表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
リアドラ ーReturn to the Draftー  作者: Tsuyoshi&松山亮太
第二話『春の星は、おぼろに柔らかい』
18/128

#8

 夕方になり、一同はかやのの働くアロハカフェに来ていた。西小路と紅葉は客として、かやのは店員として。テーブル席に座っている二人の話題は、当然かやのの事についてだ。


「しかし驚いたよ。まさか、かやのちゃんがピアノを弾けたとはね」


 西小路がかやのの方を見ると、彼女は夢中でハンバーガーを作っている。

 すると紅葉のスマホに何かの通知音が鳴って、紅葉がスマホを見ると「えっ?」という顔をした。それはユーチューブの登録チャンネルが最新動画を配信した時の通知音で、紅葉は通知からそのまま動画にアクセスをした。

 それは、かやののピアノ演奏を誰かが撮った映像だった。この演奏動画が凄いというタイトルで、あの場にいた誰かの撮影動画を拾って編集し直した内容だった。有名な配信者の動画だったので、閲覧数・コメント数が凄い数字になっていた。

 コメントの中には探偵事務所についてのものもあり、まさかと思った紅葉は、事務所のホームページをスマホに表示させた。するとサイトへのアクセス数が一気に伸びていた。


「ちょっ、ちょっと西小路さん! これ見て下さい‼」


 紅葉にスマホを向けられて、西小路はどれどれとサイトを見る。


「えっ? ・・・・・・は? えぇぇぇぇ‼」


 表示された数字に、西小路も思わず声を上げた。二人が驚いているところに、かやのがハンバーガーを二つ持って、二人の席に運んできた。


「だいぶこの店の味を掴んできたぜ。ホレ、冷めねぇうちに食え」


 かやのはニカッとした笑いで二人の前に料理を置いた。その顔は先日店の外から紅葉が見た、楽しそうにハンバーガーを作っている時のかやのの顔だった。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