22.Pday 6日目
今回も15000字以上で投稿出来ました
慣れとは恐ろしい物で最初は大変でしたが少し早く仕上がる様になりました
AM04:55 北太平洋 北海道沖 約1000km
根室半島突端とカムチャッカ半島突端の等距離に、正三角形を書いた東方の頂点の位置に、50kmの間隔を開けて2隻の12000t程の軍艦が遊弋していた。
艦名をそれぞれ「ながと」「はりま」と命名された新造艦である。
艦種はDDS、新しい艦種で対空防御艦と言うべき「ながと」級の1番艦と2番艦である。
武装は対空パトリオット改型ミサイルを30セル積み、旭工機製105mm速射電磁誘導砲2門と同社25mmCIWSⅡ2基、短SAMⅢ対空ミサイルランチャー2基、中距離対空ミサイル13型、アスロックⅢ高速装填ランチャー兼用2基、さらに旭工機製高出力対空レーザー砲を1基装備している。
パトリオット改の制御チップは、[おもいかね]の技術を応用した新型チップを使い、命中率を98%までアップした最早別物のミサイルに成っている。
レーザー砲は旭工機製の新型レンズを使用して居り、射程は500kmの超遠距離攻撃を可能にしている。
照射時間は1射8秒で、450km先の厚さ50cm圧の10式戦車正面装甲を、0.2秒で貫通する性能がある。
このレーザー砲のレンズは、生物の眼球を模した生体パーツで作られており、砲口には瞼も付いて居る可愛いいお目々だ。
発想はゲームマブラ○に出て来る光○級のレンズを、再現出来ないかと研究していたオタッキーな研究者が居り、発想が面白いと代表が許可し開発に入った曰く付きな一品だ。
完成した鷹の眼球を模したレンズは、思いの他優秀で100mから400km先まで0.03秒で正確に焦点を結び、高出力レーザーを連続で100秒照射しても性能が変らない、優秀な光学兵器を作り出せた。
又照射エネルギーはBgB1セルで8秒の照射が可能であり、セルを機関銃の弾帯状に供給して、最大20分間の全力照射が可能である。
BgBセル自体は再充填すれば何度でも使用可能なエコ仕様だ。
照射には色々なモードがあり、全力照射の対艦モードからパルス状の光線を発射する対弾・対ミサイルモードの、省エネモードなどの12パターン程ある。
105mm電磁投射砲、所謂レールガンは5発の90~105mm投射砲弾を、真空中状態にした円周電磁加速器中を、マグレブ方式で浮遊させ接触抵抗を0にし、最終速度をマッハ0.8~7まで加速した砲弾を、打ち出す対艦・対空砲である。
流石に全力投射をする場合は、甲板上に人が居る時に投射した場合、確実に衝撃波で即死するので、注意が必要な威力であるが、衛星高度の弾道弾ですら迎撃が可能な砲弾に成って居る。
通常の対戦闘機戦ではマッハ1~2で、超高速対艦ミサイル戦ではマッハ3~5で、迎撃戦を行うのが通常だが、対弾道弾戦では上空に向かい、全力投射で迎撃戦を行う。
機関で使用する動力炉は、旭工機製『クラスター化雷鳴気プラズマリアクター』で、水を電気分解して酸素と水素に分けて生成し、それを少量ずつ磁気共鳴波動でクラスター化し安定化した雷鳴気体を作る。
それを磁場で包込み5万度の極低温プラズマを励起して、その熱励起磁場振動を電気エネルギーに変換する、リアクターである。
非常に低温状態でプラズマ化するので、磁場を支える支持部材の表面温度が1900℃と低温に抑えられる為に、部材の選定が楽に行えるメリットがある。
そして部材を冷却する段階で発生する水蒸気で、更に蒸気タービン発電機で発電する、二次電気も得られるので、高効率かつクリーンな発電方法で、電気が得られるのだ。
燃料自体は水さえ有れば、簡単に生成可能なため、核動力より取扱も楽に行える為、将来的には核分裂炉と取って変わる、新たなエネルギー源に成るだろうと、更に開発に力を掛けているエネルギー源である。
彼ら初陣の新型艦はC国海軍原潜を追尾して居り、彼らが何時IRBMを発射しても、即座に対応出来る様にIHI製新型電磁式推進器『EM-012』で、音も無くC国海軍原潜「普」級、「長征9号」・「長征10号」の後を送り狼の様に静かにそれぞれ後を付けていた。
「艦長奴らの作戦書からすると、そろそろ攻撃深度に浮上して来るのでは無いですか」
戦術長の暮林2佐いや中佐が、艦長の大磯大佐に聞いた。
