51.Pday 60日目
今回も戦闘シーンは、有りませんので悪しからず。
本当は交互に入れると、メリハリが付くかと思うのですが、戦闘シーンを書く時は、考え込んで仕舞いますので、少なめに成ってしまいますね。
AM10:20 福島県双葉郡浪江町請戸港沖 10km メガフロート1号基
俺達は工場南に有る飛行場から、ヘリに乗り港の沖合10kmに浮かぶメガフロート1号基に降り立った。
このメガフロートは現在建造中の、フロートのコアブロックで、面積は約340k㎡とまだ小型だが、最終的に同規模のフロートが12基付き、4,020k㎡となり1メガフロートユニットと成る予定だ。
このフロート島は通常4階層から構成されて居り、最終的に利用敷地面積は、一島約15,000k㎡となり最終的に、世界中で約70基のフロートが運用される予定で、総称してギガフロート・システムと呼ぶ。
製造方法としては海上に動力源と成る、クラスター化雷鳴気プラズマリアクターを動力として設置し、コアと成る生成核が海底のメタンハイドレードや、海中の元素を取り込み炭素繊維を核とした、人工コーラル型のマイクロマシンに因って、形成される人工島である。
浮力はカーボン繊維がチューブ状に形成され、中に封入された気嚢が寄り集まっているので、自重の数百倍の浮力と強靭さを持った、安定した島の土台に成る。
また一部人工コーラルの組成を変え、海水から真水を濾過する事も出来、水資源の確保が容易に出来るため、農業や牧畜・工業製品も作れる人工の大地に成って居る。
上部構造は六角形の直径50m、厚さ20mの形状のパーツが3段~10段に積み重なり、それが数千ユニット集まり、それぞれが浮力体に成って、人工島の基部を支えている。
島の上面は平地にしたり、基部部材で丘や低山を作り、色々な作物や牧畜環境に対応して居り、何れ山林等も作り栄養豊富で、健康な畑の土壌や堆肥にもする予定だ。
下層部分は居住区や生産工場区として利用され、最下層では水産資源の養殖管理区や、海中資源探査・調査、備蓄倉庫等に成っている。
吃水は最低で10mから低山基部や、街や工場等の高層ビルの基部は25mの深さに成るが、空港の施設の場合は別島に作り、その場合水深は8m位で済むので、空港にする土地が無い島嶼や、海岸沿いの山間部でも、簡単に空港が建設出来るのだ。
人工島では有るが濾過プラントが優秀な為、海岸沿いの砂漠地域等の真水供給の、安価な上水プラントにもなるので、アジアの島嶼部国家等では、清潔な飲料水供給工場や空港施設として、注目を集めている施設なのである。
メイン動力のクラスター化雷鳴気プラズマリアクターとは、水を電気分解して酸素と水素に分けて生成し、それを少量ずつ磁気共鳴波動でクラスター化し安定化した雷鳴気体を作る。
それを磁場で包込み5万度の極低温プラズマを励起して、その熱励起磁場振動を電気エネルギーに変換する、リアクターである。
非常に低温状態でプラズマ化するので、磁場を支える支持部材の表面温度が1900℃と低温に抑えられる為に、部材の選定が楽に行えるメリットがある。
そして部材を冷却する段階で発生する水蒸気で、更に蒸気タービン発電機で発電する、二次電気も得られるので、高効率かつクリーンな発電方法で、電気が得られるのだ。
しかし製造コストが現在の原発の、2/3位掛かるのとプルーフされて居ない技術の為、安全面の検証と問題点の洗い出しが終わり、量産される様に成った暁には、製造コストも同レベルの火力発電所と、同等の製造コストで作れる為に、将来が期待されて居るのだ。
そしてこの発電方式だと、原発では無いので放射線や核廃棄物は発生しないし、発電中も水蒸気が廃棄されるだけなので、環境汚染と言えば排熱だけが問題に成るだけで、環境に負荷が掛らない。
さらに同規模の原発の2/3の発電量が得られ、危険性もプラズマ炉の冷却時に、圧力爆発が起きる位なので、比較的安全であり保守人員も火力発電所並で済むのも、魅力の一部だろう。
最終的には一島につき3~4基のリアクターが設置され、太陽光発電機BBLSGと共用で発電し、BgBバッテリーで蓄電して、島の電力を余裕をもって賄える量を、発電出来るのである。
この為豊富な水と電力を利用して、各種産業も海上で生産拠点を持つ事が可能になり、領土問題の軋轢も躱せる、人工の新天地とも言うべき物が出来たのは大きい。
そして政変等での内戦で難民が発生した場合、メガフロートを難民受け入れの土地として活用し、その人員を訓練して職を創造し、難民に因る政治の不安定化を、防ぐ方策も検討されて居る。
又、日本の様な食料自給率の低い国では、このメガフロートが3基あれば、食料自給率が200%超えも夢では無く、パンデミック後の食料難に対応可能なので、日本やアジア諸国も安心して居られるのだ。
