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感染戦線  作者: ヘロおやじ
第 三 章 白 河 市 解 放  編
48/72

48.Pday 28日目

AM09:50 福島県白河市市庁舎西南西側1200m地点 スーパー冷蔵倉庫


 あれから11日か、俺達は監視任務と調査活動の傍ら幾人かの避難民を助け、この冷蔵倉庫に匿った。


 無論無原則に受け入れた訳では無く、助けた時に人格に問題有りの人物は、それなりの言い訳をして放流しておきました。


 この様な災害時にモンペア系の人やハードクレーマー等、順法精神の無い害人を保護する必要は無いし、何の瑕疵の無い他の避難民に迷惑が掛かる、愚か者を無原則に保護する気は無いので。


 調査の方は思ったより順調に進み、敵のアジトや武器・弾薬の集積所や、拉致被害者の居場所に幹部やトップの居場所も、他の構成員の顔認証データも概ね調査済みに成って居る。


 政府の方も北海道にある各種生産設備が、順調に稼働し出たので武器弾薬等の製造も、順調に進みつつあり作戦の予定も半月程、前倒しで行われる予定で進行して居ると、福島から連絡があった。


 11日前に有った間引き作戦が功を奏し、ゾンビの数も大幅に減って人員にも余力が出たし、対ゾンビ用の新装備も今回の部隊に、優先配備される為に繰り上がったのだ。


 陸軍はその他インフラ防衛に人員を割いて居るが、今の所日本では先手を打って居た御蔭で、ゾンビに飲まれた発電所や変電施設・水道設備は、数箇所で済んでおり他国より被害は少ない。


 原発も問題無く稼働して居り、各施設には1個中隊の陸軍の機械化防衛部隊が詰めており、ゾンビや暴徒から核施設を守っている。


 それでも一般国民の被害には手が廻らず、感染者の数は大体国民の35%以上が犠牲になっており、その数は級数倍に増える可能性があるので、旭製薬でも大車輪で開発を急いでいる。


 情報は定期的にラジオとネットで最新の物が流され、国民の動揺を極力抑える様勤めているし、食料も人口が減った為現在の備蓄分で、後1年程は食い繋げるであろうと試算が出ている。


 最もパンデミック開始2年前から、大震災枠の拡大を理由に各種貯蔵食料や、武器弾薬の備蓄も大幅に増やした御蔭で、市場にある分以外に2年分の備蓄があるのだが。


 又、ギガフロートの完成もニュースとして流されており、そこでの実際の農産物が生産されて居る、画像や動画がネットで流されており、食料の自給に関しての不安もある程度解消されて居る。


 海外の情報はネットを通じ他国の生存者との連絡もあり、色々流れて来ては居るが、ヨーロッパは治安が悪化してゾンビ以外の、暴徒の集団が生存者を圧迫し、かなり悲惨な状況に成って居る。


 A国も予断は許さぬ状況に成って居り、民兵組織や人種間の対立で無秩序状態に成っており、政府も効果的な対応を出来ず、更に国境を超えて南から、難民とゾンビの大集団が押し寄せている。


 

 南部各州はそれ等の集団に対して、無制限の攻撃を行い撃退しているが、弾薬の無駄遣いに成りゾンビに対する、対応もままならなく成って居る。


 南A大陸も大都市圏ではゾンビが街を飲み込み、政府自体も弱体なので効果的な反撃も出来ず、ネット環境も風前の灯火状態で、アマチュア無線の情報で、辛うじて情報が入って来る状態である。


 中東情勢はA国軍の軛を脱した、テロ組織が現政権と内戦状態になり、各地で派手に戦闘を行なって居るが、ウィルスの蔓延で戦火も下火状態になる場所も増えて来ているそうだ。


 このままで行けばC国の様にゾンビに飲まれ、国民ごと国が消滅する場所も出るだろう。


 アフリカ大陸でも防疫など有って無きが如し状態の為、ウィルスは瞬く間に全土に広がり、最早生存者がどれ位居るのかも解らず、情報の空白地帯に成っている。


 隣にあるR国は西部にある首都方面は、ヨーロッパに準じた動きというより、連邦でなくなり嘗ての様な無理が出来なくなった為、パンデミックの効果的な対策が取れない状態だ。


 核で消毒しようとしたが“どう言う訳か”ミサイルが発射されても、途中で自爆する事故が相次ぎ、作戦は中止されその間ゾンビに飲まれる街が続出して、収拾が付かない状態で各州が独自に対応する事態に成って居る。


 沿海州も日本に支援を求めて来たが、此方もゾンビの対応で国内問題だけで手一杯な為、お断りをした経緯もある。


 そして肝心のアジア方面だが、ASEAN各国は軒並みゾンビ侵攻に対して、しぶとく抵抗して居る。


 その秘密は事前に小銃弾や携帯火器の、在庫を大幅に増やした御蔭であり、島嶼部に武器や製造設備のプラントを分散したお陰で、補給も順調に行われているためである。


 食料や資源の備蓄も事前に日本のODAに因り、缶詰やレトルト食品・フリーズドライ食品等各種金属・レアアース・化学物質等、備蓄が出来る物を大量にストックしておいた為、生き残った国民も飢える心配も武器弾薬の供給切れも無く戦っている。


