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感染戦線  作者: ヘロおやじ
第 二 章 福 島 工 場  編
36/72

36.Pday 11日目

漸く新章お届け出来ます。

お待たせして申し訳ありませんですね、皆様。



AM10:30 福島県双葉郡浪江町請戸 大平山近辺 旭製薬福島工場


俺はCEO室での会議が終わると、多々良英香博士の研究室へ田中君と向かい、話を聞く事にした。


多々良博士の研究室は地下15・16階の大深度地下施設に設けられ、もしもの場合に備えてバイオセーフティーレベル4の防疫対策階層に成った、約800㎡敷地面積のあるラボである。


このラボは2階層毎に1レベルずつ危険レベルが上り、2階層毎に10mの間隔が開けられ、万一バイオハザードが発生した場合、各階と各部屋は隔離されて、最悪の場合部屋毎・階層毎に焼灼処分される仕組みに成っている。


通常研究者が居る各階にあるセーフティエリアは、機密構造に成って居るため、実験・培養・保管エリアの一箇所で、バイオハザードが発生した場合でも、完全隔離されセーフティエリアが汚染されて居ない場合は安全を保てる様設計されている。


「しかしこの階層はいつ来ても殺風景ですね、防疫の為観葉植物も置けない決まりに成って居るから、仕様が無いですけれど」


「その内旭工機で開発している、3D投影機が完成したらセーフティルームに、映像で森や日本庭園でも投影した人工公園でも作るよ」


「確か長距離航宙船を作る時、乗員のストレス解消用に開発して居るのですよね」


「ああ、いくら空気や水・食料が有っても、精神的にストレスが溜まると、つまらないミスで大事故を誘発するからね」


「後は食料の自給はクロレラや、培養細胞で補う様にするのでしょう」


「ああ、未だコールドスリープは研究段階だから、そちらに頼るしか無いからね。


太陽系の星系内探査では、コールドスリープが完成するのが早いか、素粒子コンピュータに因る、超光速転移技術のどちらかが早いかだろうかな?」


「超光速転移ですか? 殆んどSFじみた物語だと思って居ましたが、素粒子コンピュータが実用に成った現在、決して夢物語ではありませんからね。


ひょっとすると多次元の並列宇宙へ行くのも、可能かも知れない位の発明でしょう。


銀河の大海原に、お椀の船に箸の櫂で漕ぎ出すより、並行世界の地球で人の住んでない次元が有れば、そこへ移住する方が遥かに楽ですからね、資源や環境汚染の心配もしなくて済む、未来が来るかも知れませんね」


「そうだね、数千年前や数万年前にパンデミックや、巨大隕石の衝突・恒星爆発に因るガンマ線バースト照射等の災害で、無人の地球があるかも知れないからな」


「その考えで行けばこの次元で、人類が仮に滅亡しても精神とか魂次元で、別の世界に行って転生する事が出来るなら、正確な意味での人類滅亡には、成らないのかも知れませんね」


「多宇宙論から言えばそう言う可能性があるね、昔から西洋では聖人が蒸発する様に姿を消す現象や、我が国では神隠しの内の数%は何らかの原因で、世界を渡る可能性もあるからね。


素粒子コンピュータも簡単に言えば、一つの素粒子に本来次元が1つなら、情報も0か1の一つしか存在しないはずなのだが、観測結果では5桁の素粒子に8桁の数値が、乗って居る現象が観測されているしね。


こうなると素粒子は、次元を跨いだ別宇宙の同一存在の素粒子に、情報を預けて居ると結論するしかないからね」


「そうで有るならSFにあるタイムパラドックスも、起きる事は有り得ないですから。


過去へ時間旅行をした場合に祖先を殺した場合でも、新たな歴史を刻み始める時間線へ分岐・移行するでしょうから、パラドックスは存在しない結果に成りますからね」


「そうだね、並行宇宙があり過去に分岐した、大きな幾つかの流れが存在するならそうなるだろうね。


しかし其処から帰還する場合、その次元の場所から自分の出発した次元への、正確な座標が解らないと帰還が出来ないので、次元の座標を表す式が無いと迷子になりかねないな」


「座標を示すビーコンや、特定の波動を発信しておけば、大丈夫では無いでしょうか?」


「別次元の我々も同じ事を考える公算が有るよ、旅立っていざ帰ろうとした場合に、同じ信号が数十箇所から出ていたなんてね。


後帰ったら並行世界の自分とばったりと会って、対消滅をしたり存在自体が消滅したりしてな」


「・・・・それ、嫌かも。


ドッペルゲンガーに会うと死んでしまうと言う話も、もし並行世界の自分に会ったのが原因で、実際にその様な事例が有った所為で、観測されたのなら只の与太話とは言い切れませんね」


「そうだね、其の辺の事が解るのは大統一場理論が、完成してからだろうね。

次元跳躍より素粒子の相互共振に因る、超光速転移の方がある意味安全かも知れないし、この次元でアステロイドベルトやカイパーベルトで資源調達が出来るのなら、わざわざ危険を犯さずすむからね」


「もうすぐ最終階に着きますね、蹈鞴博士と会うのも久しぶりですね」


「そう言えば矢島工場長が言っていたが、博士が研究に掛かりっきりなので、この一月ばかりは地底からお日様の下へ出て無いそうだ、体に良くないので堪には日光浴がてら、外に出ないとカビる恐れがあるそうだ」


「あ~あ、あれ程言っておいたのに英香ちゃんは~~!

