#10(完)
紅葉がアパートを後にして、部屋の中に残された二人。紅葉が帰った数分後、
「じゃあ、俺も帰るわ」
と、かやのが西小路に自分も帰る旨を伝える。その直後、玄関のドアポストに何か固い物が入った音がした。
「今の音は何?」
西小路がかやのに聞くと、かやのは「さぁ?」と両肩を上げる。西小路がドアポストを開けて中を覗くと、金色に輝くメダルが入っていた。
「これは・・・・・・金のメダルだ!」
そう言いながらメダルを手に取って、かやのにそれを見せる西小路。
「ゼクス、これ見て!」
「どうした、ダンテ・・・・・・って、うおぉぉぉぉ! マジかぁーーー‼」
目を輝かせる西小路の肩に、かやのが組み付き、豊満なバストを彼の顔に押し付ける。
「やったな、おい! 金メダルだぜ!」
かやのが笑顔で西小路の金髪をワシャワシャと掻き撫でる。
「善ーーーし!」
西小路も嬉しそうな顔でメダルをグッと握り締めた。
第一話『寒緋桜』完
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次回、第二話『春の星は、おぼろに柔らかい』
お楽しみください。