 それに引替えC国やC鮮半島は既に、国の中枢機関とも連絡が取れず衛星の画像でも、軍がゾンビと組織的に交戦して居る様子も無く、実質上国として機能して居ないのが解る。


 K国などは元々日本から石油製品の輸出に頼って居り、C国が崩壊した場合のガソリンや重油の供給先が無く、国内では戦車所か自動車の燃料も事欠き、国内にある食料の備蓄もどうせ役人の収賄で、真面に行われていないから押して知るべしだ。


 唯一機能して居るのは軍の避難所と政府のシェルターだが、周りには生き残った国民やそれを支援する、軍との間に衝突が起こっており何れは共倒れに成るだろう。


 C国は現在国民の6割以上、K国は7割以上がゾンビ化しており、乗数倍で罹患者増えて後4カ月で国民の9割以上が、死滅すると言う試算が出ている。


 そして国民が居ない政府など何の意味が有るのか判らないが、政府や軍部の高官はシェルターで、無意味な生を長らえている。


 両国の国内放送もTVやネットも寸断して用をなさず、地方局のラジオ数社が他国へ支援要請をして居る状態である。


 無論C共の戦後の覇権政策を骨の髄まで味わった、近隣諸国や日本も都合の良い救援要請には、国を上げて応じない構えなので、周り中から見捨てられた状態で、滅びるのを怯えながら待って居るのが現状である。


 やはり人でも国でも普段の行いが、国家存亡の時に如実に現れるものだとはこの事だと思う。


 日本が大東亜戦で敗戦した時、インドのパール判事は正義の名の下に、遡及法である東京裁判の無効を訴え、日本の戦争が防衛戦以外の何者でも無いと、主張したのは彼が日本贔屓であったからではない。


 彼は司法判事として日本の行為を公平に裁くと、無実以外の結論が出ないと論理的に、現代司法の守護者として断じたのだ。


 今回の決定でアジア各国はC国・K国を見捨てる裁定を出した時、誰も無効票は入れる国が居なかったのは、ある意味特亜両国の普段からの身勝手な行動の付けが出たからであろう。


 人や集団はどう口で耳に優しい事を言っても、いざ緊急事態に成った時に普段の言う事では無く、行動で評価されるのであり目先の利だけを追い、非道な行為をする者は緊急時に見捨てられるのが常なのだ。



「さて、取り敢えず此処に居る避難民は、そろそろ迎えのトラックが来て浪江町に輸送する予定だが、皆支度は出来て居るかな?」


「ヤー、ユージ。 メグミに聞いたら移動の支度は出来たそうだ。


 しかしメグミは此処に残りたい様だよ、だが街の奪回作戦が有るので、素人のメグミが居るとこちらが危険に成ると言って、諦めさせたけれどね」


「やはり両親と兄妹の事が気に掛って居るのか、昨日家族の写真を彼女のスマホのデータからダウンロードしておいたが、果たして見つかるかどうかだな。


 後で拉致被害者の写真と照合すると約束したが、中に有るといいんだがね」


「まだ無事な所に避難して居ると良いんだけれど、最悪感染して居る可能性もあるからね……」


「まあ成る様に成るさ、それより4日後に控えた奪回作戦に向けて、奴らの監視を強化しないとな。


 本番に成って拉致被害者が居ませんでしたでは、此方の面子が立たないからな。


 あと武器庫の監視と幹部の行方も強化して置かないと、隊長から注意が来たからね」


「幹部や拉致被害者は[クモ]と[ハシブト]を、貼り付けて居るから今の所大丈夫だ。


 ただ武器弾薬間系は、奴等トラックを集めて居るので、移動する可能性があるな」


「予備の[ハシブト]を5羽追加しておいたので、[クモ]が25匹利用出来るから、何とか監視の漏れは防げると思うが、要注意事項だな」


 因みに[クモ君]は盗聴だけでは無く、トランスミッターとしても特殊な波長の電波を発しているので優秀だが、通常の盗聴器発見器では周波帯が違うので探知不可能である。


「作戦としては基本我々と先行突入部隊で、拉致被害者と武器庫をスネーキングで制圧して、幹部の拠点は包囲して逃げない様押さえておき、本体がヘリボーンで突入と同時に制圧だ」


「そして、残党は虱潰しで制圧ですね。


 その時奴等の顔写真がテロリストと照合する、役に立つので我々の苦労も報われますね」


 今回の突入作戦では我々の使っている、情報端末の劣化バージョンが初めて使用される為、予め撮ったフォトデーターから、顔認証システムでヘルメットに付けられた、CCDカメラの映像からテロリストを即座に特定出来る。


 無論双眼鏡やライフルスコープの画像も、リンクシステムから抽出され、テロリストの顔を認証出来るし、結果はグラス型のゴーグルに投影される。


 このゴーグルは優秀で対弾性能も高く、[ナイトeye]の機能や半投影型ディスプレイに成っており、各種センサーと連動した受像機であり、対レーザーグラスの機能がある。


 このシステムの御蔭でテロリストと一般人の区別がつき、市街戦での一般人の死傷者の削減に寄与出来るかの、試金石に成る作戦でも有るので陸軍も乗り気であるのだ。


 そして[ライジングサン]で使用して居る、用電子戦闘サポートシステム[えびす]さん(EBSS:Electronic battle support system)の、軍用バージョンも試験運用される予定である。


