1話 キャラメイク
目の前には真っ白な空間が広がっていた。
どこからか機械的な声が響いてくる。
『本日はSkill Adventure Gamesをご利用いただき、誠にありがとうございます。アバターネームを入力してください』
目の前に入力用と思われるウィンドウが現れた。
使うのは、他のゲームでも使っていたやつだ。
「『キョウ』っと」
『入力を確認しました。次に、アバターの容姿の決定に移ります』
今度は、ウィンドウと一緒に鏡が出てきた。 これで見た目を確認するのだろう。
さて、どんな風にするかな。
あんまり変える必要は無いだろうし、髪を黒髪に暗い金髪が少し混ざった感じにして、目の色を赤にしておく。
じゃあ、決定っと。
『アバターの容姿の決定を確認しました。次に種族の決定に移ります。種族によってはアバターの容姿が変化することがありますが、ご了承ください』
このゲームは種族はランダムで決定されるらしい。
ここでプレイスタイルが決まるな。
お、決まったみたいだ。
『レア種族・ホムンクルスに決定しました。次に、ステータスの配分に移ります』
ラッキー!レア種族だ。
レア種族は世界に一人だけのユニーク種族でもあるらしい。
確率はかなり低くしてあるって運営は言ってたけどよくあたったなー。
見た目の変化は、少し肌が白くなったくらいかな。
あ、そうだ。
ステータスはどうなってるんだ?
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【名前】キョウ
【種族】ホムンクルス
【職業】
【能力値】Lv1 SP:20
HP 100/100
筋力 5
耐久 4
敏捷 6
運 10
【種族スキル】«改造»
【スキル】
【称号】
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
あれ?MPと魔力の値が無い?
「あのー、MPと魔力の値が無いんですけどー?」
『種族・ホムンクルスは造られた生命の為、MPと魔力を持っていません。その代わり、SPが他の種族よりも多く、特殊なスキルを覚えることが出来ます』
マジですか………。
いや、ここはポジティブに考えよう!
SPが他のプレイヤーよりも多いって事は、基礎能力が他より強くなるって事じゃないか。
それに、特殊なスキルが覚えられるってなってるし。
「この«改造»ってどんなスキルなんだろうな。詳細とかわからないのか?」
『スキルの詳細を視るには«鑑定»が必要です。』
あ、そうですか。
じゃあ、«鑑定»は必須スキルだな。
ホムンクルスの特殊なスキルは他のプレイヤーの情報からは分かんないんだし。
『SPを配分して下さい』
あ、そうだった。早くしないとな。
そうして出来たステータスがこちら!
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【名前】キョウ
【種族】ホムンクルス
【職業】
【能力値】Lv1 SP:0
HP 120/120(+20up)
筋力 10(+5up)
耐久 5(+1up)
敏捷 14(+8up)
運 14(+4up)
【種族スキル】«改造»
【スキル】
【称号】
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
敏捷高めのステータスにした。
耐久がちょっと低いが、大丈夫だろう。
まだ最初だしな。
『次に、初期スキルの決定に移ります。7つ選んでください。』
どうやら、初期スキルは7つみたいだな。
ちゃんと考えて取らないとだな。うん。
しかし、数が多いなー。
定番の«剣術»から聞いたことも無いスキルまで、沢山並んでいる。
んで、選んだ結果がコレ。
※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※※
【名前】キョウ
【種族】ホムンクルス
【職業】
【能力値】Lv1 SP:0
HP 170/170(+50up)
筋力 15(+5up)
耐久 11(+5up)
敏捷 24(+10up)
運 10(+1up)
【種族スキル】«改造»
【スキル】«爪術»Lv1«身体強化»Lv1«幸運»Lv1«鑑定»Lv1«敏捷補正(小)»Lv1«体術»Lv1«偽装»Lv1
【称号】
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戦闘スキルは、«爪術»、«体術»の二つだ。
爪を選んだのは、珍しいからやってみたくなったからだ。体術は爪の補助だな。
補助スキルは、«身体強化»、«幸運»、«敏捷補正(小)»の三つだ。
身体強化と敏捷補正(小)はステータスの補正だな。
幸運を選んだのは、恐らくアイテムドロップに関係があると思ったからだ。
戦闘外スキルは、«鑑定»、«偽装»の二つだな。
鑑定は決まってたけど、偽装を取ったのは面倒事を出来るだけ避けるためだ。
レア種族とか絶対騒がれるからな。
『スキルの決定を確認しました。アバター情報の全ての決定を確認しました。始まりの街[プレーン]へ転送します。Skill Adventure Gamesの世界をお楽しみ下さい』
その言葉と同時に、俺の視界は光に包まれていった。