メガフロートは第一期計画で20基が、太平洋上に進水して内5基は日本専用になり、5基はアジア通商連合の本部と飢饉対策の、農業・牧畜部門として機能する。
残り10基の内5基はASEAN連合用の、農産牧畜部門と島嶼部門用として機能し、残り5基は世界に配布され、食料援助用の農業プラント用として、機能する予定なのだ。
無論日本や他国の受給率以上に余った作物は、備蓄分を除き窮乏して居る地域に回され、有効利用される予定なのであり、太平洋には最終的に40基、大西洋に30基が建造される予定である。
計画では、全世界に70基のフロートが作られ、温暖化に因るメタンハイドレート層の、気化に因る温室効果ガスを、カーボン繊維に転換する為、これ以上の温暖化を防ぐ目的もある。
メタンハイドレート層掘削時には、掘削された部分に海水をマイナス50℃で凍らせた、チップを充填させて行くので、大規模地滑りに因る津波の危険も、回避出来ると試算されて居る。
防衛用として海軍の最新鋭、レーザー砲搭載の新型護衛艦DDR、ゆきかぜ型光線投射砲艦が各10隻配備される予定だ。
ゆきかぜ級護衛艦はながと級護衛艦と、同時期に設計された新思考型の戦艦で、主砲はながと級と同系統のレーザー砲を装備し、マスト型反射板により射角が制御され、対艦・対空レーザー砲として機能する。
排水量は7500tとながと級より小型だが、武装は射程160kmの対艦・対空レーザー砲一門と、高速ミサイル迎撃用に旭工機製105mm電磁投射速射砲一門・25mmCIWSⅡ1基・アスロックⅢ対潜ミサイル投射砲2基・短SAMⅢ対空ミサイルランチャー2基の武装を持つ。
動力はギガフロートと同じく、ながと級・ゆきかぜ級共に、艦船用に小型化された、クラスター化雷鳴気プラズマリアクターを装備しており、レーザーと推進器はながと級の小型化した物を採用して居る。
速力は最高速力50ktが出せ、加速性能とスラスターを併用した、旋回性能が優秀な為に旧型の誘導魚雷なら、振り切る事が可能な高起動・高加速巡洋艦に仕上がっている。
燃料も海水から生成出来る為、原子力動力艦並の作戦行動が可能な、優秀艦に成って居る。
現在は一番艦ゆきかぜ・二番艦はまかぜ・三番艦そよかぜの3艦が就航し、試作メガフロート警備に就いて居る。
水面下は回遊魚型魚ロボットで、水中工作員や小型潜水艇の侵入を警戒して居り、ロボット自体も対人用の[まぐろ]小型、対小型潜水艇用の[まぐろ]中型、大型艦船用の[しゃち]型があり、島の周りを周回監視する[まぐろ]大型がある。
対人用の[まぐろ]小型は、小型の炸裂型の銛とテイザー銛を発射し、[まぐろ]中型は全長30cm太さ10cmの小型魚雷を発射して、敵を殲滅する。
[しゃち]型は短魚雷3発を搭載して、潜水艦を攻撃するが大型艦船の場合、自身が誘導魚雷に成り敵にカミカゼアタックをするし、他のロボット魚も攻撃手段が無くなった場合、魚雷になり敵を破壊する。
その他の警備には空軍と高射砲師団・海兵師団が常駐し、潜入工作や空襲からメガフロートを守りながら、ゾンビの居ないクリーンな環境の下官舎にて、家族と過ごしている。
固定武装としてフロートの12箇所に、レーザー砲と200mマスト照準器で武装されており、その他ミサイル間系は車両で、高射砲師団が運用して居る。
移動用として島底部分に550基の、超伝導推進スラスターがあり、最大10ktでの移動が可能になって居る。
俺達はメガフロートの管理棟にある、ヘリポートに着陸して会議室へ向かった。
「しかし何度来てもここが海の上だとは信じられません。
本当に島にしか思えないし、地面も起伏が有って天然の環境の様で、まるで違和感が無く生活出来ますね。
そう言えば前から気になっていたのですが、外洋に出た場合かなり波が高い場所がある様ですし、台風等の嵐が来た時に、フロートの外縁は波を被らないのですか?」
「それは外洋に出る場合、フロート外縁の200m先までの海底に、消波装置と波力発電の施設が有り、更に人工環礁が有る為に本体に、直接波の力が掛らない工夫がされて居るのさ。
だから太平洋の高波地帯に入って、波高20~30mの津波クラスが来ても、岸に着くまでにエネルギーを減衰され、精々最大1.5m位の波高で済む様になって居る。
台風の中心でもメガフロート自体、12ブロックにジョイントが有るので、想定外の波が来るとそこが稼働して、エネルギーを吸収する仕組みが有って、本体の被害を軽減する様になって居るんだ」
「下手をすると陸の海岸線に住んで居るより、メガフロートに居る方が安全かもしれませんね」