 更にSライン製のバトルスーツのプルーフも兼ねて居り、従来のバトルスーツの様に、重いボディアーマーも着ないで済み、運動性能アップに因る効果も実戦で測定するそうだ。


 まあボディアーマー分の重量を軽減した分、予備弾薬や手榴弾の携行数も増すので、かなりの継戦能力の向上も見込めるので、実戦で検査したいそうだ。


 避難民の輸送はまず市南の郊外にある集合場所へ、2t車を強化した装甲兵員輸送車5台で、10人ずつピストン輸送して行き、同じく強化した装甲観光バス4台で、浪江町までピストン輸送する予定だ。


 避難民は[ピーチ]班[ジュエル]班合わせて、150名程居るので結構大所帯だが、200名を予想していたので本部としては、受け入れにはかなりの余裕がある。



Pday 28日目

PM13:50 福島県白河市市庁舎西南西側1200m地点 スーパー冷蔵倉庫


 俺達はこの避難所に居る最後の非難民を送り出す所だ。


 途中車両がゾンビに囲まれたりした、トラブルも数回有ったが[ライジングサン]主導で、輸送業務に当たっていたので即座に対処して事なきを得ていて、この場所も最後の便が出ようとしている。


「裕二お兄さん・ハインツお兄さん、色々有難う御座いました」


「お兄ちゃん達ありがとう!」


 最終便まで残った斎藤めぐみちゃんと、高岡未來ちゃんが最後の挨拶をしに来た。


 夕べ渡されためぐみちゃんの家族写真に、該当する人物は幸か不幸か拉致されていた人物に、該当する人は居なかったのでもう少し落ち込んで居るかと思ったが、意外と元気そうだった。


「メグ、家族の消息が掴めなくて残念だったな」


「いいえ、返って良かったです。

 もし拉致されていたら今頃どんな目に有っていたか、そう思うと逆に拉致されて居なければ、何処かで元気に避難して居ると、希望を持てますから」


「未來ちゃんの家族もヒットしなかったけど、ごめんな役に立たなくて」


「未來もだいじょうぶ! きっとお父さんとお母さんも、元気で未來を探して居るとおもうから。


 未來のりょうしんもゆうかいされて居ないから、どこかで元気に未來を探しているよ!」


「そうだな、二人の家族の写真は捜索者データに入れて置いたから、内のチームや軍間系のカメラに捕らえられたら、必ず通報が行く様設定してある。


 この市で奪回作戦があと少ししたら、行われるのでその時は見つかるチャンスも増えるよ。


 只よそに移動してしまって居ると難しいが、作戦後にネットの尋ね人欄に君達の情報を載せて置くから、アクセスしたら連絡があるだろうからね」


「はい、奪回作戦前だと色々危ないのは解って居ます。


 早く無事この街を奴等から取り戻せるといいですね、皆さんくれぐれも怪我をなさらず、無事帰って来てください」


「有難う、二人共体に気を付けてな、これから冬に成るから風邪を引いたら直ぐに医者に言うんだよ?


 避難先には製薬会社の工場があるから、大抵の薬は簡単に手に入るからね」


「「ハイ」」


「じゃあ気を付けて行ってこいよ、こっちも任務が終わったら福島工場に行くから、その時また会いにいくので楽しみしていてくれ」


「じゃあお兄さん達、行ってきます」


「お仕事おわったら会いにきてね」


 二人は2tトラックに偽装した、兵員輸送車に乗り込み扉が締まるまで手を振っていた。


「さて俺達も戦争の準備だな、ハインツ現在のテロリスト供の、新規ヒットは一日何れ位出て居る?」


「今日、我々のカメラは36人の出入りをカウントしたが、一人も新規のテロリストはカウントして居ないね。


 かれこれ三日は新規は居ない様だし、他のチームも二日はヒットして居ないな。


 その代わり拉致被害者は一日平均、2~3人は増えているよ、そろそろ奴隷輸送業者が来る可能性が有るな」


「輸送業者が来たら隊長に一報を入れてくれ。 [ブッタアイ]で行き先を監視して一網打尽にする予定だそうだ」


「多分行き先は例の政治家センセイの所ですか?」


「ああ、例の野党のセンセイの所だと思うよ。


 今回の事で証拠を掴み関連した連中を、有無を言わせず逮捕し非常事態下での悪質犯罪で、財産や資産を没収して被害者の救済に宛てる予定だそうだ」


「馬鹿な連中ですね、非常事態下での犯罪は平時の数倍厳しいのを、政治家なのに知らないのですかね」


「自分達は特権があり犯罪を行なっても、見逃されると錯覚しているのじゃないかな?


