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Skill Adventure Games  作者: 冷星 夜姫
第一章~始まりの街[プレーン]~
3/9

2話 ミーナと合流


 光が収まると、周りから賑やかな沢山の声が聴こえてきた。

 どうやら噴水のある、広場の様な場所みたいだ。

 周りを見てみると、革鎧やローブなどのファンタジーな衣装に身を包んだ人達が、歓声を挙げたり他の人と話をしていた。

 彼らはプレイヤーなんだろう。

 そう言えば、俺は今何を着てるんだろうか。

 自分の体を見てみると、他の人と同じ様な革鎧を布で出来た安っぽい服の上に着ていた。

 しかし、他のプレイヤーの様に剣や杖などは持っていない。

 多分、プレイヤー全員が持っているインベントリに入っているのだろう。

 爪装備は街中じゃ、危ないからな。


 「そうだ、メール見てみるか。美那がメール送るって言ってたし」


 俺は迷惑にならないように、道の端に移動してからメニューを開いてメールを確認する。


 「えーと、あ、やっぱり来てるな。何々?<暁!今どこに居る?私は冒険者ギルドで待ってるから、迎えに来てね!>か。んじゃ、行くか」


 俺はメニューの地図を開き、それを見ながら冒険者ギルドに向かう。

 この地図機能は自分で埋めていくタイプの地図なんだが、この街だけは全て埋まっていた。

 まあ、最初だからだろうな。

 と、冒険者ギルドに着いた。

 冒険者ギルドの前には、色は違えど、それ以外は現実と同じ顔をしたプレイヤーがキョロキョロ周りを見ていた。

 近づいて声をかける。


 「おい、美那だよな?来たぞ」

 「あ!遅いよ、暁~。もう十分位は待ったんだから」

 「それはゴメンって。しかし、お前色を変えただけか」

 「それは暁もでしょー」


 美那は顔は現実と変えず、髪の色を黄緑色にして肩の辺りでツインテールにし、眼の色をピンクに変えていた。

 驚いたのは、耳だ。

 耳が長く伸びていた。

 恐らくエルフになったんだろう。

 格好も魔法使いっぽいし。


 「このあとはどうする?」

 「えっとね、街の外に出てモンスターと戦ってみようと思ってるんだけど、どう?」

 「ん、別にいいんじゃね?そうと決まったら、早く行こうぜ」


 俺達は一番近い北門に向かって移動を始める。


 「そう言えば、キャラネームは何にしたんだ?」

 「私は【ミーナ】にしたよ。実名は流石にヤバいし。暁は?」

 「俺は【キョウ】にした」

 「そうなんだ。そう言えば、キョウの種族は何になったの?私は見ての通り、エルフだよー。やっぱり、人間?」


 美那……、いや、ミーナが聞いてきた。


 「いや、ここじゃ言えないから街の外で言うよ」

 「えー?」


 話していると、北門に着く。

 門を出るとミーナが早速聞いてくる。


 「ねえ、キョウの種族って何なの?教えてよー」

 「分かった、分かったからあっち行こう」


 俺は少し人が少ない方へ進む。


 「じゃあ教えるけど、誰にも話すなよ」

 「うん、分かった!」

 「じゃあ言うぞ。俺の種族はホムンクルスだ。レア種族だよ」

 「えー!レア種族!?凄いじゃん!何で隠すの?」

 「絶対面倒なプレイヤーがいるからだ。俺はこのゲームを楽しみたいんだよ」

 「ふーん、分かった!秘密にするよ!じゃあ、そろそろモンスターのところに行こっ」

 「待て、お前自分のステータスちゃんと確認したのか?」

 「………してない」


 って事で、俺達はステータスを確認することになった。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【名前】キョウ

【種族】ホムンクルス

【職業】爪使い

【能力値】Lv1 SP:0

     HP 250/250(+80up)

     筋力 20(+5up)

     耐久 16(+5up)

     敏捷 29(+5up)

     運 19(+5up)

【種族スキル】«改造»

【スキル】«爪術»Lv1«身体強化»Lv1«幸運»Lv1«鑑定»Lv1«敏捷補正(小)»Lv1«体術»Lv1«偽装»Lv1

【称号】『迷い人』『造られた生命』


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 何かステータスが上がってるな。

 まあ、追加されてる称号の効果だろ。


 「まずは種族だな」


 鑑定で詳細を見てみる。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

ホムンクルス レア種族

詳細:人の手によって造られた人ならざる者。      生物なら必ず持っている筈の魔力を持っ

   ていない。

   人の常識を遥かに逸脱した能力を持つ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「やっぱりチートだな。いや、魔力が無いしそうでもないのか?」


 さて、お次は種族スキルの詳細を見る。

 え?職業?