地底人じゃ或るまいに、放って置くと直ぐ引き篭るんだから。


判りました、今からお姉さんがキッチリ諭してアゲマスカラ」


「・・・・・お手柔らかに頼む∟(^_^;)」


「任せて下さい(  ̄▽ ̄)/」


済まん蹈鞴博士、どうやら田中姐さんの変な所に火が着いたらしい。




Pday 11日目

AM10:35 福島県双葉郡浪江町請戸 大平山近辺 旭製薬福島工場

     研究室棟 最下層研究室


俺達は最下層にある研究室にやって来た。


ここは共用スペースでセーフティエリアになっており、研究員の休憩室や食堂、浴室・簡単なトレーニング施設・ベットルーム付き個室等が完備された個室等が完備された、スペースに成って居て最大20名程が宿泊出来る施設だ。


この階の応接室で蹈鞴博士を待っている所だが、消毒室に篭って居るために後10分ほど待つようだ。


俺は今、彼女の纏めた実験結果のレポートを読みながら、ワクチンの開発状況を検証して居る所だ。


「どうやら思ったより順調みたいだな、道理で地下から出ない訳だね」


「そうですね、彼ら研究者は行き詰まらないと気分転換に、研究室から出ようとしない人達が殆どですから、篭って居ると言う事は研究は順調という事でしょうね」


「まあ実験室から出る時に、消毒行程を経ないと成らないから、風呂にも入らず垢だらけ、雲脂だらけの臭い臭いをしていないのがせめてもの救いだろうね」


そんな事を話して居ると漸く、消毒用の石鹸の香りを纏った 蹈鞴 英香 博士が応接室に現れた。


「丈太郎、涼子ちゃんお久~」


「こら!英香!! お久~じゃ無いわよ! 矢島工場長に聞いたわ。


この一月ずっと引き篭ってお日様に当たって無いそうじゃ無いの」


「え~~~! だって思いの他研究が順調なんだもん!


こう言う時に進めないと後でやると、必ず後悔する事になるんだもの~~~」


「貴方のお母様とちゃんと約束したの、健康的な生活をさせて下さいって。


誰かがちゃんと言わないと、貴方は直ぐ引き篭ってしまうんだから、少しは体の事を考えないと、好きな研究も出来ない病気に成ってしまうからね!」


「・・・・・ハ~イ、ちゃんとご飯や運動をしますから、涼子ちゃん怒んないで?」


顔の前で両手を合わせて拝む英香に、ジト目で睨む涼子姐さんに気配を消しながら明後日の方を向いている俺・・・・・ハヤクオワラナイカナ・・・


「何か?」


「イエ、ナンデモナイデス!」




「ハ~・・・私がここへ来たからには、チャンとした規則正しい生活をしてもらいますからね!」


「ハイ! もうしません! だから涼子ちゃん、怒っちゃや~よ?!」


「・・・・ま~田中君、お怒りは最もだけれど注意はその辺にして、ワクチンの話をしたいのだがね?」


「次やったら、強制運動の刑ですからね!」


「え~~~、あれやだ~~~!」


「・・・・蹈鞴博士、ゾンビウィルス用のワクチンは、どの程度まで結果が出ましたか?」


俺は何時までも終わらない、姐妹漫才に終止符を打つ事にした。


「う~~~ん、完成までに後1月から3月位かな?

今主流で研究して居るワクチンの型が合えば、比較的早く製造まで持ってこられるけれど、結果次第で同時進行して居る別系統の物質が良い結果を出すかもしれないから。


考え方としては少しでも効果がある薬を、早めに出しながらより効果のある物を随時出して行くか、効果のある薬を絞り込んで治癒率が高い物を投入するかね」


「其々のリスクはどうかな」


「最初の方法だと場合に因ってウィルスに効果の無いタイプがあったりで、薬が効きにくくなる可能性がある事でしょ。


次の方法だと完成が遅れて、感染者が増えてしまうことでしょうね」


「そうだね、英香君のワクチンの効果だと一度対抗物質が決まれば、対制ウィルスが出ないのが特徴の方法だから、其の辺は確り押さえて行った方が良いだろう。


ワクチンが効かないタイプの人が出るより、万篇なく効いた方が最終的な被害は返って少ないだろうから」


「そうね、ワクチンを投与したからもう安全と思ったら、感染して更に被害を増やす場合が考えられるとね。


良し、じゃあ確実な方向で行きますので、総理に伝えておいてね!」


「ああ、解った。 あとちゃんとこれから一時間は外へ出て、散歩でもしてから研究に取り掛かる事。


そうすれば良いアイデアも生まれるかも知れないからね。 


今日はこれから私達と外へ出て、少し散歩をしてから又研究に取り掛かるんだよ? 後天気のいい日は必ず、一日一時間は散歩をする事だ、良いね!」


「は~い判りました、お兄ちゃん!」


「お姐さんに怒られない様にな!」


「・・・今オネエサンの字が違って居たのは気のせいですか?


