言えない秘密
新しく書き始めました!
今現在書いている作品と同時進行で少しずつ書いていけたらと思います!
どうぞよろしくお願いします!^^
スラッと伸びた足に少し童顔な見た目とは裏腹な鍛え上げられ引き締まった筋肉、声は青年声ででもどこか色気があり髪は美しい金髪で瞳の色は吸い込まれそうなほどにキレイなアメシストカラー
どこかの童話に出てきそうな程に整った容姿をしているこの方は
私、ルナ・アルメンダリスの婚約者である。
「ルナ?何読んでるの?」
庭園の真ん中にあるテラスで趣味の読書をしていると
アメシストカラーの美しい丸い瞳がルナの手元で開かれている本を覗いてくる
先程まで目の前で書類仕事をしていたはずなのにいつの間に・・・
だがそれは読ませることが出来ないと咄嗟な判断に勢い余って割と大き目めな音でバンッと本を閉じてしまう
「る、ルナ・・?どう、したの・・?」
いえ怒っている訳ではないです
ビックリしただけです。
だってこれ、男性と男性があーだこーだな奴なんですもの
とは言えないルナは「おほん」とわざとらしく軽い咳払いすると
ニコッと微笑んで婚約者であるエルド・スタインフェルドに顔を向ける
「エルド様、急にお近くにいらしたもんだからびっくりしましたわ♪ごきげんよう、こちらは貴方が読むほどのものではありません、一部の女性の間で人気らしく気になって読んでいただけですの」
さも興味がない風に言うがそんなわけがない!なんせこの本は自分で書いて出版したのだから!!
一部の女性の間で人気ではあるがまだまだ浸透されていないこの手のジャンルの本は持っているだけでも気まずい空気になるのだ
サッと膝の上に置いて取らせない・開かせない・興味ないを徹底する
そしてここで自己紹介させていただきます。
皆様どうもごきげんよう♪(誰に言ってるのか)
私は、文学に秀でた貴族家系のアルメンダリス公爵家の長女であります。
ルナ・アルメンダリスと申します。以後お見知りおきを♪
そして今目の前にいます冒頭でもご紹介したように私の婚約者でありますエルド・スタインフェルド様は国随一の商いに秀でた家系スタインフェルド公爵家次期当主様であります。
エルド様との家系とは父上同士が親友と言っていいほど仲が良くその縁もあり
小さい頃から婚約者として決められていたのです。
さて、私とエルド様の話は今後少しずつお話ししていきますね♪(いや、だから誰に言ってるんだ)
「ルナは・・・俺に隠し事するの?」
と少し私が考え事している間にどんな事を思ったのか急にエルドが泣きそうな顔になっている
目はウルウルとして可愛く、自分の魅力をよく分かっているかの様に座っている私よりも腰を低くして上目遣いで見てくる
ヴッ!こいつ・・・やりよる!!
なんてのんきな事を思いながらこっちも冷静を装い笑顔で対応します。
「そんな、私がエルド様に隠し事などする訳がございませんわ♪あら?エルド様?こちらのお仕事はまだできていない様ですがなさらないのでしょうか?確か先ほど秘書が急ぎでと言っておりましたよね?」
と流れるように話をかわす。
するとエルドは[あっ!]っと言ってまた自分の席に戻る
可愛いとかっこいいが混在しているこの完璧婚約者のこういう抜けているところがたまらない萌えポイントなのだ
仕事していると真面目な顔をしているので先ほどまでの可愛さは隠れてしまったがまた違う色気が出てきて
[これが女性が言い寄ってくる理由の一つだわ]
と納得する。
そして、彼はまだ知らない
ルナが書いているこの本の主人公が婚約者をモデルとしている事を・・・