「街は基本地下に作られる予定で、地上部は農業や牧畜区・森林公園区に成る予定だから、台風等の風水害にはかなり強い作りになって居るし、排水設備も充実しているから、台風の場合水を備蓄する良いチャンスだからね。
海水から豊富に水を得られるとしても、せっかく天からの恵みだから、雨水も大事な資源として、利用する体制ができている。
それを利用して地下でLEDを利用した、栽培プラントを稼働して野菜や魚を養殖し、将来の宇宙空間で食料生産の基礎を研究して、後にスペースコロニーや長距離航宙型宇宙船の、基礎データを収集する目的もある」
「宇宙空間で、海洋プラントでの魚の養殖など、とても面白そうですね」
「何れ閉鎖型スペースコロニーを使い、水深2~300mクラスの養殖・海洋レジャープラントを作りたいし、農業・牧畜専用のコロニーも作りたいね」
「パラダイムシフトが成功すれば、何れ実現するのでしょうね。
このまま行けば地球の資源は、遅くとも2~300年で枯渇しますから、アステロイドベルトや彗星から鉱物・水資源を得て、宇宙資源で生活出来る基盤を作り、地球は非難先として温存すれば、いいですからね」
「此処まで技術が発展すれば、何れそうなるだろうし、超光速機関の開発の切掛けも出来たから、もう待ったなしでこの流れを主流にしないと、人類は他の生物と地球を巻き込み、滅亡する可能性が高いからね。
その為に我々は活動して居るし、今しかチャンスは無いから、何としても成功させる」
「今は基礎技術を地道に検証開発し、パンデミック後に落ち着いたら、製造・量産の道筋を整えて行けば良いですね、早く宇宙旅行に行ける日が来ると良いのですが」
「今のペースで行けば、少なくとも15年以内には、マスドライバーをフロートに築き、宇宙開発の足場に成る常駐型ステーションを作る。
そこでラグランジュポイントを調査し、資源衛星を確保して岩や金属・水等の資源を得て、50年後にスペースコロニーの基礎を作れるだろう」
「早く実現するといいですね、まあお婆ちゃんになる前に、宇宙旅行へ行く事が出来そうなのは、とても嬉しいですわ」
「マスドライバーが完成すれば、常駐型大規模ステーションを作れるし、この間完成したエネルギー転換装甲で、バンアレン帯外の太陽風環境でも、常駐型ステーションや星系内宇宙船の運用が、可能に成ったからね。
後はデブリ対策が急務だし、軌道の掃除をどうするかだね。
大物は資源として使えるが、ネジ位のものが秒速20~500mで飛んで来るのは、対物ライフルの弾が飛んで来るのと変わらない、洒落にならない威力だし、船外活動の妨げになるからね」
「下手をするとシャトルや船外活動中の、作業員等が犠牲に成りかねませんね。
装甲だけでは心元無いので、エネルギーシールドみたいな、バリアが出来なければ星系内での、宇宙航行は危険なのですね」
「そうだね、ステーションや航宙船は装甲を強化出来るが、シャトルは重力圏からの脱出があるから、あまり重くすると費用対効果が、悪くなり打ち上げコストが、跳ね上がるからね。
おっと、もう会議室に着いたか、この話は此処までだな。
又後で話そうか」
俺達はメガフロートの会議室に入室したのだった。
Pday 60日目
AM10:30 福島県双葉郡浪江町請戸港沖 10km メガフロート1号基 管理棟 第2会議室
俺達は会議室に入り管理棟の、管理官秘書に進められ、席にすわった。
ここへは週一のペースで会議をして居るので、ここのスタッフとも顔見知りなので、相手も余計な気を使わず、居心地がいい場所である。
このフロートの基礎技術は旭グループがメインで、日本複合企業体の共同事業だが、資金や資材面は日本国政府の直轄事業であり、部局も農林水産省と通産省が共同事業として、サポートと政治折衝を担当して居る。
形としては首相直轄の事業で、技術面の権利は旭グループが全て持ち、発生技術や新技術開発の権利は、開発企業との折衝に成っており、資金提供は国から50%の援助に成って居る。
この様な形の2省庁が関わる、プロジェクトでは、省庁間の足の引っ張り合いで、非効率になり易いため、たいていは外核団体を作り、そこで管理する天下り先の組織が作られる。
しかし今回の人工島プロジェクトは、事前に外国に知られると東側のお隣と、南西側のお隣やその子分が、嘴を突っ込んで来るので、首相直轄の極秘プロジェクトとして、メガフロートを着工していたのだ。
その為両省合同の極秘プロジェクトとして、内閣府から人員が派遣され、両省の調整を行いながら、プロジェクトの進行をしているのだった。
このフロートは生成するのに、海底で建造出来るため、政府が海底資源の調査目的の、海底ボーリング施設と偽り、地震後のある程度地殻が安定した、福島県沖の海底で建造して居たのだ。