英香ちゃん今お兄さん(・・・)が言っていた様に、毎日一時間は散歩しないとお姉さん(・・・)は許しませんよ」


「・・・ハイ」





Pday 11日目

AM10:50 福島県双葉郡浪江町請戸 大平山近辺 旭製薬福島工場

     研究室棟


俺達3人は最下層のラボを出ると、中間層の気密扉を挟んだ別エレベーターに乗り換えて、地上階まで出て来た。


これは万一のバイオハザード時に、直通のエレベーターが有ると感染が広がり易い為の措置である。


バイオハザードが起きると、一階のエレベーターのある区画は気密室になり、ラボのある研究室棟は最上階の6階まで気密密閉・閉鎖される為、バイオハザード対策室は1階と6階の2箇所に設置されるのだ。


表に出ると秋独特のイワシ雲が高層大気圏に見られ、西には本州の脊梁山脈が綺麗に見え、東には太平洋が遠くまで見渡せる気持ちの良い秋の散歩日和だった。


「わ~~~、いつの間にか秋だ~~! 前に来た時は蝉時雨で煩い位だったのに」


「こんな環境の良い場所に居るんだから、もう少し外に出ないとカビるわよ?


頭からラボ勤製の新種のきの子が生えても知らないからね」


「・・・・・ウ~~~ン、それ嫌かも」


俺達はバカ話をしながら、工場とは思えない自然豊かな山を利用した、要塞工場内を散策し始めた。


ここは嘗てこの辺の鎮守の山森的な位置にある、一種の神域だった大平山の中だが、上津方同士の話し合いで産土の神に土地を明け渡して貰い、工場を建てたので神霊的には、土地に対して特に問題は無いのだ。


しかし古くから住んでいた、古老や山の衆の血筋の者達は、かなり心配したのだが産土の山神に頼んで、主立った者達の枕元に立って貰い事なきを得て取得した場所である。


そして産土の山神やその眷属に依頼して守りに立って貰い、工場に対して良からぬ事を仕掛けて来た者に対しての、守りをして貰う事にしてあるので、工場に害意がある者が迂闊に立ち入ると、碌な目に合わない土地になっている。


そしてどう言う訳か蹈鞴博士や田中姐さんは、山神やその眷属に気に入られて居るので、彼女を害そうと思って立ち入った者は、念入りな歓迎を受けて良くて大怪我、大抵は遠い世界に旅立つ者が殆どである。


今も一月振りに現れた彼女達に挨拶をする為、この山の守護をして居る白狐が挨拶に出て来て、女性陣に構われて悦に逝っているのを見て俺は思わず笑ってしまった。


見る者が見れば思わず腰を抜かす光景だろう。


一見白狐を撫でている美女二人だが、見える系の人からすると、ものの○姫に出て来る大口の神である、モ○様を撫で回している美女二人といった光景である。


俺とも親しい関係にある山神様で、ここに来ると夜に挨拶に来て酒盛りをして居る間柄で、名をヲン様と言う上津方である。


その他の眷属でオコジョや白狸、白青大将、モモンガ等に化生した者達も森の彼方此方から、姿を見せて挨拶に来た様だ。


彼女達も彼らがどの様な存在か、伝えて有るので無闇に恐れず顔を合わすと、挨拶やモフモフを堪能して癒されて居る様で、良い傾向であるが。


俺は親分が美女相手に鼻の下を伸ばしている間に、眷属達から周りの土地に居る住民や、閉鎖地区外に居る人々に関する情報を集収していった。


ゾンビ供は動物は襲わないから、野生動物はパンデミック後は、比較的に安心して出歩ける状態にあり、地域の情報は返って集まり易く成って居る。


その御蔭で地域の情報は、地元の動物から上がって来る。


産土の神ネットの方が確度が非常に良い情報が、コンスタントに上がって来て居るので、どの地域に不審な集団が発生したとか、どの村がゾンビ化して壊滅したとかの情報が、早く正確に入手出来るので治安維持に貢献出来るのだ。


二人がヲン様とモフモフ遊びを堪能して居る間に、俺はヲン様の眷属に周りの状況報告を入れて貰い、後の地域防衛対策の脳内マップを更新していった。


そして報告が終わった後に、亜空間倉庫(ストレージボックス)内にある鶏肉や乾燥果物をお礼に、近くにある祠のお供え置きに供えておいた。


「代表、眷属からの報告ですか?」


「ああ、社会状況がこうなると地域の情報は、ヲン様の眷属からの情報の方が早いし正確だからね。


どうやら南の方の街がゾンビの大群に、呑まれそうだとの事だな。


そのせいで武装強盗団の様な、野盗の群れ見たいな連中が出だしたようだ」


「富塚隊長が喜びそうな情報ですね、他の地域は大丈夫なんでしょうか?」


「北と西の山中はまだ比較的安全だそうだ、しかし何時までも安定しているかどうかは予断を許さないだろうね。


北の方は比較的大きな都市が幾つかあるし、地域の自治体の首長が危機意識を持っていないと、対策が後手後手に周り壊滅する町や村が増えるだろう」


「そうよね~! この辺は丈太郎君の会社が有るから、キチッとした対応が出来るでしょうが、他の地域では平和ボケしたトップと町民だらけで、小田原評定している内にゾンビに呑まれて御終いでしょうね~」