「そうだなそろそろ発射準備に入る頃だろう、そうなれば作戦通りIRBMを発射後にミサイルを迎撃、アスロックで奴を仕留めるぞ。
兵装の用意は済んでいるか」
「はい何時でも発射出来るように用意は済んでいます、しかし欺瞞用にパトリオット改も発射するとは豪勢ですね。
まあ覗き屋対策でしょうが、同時に5発を撃つとは戸建何軒分の、大判振る舞いになるのやら」
「まあ費用対効果は、熨斗付けても充分以上にあるのだろう、何せあの横山提督が練った作戦だぞ、我々如きが全貌を読める訳がないさ」
「結果が出たら成る程と思うのですが、高段者の囲碁や将棋の名人の指し手を読むような感じですね。
後から解説付きで説明されて、初めてわかるのがあのレベルの戦略家が考えた作戦ですからね」
「全くだ、つくづく敵じゃなくて良かったと思うよ。
あの人相手にシュミュレーションで戦った時も、せめて惨めな負け方をしない様に出来たら良いなーと思うだけだよ」
「敵艦浮上始めました、発射深度まであと50、45・・・10、5 停止しました。
ミサイルハッチ開閉音確認」
「各兵装ウエポンフリー、敵ミサイル200まで上がったらパトリオット発射後、10秒後にレーザー攻撃!
射撃手1射で推進部分のみ全機破壊せよ」
「了解!!」
「ミサイル発射確認、水面出ます」
敵ミサイルが水柱を上げながら次々と、ブースターの炎を棚引かせ上空へ飛び出した。
「ミサイル5基発射を確認しました、敵潜急速潜行します。
アスロック2基発射」
ランチャーから次々と発射された、対潜魚雷アスロックⅢが目標海域に着弾すると、魚雷部分が分離され「普」409号に目掛けて、80ntの高速でMK-14式短電磁推進魚雷が襲い掛かった。
予期せぬ攻撃と雷速に虚を突かれた敵潜は、最大出力で回避しようとしたが果たせず、艦体後部スクリュー部と中央に次々と、アスロックⅢが命中し深海に水没して行った。
「敵ミサイルレーダー捕捉、高度50、100、150、200。
パトリオット改発射、10、9、8、7、6、5、4、3、2、1 レーザー砲全力発射!
・・・・目標消滅を確認、弾道弾は照射範囲外にて推進部のみ破壊しました」
「良し、射撃手よくやった、帰ったら取って置きの天狗舞薦被りを皆に振舞うぞ」
「「「「「「ウオ~~~やった~~~!!」」」」」」
CICに詰めていた兵たちは一斉に歓声を上げた。
「はりま」CICでも同じ様な騒ぎが起こっており、初戦は日本海軍が無事守り通した。
Pday 6日目
AM05:10 南シナ海 ルソン島沖 西方約300km
此処でもC国原潜とASEAN連合の、サイレント・フリートの戦いが始まっていた。
C国海軍原潜「普」級「長征7号」・「長征8号」のペアが南紗諸島にある、パラナオ島の港湾施設に向け通常弾頭の、新規開発された巡航ミサイル「炎蛇」を20発打ち込む用意をしていた。
しかし彼らの後ろを改装成った、おやしお型潜水艦「おやしお」「みちしお」が尾ているのには、まるで気が付いていなかった。
この2艦は蓄電池をBgBに換装し、モーターも高効率旭工機製に換装され、艦体も吸音樹脂でコーティングされた、正に原潜に取って海の悪夢とも言うべき、性能を持つに至った海魔と呼ぶに相応しい兵器に変貌したハンター達だ。
最高潜水深度は元のままだが、その他無補給潜行時間が静音航行20nt時に650時間、最大潜行航行速度が65ntで50時間の行動が可能であり、下手な攻撃型原潜などその運動性能や静音性能と速度で、軽く返り討ちにしてしまう兵器に仕上がっている。
通常航行時に深度10mにて、艦体に被服されたBBLSGにより発電された電気により、水より酸素と水素を分離し、潜行時の燃料電池の基として蓄え、エネルギー供給をする為実質上無浮上10ntで、1500時間の連続潜行航行が可能になり、その静粛性とメンテナンス性と相まって下手な原潜より、コストパフォーマンスが良い潜水艦に仕上がった。
また艦船の頭脳と言うべき制御電算機には、現高速コンピュータ並の性能を持つ、[おもいかね]の技術を応用した電脳が搭載された為、潜水艦統合索敵攻撃システムが3世代は進歩した為、A国最新型試作原潜ですら一方的に叩かれるだけの、標的艦に成り下がってしまう性能を持つに至った。