フロートが浮上したのは、パンデミック5日後の事であり、海上に有ったリアクター部分は、浮上時に予め作られた管理棟と共に、この場所に設置されたのだ。
浮上後リアクターや管理棟を固定した後、予め設定されていた丘陵部の上にある、真水生成プラント湖50箇所から、真水を溢れさせて、表面に残った地面や各階層の除塩を、10日掛けて行ったのだった。
現在は地下一階の屋内プラントで、試験的にハウス栽培の様な形で、農作物と人工苗床の実地検証を行なって居り、その他の施設も急ピッチで建造しながら、農業プラントの実証試験をして居た。
俺達が着席すると、しばらくして政府の現場責任者である、高木正典課長が農林水産省から派遣された、畑山信夫技術指導員と共に会議室にやって来た。
「やあ甘利代表、遅れて申し訳有りません、揚水ポンプに少し不具合が有って、報告を受けていたら遅れてしまいました」
「高木課長は何時も大変ですね、まあフロートが完成するまで、暇なしになりそうなのですが、お体を大切にして下さい」
「いやぁ~、この計画が実現出来れば、我が国の自給率を賄えると思うと、一刻も早く来年からの農産物を賄う為、のんびりもしてられませんよ。
まあ職住接近型の職場なので、子供達も大喜びですし、軍間系者の家族や、建設間系の家族も居ますので、寂しくは無いですし、ゾンビの居ない安全な環境を与えて貰い、逆に家族は感謝して居ます。
学校や遊び場も確保されて居るので、我々は非常に恵まれていますので、不満は有りませんよ。
只女房や娘はもっと店が出来ると良いのにと、このご時勢で贅沢を言っていますが、将来的に関東平野より広大な土地が、此処に広がるのでにぎやかな街も、将来出来るので楽しみにしておけと、家族には言い聞かせていますがね」
「そうですね、本土はこのパンデミックで、インフラ等がかなりダメージを受けましたし、人口も従来の3割減になり、約8400万前後に減りますから、大変ですがね。
しかし本田技研と三芝電気が共同開発した、人型多目的ロボットRT-03が出来ましたので、今までの単純作業を彼等に任せて、開発や病虫害対策に人員を回せますから、人員不足はある程度補えるでしょう」
「ああ、あれは便利ですね、従来のロボットより柔軟に、命令を処理出来るので使い勝手がいいですし、簡単なメンテナンスや農業や酪農の手伝いを任せられるし、使えば使う程学習して面倒な命令も減りますからね」
「使い勝手は良いのですが、あまりあれに頼り過ぎ無い様、価格設定は一体700万と、高めに設定して居ますが、危険な場所や人間では過酷な環境では、非常に有効な労働力になるでしょう。
日本人は一神教徒とは違い、古来より付喪神と言う物も長く使うと、魂が宿り自らの意思を持つと言う、文化が有りますから人型ロボットも、侵略者と言うより仲間として、受け入れる素地が有りますからね。
それに例の巨匠が描いた人型ロボットや、猫型ロボットで幼少時から、慣れ親しんだ人々に取って、彼らは仲間であり友人でありますから、彼等を排斥する素地は少ないので導入が楽です。
そして用法を間違えれば自身が怠ける、原因を作る存在だと認識して居ますから、他国の人より彼らと上手に、付き合う事が出来る民族なのでしょうね」
「その通りです、日本はその辺の文化の先進国なので、色々なパターンのシュミュレーションを、国民自ら勝手に行なって居る民族で、他国の様に自身の敵と捉えるより、新たな仲間として受け入れる素地がありますからね」
「まあ難民や余剰労働力が出た場合、使用調整をすればいいですし、将来は宇宙での船外作業に、彼等を使えば効率が良いですし、いざと成れば人命の損耗もふせげますからね」
「ええ、ただ懸念としてロボット兵士の登場の、素地を作ってしまわぬ様注意して置かないと、大変ですからね。
基本的に将来はゾンビ発生に因って、事故を起こした原発の修理や、解体・封印作業にエネルギー転換装甲を付けた、作業ロボットとして活躍させる事も視野に収めています。
しかし向こう30年はパンデミックの所為で、世界人口が激減する為に、先進国では単純労働の担い手として、農・水・畜産・製造業の現場で人に替わって、働く存在になるでしょうね」
「ええ、内の現場でも人手不足解消の為、RT―03が50体試験運用を兼ねて、データ取りの為メンテナンス時以外は、24時間フル稼働して居る御陰で助かって居ます。
そのほか農業関係や畜産関係では、避難民のベテラン篤農家や畜産家の方が、技術指導員として新たな取り組みに、かなりの数の人が参加していて、それも人手と技術面で非常に助かっていますよ。
特に東北の方々は3・11に続く今回の、パンデミック禍でその手の人員が沢山いるので、今回の試験農産物の栽培に関して、非常に重要な技術作業員として、活躍してますからね。
