表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

1/4

etc1.ゲーム的なエトセトラ

初投稿です。

忌憚無い意見をお聞かせください。

 俺は新垣(あらがき)編人(にっと)

親にDQNもといキラキラネームを付けられた事を恨む……

いや恨み切れなくて悩むどこにでも居る学生だ。

これ以外は本当に良い両親なんだ……



 ところで受け容れられるだろうか?



 トラックに轢かれて気が付いたら周りは森で、

前方にゴブリンが居た、という事実を。


 異世界転移物キター、とはならない。

だって、いきなり命の危機だもの。

うん、現実世界最高!


 ただ距離は300m程離れている。

十分に逃げられるか?


    ん?


 何か体が重くてそれどころじゃない。


 下を見ると手には銃が収まっている。

アサルトライフルってやつだっけ?

というか身体は思いっきり迷彩服に包まれている。

しかもフル装備、こりゃ重いわけだ。

 


 「はっ!?ゴブリン相手には何かこう…勇者的なエトセトラが筋だろっ!」



 あまり取り合わせの悪さに思わず叫んじまった。

ヤバい、ゴブリンがコッチに突撃してくる!


 普通に考えればこの銃で撃てって事なんだろうが、

生憎、日本の普通の学生である俺には

銃の扱い方なんて分かるはずがない。


 だがヤツはそんなこと構わず突っ進んでくる。

何か使えるものはないか……

あ、コレは最強の武器だって何かで見たぞ!


 背嚢の側面にあったソレを銃を一旦置き手に取る。 俺は謂わば異世界に転移した主人公だ!

何でも出来るねっ!!やったー!!!

あははは、えへへへ、うふふふ……


 そんな風に主人公補正を信じる為

無理矢理おかしなテンションになっていると、

ゴブリンはもう目の前。


 まずソレを思いっきり振り上げる。

狙うはゴブリンの脳天だ!






 ……と気合いを入れたのも束の間、

そのまま後ろに無様に引っくり返った。


 ソレ……スコップは穴を掘るための道具であり

全く鍛えてない日本人学生に況してや振り回す等、

到底不可能なわけで……

 そこにゴブリンがマウントポジション、

うわっ、獣臭っ!


 そして首に粗末な鉈の刃が当たる所で

俺の意識が途切れた。 主人公補正なんて無いんだね、うん……

 



 ところで受け入れるだろうか?



 確実に殺されたはずなのに気が付いたら、

また前方にゴブリンが居たという事実を。


「ゲーム的なエトセトラかよっ!」


 エトセトラが何故か口癖のようになりつつあるが、

叫ばずにはいられなかった。

 また同じ様にゴブリンがこっちに向かってくる。

そりゃそうなるわな、

さっきと状況は同じなんだから。


 今度は下手な事は考えずに、

握らせてる銃で素直に応戦しよう。

そう心に決め銃を構える。


……重い、しかしさっきの様に

その物の本来の用途から逸脱したものではないから、

立っていられないという事はない。

 ……正しい使い方って大事よね、うん


 取り敢えず狙いは的の大きい胴体部。

幸い、馬鹿正直に直進して来るから、

狙いはつけやすいというもの。

引き金に指をかける。

確かこういうのは弾が連射されたから、

最初の弾は当たらなくても修正は利く……はず。

そう思うと少し気持ちは楽になる。


 よし、心は決まった。

引き金にかけた指に力を入れる。

 反動はあるにはある。

でも流石にまた引っくり返る程じゃない。

よし、当たった…ってアレ?


 何かすぐに狙いがブレた。

そして殆どあたらず3秒位で弾が切れた。


 ゴブリンはというと少しはダメージがあるようだが

変わらずコッチに向かってくる。

 結局この後は為す術無く、

今度は鉈を肩に降り下ろされた所で意識が途切れた。





 ところで受け入れられるだろうか?




同じ状況も流石に3度目にもなれば、

あまり驚かないという事実を。

 予想通り前方にはまたゴブリンが居る。

もう叫ばないぞ、叫んだらこっち来るから。

俺だって2回も死ねば、(痛くなったけど)

流石に学習するんだ。


 等と軽く感慨に浸っていると、

普通にゴブリンがこっち向かって来た。


「結局、強制イベント的なエトセトラかよ!」


 どうやらココで戦うのは規定事項なようだ。

しかしこのままだと

またさっきみたいになるのは目に見えてる。


 どうやったらアレを防げるんだ?

反動に慣れろってか?

それまで何回死ぬんだろうか。

ゲーム的な何かなら無限には死ねない可能性も…


 なんて考えていると銃の横に何か

ツマミがあるのを見付けた。

ア、タ、レ、3の4つの目盛りがあり、

レの目盛りにツマミは向いている。


 何か取り敢えず異質な3に合わせてみる。

よし、取り敢えずこれで試してみるか。

ゴブリンに狙いを定めさっきの様に撃つ。


 すると、タタタッ、タタタッと3発毎の発射になり、

狙いはズレる事無く当たり続け、

遂にゴブリンは倒れた。


 光の粒に散っていくという

これまたゲーム的なテンプレだから

あまり生き物を手にかけたという感覚は無い。


 あっけないな…そんな事を思っていたら

また前方、さっきと同じ位の距離の所に、

またゴブリンが現れた。


「イベントでもなく普通のエンカウント的なエトセトラかよ!」


 何か自分でもよく分からない

キャラ付けになっているが、

自然と口に出るんだからしょうがない。

コレもゲーム的な強制力か?


 取り敢えずまたゴブリンに銃を構えた。






 それから何体のゴブリンを倒しただろうか。



 何回も戦闘が重なると弾切れするんじゃないかと

不安だったがどうやら戦闘終了毎に

いつの間にか補充されてるらしい。

流石ゲーム的なエトセトラ。


 ただ全て順調にいったかといえばそうでもなかった。


 タの目盛りとアの目盛りにツマミを合わせると

どうなるかも試してみたのだ。


 それぞれ弾が一発毎しか出なくなったり、

全く出なくなったりして、

後者の時はまた死んだ。


 一発の時は何とか弱らせる事は出来たから、

持ち物の中にあったナイフで止めを刺した。


 流石に直接的に殺めると、

気持ちの良いものではなかった。


 それでも仕留め損る度に

同じ様に介錯してる内に慣れはした。 一度最初みたいにスコップを使ってみたけど、

何か胸糞悪過ぎて流石にそれっきりだ。


 そんなこんなで出てくるゴブリンを、

まず確実に倒せる様になった頃。


 いきなり目の前の空中に、

メニュー場面みたいな物が浮かび上がった。


『おめでとうこざいます!一等兵に昇進しました!!』


 レベルが上がった的な事かな?

今までも散々ゲーム的なエトセトラだったから、

ここまでは何も驚かない。





 ところで受け入れられるだろう?




 画面が変わって


『新兵が配属されました!』の表示と共に、

いきなり一人の女の子が現れた、という事実を。

次回の更新は……いつになるんだろう……

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