 しかし非常事態下での違法行為は、問答無用で悪質犯なら逮捕即処刑だから、権力主義の左翼系政治家は馬鹿だと思うよ」


「まして売国行為をして来た連中ですから、何ら遠慮する必要は無いですしね。


 通常状態に戻った時の為に証拠は確りと、押さえて置けば流石に野党の連中も追求しないだろうし、追求すれば共犯者として捜査をすれば良いだけですからね」


「パンデミック終息後は我が国も、真面な国にする予定だよ。


 憲法も新たに作り直して改憲もし易くするし、刑法や国内法も新たに見直して、普通の国日本にするのが目的だからね。


 無論普通の国だから防諜も確りして、スパイ天国の汚名も返上し、安心して日本人が住める国を作り、国を裏切る政治家や敵性外国から、浸透された場合でも直ぐに対応出来る体制を作るよ。


 大体左翼系のお花畑の住民が喜ぶ憲法が、真面な法律の訳が無いのに、どうして気付か無いのか解らんよ。


 戦争放棄より大事なのは戦争を防止する事だし、他国が武器も戦争も放棄して居ないのに、武装放棄をしたら戦力の空白が起こり、一番戦争が起き易い最悪の不安定状態になるのにな。


 戦争放棄は日本を侵略しようとする勢力に、一番寄与する事で戦争の引き金に成るのは、歴史や国際政治・戦争史を学べば直ぐ判る事なんだが、日本は国の周りに潜在的敵性国家が、4つも有るのに彼らに有利な法を護持してどうするんだろうな」


「本来それが理想なんでしょうが、現実は周りに隙を見せれば日本の、技術や領土・資源を奪おうとする盗賊と詐欺師ばかりですからね。


原因は、日本人は敗戦の悲惨さで目が塞がれ、A国を主導とする戦勝国の言うがままにされて、良い様に利用されてK国やC国に金を払って来ましたからね。


 本来戦争とは異常事態なので、戦時中の罪は一等を減じて問わないのですが、日本人はその常識を良しとはしなかった。


 しかし一見潔い態度に見えますが、それは相手に隙を与えて仕舞う結果しか出ない行為なんですが、日本人は初めての敗戦に舞い上がり、認めなくて良い罪まで認めた。


 結果、本来感謝こそされ、訴えられる立場に居ないはずの、C鮮半島の連中に不当に訴えられ、しなくても良い謝罪や賠償をして、国民の血税を騙し取られて来ましたからね。


 私の国だってY人を計画的に虐殺して来ましたが、ヨーロッパでは彼らが虐殺されるのは、歴史的に見れば珍しい事ではないし、殺されるだけのそれなりの理由がある。


 確かに人権屋に言わせると非道な行為ですが、彼らも選民意識が強くその国の国民と同化する努力を怠り、自分達を特別な存在として位置づけて来た行為が、その国民を傷つけて排斥につながっているのです」


「Yの商人だね? 確かにシャイロックの様な行為を、居候先の国で行えば排斥されるだろうな。


ましてなまじ優秀な人間を輩出する民族なので、居候先の国で同化もせず異物として存在するからには、排斥をされる宿命を背負って居るし、2千年も前に滅びた国の宗教を奉じていればね。


 結果WW2以降A国を巻き込み中東の住民を無視した、建国騒ぎを起こし今度は自分達がホロコーストの、加害者に成って居るのだから、君等ドイツ人へ偉そうな事や収容所の非道を訴えてもな」


「まあ彼等も探られると痛い腹はあるので、C鮮半島の住民の様に狂気に駆られた主張や、C国人の様な捏造はあまりしないのですが、あの2国の連中は後先考えず行動しますからね」


「まあ奴等はC華思想と言う、レイシズムの思想が根底にあるから、不思議じゃ無いがC鮮人は民族自体が、どこか壊れているとしか言い様のない、異常な行動を取るので困るよ。


 あの常識外れの壊れっぷりに、実情を知らない遠い他国の人は、真逆と思い彼等の行動をそれなりに意味のある、正常人の常識で判断するから騙されて同情するのだ」


「ヨーロッパではC鮮人にまるで興味が無いですから、彼等の主張を鵜呑みにして日本を攻撃する、迂闊な奴等が多いですからね」


「まあ日本人もあまり人の事を言え無いからね、一頃イギリスでIRAのテロが頻発していた1980年代には、日本人の中にはIRAがあそこまで、テロをするのはイギリスにも瑕疵があるせいじゃ無いかと勘違いしていた。


 しかしどんな訳があっても無差別テロを起こした時点で、負けなんだが日本人は其の辺甘いね。


 無差別の爆弾テロはイギリス人だけでは無く、訪問して居る外国人にも血を流させる、怨嗟の増殖をする行為だから、国際法上一切認められ無い手段だからね」


「本当に無差別テロは恨みを増殖させる、悪魔の戦略ですがK国人は自国のテロリストを、英雄と国を上げて讃えた国際感覚の無い、無法者国家であると他国は考て居るとは思わない無知振りだ。


 今回のC鮮人の行為もテロ以外の何者でも無いし、それも何の罪も無い住人を狙った最悪のテロですからね。


 ましてパンデミック災害下の侵略戦争に、災害での非常事態宣言下で行った他国へのテロですから、世界中に言い訳の出来無い最も厭われる行為であり、誰も味方には成らないでしょう」


「その通り、世界は日本の行動を支持するからね、今回はテロリストや破壊工作員相手の、非常事態下での戦闘だからジュネーブ条約の対象外なので、情報取りの幹部以外は全員生かしておかんよ!


