任せくださいっまずはこちらをごクリックくださいっ」
最後まで言わせずコロナちゃんが掌で促してくる。
そういえば俺初めてここに来てる設定だったな。ロールプレイを徹底しないデメリットは載ってなかったような気もするが、ここはコロナちゃんに従おう。
カードのところは怠けました。




