番外編:ダンジョンの思わぬ産物
薄暗いダンジョンの入口で、彼は重く冷たい機械の身体を無駄なく動かし、静かに中へ進んだ。
湿気の匂いと遠くの水滴音だけが響く静寂の中、目の前に突然、巨大な魔獣が咆哮を上げて飛びかかる。
鋭い爪が彼の肩を襲うが、彼は左腕のチェーンソーをスッと抜きながら、剣を軽く払いのけるように受け流す。
「動きが鈍いな」冷静な声とともに、流れるような動作で右手の複製剣を抜き放ち、一閃。
剣は魔獣の首を切り裂き、黒い血が飛び散った。だが、完全に倒れたわけではない。
巨大な体を揺らしながら、彼に向けて火炎を吐き出す。彼は背中のアームを展開し、ブラスターを構える。
発射されたエネルギー弾は壁に激突し、衝撃で一部が崩れ落ちる。崩れた壁の隙間から、隠された宝部屋の入り口が姿を現した。
「偶然の産物だが、無駄にはしない」
アームの小型チェーンソーが高速回転し、魔獣の腹部を切り裂く。皮膚を裂き、鋼鉄のような筋肉を深くまでえぐり取る。
魔獣は呻き声を上げるが、彼はすかさず重力鎖を肩の装置から伸ばし、魔獣の脚を絡め取り拘束。
「これで終わりだ」
彼は剣にエネルギーを込めて斬りかかり、強烈な一撃で魔獣の体を二つに切断。
魔獣の死骸が崩れ落ちる中、彼は周囲を警戒しながら宝部屋へと足を踏み入れた。
だが、その瞬間、冷たい気配が辺りを包み込む。背筋に走る緊張感。