又、BgBと新型モーターの組み合わせによる、63BmMK-13型魚雷は航続距離が従来の5倍で最高速度が100ntを出し、音響スティルス仕様の悪夢の様な性能の兵器に仕上がった。
ソナーは従来のビンガータイプではなく、ナチュラルトーン(無音時に耳鳴りの様なキーンと云うナチュラルトーン)を使用したソナーを使用する為に、現代のソナーでは実質探知は不可能になり、正にサイレントキラーというべき存在だ。
今後作られる潜水艦の動力炉は、潜水艦用に小型化された『クラスター化雷鳴気プラズマリアクター』が使用されるのだが、現在は過度期にあたる為にバッテリーと、機関の改造に留まって居るのだ。
その海魔に狙われた「普」型原潜の末路は悲惨だった。
3000mの至近距離に接近されたのにも気が付かず、巡航ミサイルの発射体制に入ったと同時に、スイムアウトされた63BmMK-13型に20秒程で破壊され深海に沈み圧壊してしまった。
「潜水艦の戦いは非情だな、艦の性能の優劣がモロに出てしまう」
「おやしお」艦長高岡中佐はポツリと言った。
「彼らも戦う相手の実力をもっと調べてから手を出すべきですな、負けてから失敗したでは済まない事を分かってない。
まして今回の戦は自身に大義の無い戦いです、兵達も疑問を持ったまま戦いに望めば劣った実力も更に萎縮して、なお力が出ないでしょう」
副長の田端少佐はそう受けた。
「まあC国国民も捏造歴史を信じて、日本憎しで噛み付いたのだろうが、今の御時世ネットも翻訳ソフトも有るのだから、自国の教科書を鵜呑みにして我が国を断罪して来たアホだからな。
ある意味自業自得だよ、昔の様に他に情報を得る手段が無くて国に騙されたなら、同情の余地も有ったが今のネット社会で国に騙されたとほざく奴は、同情するだけ馬鹿をみるからな」
「そうですね、まあ彼の国はC華思想がはびこって居るので、それに入れ込んで居るから疑いたくないのが本音でしょう」
「だろうね、C国四千年の歴史とか豪語して居るが、その数え方をすればC国以上の歴史のある地方は、世界中に掃いて捨てる程あるからな。
所詮三百年平均の王朝が勃興する、不安定な地域にしか過ぎない新興国の連続が、あの地方の4千年歴史の実体だからな。
それも異民族の王朝が7割以上、政権を担って来たのが実相の不安定さだ。
良くT民族が、主流だとか言う捏造歴史を語る図々しい連中だし、日本の皇室からすればその浅墓な歴史は、笑い種にしか成らないのだがね」
「ああ騒ぐのは、C鮮民族と同じく劣等感の現れでしょうね、我が国の国民はその点恵まれていますな、天皇家の御蔭でその様な劣等感に苛まれる必要が無いので、平穏なのでしょう」
「そうだな劣等感と言う火が無い所に、煙は立たないからな。
己らの現状を腹を据えて見つめれば、自ずと今後どうすれば良いのかは見えて来ようによ。
幻想ばかり追うから嘘にすがらざるを得ない、自信の無い国民が出来上がるのだ。
まあC国批判をしても、自身の事ではないから始まらん、我らは我らのすべき事をするまでだ」
「その通りですな、通信手「みちしお」に連絡、第二目標に移動する」
「アイアイサー コ・キャプテン」
「おやしお」「みちしお」の2艦は次の作戦海域を目指し回頭した。
Pday 6日目
AM05:20 調布飛行場側 調布[ひよく寮] 書斎
俺達は短い戦闘時間で済んだ、北海道東方沖海戦とルソン島西方沖海戦の結果が出ると、大きなため息を吐いて椅子に座り込んだ。
思ったより緊張していたのだと今更ながら気づく。
「ハ~~~ア、思った以上に緊張するものだな戦とは。
戦時の為政者が戦後の写真を見ると、白髪だらけに成るのが解った気がするよ」
「本当ですね、わずか十数分の戦闘時間でしたのに、その数倍の時間が経ったようですわ・・・・」
俺達は冷めた濃いコーヒーをすすりながら一息ついた。
「今回の交戦で覗き屋やC国軍には、どの様な結果を開示する予定なのですか?」
「北東太平洋海戦は再突入時に、パトリオットで何とか迎撃に成功した事になる。
南紗諸島の方は20発中1発が港湾に着弾するが、効果は空の倉庫に着弾してたいした損害は出なかった事になる予定だ。
原潜は4隻とも偶々近くにいた日本軍の、ハンターキラーに食われた事になるだろう」