「英香ちゃんそれ身も蓋ないわ・・・でもその通りのケースが9割以上でしょうね・・・」


「でしょ、でしょ! 自分の安全も人任せでポケーとした人が多過ぎるわね~~~。


地震の時も私達釜石市に住んでいたけど、お母さんを急かして真っ先に出来るだけ高い山の上に避難したわ。


そして高台の上のコンビニで、買えるだけの食料や水をカードでお母さんに買わせて、車に戻った時に津波が押し寄せたのよ」


「緊急事態になると英香ちゃんは、途端に要領が良くなるからね。


普段はポケーとした天然さんなのに、危機管理は抜群なのにはギャップが激しいわね」


「だって次に何が起こるか予想が着くんだもの、判っていて行動しないのは可笑しいでしょ?」


「そうだね、私も東京で例の震災に会ったが、何故太平洋側に住んでいる人達が、津波の到達予想時間が30分以上有ったのに、即座に高台に避難しておらず、未だ海の近くを車でウロウロして居る映像を見ていて、思わず怒鳴って仕舞って田中君を驚かしてしまったよ。


あの地方には地震の場合に『てんでこ』と言う、非常に分かり易い言葉が伝わっていたのに、継承されていないのだと思いながら、津波で街が壊滅するのをTVで、ボーゼンとして見ていたのを思い出すよ」


「そうですね、今回のパンデミックもそうですが、非常事態に成った時意外と行動しない人が多いですね。


何も無ければ良いですが、何か起きてからでは手遅れになりますから、逃げない人、備えない人はどう思っているのでしょう?


そして何も無ければ逃げた人を揶揄して笑い、何か有った場合逃げた人を自分達を見捨てた様に非難するんですよね!」


「あ、そういうの居た居た! 非難袋を持って逃げた人から小さい子供が自分には居ると言う理由で、奪おうとしたバカ家族がいたわね~~。


そんなに子供が大事なら、何故災害用の非難袋を用意して居ないの、と言う話でしょ?


ああ言う場合水や食料を他人から奪う奴は、極刑にすべきだと私は思ったわ~~~。


漁師の網元の統領が間に入って止めたけど、こう言う場合に他人から食料を奪う行為をする者は、昔ならリンチにされて晒し者に成っていたぞと脅されて、結局そいつらその避難所に居られなくなって、出て行ったけどもね」


「網元の統領さんナイスフォローだね、理屈を着けて人から奪うよりお願いして恵んで貰えって話なのだけれども。


そう言う奴らが野盗モドキの暴徒になって、武装して街や村を襲って物資を独占しようとするのだから始末におえないね」


「丈太郎さんならどうするの? そんな山賊モドキの連中を見つけたら」


「既に東京ではそうしているけど、問答無用で討伐するよ。


そう言う連中は生かしておいても、同じ犯行を何度でも繰り返し起こすからね。


捕まれば反省を口にするけれども、十中八九また同じ凶悪犯罪を繰り返して、無辜の人達に手を掛けるからね。


人権屋さんは100件の犯罪者の中に、10人以上は改心するので極刑に反対するが、90人が再犯する事をどう思って居るのか、キッチリ問い質したいね」


「それこそ無理でしょ~~~?


だって人権屋さんって自分の事を、正義の味方だと思っているもの。


正義の味方は決して間違え無いし、間違っては行け無いんだから、自分の意見を絶対正しい唯一の考えだと思って居るからね。


前に桶○の母子強姦殺人事件の弁護をしていた、弁護士のマスコミ会見を見たけれど、オー○真理狂の狂信者と、同じ目をしていたのに驚いたもの」


「そうだね、自身の意見が絶対正しいと思う狂信者は、皆同じ目つきになるね。


オー○だけではなく、どんなイズムにカブレル者達は、同じ精神状態に陥るのだと思うよ。


まあ狂信状態になるのは、ある存在の波動に精神状態のチューニングが、合ってしまうのだがね」


「ある存在って何なの?」


「所謂禍津神と謂われる存在さ。


西洋ではサタンとか呼ばれる存在だがね、どんな神を信じて居ても狂信状態に成った人間は、全て禍津神の信者に零落れてしまうのさ。


そうなった場合、それまでは人のいい優しいおじさんやおばさんだった人が、目を血走らせて包丁や崑棒を持ち出して、幼い子供すら平気で悪魔付きとして、殺し引き裂く外道に落ちぶれるのだよ。


更に救われないのが、その罪を神への信仰にすり替えて自らの神を貶めして、『我が神の為』と恥じない言い訳にするからね」


「そうですね、魔女狩りを行う宗教者は皆神を出汁に使って、『自分の敵』を殺させますからね。


日本でも信長を魔王と謗り、敵対した一向宗の例も有りますし、ヨーロッパや中東のキリスト教やモスレムも、今だ政治に口出しをする宗教は後を断ちませんからね」


「そうだね、政治と宗教は分離しないと、真面な妥協点を見いだせなくなるから、平和など長く続かないのに良い加減気づかなければ成らないのだが、未だまだ時間は掛るのだと思うよ。


私は本来マルクス主義は嫌いなのだが、マルクスが提唱した『宗教は麻薬だ』と言うのは至言だと思う。


しかしそれは本来言葉足らずで、実際は『イズムは麻薬だ』か『狂信は麻薬だ』が正確なのだが、マルキシズムの信望者にも狂信者が居るからね」


「そうね~~~、 全ては正義の味方を免罪符にする、狂信者が大元の原因なんでしょ!」


「そうだね、人間と生まれたからには、もう少し其の辺を学んだ方が良いのだが、そこに気づく人は全人類の少数派なのだろうね。


今回のパンデミックで、一体どれだけの人が、それに気づくかな?」


「あまり期待しない方がいいわよ~~~。


所詮人は自分自身に一番悪質に、詐欺行為を仕掛ける存在じゃ無い?


