プロローグ
2XXX年、エコという言葉のもとに頑張ってきたのもむなしく地球温暖化は限界まで悪化。
しかし、悪いことだけではない。あらゆる病気を副作用なしで治せる薬や、男女の遺伝子から子供を作る技術、そして生命維持装置までもが開発された。さらにコンピュータ科学も発展し、夢だと思われていたヴァーチャルリアリティシステムは完璧なものになった。
人々が計画していた火星移住計画は斜めに進路変更。世界各国で大規模な建物を作り、住民全員ぶんの生命維持装置を設置し、生まれてから死ぬまでVRの世界で暮らさせる。そして、今まで人々が作り上げた建築物をすべて壊し植林地とする地球を再生する方針になった。
発令後、医者数名とサーバー管理のためのエンジニア数名だけを残し、それ以外の人々はVRで安全かつ安心の生活をすることになった。
車に轢かれようが、建築物に衝突しようがデータでしかないため絶対に死ぬことはない、ある意味で完璧な世界が誕生した。
システムで管理されているため、犯罪がない素晴らしい世界。
きっと、こんな世界をみんな待ち望んでいたのかもしれない。
・・・・ただ忘れないでほしい。データにはバグがつきものだと。
読んでくださってありがとうございます。
更新は不定期ですがよろしくお願いします。