「C国海軍もあわよくば日本軍の指揮系統に、楔が打てればと思い立てた計画だった様ですが運が無かったですわね、フフフフ」
「今頃そう思ってC国軍部は歯噛みしているだろうな。
どう思われようと、所詮引かれ者の小唄だから、言わせて置けば良いのだがね、A国辺りはもっと我が国に損害が与えられれば良いのにと残念がるだろうがね。
しかしパンデミックの所為でC国が着々と送り込んだ、特殊部隊の出る幕が無くなってガッカリしているだろうな。
あの謀略国家は、侵攻する前に必ず移民に紛れて、テロ工作者を潜入させるからな。
ウィグルでもチベット・モンゴルでも同じ手を使って、内部を切り崩して侵攻するのが常套手段だ。
しかし今回は、自国発のゾンビウィルスの所為で、その戦略が使えないし、工作員が動き出す前に日本が手を打ってしまい、全員逮捕処刑されたから動き様がなかっただろうな」
「逮捕後即処刑ですか、ずいぶん思い切った手を打ったのですね」
「スパイそれも破壊工作員など生かしておいても何の得も無いし、下手にC国政府に知られると言掛りの材料にされるからね、いい破壊工作員は死んだ破壊工作員だけだよ」
「K国の工作員も同じ運命でしょうか」
「在日K国人と分けて取り扱いましたよ、端から人権の停止及び人扱いしませんでしたから。
我が国の予算を使ってあ奴らは生かす価値もないですから、サーチ&デストロイで北も南も平等に扱いました。
御蔭で福島に行く時間が遅くなり、此処に足止めされましたが」
「まあ今迄の恩を仇で返して来た行動で、見れば仕様が無いですからね。
終戦直後の彼らがした行為を調べたら、どんな扱いを受けようが甘んじて享受して頂かないと、収支が赤字になってしまいますから。
あの歴史的事実を知れば、日本人としてあの民族に対して、同情の余地など何処にも無い事が解りますからね」
「奴ら曰く、自分らは日帝に侵略され植民地に成ったと騒ぐけれど、あの貧乏国家を併呑した時、奴らの借金を肩代わりしたのは誰でしょうね?
借金を肩代わりしてそれ以上の利益を出す、資源も特産物も無く人民の民度も奴隷並み、我が国に架せられた西洋列強からの重荷以外の何者でもない存在が、自分らだと良い加減に気づけと言いたいですね。
我が国に不利益しかもたらさない、どう仕様もない存在だとどうして気が付かないのか、あいつらの頭の中身を精査してみたいと思います。
当時の日本のGDPの半分を使って、20年で漸くまともな国になれた清国の植民地奴隷国家C鮮が、誰の御蔭で植民地から解放されたのか何も解って居ないのは、C鮮人だけだろうな。
まああいつ等がどうなろうと、我々が感知する所ではないが、C国と結び侵略して来るので有れば、同情の余地は最早無いので、徹底的に叩くしか無いだろう」
「松浦大将はどう扱うつもりでしょうか」
「あの方も歴史を良く学ばれた人ですので、今回の戦いに置いて取る行動は順滅作戦でしょうね。
C・K国海軍を消滅させ太平洋沿岸の港にある、全ての船と港を軒並み破壊し尽くす方針で望むでしょう。
その為に15万tタンカー改造の、対地巡航ミサイル・アーセナルシップ三隻を帯同していったのですよ。
横山提督も同じ覚悟で、アーセナルシップを帯同し行動する予定です、そうしないと戦後C国国民が有るだけの船で、難民の津波になり他国に押し寄せ、その被害は計り知れない事態になるでしょうからね。
それを防ぐ為軍・民問わず全ての艦船を、クラスター爆弾で破壊し尽くす覚悟で攻撃するでしょう」
「自分の国の問題は自分達で、解決して下さいと言う事でしょうね、散々他国に迷惑ばかり掛けて、上手く行かないと他所へ逃げようとして何も解決しない人達に、逃げ込まれて自国を荒らされるのは真平御免ですから」
「普通そうですよね、パンデミックの最難民を受け入れるのは防疫上好ましい事では無いし、他国へ逃げ込むのは自ら解決を放棄した脱走者ですから、同情の余地は無いです。
WW2の時でも、日本国民は自国を見捨て無かったですから、自国を見捨てる他国人をあまり同情して、受け入れないのでしょう」
「自然災害で居住不可能になった場合以外の、人災で逃げた人に対して日本人は、K国人の事例があるので冷たい対応しかしないですからね。
まして今回の災害は、明らかにC国人が引き起こした人災であり、ゾンビは足の生えた、動くウィルスと同じでしょう?
