魔王と勇者はじめての合コンへ行く(2)勇者の酩酊
部屋に戻ると、ちょどうオクミが店員に注文をしていた。
「えっっと食べ物は、コレとコレ、後こんがり子豚の丸かじりを2頭分。勇者様たちは食べますか?」
こんがり豚は野生の豚で食用に適した非常に美味しい豚のこと。
だけど値段がものすごく高いのと、大きさが子供用自転車くらいの大きさがある。
「いや、俺たちは食欲ないから。大丈夫かな…。」
「そうですか?あと店員さん、勇者様たちには聞こえないようにスピリタスを水って言って持ってきてください。今日は短時間勝負で決めるので。ニコッ」
店員「わかりました。」
いやいや、聞こえてるし。オクミはコチラを見ながらニヤッと笑っていた。
幸いにも勇者には聞こえていないようだ。
勇者…ごめん。
君は悪くないんだ。
だけど…。
それからしばらくして机に置ききれない程の料理が運ばれてくる。
もちろん、こんがり豚2匹も。
オークの2匹はこんがり豚を一人一匹ずつたいらげる。
ともぐ…そこまで考えたが深く考えるのはやめにした。
それからしばらくしてみんなお酒も進み、なんだかんだ表面上は楽しくお酒がすすんだ。
そして勇者がほどよく酔った頃、オクミは勇者にお水もらってきたよと言いながらスピリタス(アルコール96%)を一気に飲ませる。
勇者→気絶
オーク族2匹は勇者が酩酊を確認すると急に態度が変わった。
「ねぇそろそろ空気読んでくれないかな?」
「私達勇者様と二次会に行きたいんだけど。」
どうする。僕はこのまま友達を見捨てて逃げるのか。
いやそんなことはできない。
ゆうくんは僕の唯一の親友なんだ。
「ねぇそれともあんたも、一緒にやりたいの?いいわよ。手取足取り教えてあげても。」
オクミはそう耳元で囁いたかと思うと急に耳を舐めてきた。
全身に寒気と怒りと抑え込まれていた感情が爆発する!
僕の中で眠っていた黒い力が暴走する。
「この豚野郎!何してくれてんだ!地獄の業火に焼かれ消し炭になれ!」
ドーン!!
魔王の暴走に初めての合コン終了。
戦果
初めての合コン。
勇者酩酊により戦闘不可。
魔王禁忌魔法発動により1週間の自宅謹慎。
オーク♀2匹昏睡強盗を繰り返していた罪により食用として処分。
店→その他被害魔王のしでかしたことにより不問。
魔物たちはこの日魔王の孫の力強さに感動の涙を流したという。




