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リアドラ ーReturn to the Draftー  作者: Tsuyoshi&松山亮太
第六話『陽炎燃ゆる、ラブマッスル‼』
60/128

#10(完)

 大会が終わり、ローガンは応援に来てくれた西小路とかやのと紅葉に、爽やかな笑顔で感謝の言葉を伝えた。そしてローガンは紅葉の前に改めて向き直して、照れくさそうな顔でこれからも応援に来て欲しいと、どもりながらも一生懸命に伝えた。


「え、えぇ。また機会があれば、またかやのさんと・・・・・・」


 と、紅葉は冷や汗をかきながら、社交辞令で返答した。だが、ローガンは彼女の意図には気付けず、純粋に喜んでいた。


「グレートフレンド、ユーも来てくれて、ミーはベリーハッピーだよ! 本当に今日はサンキューベリーマッチ」

「僕の方こそ、学ぶ事が多かったよ。ありがとう、ローガン」


 西小路とローガンは漢の固い握手を交わした。



 その後、事務所に戻った西小路は、大会でまとめたメモを見返して、トレーニングメニューを考えていた。

 チャリンッ! 不意にドアポストの中に、何か硬い物が入れられる音が彼の耳に届く。

 西小路が蓋を開けて中を確認すると、銀メダルがドアポストの底で光っている。


「これは・・・・・・・・・やった! 銀だ!」


 西小路はメダルを手に取って、「ニカッ!」と歯を光らせた。



 後日、ジムの壁一面の大鏡の前で、西小路はローガンが大会最後に魅せたサイドチェストの真似をしていた。「ニカッ」と彼の笑顔をイメージして笑顔を映す。だが、西小路の笑顔はローガンのそれとは違い、爽やかではあるが、だいぶ気持ち悪い笑顔となっていた。

 そんな西小路の背後から、スキンヘッドの色黒中年ボディビルダーが近づいてきた。彼はその逞しい右手で、西小路の右尻の肉をおもむろにむんずと掴み、


「おお! お兄さん、見事なグレートプリケツだねぇ‼」


 と、空いた手で西小路の左肩に手を置いた。そんな突然の事に西小路は、


「ひぇやぁぁぁぁぁぁぁぁ‼」


 いつかの薔薇の世界を思い出し、心に深いトラウマを植え付けられた。

 この日を境に、ジムで西小路の姿を見かける者はいなかった・・・・・・。

第六話『陽炎燃ゆる、ラブマッスル‼』完


最後までお読み頂き有難うございます。


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よろしくお願いします。


次回、第七話『OH! by 桃李』


お楽しみください。

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