それを他国へ知らせず放置した責任があるにも拘らず、自分達は逃げ出して他国へ集る事しか考えない人達を、助ける必要は無いです。
出来るなら最後の一人になるまで、自国に踏み止まって戦いなさい。
それが今回の災害で亡くなった、他国の人達に対する謝罪ですよね」
「そう言う訳で、我が軍は生き残ったC国人が、難民津波になって他国を侵すのを未然に防ぐ意味で、全ての航空機と船舶を破壊し尽くす戦略を取る予定です」
「次は艦隊戦ですね、何だか戦が終わったらお婆ちゃんに成りそうで怖いですわ。
しかし現場の兵隊さんのストレスは、並大抵の事では無いですね。
私は女なので解らないですが、殿方は命の危機を感じるストレスに晒されるのでしょうから、慰安婦が必要なのはある意味、仕様が無いのかも知れないですね。
兵は若く、独身の人が圧倒的に多いのですから、訳知り顔で理性的に成れと口先で理屈を言っても無理でしょう。
女の身で此処にいて結果を見る立場の私さえ、物凄いプレッシャーが掛るのに、現場に居る兵の方々の苦労を考えると、そんな理屈が通用するかどうかわかりそうなのに・・・」
「昔から机上の空論とか、書生論と呼ばれる現実無視の論理なのですが、それを後方の安全な場所で喚く頭でっかちは、何時までも理解できないし、自分がそうではないので他人もそうあるはずと、個人の違いがあるのを認めない、暴君の様な考え方をする人が多いのです」
「女性の中でも性欲の強い人はいるし、売春に抵抗の無い人がいるのだから、したい人には別に健康に気おつければ、その商売をしても構わないと思うのですが。
何事も画一的に禁止をするのが大好きな、サイコじみた法曹関係者が居ますが、要は女衒やギャングが身一つでリスクを背負いながら働く女性から、不当に集る犯罪者を重刑主義で取り締まれば、ちゃんとハイリスク・ハイリターンの正当な商売になるでしょうと思いますが、どうなのでしょう?」
「私も集り屋から女性を守れれば、あの手の商売が有っても構わないと云う意見には賛成ですね。
兎も角ヤクザを、徹底的に排除出来る体制が取れて、関係女性の福利厚生を確りすればと条件は付けますがね」
「わたくしも、ヤクザは嫌いですが同じ位人権屋も大嫌いですから、両方この世から居なくなればこの世も住み易く成るでしょうね」
「実は心霊関係で言えば人権屋とヤクザのバックには、所謂悪魔と呼ばれる存在が見え隠れして居るのです。
ヤクザは当然として人権屋は盲点でしょう?
悪魔と呼ばれる存在は、人間の霊性を下げて物質世界を地獄化し、神々の力を削ぐのを目標にして活動する存在です。
悪魔・禍津神等は、一神教に因って滅ぼされた神の1柱達なのです、だから日本には悪魔に因る被害は少ないでしょう?
しかし一神教を信じる地域には、彼らに因る呪いが掛かった場所や物が、大量にあるのです。
人権主義も魔に讀みされた主義で、一見虐げられた者の味方の振りをしますが、彼らが暴威を振るった思想界はまるで、魔女狩りの巣窟の状態でしょう?