 一罰百悔で行く予定だからね、ましてパンデミック中で物資は貴重なものだから、テロリストを養う余裕など何処にも無いからね」


「でもさすが頭が70年遅れている、北で訓練されたテロリストだけは有りますね、日本がハイテク兵器や情報機器で、情報取りや作戦遂行するのに気づかないのですから」


「多分奴等は市街戦に成った場合、従来の戦術でゲリラ戦を仕掛けて来るだろうが、日本兵が全員情報機器を備えて、人物特定が可能だとは思わないだろうな。


 更に部屋から部屋への陣地取りが、従来の都市型戦闘だったが、最先端の都市型戦闘では壁は障害物足りえず、専用のセンサー装備の兵相手では壁はこちらの味方であり、敵には障害物になり敵に廻るのだがね」


「確か今回の作戦では7.62mm小銃のMk14 EBR改とサブマシンガンのUZI改が、主要な装備に成るのですよね?」


「銃弾の重量が増すがSライン制の、バトルドレスが有るのでボディアーマーが無い分重量が軽減されて、装備重量が10kg近く軽減されるので、携行弾薬数は7.62mmに関らず逆に増えて居る。


 だからセンサーを使った壁抜きも楽に出来るから、奴等お得意のゲリラ戦も通用しないし、情報端末を装備して居るので市民を盾に、不意を突いたゲリラ戦も不可能だ」


「確かSラインで防弾装備した、ウルトラライトプレーンを我社から、航空支援に出すのですよね?」


「その通りだ、そして電動一人乗りの攻撃ヘリも出す予定だ。


 あれは敵に廻すと歩兵やゲリラに取って、一番厄介な存在だから対空ミサイルの対抗手段も、念入りに施したと設計の連中から聞いているよ」


「Sラインで主要部分を強化して置けば、12.7mmでも弾きますからね。


 後は熱センサーとレーダーをどう誤魔化すか、ですがSラインはレーダー波を反射しないし、電動ヘリだと排熱の熱量など高が知れているので、センサーが反応しないので下手なステルス機よりも優秀ですからね」


「軽飛行機の方も高機能の小型フレアーを、12セット用意して居るし、通常の航空機と比べてエンジンの排熱も少ないから、対空ミサイルのロックオン機能が働かない公算も大きいそうだ」


「それでいて小型空対地ミサイルを、ピンポイントで撃ってくるし、12.7mmを掃射して来るのだから、絶対に敵には廻したく無い相手ですね」


「ついでに俺達が使っている各種センサー機能付き、情報端末の強化版を使って索敵して来るので、下手な戦闘ヘリに狙われるより嫌な相手だからな。


 どうせ奴等はK国軍を相手にする乗りで、我々に戦いを挑んで来たのだろうが、日本軍の恐ろしさをタップリ味あわせて、あの世へ行ってもトラウマに成る様にしてやるさ!」


「しかし私には日本人の戦争観が今一解りませんね」


「何が解らないのかな?」


「何故戦争反対と武装放棄が一緒になるのかです?


 戦争反対とは戦争を起させない為の戦略だし、武装放棄はそれと意味が違い戦に負けた時に、取らされる行動で捕虜に成る事ですよね?


 我が国でも一部のエキセントリックな、狂信者がその様な主張をしますが、それは犯罪者に降伏して奴隷にされても良いと言う、意思表明と同一の行動なんです。


 だから同じ大戦の敗戦国であったドイツは、いち早く改憲をして自身の身を守る為、軍隊を持ち再軍備をしたのです。


 東西に分断されてS連の脅威が有ったのも有りますが、最低現身を守り侵略されない為に、侵略者には攻め込めば共倒れになると、分らせる為の武装であり軍ですからね。


 軍の役割は8割以上が侵略に対する抑止ですから、軍備を持つ事は地域の安定と戦争の抑止が目的であり、その国が負う当然の義務です。


 逆に現代だと侵略を是とする軍を持っているのは、大抵共産圏かイスラム教圏の独裁国家だけですし、自由主義圏の国はA国を除き費用対効果の悪い、侵略戦争は損だとの認識で一致してます。


 A国にしても2度と強大な権力を持った独裁者を出さない為、その芽を積む為に起こした戦争が9割以上だったから、自由主義陣営の盟主として容認されて居たのが事実です。


 しかし日本人が解らないのは、どうして感情論に走って『戦争反対、武器をすてよ』となるのかが、私には解らないし理屈が合って無いでしょと言いたいのです」


「確かに感情に走って物が見えなく成って居る人が多かったのは確かだね。


 原因はハインツが言う様に史上初めての、異国民に対する敗戦で精神にダメージを受けて居る時に、日本人を研究していたA国政府の、洗脳教育に予想以上に嵌ってしまったのが原因だと思うよ。