やっぱり自分自身を笑い飛ばす、ユーモワと言うか余裕が無いと、他人に対して断罪者になってしまうから、『魔女狩り裁判官』と言う魔物に落魄れるのじゃない?」


「そうだね、魔族と言う存在は自身のプライドだけは、異常に高い連中だからね。


他人は平気で馬鹿にするが、自分が馬鹿にされるのは我慢が成らない奴らが殆どの、似非貴族見たいなメンタリティの持ち主で、本当のプライドとは無縁な存在さ。


ノブレス・オブリージュが貴族の基本なのだが、奴らとその眷属の魔物や自称貴族の基本はコケ脅かしと、基盤の無いプライドだけの空虚な存在だからね。


昔から魔物は高級霊に化けるのが得意で、良く西洋では天使や聖母に化けるし、日本では神霊の振りをする連中が多いが、実際は高級霊はまず滅多に顕現しないよ。


そして顕現した時には外連味や、大げさな所等無く何気なく顕れるから、鳴り物入りで出てきたらまず疑ってかかった方がいいね」


「そんなに鳴り物入りで現れるのですか?」


「前に神関係の事例で師匠と一緒に行った事例では、本当にお神楽付きで出て来たよ。


そして名の通った神だと名乗り、こちらの心を縛ろうと合作するのが、霊能者を奴らが取り込む時の常套手段なのさ。


人間幾つになっても他人に認められたい、褒められたいと言う欲求が有るから、神から認められると言うのは顕示欲が強いと、割と簡単にその手の詐欺に引っかかる物なのさ」


「代表はどうして引っかからないのですか?」


「私の場合昔からそんなに自己顕示欲はそんなに無かったし、師匠が居てくれたのでその手の詐欺師に、騙された者も騙そうとして来た奴も、何人も見てきて居るので今ではその手の行為に、感が働く様になってしまったな」


「要は経験を積まないと騙されると言う事ですね、下手に自分は騙されないとか過信すると、簡単に足元を掬われて相手の思う通りに踊らされて、気がついたら借金塗れで逃げ場が無くなる、生兵法者が陥る地獄が待っていると言う事ですね」


「そうだね、相手は数百年数千年を通して意識を持ってきた、古強者なのだかから一寸やそっとの経験では、直ぐ騙されるのが目に見えて居る存在だからね。


彼らに騙されない為には常に自分の中心を振らさない、訓練をしていないと簡単に足元を掬われて、簡単に転がされてしまうから、そう成らない為に原寸大の自分を訓練して持たないとね」


「そうですね、あの訓練は結講キツイので苦手なんですが、代表と一緒に仕事をしていると、そちら方面の誘惑も結講有るのでやめる訳には行かないですし、大変ですわ!」


「まあ頑張れ!としか言えない所が辛いのだが、ヲン様に言わせると田中君は過去世で、結講巫女や尼さんとして正式な修行をした、過去が有るから普通人より楽らしいよ、博士も同じくだそうだ」


「アハハ! ワタシも巫女さんでしたのですね~~~。

踊り巫女でもしていたのかな~~~?」


「色々して来た見たいだね。 結講お二人共昔から優秀だったみたいで、女ながら結講位の高い地位に就いてたそうだ」


「嫌だな~~高い地位何て! やはり気楽に放浪の踊り巫女でもしていた方が、あたしらしい生き方よね~~~。


ハア~~しかし歩くのも少々疲れてきたわね」


やはり敷地内はアップダウンが多い、低山と雖も山中に作った工場だけあり、普段の運動不足が祟ってもう息が、上がってしっまったようだ。


少し先にある眺めの良い東屋に、自販機が設置して有ったので、無理せずにそこで休憩を取り、お茶を買って皆に手渡した。


「ねえ丈太郎ちゃん、今度敷地内用に緊急事態があった場合の、セグウェイか電動バイクの設置を希望します。


あたしら研究者は軒並み足腰が弱いから、何か有った場合逃げ遅れてしまうからお願いします」


「残念ながら既にセグウェイが設置してあるよ。


しかしながら、避難訓練に参加しない蹈鞴博士は、ご存知ないとお見受けするね?


月2位で訓練しているはずで、その時参加して居る人だったら、セグウェイの操縦訓練も受けて居るはずですが?」


「・・・・・シマッタ! 前からセグウェイを運転したかったのに~~~~。


良し!次の訓練には絶対参加するぞ!」


何処か変なスイッチに回路が接続してしまった、蹈鞴英香に若干引きながら、富塚隊長に言ってセグウェイを餌にすれば、蹈鞴博士は避難訓練や散歩に興味を持つと伝えて置こうと俺は思った。




Pday 11日目

AM11:30 福島県双葉郡浪江町請戸 大平山近辺 旭製薬福島工場

     管理棟


30分程山道をゆっくり散歩をして、研究棟へ博士を送り俺達は管理棟へ返って来た。


もう30分もするとお昼であり、午後からは街の有力者や顔役との会合があり、周辺地域の安全に付いての話会いや、食料自給への取り組み等の計画や消防団への再訓練などやることが多い。