魔女狩りは真の神の思想とは相容れない魔の思想ですよ。
見抜くのは簡単で彼らの行動を見れば一目瞭然で、本来まともな神様の思想は人の自由を必要以上に制限したり、1つの思想に染め上げるのを良しとしないからです。
思想や行動に、軛をはめて雁字搦めにする存在は、禍津神の所業ですから直ぐ見抜けますよ」
「一神教・一党独裁・唯一絶対神・独裁者、どれも歴史上禄な行動をして居ない存在ですね。
何で人は自身の自由な行動を妨害する存在に、頼るのでしょうかと思いますよ、そんなに奴隷になりたいのですかね、私にはそのけは無いので束縛されて喜ぶ方達と一緒にされたく無いですね」
「だから彼らの後には悪魔の影が見え隠れしているのです。
悪魔の最終目的は、自分らを滅ぼした魔神を倒すのが目標ですから、目的の為には手段は選ばないテロリストです。
と言うかテロリストは神の使徒を任じた、サタンの使徒である事に気が付かないか、その信じて居る神が禍津神そのものでしょうね」
「ある意味宗教は怖いですね・・・・ 後にいるのは本当にまともな方なのか禍津神なのか・・・・」
「意外と判断は簡単ですよ、その宗教の信徒がして来た行動や考え方を見ると、大体背後は透けて見えますから。
ファーストインプレッションで胡散臭いと思う集団は、ほぼ99%感が当たります。
その後詐術で、誤魔化される事は結講多いのですが、最初の違和感や自身の教えを疑う人に対する態度で大体解りますからね」
「確かに自分の思う通りにしようと合作する人や、集団は独特のエグミと言うか癖と言うか臭み見たいな物が、感覚的に感じられますね。
思想統一に、マインドコントロールの技術を使い誘導したり、疑念を起こさない様に精神的に追い詰めたりして、我を通す見たいな方法で意識を誘導しようと寝不足にしたり、闇を利用して誘導しようとする方法を取りますからね」
「意識誘導は、使う人の思惑で良薬にも毒薬にも使える、“物”にしか過ぎないのですよ。
麻薬やアルコール依存症の治療にも意識誘導は使われるし、洗脳にも意識誘導は使われる。
使い様に因って劇薬にもなるし、特効薬にもなるのがこの手の技術なのです。
だから薬に本質は似ているのかも知れません。
要は使う者の本質を見抜く目を養わないと、悪魔・悪霊を神と誤認し真の神を悪魔と謗る所謂狂信者が出来上がり、社会に大きな害悪を垂れ流してしまう結果に成るのですね」
「怖いですね魔物を神と思い、神を魔と誤解してしまうなんて」
「まあ昔から此の手の間違いをする人間は多いのですよ。
日本では狐狸の類を**の神とか、**の尊と崇める新興宗教が多いでしょう。
騙されない為にはまず霊能などは、大した力では無いのだと理解すれば良いのですよ。
人より足が早くてもその人の人格が高潔ですか?
人より計算が早くても立派な人ですか?
普通の人が見えない紫外線を見える人は、人生の指針を指し示す知恵を持って居ると思うのですか?
所詮それらの力はその人が持って生まれた、変わった能力にしか過ぎず、その人の霊性や判断力が高いと思わないでしょう?
それよりその人がどう生きて来たのか、どう努力して新たな物を築いて来たのかがその人を信じる、基準ではないでしょうか」
「確かに代表が霊を見たり払えるから、素晴らしい人とは思いませんね。
自身が目標を持っておめず挫けず、前進する方だから人が着いて行くのだと思います。
代表の努力する姿が有るから人は着いて行くし、人を騙したり誤魔化して居ないから信用されるのだと思います」
「自分の事はコメント出来ませんけれど、ビジネスに於いて信用を築けないと初めは良いのですが、数年経てばだれも相手にしてくれなくなりますからね。
いくら資産が有ってもその人が信用できなければ、何れ周りに残るのは資産目当ての魑魅魍魎だけが残り、真の盟友や信用出来る協力者は居なくなりますから、その集団のトップよりその周りに居る、所謂信者を見ればその団体の本質は見抜けるのですよ」
「ああ、だから会社や団体を判断するのはトップでは無く、中堅社員の言動を見なさいと代表は仰るのですね」
「そうです、意外と社長と云う人達は善悪関係無く、カリスマを持った人が多いですから、間違えてしまうけれど、部下はそこまでの力は有りませんので、その社長が普段どの様な姿勢で彼らを教育しているのか、直ぐ解りますので誤魔化しが効かないのです。
我社は幸い良い人材が集まって居る御蔭で、同業者や他の会社から一目置かれているのですよ」
「代表の御教授が良いからですわ」
「いえ、一を言えば百を理解してくれる、優秀な皆さんが居る御蔭で私も無茶も出来るのですが」
「ハア~、出来ればワタクシとしては組織の為、日本の将来の為にあまり無茶は控えて欲しいのですが?
