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リアドラ ーReturn to the Draftー  作者: Tsuyoshi&松山亮太
第七話『OH! by 桃李』
70/128

#10(完)

 後日、王の所持していたかやのの写真のネガやデータを約束通り破棄させる為に、かやのと西小路は彼の部屋に訪れていた。


「うおらぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」


 (なか)ば発狂気味に、壁中の盗撮ポスターを一枚残らず破るかやの。合成キスシーンパネルを粉々に粉砕し、ドレスもビリビリに破り去った。

 そして、ズドンッと音を立てて、パソコン本体とモニターに寸拳を撃ち込む。突き破られた本体からコードを掴んだ拳を引き抜いた。


「オ、オレのパソコンが・・・・・・」

「・・・・・・・・・歯ァ食い縛れ」「・・・・・・へ?」


 パソコン諸共(もろとも)データを破壊されて呆然としていた王に、ドスの利いた声でかやのが鋭い眼光を向けた。

 その瞬間、バチィィィィィィィンッ‼ という強烈に重いビンタが王の左頬を捉える。王は「へぶぅっ‼」と壁に向かって吹き飛ばされ、壁に激突して気を失った。


「フン・・・・・・今回はこれぐらいで勘弁してやるよ」



 青空の下、西小路とかやのはキャンパス通りを歩いている。それから少し離れて石丸を抱いた紅葉と桃音が歩いていた。石丸の口には銀色のメダルがキラリと輝いている。


「まさかお前があそこまでやるとはな」

「ゼクスの為ならね」

「お? もしかしてお前、ソッチの()に目覚めたのか?」

「いやー、案外やってみるとなかなか・・・・・・って、冗談じゃないよ!」


 前を歩く二人のやり取りを見ながら、桃音が紅葉に、


「お二人って仲良いんですね!」


 と、眩しい笑顔で言う。すると紅葉も、


「フフフ、そうですわね」


 と、はにかんだ。そして、西小路の隣を歩くかやのを羨むような目で見つめる。


「とても、良いコンビですわ・・・・・・」


 そんな紅葉の表情を見て、桃音は紅葉の手を取る。


「行きましょう!」


 桃音に引っ張られながら、紅葉は二人のところへ駆けていく―――。

第七話『OH! by 桃李』完


最後までお読み頂き有難うございます。

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よろしくお願いします。


次回、第八話『朧月』

お楽しみください。

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