更に3年前から取り組み出した、海中や海底の物質を使用して、浮力のある軽くて丈夫な浮体を合成し、エネルギーさえ供給出来れば年間約、10,000㎡(10k㎡)を1つのコアから自動的に作れる、ギガフロートがいよいよ本格始動仕出した。


今回大陸棚周辺で作っていたテストプラントと、バイオリアクターで人工珊瑚とも言うべき、ナノマシンでメタンハドレイドから合成された、カーボンナノフラーレンチューブと、塩素系物質で合成された人工大地が、港湾の沖10キロの地点に約100k㎡係留される予定である。


この人工の大地は1ブロックが約10m強6方の、六角形(ハニカム構造)になっており精製時のプログラムで、厚さ18mの3層構造になっており、其々の層が約気密構造を保っている。


材質もカーボンナノフラーレンチューブ製である為、自身に浮力もあり対衝撃性に強く、厚みも80cmある為下手な戦艦の装甲より、単位面積辺の対弾抵抗は強く、20万トン級タンカーが20ノットで衝突しても、外周部が多少破損するだろうが、破損した場合でも自己修復機能がある為、1月もすれば基台部分は自己修復してしまう優れ物である。


又人口島の表面も特殊な吸水繊維で覆われて居る為、植物の種を蒔けば稲作や麦、通常の畑で栽培出来る作物は軒並み栽培できる。


水は海水を一部カーボンナノフラーレンチューブを変化させる事で、自動的に真水に濾過する部分に変成させる事も可能であり、洋上の人口農業大地として利用出来る、日本の様な食料自給率の低い島嶼国家には、まさに福音とでも呼べる人口の大地が建設可能に成ったのである。


プログラム次第では厚みを自由に変化出来るため、島の上に人口の山や起伏を作り、高層ビルも設置出来真水も濾過でき正にギガ、イヤ最終的にテラフロートと呼べる規模までに、発展させる予定である。


又、場合に因ってはこの構造体に、スラスターを付けて有るので、大規模地震等の災害が発生した場合、時速2ノットであるが移動も出来るため、ユニット毎に別れて避難も可能な、人口島嶼になるのである。


この人工の大地を港湾の沖合10kmに浮かべる事により、港湾部分は外洋からの高波が防げる、天然の良港に早変わりをするし、人工島からの農産物や牧畜業で食料自給率も、大幅にアップする為自治体のトップや農業関係者から、大いなる期待を寄せられている。


本日はその他に人工島嶼を利用した、養殖漁業のプレゼンを漁業組合に提案し、その他生産工場をも将来的に誘致したり、外洋に面した水の綺麗な立地を生かし、海洋リゾート化のエリアも増やせる計画も行う予定でもある。


将来的にはこの浮遊大地を太平洋に浮かべ、海流に乗って回遊する人工の国際的中立特区として、新たな太平洋通商連邦の首都にする事も考えて、このプロジェクトを推進して来たのだ。


そしてこの事業は現在起こっているパンデミック禍で、停滞しがちな民意を奮い立たせる意味もあり行う予定だ。


即ち近い将来、当社でワクチンが開発された其の後、この様な構想の下地域の発展を促す事業活動を行い、経済の活性化及び大規模農業において、食の安定供給を計れると示すことにより、不足するであろう農業人口を効率良く使う事で、食の供給の心配を無くして行く方策を立てていることを示すのである。


又、大洋へ新たな国を立ち上げる事により、物流の拠点としての日本を考える場合、新しい物の流れを作り出しつつ洋上の拠点を利用して、ハブ空港やハブ港を集約した形で作り出して、顧客を確保しつつ新しい経済圏の盟主の一員として発展して行く方針である。


又海底資源も、立地条件故に採取し易い環境をもてるため、新たな資源大国としての雰囲気を作る事で、将来の資源不足に対処出来る事を示し、人工島であるが故に公害対策もし易い環境にある事を示していく方針である。


そしてこの人工島で入手したノウハウを使い、将来的に軌道上で建設予定であるスペースコロニーの、運営に繋げていく予定である。


「そう言えば田中君、パワーアシスト外骨格の研究レポートは上がって来たかな?


いざとなるとあれは強化型ゾンビが出現した場合の、対抗マシンとして軍に紹介出来るからね」


「ハイ、今朝方上がって来た様です。


レポートを代表のパッドにお送りしますね」


「・・・・ふーん、全高4mで出力はバッテリー駆動で、200kwの出力か。


アシストを架ければ両手で1300kgの重量の物を、時速10km/hで運ぶことが可能なのか。


マニュピュレーターを換装すれば、小型重機として使用可能であり、エネルギー転換装甲を着ける事で100Sv(シーベルト)/hの環境下でも平均時間辺り100万分の1に低減するから、時間辺0.00001Svだから10 μSv (マイクロシーベルト)/hか。


その場合機体重量の関係で、持てる荷物の重量は1,015Kgになるから、充分実用的ではあるな。


田中君、明日工機のパワードスーツ開発部に行って、現物をみに行くので用意をお願いして置いてくれ」


「分かりました、工機のパワードスーツ開発部ですね。


しかしエネルギー転換装甲は凄い発見ですね」


「ああ通常の物質なら放射線を防ぐのは難しいが、あの装甲なら20mm程度の装甲でほぼ100%放射能を防げるからね。


あれが開発出来た御蔭で宇宙開発が、現実味を帯びてきたからね。


今までのままだとバンアレン帯内でしか、有人の宇宙ステーションが作れなかったが、あの装甲の御蔭で本格的な宇宙船がつくれるよ」


「最初に行うのは、原発の撤去作業ですからね、皮肉なものです」 


「しかし良い面もあるのだよ?