ダ・イ・ヒ・ョ・ウ!!」
しまった地雷を踏んだ!
ここは素直に謝っておこう、今後の平和の為俺の胃壁の為に!
「イヤ~・・・・何時も済みません m(_ _)m」
「・・・・・・・ハア~(-.-)」
Pday 6日目
AM05:45 調布飛行場側 調布[ひよく寮] 書斎
「代表! とうとうC国第一空母艦隊より、松浦艦隊の予想位置に向け攻撃機が、110機・戦闘機が40機離陸した模様です。
後内陸の基地からレシプロ爆撃機52機が、同艦隊に向かい飛び立ちました」
「南紗諸島の状況はどうだね」
「海南島から只今攻撃機70機・戦闘機40機が離陸した模様です。
『ブッタアイ』3号が探知しました。
戦爆連合は、攻撃機が水面上を15m程の高度で、横山艦隊に向かい進撃中で、会敵予想時間は後22分後になります」
「さてそろそろゴースト航空隊の攻撃が、第一空母艦隊に襲い掛る頃合だな、頑張って迎撃してくれよ」
「第一空母艦隊に北北西より我が方航空隊30機が接近、ASM-2発射・・・!
120発がC国艦隊に向かいます
・・・・C国艦隊AMM発射しました
・・・・AMM到達まであと30秒・・10秒・・ナウ!
ASM-2全滅です、C国海軍は新型AMMを投入して来た模様」
「ウン、中々やるなC国海軍も
しかし是れでは終わらんよ・・・」
「我が国攻撃隊第2陣南南東より30機接近、ASM-2 120発発射しました。
C国空軍台州基地より20機発進、空母艦隊のエアカバーに入る模様です。
AMM艦隊より発射・・・ 会敵まで30秒・・・10秒・・・ナウ ASM-2又もや全滅です」
「いいぞその調子で迎撃してくれよ」
「続いて我が航空隊南南東より再度攻撃、ASM-2 160発発射しました。
C国軍AMM発射、空軍も同じく発射、両軍合わせて200発発射しました。
会敵まで30秒・・・10秒・・ナウ! 又も全機撃墜しました」
「敵攻撃隊は松浦艦隊の予想位置に後20分で射程距離に入ります」
「敵艦隊に北東より航空隊攻撃を仕掛けます。
40機の梯団より160発のASM-2発射・・・AMMを艦隊・直掩航空隊発射します。
総数190発を発射、会敵まで30秒・・・10秒・・ナウ!
全機撃墜、南西より潜水艦隊に因るハープーン発射開始!
総数60発です、敵艦隊AMM発射します、総数60発。
会敵まで30秒・・・10秒・・ナウ!5発すり抜けました。
敵艦隊速射砲発射! ・・・・全機撃墜!
敵直掩航空隊、空軍基地に帰投します」
「良しそろそろだな、敵航空隊はどうなっている?」
「敵航空隊は会敵予想海域より位置が200km東へズレていた為、進路を修正して攻撃体制に入る様です。
敵艦隊に対し北より友軍航空隊30機接近、ASM-2発射します。
総数120発・発射・・・東より我が方航空隊接近、機数150機です。
ASM-3発射! 総数600発になります。
ASM-3敵レーダーより消失した模様、C国軍混乱しています!
先に発射されたASM-2に対しAMM50機発射しました。
会敵まで20秒・・10秒・・ナウ!全機すり抜けました。
敵艦隊まで後30秒・・20秒速射砲発砲・・ナウ!全機消失!
敵艦隊混乱中! ASM-3命中まで20秒・・10秒・・ナウ!