 代表が言って居る『魔の20年生まれ』世代が、社会からリタイアするまで手が付けられない状態が、70年と言う時を浪費させたのだと思う。


 しかし、ある意味節目の戦後70年で、ようやく『呪われた世代』が淘汰されて、正論が言える様に成ったのが今なんだ。


 君達ヨーロッパ人が思うより敗戦のトラウマが、大きかったのが原因なんだ。


君達はずっとある意味戦国時代を過ごして来たヨーロッパの出で、国の盛衰は当然として過ごして来た。


 しかし日本は島国であるため4百年前の、戦国期では当り前であった国の盛衰は、必要以上に忌むべき事に成っていて、民族に抗体が無くなってしまったので、過剰反応をおこしてしまったのさ」


「確かにそう言われればそうですね、今戦争反対と叫んでいたのは殆ど、在日外国人の成り済ましと60代以上の、年寄りが大半を占めて居たのですね。


 つい3~4年前まで本当の事を言うと、初老の連中がタブーに触れた様な顔をして、私の発言を無かった事にするのが多かったですがね」


「戦争と言う言葉は彼等のトラウマを刺激して、思考停止へ誘導して仕舞い論理立てた思考の邪魔をしているのさ。


 その為に再軍備とか核武装は核戦争を抑止する、最大の武器であるなんて言うと、また侵略戦争をするのかとか、被爆者に詫びろと言って完全に思考停止をするのが、『呪われた世代』の特徴なんだ。


 一番大事なのは侵略戦争の抑止であり、核戦争を絶対に起こさせない事が、最大の目標であり優先順位が1位の事だからね。


 しかし『呪われた世代』は戦争抑止の一手段である、武装放棄や核兵器の廃絶を1位に持って来て、その為に戦争が起きてもお構いなしの、狂信者振りで狂気に駆られて怒鳴るからね。


 さらに救われないのはその思想を利用され、日本を滅ぼす事を是とする国に利用されて、日本の安全保障や国益の確保の、障害に成って居る事に気づかない狂信者に成り果てて居る事だ。


 ハインツは知って居るかどうか解らんが、戦国期に仏教の一宗派で一向宗と言う宗派が戦に忌んだ百姓を取り込み、自身の宗派の繁栄の為に利用して、宗教一揆と言うテロ活動に参加させたのさ。


 俺は今の左翼思想家と話したり、論争を聞いていると一向一揆に利用された、農民を思い浮かべて仕舞うのだよ。


 一揆の首謀者である一向宗の坊主の元締めが特亜で、各地に散った寺の坊主が左翼政治家とマスコミであり、それを信じて狂信した百姓が『呪われた世代』とその親派に見えるのさ」


「うわ~、本質は宗教戦争なんですか? それは又大変な戦いでしたねぇ!


 武力を使わないで解決するのに、70年掛かったのも理解できますよ、日本政府は凄いですね普通なら武力で徹底的に弾圧し、国内に大きな傷を残すのですけど。


 奴等は皆言うなればアルカイダやIS並みの、狂信者なら納得ですが日本は運が良いですね、この時期に彼等の大半がリタイアしたのですから。


 しかし良く『呪われた世代』の20年で済みましたね、本来ならその後も洗脳が解けなかった可能性も有ったのでしょう?」


「運の良い事に70年代に当時の学生運動家が、爆弾テロやA山荘事件・内ゲバでの殺し合いを行い、50年代半ば以降の人達は共産主義は、独裁主義で覇権主義の危険な思想だと気づき、布教は終息して後に続く者が居なくなってしまったのさ。


 だがその爪痕は深く真面な意見を言えなく成るし、マスコミは売国民行為を平然と行う、ゴミ企業に成り下がって行ったからね」


「まあこれで何故日本人が可笑しな事になったか良く解りましたよ、

代表が言って居た『呪われた世代』の事との、関連性もつながったのでスッキリしました」


「それは良かったな、俺の拙い説明で通じるか不安だったが、理解してくれて嬉しいよ。


 さてまたこれから3日は監視業務だし、出来るだけフレッシュな情報を、軍に廻して本番で遺漏が無い様頑張るか」


「イエッサー!」


 俺達は大休止を終えて又監視任務に戻り、テロリストの顔写真収拾に励むのだった。




Pday 31日目

AM09:05 福島県白河市市庁舎東側800m地点 福島県白河市明戸25 JA倉庫


 俺は百地義秀、明日はいよいよ白河市の奪回作戦が始まる。


 俺とジュディは軍の特殊部隊を迎えるため、一昨日の晩から宿泊する為の建物を整え終えて、昨日払暁に彼らを受け入れた所だ。


 攻略する拠点は市庁舎と、警察署を含めて7箇所あり、武器保管庫3箇所(警察署含む)、拉致被害者収容施設2箇所、その他宿舎と幹部施設・一般兵士宿舎の市庁舎1箇所と監視施設2箇所だ。


 それぞれ1拠点2小隊編成で攻略するので、中隊規模の16小隊のデルタで訓練を受けた、レインジャーが参加するこの作戦は、今後の都市制圧戦の新たな戦い方の、雛形に成る作戦である。


 更に主要拠点制圧開始直後、別動隊の師団規模の特化師団と航空部隊が参加して、市内の掃討作戦を行いテロリストの一掃をする作戦である。


 参加車両は、89式装甲戦闘車ライトタイガー5両、96式装輪装甲車クーガー10両、82式指揮通信車コマンダ2両、軽装甲機動車LAVライトアーマー改10台、73式大型トラック20台が参加する。