パンデミック終了後のプランテーション企業の、農業・畜産・水産の専門技術者として、一次産業の効率的担い手として、新たな先駆者としてこの新たな可能性に賭けて行って欲しいですね」
「まあ工業国家と言っても『飯を食わねば、戦はできぬ』ですから、基本の食とエネルギーと資源は、幾ら工業を発達させても元になる、この三要素が無いと手も足も出ないですからね。
これまで日本は技術は有るが、農業をする為の土地とエネルギー・資源は一切無い為に、どれ程苦労して来たか。
大東亜戦争もエネルギーと資源が無い為、したくも無い戦争をA国の謀略に因りせざるを得なかった、悔しい過去がありましたからね。
平時ならこのメガフロートの動力源である、クラスター化雷鳴気プラズマリアクターも、欧米のエネルギーメジャーが握り潰してしまう、革新技術で日の目を見なかった可能性が大でした。
温暖化に因る環境破壊の決め手に成る、無資源国家でも少量の水資源が有れば、石油に頼らずにエネルギーに困らない世の中が、実現する可能性が有っても、彼等の権益を侵す技術で有った為、発表するのは無理でした。
メガフロートもその技術だけを、難癖を付けられて彼等国際メジャーに、奪われてその利益のおこぼれを、与えられるだけで技術は簒奪されたでしょうね」
「私の通産省の友人が、今代表が言って居た事と同じ事を言っていましたね。
今のタイミングで代表が発表したのは、非常に良い時を選んだと絶賛してましたよ。
もし平時に発表していたら完全に、世界各国が難癖を付けて、この技術をただ同然で奪っていただろうし、下手をすると世界大戦の引き金に成った可能性もあると言っていました。
全くバカ馬鹿しい話ですよね、世の為人の為になる技術が、人類滅亡の引き金に成りかねないなんて、マトモな日本人からすると、信じられなかったです。
でも特亜の言掛りや捏造歴史に因る国家間謀略や、戦後のA国に因るWGIPと言う、世界条約破りの洗脳謀略が、嫌Kに因って明らかに成って来たので、国家間の謀略戦のエゲツ無さが表に出て、我々の意識も大分変わって来ましたからね」
「確かに5年前だったら、この様な話は一般の人にすると、小説の中のフィクションと思われて、話半分にしか思われなかったでしょうからね」
「そうですね、不幸中の幸いで我が国の食料受給率も、このメガフロートが完成すれば、ほぼ110%の受給率になるでしょうし、もう一つ有れば220%も夢じゃ無いですよ」
「え、1メガフロートで国全体の受給率の70%が、精々だと思っていたのですが4割増ですか?」
「ええ、今回の試験栽培で解った事ですが、海水中のミネラル除去率を変化させて、新たな人口苗床を使った結果、米では最大150%・小麦は130%の増産に成り、葉物野菜でも160%もの増加が期待出来る試算が出ました。
根菜類や芋類も今回は90~100%でしたが、ミネラルの調整で最大150%に増産出来るでしょう。
まあ一般人を使った場合の栽培方法の優劣を鑑み、コンスタントに見て120~140%の、収穫量が確保出来ると試算されていますが、早い話海洋深層水からミネラルバランスを、調整した状態の水が要だったんです。
これは屋内栽培の数値でして、フロート上面の自然光で栽培した場合、天候に左右される為にそちら側は、平均90~130%位の収穫量が見込めますが、季節に依って作られる作物は変化しますし、天候にも左右されますから。
結果両方合わせて平均110%は硬いと思いますが、メガフロート地上と地下を全て農業に当てて、表面を畜産に当てれば、コンスタントに農産物に関しては、130%は堅いといえますね」
「と言う事は、パンデミック後でも少数のゾンビが、取りこぼされて農作業時に、被害が出る可能性が有るので、陸では閉鎖環境の工場で工業製品を主に製造し、フロートでは農畜産を行った方が、しばらくは良いのかも知れないですね。
しかし近い将来には、東海・東南海・南海の連動型地震が、発生する確立が非常に高く成るので、一部工場は水上に疎開させておきたいので、其の辺は首相と要相談ですね。
でも、非常に良いニュースです、今回の結果は。
早速首相に伝えておきますので、報告が楽しみですね。
詳しい報告書はそちらからお願いします」
「解りました、詳しい報告は私の方から、上げておきますので。
あと、水のミネラル除去率は純水まで、除去する時間は1t当り約20分位が、現在の処理能力です。
飲料水用の処理をするにはトン当り10分程で、軟水程度には生成出来ますから上水道の処理は、水利用の少ない深夜から早朝に懸けて、処理をして置き貯水タンクに貯めておきます。
工業用の純水も同様に処理して貯水して置き、各工場で超純水濾過をして、洗浄水として利用してもらえば良いでしょう。