エネルギー転換装甲は強い放射線に晒される環境下では、放射線から自家発電が出来る為、エネルギー効率が良く成り稼働時間が増える余録があるので、炉心の解体などで出る放射線を利用して、自家発電をしながら動くので、稼働時間が伸びるのだから解体等の作業中は、機体からと防護板からエネルギーが取り出せるからね。


何よりも装甲材自体が被爆しない為に、材質の劣化や放射線汚染での洗浄が楽に出来るし、装甲材の強度が下手な戦車の装甲材より丈夫で柔軟性があり、破損してもある種の波動を一定時間与えれば、加工し易特性もあるから、宇宙船の装甲材には持って来いの合金だしね。


将来的に発電効率が上がれば、高濃度核廃棄物を封入した、燃料電池が商品化される可能性は充分あるよ」


「半減期が長い物質程半永久機関系の、発電炉に成りますから古い原発を解体すると、結講な量のリアクターが出来そうですね」


「まあ核分裂物質のアレルギーさえ無ければね、アメリカ人辺は其の辺変な拒否感が私達日本人より、少ない様だから意外と受け入れる可能性は大だね」


「日本は被爆国の為に核アレルギーが酷いので、全てダメになる可能性が多いでしょうからね」


「もし福島原発が吹き飛んでいたら、田中君も絶対反対しただろうな。


もし私が干渉せず放って置いたら、今頃この一帯は放射能汚染で、まだ手付かずに成って居たのだよ?


まあ私に言わせれば、今だ人類は核分裂を使うには幼過ぎる、生命体だと思うよ」


「そうですね、核分裂炉は絶対うっかりミスが許されない分野ですし、人間にそんな行為は出来ませんから、管理する事は事実上不可能なのだと、認めることも必要だと思いますわ」


「いくら金の成木だとしても、真面に検討すれば絶対手を出すべきではない動力と言う事に気づくべきだよ。


確かに充分な電力を確保する為には、手を出したくなる物だが世界的に几帳面な日本人にも、管理がしきれないシステムの発電を、C国やK国の国民がどうにか出来るはずもないだろうに」


「結局そのツケは日本に廻って来るんですね~~~。


今回のパンデミック終息後に、C国やK国の核発電所は誰が片付けるのかは、目に見えていますからね。


あの民族がパワードスーツのノウハウを寄越せと言ったら、料金先払いで一機2~3千億ドルで年間レンタルすればいいんですよ。


整備は此方のメーカーの人間以外には、絶対触らせない様にすればいいんですから


規約を破れば即軍が出動して、技術者を実力で返還させて2度とレンタルの更新をさせず、後の撤去は日本の会社だけで現地人は立ち入り禁止にして、作業が終わるまで近づけない様にしないと」


「まあ今回のパンデミック中の戦争でC国は、実質上壊滅したも同然だしA国の華橋やC鮮民団の連中が、我々の祖父の地だから国に帰って、建国するとでも言うかもしれないからね。


それを見越して日本とASEAN諸国に、北東アジアの小国連合は過去唐民族に奪われた土地を取り返すと言う理由で、少数民族が大同団結してC国を大きく分断し、彼らの居場所を資源も土地も無い、奥地の砂漠地帯へ追いやる予定だよ。


彼らは、清国の軛から脱した後はかなり良い気に成って、周りに不幸を振りまき捲ったから、そろそろ年貢を納めてもらわないとな。


日本の戦後と違って、奴らが行った政策は自分の利益を最大限優先した、利己主義の政策を取って来た報いを受けるのさ。


WW2以降の日本の様に誰か、彼らの弁護をしてくれる国があるかな?」


「少ないでしょうね、C国は日本と違い少なくとも自国民が血を流し、アジアの安定と平和を実現しようとした形跡はないし、むしろヨーロッパの軛からアジアを開放しようとした、日本の行動を悉くアメリカやソ連に擦り寄り潰して来たのは明白ですから。


私の大学で出会ったミャンマーやタイ、ベトナムの留学生達はC国人に対して、非常に批判的でしたわ。


もしこの次戦争をしなければ成らない事が有ったら、次は私達と同盟を結んで戦いましょうと言われました。


無論C国人とK国人はお断りだそうですがね」


「ハハ、相変わらずC国人もK国人もアジアではハブられているな。


しかし実際にその通りの事態に成って、我が方が一人勝ちした状況だからね。


それも彼らに言わせると、日本人の陰謀だそうだが他のASEANや北東アジアの国々に言わせると、あいつ等は俺たちを馬鹿だと思っているのか、と怒るんだがね。


そもそもまともな他国人は、言葉よりその民族が行った行動を見ているものだよ。


確かに日本帝国時代に馬鹿をやった軍人は居たが、多くの民間人や軍の中でも良識派の軍人は馬鹿達より、多かった為にあの地域には親日派が多いのだよ。


現地の一労働者と同じ釜の飯を食って、皆より2倍も3倍も働いた日本人社長や、現地責任者はそれこそ掃いて捨てる程、日本帝国統治時代は居たんだと、現地の老人に聞いたのは1度や2度ではないよ。