 航空機は、輸送ヘリCH-47JAチヌーク10機、監視用の観測ヘリOH-1ニンジャ3機、ガンナー装備の多目的へりUH-60JAブラックホーク6機が軍から参加する大規模作戦だ。


 [ライジングサン]からは無人観測機[ブッタアイ]3機、[ブッタアイ]管制任務の電子作戦機C-130 ハーキュリーズ[ブッタマム]1機、対地支援超軽量飛行機クォード・シティ社製 チャレンジャー Ⅱ改6機、対地支援小型電動ヘリヒロボー社製bit改5機が投入される。


 私とジュディの担当地域では4小隊、32名の特殊急襲部隊と医療隊15名を受け入れるので、ある程度建物に余裕が有り車両も隠せる、JAの倉庫を選んだ。


 更にこの位置であれば市庁舎まで直線で800mの距離であり、人質にされて居る拉致被害者の収容所の小・高校まで、100mの位置にあるので徒歩でも行ける距離の場所にある。


 隊員達は30km東南にあるテロリストの監視外の位置に、2日前73式大型トラックで集合して拠点を確保し、そこからは避難民を運んだ偽装装甲兵員輸送2tトラックで此処まで運ばれた。


 同じ様なベースキャンプは、東西南北の4箇所に設営されて居り、作戦開始と同時に東西南の3箇所から、一斉に部隊が市を包囲する形で展開する。


 北は阿武隈川がある為に警戒線を作り、脱出して来るテロリストを補足する、罠の網の役割をする事に成って居る。


 我々[ピーチ]と[ジュエル]からも特殊部隊の情報支援の為、1拠点二人が随伴して土地勘の無い小隊の道案内や、情報支援のフォローに当たる事になって居る。


 因みに俺達の扱いは隊長である俺は、中佐待遇であり部下達は副隊長が大尉待遇で、その他の者は少尉待遇になって居る。


 無論軍の部隊に関して指揮権は無いが、一応特殊技能者であるのと傭兵以前は小隊の指揮を、取れる実力を各々が持って居たからだ。


 俺達と小隊の隊長達は明日払暁から始まる、攻略作戦の最終打ち合わせを行なって居る所だ。


 彼等の装備して居る情報端末は、基本[ライジングサン]製の物の下位互換製品で、基本ソフトは同一企画なので情報は共有出来るので、作戦で困る事は無い。


 更に用電子戦闘サポートシステム[えびす](EBSS:Electronic battle support system)で、戦闘情報の一括管理を野戦ヘッドクォーターで行い、有機的な統合情報体として作戦を効率良く行える様に成った。


 俺の管轄する隊は市役所への封鎖を行う3小隊と、女性拉致被害者の収容されて居る、小学校を制圧する2小隊で構成されて居り、市の攻略戦の要と言って良いだろう。


 かの民族のテロリストが拉致した女性を保護する為、心身とも色々な意味で疲弊して居る事が察せられ、女性だけで構成された医療部隊と護衛小隊を随伴して居る。


「百地さん、今日現在で拉致被害者の人数はどの位になりました?」


 医療班の責任者、大沢結子少佐が訪ねて来た。


「今朝の8時の時点でカウントした人数は、女性88名で目測ですが小学生以下は17名、中学生から高校生は30名、20代以上は41名です。


 男性の拉致者は総勢40名で小学生以下は9名、中学生から高校生位は11名、20代以上は20名ですね。


 拉致者は他の拠点に移されている者は、女性が8名常時市役所隣の市民会館に居ますね」


「市民会館に居る女性8名のフォトは得ていますか?」


「ええ、奪還作戦の『明星』作戦用に撮ってあります」


「では突入時に特定は出来ますね」


「カメラで捉えた場合にディスプレイ上に、青い丸で知らせる様に成って居ますので、咄嗟の事態でも被害に遭い難いと思います」


「しかし拉致者に年寄りが居ないという事は、やはり……」


「他の調査員が何件か目撃して居ますが、高齢者や見栄えの悪い女性や、人数以上の男性は始末されています。


 あるビルの工事現場が死体の集積所に成って居るのを、確認して居ますし死体の始末を、拉致された男性に行わせて居るのも、動画として記録してあります」


「やはり恐れていた事態が現実に成ったな!……


 殺害されて居る証拠の動画も記録して有るのですか?」


 拉致被害者奪還部隊の隊長である、栗林中尉が暗い顔をしながら聞いてきた。


「はい、監視ドローンの[ハシブト]を使って一部始終を収めてあります、流石の私も見ていて気持ちの良い物じゃ有りませんでした」


「益々作戦当日は敵に情けを掛ける必要は無くなったな。


 情報機器用の送受信機の設置は問題無いですか? 戦闘中に写真データが途絶えると人質や、市民にまで被害が及びますから」


「無線・電話線・電線を使ったシステムで、バックアップしているので、どれか一系統が繋がらなくても、他の2系統がフォローしますので、EMPでも発生しない限り問題ないですね」