しかし純水をトン当り20分で製造出来るのは、非常に効率が良い転換被膜ですな。
透過被膜も人工コーラルを変成した、基盤素材から作れるので非常に安価ですし、深層水組み上げポンプの電気代と、真水生成時のメンテナンス費しか掛らないので、非常に安く入手出来るのは魅力ですね。
ついでに水中から各種レアメタルや、希土類・蛋白質も回収出来るおまけ付きですから、2重3重に美味しい話です」
「各種物質は採算ベースで採取出来ますか?」
「ええ、充分安く入手出来ますよ。
逆に鉱山から原石の状態で輸入するより、濾過工程で入手して分別した方が、輸送コストや管理費を考えると安く成ります。
まあある意味海中鉱山と言った所でしょうね、それも水資源を入手するついでに採取出来るのですから、非常に効率が良いし資源自体も、陸地に降った雨に流れて再度海に循環するので、資源枯渇と言う事にはなりませんから」
「そうなるとこれからの資源戦略が、一変しそうですね。
この技術が今表に出せる絶好のタイミングでした。
もし平時に出したら戦争の火種になる、秘匿技術になる可能性が高かったでしょう」
「其の辺の政治的な事は解りませんが、平時なら貿易摩擦の原因に成ったと思いますし、資源産出国家とはライバル間系になり、色々不味かったでしょうね。
しかし、現在の様な非常事態下で、生産も侭ならない状態では、逆に福音だと思いますね。
後、プランクトンから得られる蛋白質も、加工法に依っては人工肉や魚の原材料になり、安価な代替食品の元にも転用出来ますし、日本の食品加工技術なら、蟹カマや練り物系の食材にして、各国の救荒食品として輸出出来ます。
これに依って、パンデミック後の食料難に、かなり貢献出来ると思いますよ」
「濾過段階で得られるプランクトンの、食料加工技術ですか?」
「ええ、この畑山技術指導員は農水省の技官なんですが、どう言う訳かプランクトンの食品化に成功しまして、それを今回この会議で発表したらと思い、同行して貰ったのですよ。
元々プランクトンを使った有機肥料を研究して居た、ちょっと変わった研究をして居たのですが、肥料にするより直接食品に加工した方が、効率が良いと食品加工の研究をして居る男です。
そんな研究をして居たので、ここへ廻された変わり種ですが、代表の好きそうな面白研究ですので、今までの成果を伝えたら良いと、今回紹介しようと思いました」
「私は将来常駐型の宇宙ステーションを、研究する場をこのメガフロートで行う為に、研究所を立ち上げますけれど、微生物を使った食材の研究も、長距離宇宙船に欲しい技術です。
畑山さんの技術もそれに応用出来そうですから、是非お話をお聞きしたいですね」
俺が畑山技術指導員に話を振ると、彼は吶々と話しだした。
「始めまして、農水省技術指導員の畑山 信夫と申します。
早速ですが私の研究して居る、海洋・淡水プランクトンの食用技術に関してですが……」
と話はじめた、要約すると採取して動物性プランクトンと植物プランクトンを、まず分離して磁気波動を掛けつつ、急速冷凍した後フリーズドライ化して、完全粉砕した後に不純物や毒性物質を濾過し、蛋白質の粉末にして後に食品加工する技術だそうだ。
この場合フリーズドライ化後粉砕して居る為、細胞膜を完全破壊する為に後の人工肉や、人工魚肉への加工が非常に楽に出来、旨み成分を損なう事無く、加工出来る為に美味しい加工食品を作れると言う研究だ。
同じ事は植物性プランクトンでも可能で、ビタミンやミネラルが豊富な、野菜原材料を製造可能な、長距離航行宇宙船やスペースコロニーでの、加工食品製造に持って来いの技術であった。
又、人工野菜を製造する場合は、他の稲系雑草の繊維質をベースに、ペースト状の野菜粉末を製紙技術で、繊維の入った人工葉物野菜に加工したり、立体繊維にペーストを固着して、人工大根や胡瓜に加工も可能だそうだ。
昼食にはそれ等の試食を兼ねた、ハンバーグステーキと胡瓜とレタス・カブのサラダに、ビーフシチューとパンが出されたが、言われなければ本物と遜色が無い、味と食感であり今後の研究の後押しを約束したのだった。
Pday 60日目
AM11:42 福島県双葉郡浪江町請戸港沖 10km メガフロート1号基 上空
帰りのヘリ内ではお土産に畑山氏の娘さんが作った、人工小麦を使ったドライフルーツ入りの、ショートブレットを貰い田中君などは終始ご機嫌であった。
「このショートブレットは一切小麦を使わず、淡水性植物プランクトンから取れた、澱粉から作られた人工小麦粉で作ったそうです。
バターも最新技術で作られた、マーガリンを使用して居て悪玉コレステロールの無い、健康に良い製品でを使って居るし、牛乳も海洋プランクトンを調整した、人工乳を使ったそうですが、言われなければまるで分かりませんね。
