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etc2.上官的なエトセトラ

前回より少し短いですが、切りが良くなったので

ここで投稿します

 ところで受け入れられるだろうか?

気が付いたら森で歩兵装備でゴブリンと対峙してて

為す術無く殺されもまたゴブリンと対峙してて

何とか倒して、何度も倒して

後れをとることはまず無い位慣れてきたと思ったら

目の前に女の子が現れたという事実を。


 そんな前回のあらすじ的なエトセトラはともかく

そう、まず今問題なのは……


「えっと……君は?」

「アミでありますっ!」

「うん、あぁ、そう……ありがとう」

「はいっ!」


 うむ、元気があって非常にヨロシイ!

……じゃなくて意外に情報量少ないんだな、名前って。


 取り敢えずこのままじゃ何も分からないから

さっきからずっと空中に映し出されている画面に目をやる。



『〜〜新兵情報〜〜


 名前:彩美

 性別:女

 階級:二等兵

 兵科:歩兵   』


……見たり少し考えたりしたら分かる情報ばかりだ!

名前の漢字はそういうわけじゃないけど、

だからって何が分かるでもない。

本当に名前って情報量少ないな。まぁここで何か数字がいっぱい並んでる

ステータス的なエトセトラが出てきても困ったけど。

ああいう風な出てき方をした以上、

サポートキャラ的なエトセトラなんだろうが……


「上官殿?」

「ふぇぇぇ!?」

 か、顔が近い!息がかかるっ!


「も、申し訳ございませんっ!驚かせてしまって…」

「い、いや、ちょっと考え事してただけだから、アハハハハ」


 あー、びっくりしたー、可愛いかったー……

……って、えっ?


「……えっと上官殿って?」

「?上官殿は上官殿でありますよ?

 アミは新垣編人一等兵殿の部隊に配属されたのでありますっ!」

「ん?あぁそうなんだ……」


 何か違和感アリアリというか、

一等兵って確か部下とか居ないはずだが、

まぁそこは上官的なエトセトラってやつかな?

ってか、名前知られてんだ……

どう思われてんだろ……


「ま、まぁとにかくヨロシク!これから一緒に戦おう!」

「!?戦う……でありますか?何と?」

「何ってゴブリン。」

「ごぶりん?それは何であります?」

「えっ」

「えっ」

「あ、えーと……あぁ……アレ……かな?」


 俺の指の先には森で気が付いてから

こんなに出現間隔が空いた事は

無かったんじゃないかって位に不気味な程

鳴りを潜めていたゴブリンが現れていた。


「ん?……ひっ!きゃぁぁぁぁぁ!!!!」

 

 そう叫びなからアミは一目散に逃げていく。

……うん、まぁ怖いわな、アレは。

取り敢えずゴブリンを倒してから

アミを追いかけるのだった。









「何なのでありますか……あの気持ち悪いのは……」

 少し離れた木の陰でそんな事を呟きながら

アミはうずくまっていた。


「やっと追い付いたよ。」

「じょ、上官殿!」


 俺を見て安堵からか満面の笑みを浮かべるアミ。

可愛いな、全く。


「何なのでありますか?アレは。」

「俺もよく分からないんだけど、

 気が付いたらアイツが居た。

 それまで物語の中の存在だと思ってたけどな。

 最初はワケも分からず

為す術もなく死んじゃってな、

 でも何故か生き返って、色々信じられないけど、

 それを繰り返している内に、

 何とか倒せるようになって今に至る。」

「アミにはその物語というのも

 よく分からないのであります。

 ただ上官殿の部隊に配属された。 その事だけを知っていたのであります。

 あんなのと戦うとか知らなかったのであります。

 でも逃げてしまうだなんて

 上官殿の部下失格であります……」

「いや、逃げられるだけ大したもんだって。

 俺が最初に死んだのは装備が重くて

 そんなことはとてもじゃないけど

出来たもんじゃなかったからだ。

 今はもう慣れたからそれなりに動けるけどね。

 アミはそんな俺に比べたらよっぽど体力ある。

 ゴブリンの倒し方も俺が教えるから

心配しなくていい。アミは絶対死なせない。」


 俺は痛みも無く意識が断絶して

また目覚めるだけだけど、

アミはどうなるか分からない。何よりこんな可愛い娘に目の前で死なれたら

目覚めが悪いなんてもんじゃないしな。

それに上官的なエトセトラとしての責任ってものもある。


「…………」


 アミは何も言わず俺の顔を呆けた顔で見つめている。


「ん?どうかした?俺の顔に何か付いてる?」

「い、いえ……ご教授お願い致します、上官殿!」







 実際、アミは飲み込みは物凄く早かった。

全てが手探りだった俺と違って

一応正解だと分かっている事だけを教えている

というのもあるが、それを差し引いても

俺なんかより全然筋が良い。

銃で倒すのはまだ流石に経験の差というものがあるが

近接戦闘はもう俺を超えてるじゃないかとさえ思う。俺が結局ダメだったスコップも

普通に使いこなしてるし……

しかも心なしか愉しそうな感じさえする。(ガクブル

女子の方がグロシーンに強い的なエトセトラだろうか?


 俺の方にも嬉しい誤算があった。

言葉にしてアミに伝えることで

自分でも情報が整理されるというか

より効率良く奴らを倒せるようになった。

そして今まで意識していなかった行動パターンも

何となくだが掴めそうな感じもした。

これはまだほんの取っ掛かりだけどな。


 結局、その日の日没までには

アミも1人でゴブリンを相手にしても

苦戦しないほどになった。


 そのタイミングで


『おめでとうございます!上等兵に昇進しました!

 アミは一等兵に昇進しました!』


とのメニュー画面が俺の前に映し出されたのだった。


また1週間位更新……出来ると良いな

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