「まあ後は手持ちの弾薬が尽きる前に、本隊と合流出来る事を願うしか無いね、戦場は何が起こるか分からんからな。


 従来より防弾ベストが無いだけ、余計に武器弾薬が持てるから、継戦時間が伸びたのは有難いな」


「弾薬の補給の方は偽装装甲トラックで、戦場近くまで持ち込みますので安心して下さい。


 いざと成れば小型ヘリや超軽量飛行機で、空輸しますので弾切れの心配は無い様にします」


「そう言えば昨日特定出来たテロリストのトップは、間違いなく通名金田政男ことキム・ヨンスで間違い無いのですか?」


「ええ、公安で照合して貰った結果間違いは有りません。


 元々C鮮戦争時に祖父母が日本に密入国して来た、所謂在日違法難民の孫として生まれ、C鮮学校を卒業後19才でC国経由で北に渡り、そこでスパイにスカウトされて教育を受けました。


 2011年に南米で北の諜報員として麻薬間系の工作をし、2013年に日本の担当に廻されたようです。


 性格は冷酷・狡猾な男で、C鮮学校当時かなり裏では悪質なレイプ犯罪や、恐喝などに手を染めて居ましたが、頭が廻る奴で一度も警察には捕まって居ません。


 ですので逃げられた場合を想定して、奴には有害な物質ですが本人以外には無害な、放射線マーカーを付けましたので、逃げても衛星や監視カメラで常に撮らえられて居ますね」


「放射線マーカー? ああ、滅多に害に成る事は無いが一度着くと、5年は取れない半減期の短い放射性物質で、特殊な波長の紫外線を当てると、発光するやつね!


 大した量じゃ無いが被爆する場合もあると言う、レントゲンより線量の少ないあれね」


「相手は悪質なテロリストの破壊工作員です、まして人類危急のパンデミック時にテロ活動をするからには、覚悟して行動して居るでしょうからね。


 しかし在日はテロリスト予備軍の、日本に撒かれた毒草以外の何者でも無いですね。


 嘗て大東亜戦争の時米国の日本人移民は、移民先の米国国民として我が方の陣営と戦ったが、帰化するとはそれだけの決意が無ければ、当然帰化先の国に受け入れて貰えない。


 しかしK・C国人はそう言う覚悟も無く、日本に住み隙あらば日本人を害そうとする、信用出来無い日本の異物か悪性ウィルスですからね」


「実際質が悪い連中ですしこれを契機に、国内の除染を行い真面な意見が言える国にして行かなければ、今回のパンデミック禍で出た犠牲者に申し訳が立たないですからね。


 私の兄夫婦も医療間系者でしたが、治療中にゾンビに襲われて死亡しましたし、甥と姪も学校途中で行方不明ですから……」


 大沢少佐が顔を翳らせてそう言った。


 確かに今回のゾンビ・パンデミックでの職業別被害者は、医療間系者が警官や軍人に継いで、ベストスリーに入るだろう。


 彼女としても軍間系なだけあり、それなりの情報を持って居る為、今回のパンデミック発生の原因が、大陸国家の無責任な権力闘争が、大災害を引き起こした原因だと知って居るので、彼等に対する同情は微塵も感じられ無い。


 元は権力争いで真面な防疫も行わず、国民に反日教育をする前に衛生観念の教育をして、余裕が出来たら反日でも何でもしろと思った。


 今は21世紀なのに自称世界の大国は、まだ独裁国家を作り今だ中世の文化レベルに国民を落とし、自身の権力にすがり他人の生き血を啜る、マルクスが言った程度の低い資本家より、余程悪質な行為を垂れ流す存在が、共産主義では無いかと言いたいのだ。


 正に羊頭狗肉の体現者が共産主義ではないのかと、学生時代から近代史を学ぶ程共産国家の、詐術が目に余ると思っていた。


 共産主義を国家の中心に置いた国は、悉く国民は貧しくなり飢えに苦しむ姿を晒して来たのは、口先の詐術より大きな事実だからだ。


 今の自由主義体制なら国会の前で、総理大臣の悪口を大声で主張しても許されるのだから、態々自由の無い覇権主義を国是とした、独裁主義者と一緒に平和を叫ぶ愚を犯すのは良しとしなかった。


 共産主義者と行動を共にする連中は、マルクスの共産革命宣言を読んだ事が無いのだろう。


 革命の為に武力を用いるのを是として居り、共産革命の為の侵略を前程としたある種の宗教であると、資本論やその他の論文を読んで、決して平和と相容れない存在が共産主義だと感じたからだ。


 であるから彼女自身日本の先行きに不安をもったので、国防間系の医療機関に軍医として、参加した経緯があったのだ。


 まして今回のパンデミックの原因がC国の怠慢で、起こったのが日本の国防間系者に知れ渡っているので、今まで行なって来た謀略等の恨みも重なり特亜には容赦はしないと言う、空気が日本に出来あがったのもむりは無いと思って居る。


 彼女としては因果応報・自業自得・悪因悪果としか言え無いので、まるで同情は湧かないわねぇ、と思わずシニカルに笑ってしまった。


時系列を少し飛ばして、進行を早めて見ました。

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