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Skill Adventure Games  作者: 冷星 夜姫
第一章~始まりの街[プレーン]~
5/9

4話 ボス戦?


 「ふわぁー、眠い…。ゲームの中でもこうなるんだな」


 やっぱり凄いなこのゲーム。


 「今日はどうするかな。昨日は色々あって疲れたから、今日は戦いたくないんだよな」


 考えた結果。

 今日は現在地、[プレーン]を散策することにした。

 初日は戦いにばかり目がいっちゃったから、まだちゃんと街を見てないんだよな。


 「はぁー、こうなってたんだ」


 てことで、今は街の中を歩いている。

 まだ早い時間だったみたいで、人影はほとんど無い。

 NPCもまだ起きていないみたいだ。

 NPCは高性能な人工知能を搭載してるから人間と変わらない、って言ってたよな。


 「お、今度はこの道通ってみよっと」


 意外と裏道が多いんだな、この街。

 それから数十分程歩き続けていくと、他のプレイヤーやNPC達が増えてきた。

 プレイヤー達はその大多数が草原に向かい、NPCはそれぞれの行動をしている。

 俺はその光景を見ながらなんとなく歩いていたが、気づくと門から街の外に出ていた。


 「あれ?なんで出てきちゃったんだろうな。でも、折角だから戦うか」


 てな訳で、やっぱりバトルだ。

 今日は昨日とは違う門から出たので、出るモンスターも違う筈だ。

 こっちの草原はモンスターがポップしやすいのか、頻繁に現れるようだ。

 と、俺にも来たな。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【レイジボア】Lv3

詳細:獣系モンスター。常に怒り狂っていて、突進しかしてこない。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 どうやらこっちの草原のワームやウルフ位のモンスターみたいだな。

 レイジボアが突っ込んで来るので、俺も前に出て、すれ違い様に爪で斬りつけた。

 すると、それだけでレイジボアは光の粒子になった。


 「一撃か……。やっぱり今のフィールドだと、俺には合わないみたいだな。次のフィールドに行くか」


 俺は街から逆方向に歩きだした。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー


 「あー、うっとおしい!」


 あれから結構進んだが、やはりまだプレイヤー達は来れていないようだ。

 まあ、こいつら数が多いから倒すのが大変なんだよな。

 そんな俺も、今まさに戦闘中だ。

 どうやらこっちの西門の草原は、モンスターのレベルは上がらないが、進んで行くとドンドン数が増えていく仕様みたいだ。

 しかも、俺以外に誰もいないから、全部のモンスターが俺に襲いかかって来る。

 全包囲を囲まれているので逃げる事も出来ずに、モンスターと戦い続けていた。


 「ん?あれ、モンスター達が止まった?ってあれ、ここは………」


 走り回ってモンスターを倒していると、何故かモンスターが急に立ち止まり、遠くへ離れていった。

 周りを見回してみると、今までとは違い、見上げる様な大きな岩の扉が佇んでいた。

 ここは………、


 「ボスエリア……?」


 多分そうだ。

 宣伝でTVに流れていたCMにこんな大きな扉が映っていた。


 「ここまで進んでたのか。街の中でしか出来ない筈のステータスの設定が出来るし、間違いないな」


 あれだけモンスターを倒したから、レベルもかなり上がっているみたいだ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【名前】キョウ

【種族】ホムンクルス☆1

【職業】爪使い

【能力値】Lv19 SP:220

     HP 482/630

     筋力 56

     耐久 51

     敏捷 83

     運 51

【種族スキル】«改造»

【スキル】«爪術»Lv5«身体強化»Lv2«幸運»Lv1«鑑定»Lv3«敏捷補正(小)»Lv2«体術»Lv4«偽装»Lv2

【称号】『迷い人』『造られた生命』『人間』『公認チート』


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「やっぱり凄いな。他のプレイヤーはこの半分しか強くなれないんだよな。でも、油断しないようにしないとな」


 リアルチートの人とかいるだろうし、油断してちゃ駄目だよな。

 スキルレベルも上がってるな。

 てか、新しい称号。

 これ何なの!?


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

『公認チート』 運営の証言

詳細:これはバグじゃなくて、運営が作った物   だという証明。

   GMお墨付きだ


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 運営が認めた……。

 どうやらこのチートっぷりはバグじゃなかったらしい。

 はぁー、良かった。

 とにかくSP振り分けよーっと。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【名前】キョウ

【種族】ホムンクルス☆1

【職業】爪使い

【能力値】Lv19 SP:0

     HP 732/880(+250up)

     筋力 81(+25up)

     耐久 76(+25up)

     敏捷 113(+130up)

     運 51(+21up)

【種族スキル】«改造»

【スキル】«爪術»Lv5«身体強化»Lv2«幸運»Lv1«鑑定»Lv3«敏捷補正(小)»Lv2«体術»Lv4«偽装»Lv2

【称号】『迷い人』『造られた生命』『人間』『公認チート』


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 今度は敏捷に偏った分配にしてみた。


 「じゃあ、ボス戦やってみるか」


 二日目でボス戦はいくらチートでもキツいだろうが、ここまで来たんだしな。

 挑んでみるのも悪くないだろう。

 いざ!初めてのボス戦に!


 『[始まりの草原・西エリアボス]の条件を満たしていませんので、挑戦は却下されます』

 「……………は?」


 却下された。

 あんなに意気揚々として挑んだのに、却下されるって………。

 恥ずかしすぎる。

 俺はしばらくその場で悶えていたが、なんとか、割りきった。

 見てるやつなんて運営位だろうし。

 でも、やっぱり苛つくなぁ。

 はぁ、戻るか。

 俺は苛つきをドンドン高めながら、街へ戻った。

 モンスター達は、俺を見ると直ぐに逃げ出していた。

 ナンデニゲルンダ?オレハイツモトカワラナイノニ。


 「おい、そこのお前!俺と決闘しろ!」

 「ア?オレノコトカ?」


 俺に決闘を申し込んで来たのは、31歳位の男性プレイヤーだった。

 大方、迷惑プレイヤーなのだろう。

 ああ、コイツは本当に運が悪い。

 コンナニイラツイテルトキニジブンカラトビコンデクルナンテ。

 俺は送られてきた決闘申込みのウィンドウで、YESを押す。

 何か迷惑プレイヤーが言っているが、頭に血が上りすぎて何も聞こえない。

 決闘が始まる。

 俺は開始早々、苛つきを全てぶつける勢いで迷惑プレイヤーに連撃を浴びせかけた。

 迷惑プレイヤーは一瞬て光の粒子になり、消えていった。

 周りで観戦していたプレイヤーは皆一様に口を閉ざした。

 俺はというと。


 (あー、すっきりした。迷惑プレイヤーには悪いことしたな)


 そんな事を考えながら、その場からさっさと離れていた。

 今日はもうやる気が起きないので、明日はゲームは休みにすることにして、宿でログアウトした。



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