西洋人やC国人の寄生虫の如きマネージャーは、自分達だけは美味い物を喰い、現地の労働者やその家族にまで気を使わなかったそうだ。


せめて腹いっぱい出来るだけ美味い物を、分け与えると言う姿勢を示した他国人は日本人だけだったんだ。


だからWW2以降日本の誠意溢れる統治を経験した、戦中世代は戦後又ヨーロッパの地獄の様な統治に、又戻れる訳が無かったのさ。


そして戦後の日本を目標にASEAN各国は、日本に追いつこうと頑張った結果が今の繁栄だし、日本自体が奇跡的と思える大躍進を遂げてしまったのだよ。


彼らは日本に学んで来たが、無条件に日本礼讃だけをして来た訳ではない。


戦争中の日本が犯した過ちは過ちで、確り批判をするしこの様な被害も受けたと言うべき事は言うが、褒めるべき点もキチッと正直に評価してくれている。


その様な評価をしてくれる者達だからこそ、信用も信頼も出来る友足りうる人達であると、俺達シンクタンクは判断して居るのだよ」


「だから代表や『提督』はASEANをパートナーに選んだのですね」


「そうだ、パートナーとは同志であり辛い時や困った時に、『信頼』出来る相手だからね。


何処かの国の民の様に困った時に、手を差し伸べるのでは無く「水に落ちた犬は叩け」と、其れまでの恩も友誼も忘れ我々を殺そうとして来た、正に劣等民族をどう扱うかは誰でも解るだろう?」


「彼らは又も我が国が大変な事態に成った時に、銃を向けて来た連中ですからどうするかはもう、奴らも解って居るでしょうね。


奴らは困っている時助けてもらうのは当たり前で、相手が困った時に助けの手を差し伸べず、銃弾を打ち込む犯罪者集団の様なメンタリティーの持ち主ですから、今回の結果は自身で滅亡を選んだのですから」


「今回パンデミック終息後にA国在住のK国人が、俺達の土地だと言って不法に帰国しようとした場合、アジア連合としてK国人の受け入れは拒否する予定だ。


理由としては、我が日本がC鮮半島の正式な継承者であり、今回滅亡した自称C鮮人民は元々満州族とモンゴル人、唐民族の混血人が元C鮮民族を滅ぼして居座った、清国である満州人の奴隷を作るための奴隷製造国家だったのだ。


しかし今回のパンデミックにより、不法に占拠していた奴隷民族である自称C鮮人が滅亡した為、正当な元C鮮王朝の後継者である、大和民族が祖父の地である、C鮮半島を正式に領有する事にしたので、此処にC鮮半島は日本の領土と宣言をする。


そんな感じで持って行くつもりだよ。


わざわざA国におべっかを使ってまで、地域の不安定要因であるC鮮民族や、T民族国家をこの地に誘致する必要は無いからね」


「そうですね、本当彼らはアジアの嫌われ者ですから、折角パンデミックで滅びたのに、わざわざ復活させる必要は無いですからね」


「好きでA国に移民したのだから、戻ってくる必要はないだろう?


我が国にとっても彼らは同盟国でも、友好国でもないのだしそれよりもし帰ってくるのなら、日韓併合から今迄の借金を返済してからそう言う寝言を、言えと言いたいね。


通常金利を考えても一体何京$の借財になるのやら、それを少なくとも毎年金利だけでも20年位は返済してから言ってくれ」


「無理無理、無理ですワ~! だって彼らは泥棒民族ですもの!


借金は踏み倒し、親先の国が危うくなれば親先の敵と結んで大恩ある者を平気で殺しに懸かる、地獄の亡者ですもの。


C鮮戦争が起きたのだって、今から思えば正に天罰覿面で「天に唾を吐いた者の末路」を、地で行った以外考えられないでしょう。


だからワタクシとしては、彼の国や民族がどうなろうと邪魔はしても、力を貸したら恩ではなく120%怨を返してくると解って居る、外道と真面に付き合う気は有りません」


「っま、そうなるのが普通だろうし、私も提督も研究会の面子も皆一緒の考えだね」


今後の北東アジアは以降この方策で、アジア通商連合(仮)は路線を1本化して行くのであった。



今回は1月以上のブランクが出来てしまいました事をお詫びします。


私事なのですが、家族に不幸等ありましたので、かなりの期間が空いてしまいました。


未だ遺産相続や、残務整理が終わらないので結講デスマーチ状態ですが、却ってそのゴタゴタの御蔭で紛らわしている、側面があるのも事実ですね。


しかしやった事のある方も居るでしょうが、本当に役所相手に遺産の整理は面倒臭いですね!


もっとどうにかならないかと、保険の生活プランナーに相談した所、流石プロですね~御蔭でスムーズに事が運ぶ様になりました。


皆さんも来て欲しく無いが、来ざるを得ない問題ですので、遺産の生前処理や生活プランナーに一度相談しておいた方が、いざと成った時にとても楽ができますよ。

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[良い点] 『津波の時はてんでんばらばらにとにかく高い場所に逃げろ』か。 素晴らしい教訓なのに生かされていないよな。 主人公のような立派な指導者なら素早く判断して生かせるだろうが。 津波の被害を受…
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