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リアドラ ーReturn to the Draftー  作者: Tsuyoshi&松山亮太
第九話『癒しのオフトゥンは、6月の山にあったのか。』
90/128

#9

 口の中で薬草をモゴモゴさせながら、かやのは猿達に手を引かれて後をついていく。その後ろを西小路達もついていく。森の中に入って少し歩いていくと、森の至るところから小動物がかやのの周りに集まってくる。そして、動物達がかやのに木の実や薬草、川から汲んだ水を持ってきた。


「ハハハハハ! お前ら、ありがとな!」


 貰った物を片っ端から食べていくかやの。そしてくしゃっとした笑顔でそこにいた動物達に、それぞれの鳴き声でお礼を伝えながら、みんな平等に撫でている。


「すごい・・・・・・本当に動物と会話しているみたいでゴザル・・・・・・」

「本当に会話していますわ。かやのさんなら」


 まるでファンタジーの世界に迷い込んだかのような光景を、息を飲んで見入っていた幸隆。幸隆も紅葉の言葉に、科学抜きで「確かに」と頷いていた。

 気が付けばかやのは沢山のモフモフに囲まれて、とても暖かそうな毛玉団子状態になっていた。首だけ出して、「んあぁぁぁぁぁ」と満面の笑顔でモフモフを堪能していた。そしてやっぱり頭には鳩が乗っている。

 後ろから見るかやのの横顔は、動物を愛でる美女という風に、紅葉達の目に映り感嘆の声を漏らす。ただ一人を除いては・・・・・・。


「うーん・・・・・・これが本当の天然羽毛布団というやつか」


 西小路の目には堕天使ゼクスが動物に囲まれて、豪快に笑っている姿に映っていた。

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