#4
ジムでたっぷり汗をかいた一同。かやのはもの凄く満面の笑みを浮かべているが、あとの三人は苦笑いを浮かべていた。
かやのが一通りマシーンなどの備品を破壊し尽くした後処理で、西小路とローガンが謝り倒し、紅葉も修理費を工面していたのだ。また、ジムのレギュラー会員で広告塔でもあったローガンの顔をジム側が立ててくれた事もあり、大事にならずに済んだのだった。当然、かやのは出禁となったが・・・・・・。
「汗もかいた事だし、風呂入ろうぜ?」
「まったくかやのちゃんは、本当に自由人だね・・・・・・」
「アハハ・・・・・・でもお風呂は賛成ですわね。ローガンさんもいかがですか?」
「WHAT⁉ 小野原サンが、そ、そう言うのでしたら! ミーもご一緒するデース!」
「ご一緒って、お前男なんだから、女の紅葉と風呂入れるワケねぇだろー?」
かやのの一言に顔を赤くしてしまう紅葉とローガン。そして入浴券を買って受付でタオルとロッカーの鍵を借り、それぞれ男湯と女湯の入口に向かう。
「ではまた後ほど、そちらの椅子で。皆さん、ごゆっくりされて下さいね」
と、紅葉が入口前のベンチを指さしてから、軽く会釈をする。
「うん、じゃあまた後でね」
と、西小路が紅葉に手を振る。
「お、小野原サンも、ゆっくりするデース」
ローガンも西小路と一緒に暖簾をくぐる。
「おう、またな」
と、かやのも二人の後に続こうとする。
「かっ、かやのさんはこっちですわっ!」
かやのがさも当たり前のように男湯に入ろうとしたので、紅葉は急いでかやのの手を掴み、女湯へ連行していった。