 そんなの見れば意味分かるだろ。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

«改造» ホムンクルスの種族スキル

詳細:専用アイテムを使いこのスキルを自分に使用する事で、自分のステータスを強化する事が出来る。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 はい、チート来たー。

 ナニコレ、ヤバクネ?

 モッテテヘイキナノカナー。


 「ま、まあ、気をとりなおして次だ、次」


 次は普通のスキルの詳細だな。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

«爪術» 戦闘スキル

詳細:爪の扱いが上手くなる。爪術の戦技が使えるようになる。


«身体強化» ステータス補助スキル

詳細:能力値のHP、筋力、耐久、敏捷の値を上げる。


«幸運» 初期スキル限定

詳細:運が上がる。


«鑑定» 初期スキル限定

詳細:生物や物の情報を見る事が出来る。


«敏捷補正(小)» ステータス補助スキル

詳細:能力値の敏捷の値を少し上げる。


«体術» 戦闘スキル

詳細:自分の体を思ったように動かしやすくなる。自分の体で攻撃した時のダメージ上昇。


«偽装» 初期スキル限定

詳細:ステータスを偽装出来る。同レベルの«鑑定»には運に左右される。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「思った通りのスキルだったな。でも、このスキルでの能力値の上昇は確認済みだからな。やっぱり称号か」


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

『迷い人』 全プレイヤー所持

詳細:異世界から時空の壁を越えて来た異世界   人。この世界の住人、NPCからはその様に認   識されている。HP+50、他の能力値に+5。


『造られた生命』 ホムンクルスの称号

詳細:ホムンクルスのプレイヤーに送られる称   号。人ならざる者の証。HP+30。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 やっぱり称号だったか。

 迷い人の称号って凄いな、人造人間もだが。


 「ねえ、キョウ。そっちは見終わった?」

 「ああ、そっちは?」

 「終わったよ。そっちのも見せてよ。私も見せるからさ」


 そんなことを言ってきたので、互いにステータスを見せる。

 えー、ミーナのステータスは?


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

【名前】ミーナ

【種族】エルフ

【職業】魔法使い

【能力値】Lv1 SP:0

     HP 80/80

     MP 260/260

     筋力 3

     耐久 10

     敏捷 7

     魔力 19

     運 5

【種族スキル】«魔導»

【スキル】«杖術»Lv1«風魔法»Lv1«MP増加»Lv1«魔力補正(小)»Lv1«軌道修正»Lv1«料理»Lv1«魔法陣»Lv1

【称号】『迷い人』『魔の追求者』


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「完全に魔法に偏ってるな。まあ、魔法使いだから別に普通か」


 詳細を見てみよう。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

エルフ 通常種族

詳細:魔法の扱いに優れた種族。長く尖った耳が特徴。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 まあ、これは予想通りだな。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

«魔導» エルフの種族スキル

詳細:魔力の扱いに優れた種族の体によって、魔法の展開速度、魔法の効果が上昇する。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「成る程な。エルフっていう種族が魔法を扱う事に偏ってるのか」


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

«杖術» 戦闘スキル

詳細:杖の扱いが上手くなる。杖術の戦技が使える様になる。


«風魔法» 魔法スキル

詳細:風魔法の扱いが上手くなる。風属性の魔法を使える様になる。


«MP上昇» ステータス補助スキル

詳細:能力値のMPの値を上げる。


«魔力補正(小)» ステータス補助スキル

詳細:能力値の魔力の値を少し上げる。


«軌道修正» 初期スキル限定

詳細:攻撃の軌道を少し修正する。


«料理» 通常スキル

詳細:料理が上手くなる。作った料理に何らかの効果が付く。効果は素材による。


«魔法陣» 初期スキル限定

詳細:魔法を使う時に魔法陣が出る。魔法の効果が上がるが、魔法の展開速度が下がる。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「軌道修正と魔法陣は凄いな。軌道修正があれば魔法が外れる事も少なくなるし、魔法陣のデメリットは魔導で相殺できるし」


 次は称号か。

 迷い人は見なくてもいいな。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※

『魔の追求者』

詳細:エルフのプレイヤーに送られる称号。魔を追求する者の証。MP+30。


※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※


 「これは『造られた生命』のエルフ版だな」


俺がミーナのステータスを見終わると、先に見終わって待っていたミーナが話しかけてきた。


 「キョウって能力値高いんだね。ホムンクルスって元々の能力値が高いの?」

 「まあ、そんなもんだよ」

 「ふーん、そうなんだ。じゃあそろそろ戦いに行こうよ!って、キョウ武器装備して無いじゃん。早く装備してよー」


 ミーナが急かすので、インベントリにある武器、[鉄の爪]を取り出して装備する。

 鉄の爪は、鉄の手甲に鋭利な鉄で出来た刃が3つ付いたものだった。

 意外と格好いい。


 そして、ちゃんと装備をした俺達はモンスターのいそうな方向へ向かって行った。


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