まだ採算ベースで作られて無いので、コストは天然物の1.8倍かかるそうですが、量産するれば粗天然物と変わらない値段で、供給出来るそうですから、将来長距離航宙船の航海では福音になりますね」
「ああ、昔から船乗りのストレス解消は、上手いメシと相場が決まっているからね。
昔の海軍では船長の技量の一つで、腕の良いコックを雇えるかが、部下の忠誠を得られるかの、試金石に成っていたそうあり、旗艦のコックはその国の格を表すため、国から腕の良い者が任命されたそうだ。
英国が世界帝国になれた理由の一つに、彼の国の民は味音痴だった為に、粗食に耐えて世界中の海に乗り出せたのが、その発展の理由の一つだったと言われてる位だからね。
日本人は世界上位の食の先進国であり、口が肥えている民族なので、粗食に対する耐性はかなり低いから、今回の発明と開発は宇宙産業に大きく貢献する事が出来るし、飢饉対策にもなるだろうね」
「ギガフロートに備蓄と生産施設を作っておけば、大災害や飢饉・難民発生時の対策に、当てられるでしょうから、安心出来ますからね。
基材は、一度フリーズドライ加工をしておけば、脱酸素と低温貯蔵をしておくと、理論上は20年くらい保存がきくし、各種食材に加工しても5年は味が変わらずに、貯蔵出来るといってました」
「ああ、これさえ有れば加工前なら、長期保存が効くし場所を取らない粉末だから、安心して大量に保存出来るから、非常食としても理想的だ。
加工をして直ぐ食べられる状態でも、5年の長期保存が出来るのも、優秀な非常食だからね」
「しかし面白いと言うか、皮肉と言うかパンデミックが発生してから、悪いニュースばかりでしたが、ここへ来て次々と新しい技術が、世の中に出て来た感がありますね。
まるで封印されて来た新世代の発明の、封印が解かれてしまった様な観がありますが、世界の枠組が破壊されたので、今まで世の中を動かして来た、摂理が破壊された様ですね」
「…………その通りだ、私が良く言って居たヨーロッパ等の、一神教が治めていた摂理が、このパンデミックに因って、修復不可能な程破壊されて、次は本来ある多神教的世界観で、世界の主軸が動き始めた証拠なんだ。
本来二十世紀の後半に発明されていた、秘匿技術が秘匿者が居なくなった為、満を持して決壊した様に、世界に溢れ出したのが、この開発ラッシュの真相だよ。
ある意味、14世紀末から始まったシオニズム系の、社会秩序がくずれて本来無理のない、神道的多神教秩序に方向転換されたのが、今回のパンデミック感染の、裏に隠されたもう一つの相でもある。
もしこの大転換を成し得ず、パンデミックを終息させたなら、100年以内に全面核戦争が起き、現地球生物が滅亡するのは、97%とのシュミュレーションが出て居る。
それ程一神教原理と言う思想は、毒性の強い性質のある思想なのだよ。
それが証拠にパンデミック発症地は、ある意味一神教の集大成とも言うべき、共産国家で発生した事を見ても、良いアイロニーだと言える事だよ。
C国は確かに亜細亜の中にある国家だが、その性向はヨーロッパ的な面が多く、何より中華思想と言う多神教とは、相容れ無い特殊な思想体系を持った、亜細亜の特異点とも言える、民族が収める土地で発生したからね。
それが証拠の大東亜戦争の前は、亜細亜の大同団結を目指し、水平的連合で植民地主義の、白人勢力から亜細亜を解放しようと、合作した日本を尻目に、C国は欧米と結び亜細亜の他国を売り渡し、亜細亜の盟主に返り咲く事を、合作したのだからね」
「明らかに亜細亜の為では無く、自身の利益の為のみのため、野合したとしか思えませんね。
ああ、それを暴かれたく無いが為に、NK大虐殺を捏造して日本が悪いと国際世論を誘導して、日本の発言を封じる謀略なんじゃないですか?」
「その通り、その戦略に乗ったのが半島だし、あの国の連中は昔から悪い事をする場合、必ず連む悪友同士なのだよ。
其の辺を福沢諭吉などは見抜いて、あの2国は亜細亜の悪友と言ったのだ。
他の亜細亜諸国の様に多神教国家では無く、独自の国家に国別の階級を作り、その勝手に決めたカーストから、二度と離れられないと勝手な決まりを作り、他国へ押し付けるある意味悪魔的な、ヘイト思想を持った国達だからね。
C国は戦前から本来の敵である白人国家と連み、戦後亜細亜を我が物にしようと、勝手に線引きをして居た節があるからね。
国民党を滅ぼした後政権を取った、C共政府もその謀略を引き継ぎ、大東亜戦後に唯一領土を増やした、外道国家だったのは歴史を見れば明らかだからね。
しかし日本の左翼はその事実を隠蔽して、最近まで自国に対する狂気に満ちた、ヘイトを行い平気で売国民主義を、行なって来たからね。
まああの国達は亜細亜の中で、一神教と親和性のある、特異な民族の集まりであり、パンデミック後主要国として残しても、世界に取って害しかもたらさない、害国の一つとして抹殺する事にしたのだよ。
抹殺と言ってもキチンとチャンスは与えたが、そのチャンスを生かせずに自滅するのも、自身の自由だから後はご勝手にとしか、言いようが無い戦略を取ったのが、真相だからね」
「提督が取った例の戦略ですね。彼等が気づいて皆と手を取り合う、態度を示せば亜細亜商業連合の、一翼を担えるチャンスを与えようとしたけれど、結局皆と共に生きるより自分だけ、助かろうとしての自滅ですからね。
まして半島の連中はその尻馬に乗って、見事落馬をして踏み潰された、哀れな道化を演じた正に、絵に描いたような、滑稽な自滅劇を亜細亜中に晒して居り、最早笑ってやるしか無いですから」
「そう言う訳で、あの2国は亜細亜の特異点国家だったので、獅子身中の虫としか評価出来無いから、退場する戦略を取られたし、亜細亜の各地でC橋とC鮮人は、粛清されて居るそうだ。
その原因は日頃の行動にあり、自然発生的に起こった排斥運動だから、日本政府も見て見ぬ振りをして居るよ。
口を出すと内政干渉になるし、C国人もC鮮人も内政干渉を、極度に嫌った御国柄であるから、今更日本に泣きついても
『内政干渉に成るから、何のご意見も出来ません。あなた方の国がチベットやベトナムで、非道な行為をした時文句を言ったら、内政干渉だと激怒してましたから』
と言って現在日本の大使館は、不干渉を貫いて居るよ」
「あの国の奴らって、他人にする時は平気で嘘や、捏造で論陣を張って誤魔化すけれど、他人にされる時は同じく平気で、嘘や捏造で自身の正当性を主張する、卑怯な民族特性がありますから。
良く面子面子と騒ぎますが、人の面子は平気で踏み躙る戯けた民族で、彼等の面子を立てる必要は何処にも無いですし、ローカルルールの儒教を、振りかざすなと言いたいですね」
「まあ彼らはこのパンデミックが終われば、帰るべき国土の無いユダヤ人やジプシーと同じ、流浪の民に成るのだから、今の内勝手に騒いで置けば? と言わせてもらうよ。
亜細亜の総意としてはC国とC鮮半島は、パンデミックを起こしたペナルティとして、無人地帯になったあの地域を、共同管理して自然を保護し、一切の人の立ち入りを禁止する予定だからね。
そして環境汚染が浄化出来た時点で、T民族やC鮮民族以外で空いた土地に、一億規模の国を作り、移民をする予定であり、両民族の立ち入りを一切禁止する措置を取る。
もし立ち入って勝手に住んだ場合、即座に亜細亜国連軍が進駐して、その場で射殺すると警告して起き、実行する決意で居るからね」
「そう言えば1980年代に『日本○没』と言う、SF小説が有りましたが、たしか最後は日本人が世界を流浪する、話にする予定だと作家さんが言ってましたけれど。
あのSFの大陸版が今回の、C国人とC鮮人に起こるのですね」
「C国人は他国でその国に埋没して暮らす、知恵と知能があるがC鮮人は、さぞや苦難の道を歩く事に成るだろうね。
彼等は他国で埋没する知恵も無いし、知能も火病の為無い状態なので、他国でお世話になる場合の心得など、期待出来無い民族だから、浮きまくって犯罪を犯しまくって、ホロコーストされる道を一直線で邁進しそうだな」
「ネットで彼等の批判記事の発言を観ると、自分達の何処が他国人から嫌われて居るか、まるで理解出来無い様ですね。
で、結局落ち着く先は差別する相手が悪いと、自身の行動をまるで見直し反省する言動は無いし、マトモな意見は日帝の犬とか言われて、潰されるので何時まで経っても、進歩しないどうしようも無い民族だと思います」
「そう言えば、A国内では各地でC国人・C鮮人排斥が行われ、集団で殺害されて居るとネットの情報で、伝わって来ているみたいだね。
パンデミックの原因を作り、自国政府の逃亡先を得る為に、他国の領土へ攻め入ろうとして、惨めに負けた盗賊民族であり、感染して家族を亡くした人は、家族の敵と言う理由で、白人や有色人種の区別なく、徹底的にヘイトされて居るらしい。
日本人と解ると即釈放されるそうで、A国ではザパニーズが増えて居るらしいがね」
「彼等は何時でも何処でも、相変わらず通名を使って卑怯な真似をしていますね」
全くA国人も今まで散々騙されて、良い加減怒って来ていた所、死病であるゾンビウィルスを、撒き散らした劣等民族として、更にその病気で家族を亡くした人が、その怒りをぶつける相手として、かの国の連中を贄にしているようだ。
いまさら自業自得として彼等には、自身が行った行動の責任を取らせて、贖罪して貰うしか無いと今更、他人事として俺達は彼等の行く末を、諦観して見るのだった。