全機命中しています!・・・・敵艦隊42隻中残存艦艇後11隻・・・。
第2波ASM-3会敵・・・ナウ!・・・。
残存艦5隻ですが全て大破炎上中・・・・潜水艦隊接近します!
魚雷により残存艦全て轟沈確認しました。
此れより艦隊は沿岸部の港湾にある艦艇を全て破壊する第2次作戦に入ります。
キャプター機雷のロックを総理命令により0615時全解除します。
・・・・5、4、3、2、1ロック解除しました。
敵航空攻撃隊沈没海域に帰投します・・・・C国沿岸に向かい始めました・・・
全機海没を確認しました・・・・・・黙祷。
敵レシプロ爆撃機隊、敵艦隊水没海域に差し掛かります・・・・。
対空機雷反応!敵爆撃機に対し短距離ミサイル発射しました・・・・。
敵爆撃機54機中44機撃墜、11機基地へ向かいます」
結局残存爆撃機11機中途中で更に6機が失われ、帰り着いたのは僅か9機に過ぎず、その9機も何処かしら被弾しており、対空機雷の威力を物語っていた。
南紗諸島の戦いも同じ様な経緯を辿り、日本・ASEAN連合がワンサイドゲームで勝利した。
勝因は[おもいかね]による、ゴースト航空機団に因るゴーストミサイルの攻撃により、C国海軍は大量のAMMを消費させられ最後の攻撃機150機+50機に因る、スティルス性能の高いASM-3 600基+200基による飽和攻撃により息の根を止められたのである
更に航空攻撃隊は、やはり[おもいかね]に因って作られた、ゴースト艦隊に振り回されて燃料切れで海没させられた、笑えない事態になって大敗してしまったのだ。
C国沿岸にも、多数のゴースト艦隊がレーダーに探知され、無駄な対艦ミサイルやAMM多数を無意味に消費させられ、沿岸部に対する本攻撃時には、艦隊と同じく反撃用ミサイルが無駄に消費された結果迎撃不能に落ち入り、巡航ミサイルや攻撃機に一方的に叩かれるだけの状態になってしまたのだった。
今回の戦闘で日本・ASEAN連合軍が受けた被害は死者0人、負傷者6名、喪失艦0、喪失機は帰還時に主脚の故障に因る1機
C国・K国連合軍の被害は死者3655名(海戦時)、負傷者10896名、喪失艦78隻(海戦時)、喪失機455機(海戦・陸上攻撃時)、その他港湾・空港施設・基地・停泊中の艦船及び航空機多数。
しかし日本・ASEAN連合以外の国には60%近くの損害を出して辛くも勝利した事に事実を書き換えられて報道・報告されたのである。
日本・ASEAN連合軍の将兵には箝口令が敷かれ、その後彼らは戦いの事を語る事は無かった。
その日太平洋岸にあるC国・K国の港と空港にある全ての船舶と航空機に対し無差別のミサイル攻撃が行われた。
海外メディアに対して、日本・ASEAN連合軍はC国のパンデミック飛び火を防ぐ為の予防措置として、海上難民に因ってもたらされるウィルスの感染を未然に防ぐ為の止むを得ない措置で有ったと説明した。
C国由来の、ゾンビウィルスが地球全土を覆い始めた現状を、理解している国々は日本・ASEAN連合の説明に納得せざるを無かった。
A国がK国に対しても、空・海封鎖を行った事に難癖を付けたが、同盟国のA国を裏切り、同じA国の同盟国である日本に対して正当な理由もなく、戦端を開き攻撃して来たその様な侵略国家に対し、それ相応のペナリティを課すのは当然の権利であると、日本は突っぱねた。
又、K国とC国とは地続きであり、ウィルスの発生したK林省とは距離的に近い為、変異型のウィルスがK国経由で感染拡大する恐れが多分にあり、止むを得ず空海の封鎖に踏み切ったと説明した。
元々A国の再三の制止を振り切り、日本に対して戦争を仕掛けた結果の顛末が有った為、A国も日本に対し強く出られなかったのであるが、国内のK国ロビーストに対するパフォーマンスの、意味合いが強い措置であった事は否めない。
A国は対C国戦後、東北アジアが一応安定し当分戦端が開く事が無い事を理由に、日本やアジアに展開していた戦力を、本国に戻し対ゾンビ駆除を第一の国策に上げて取り組むと一方的に表明した。
尚日A安保をも一方的に破棄して、国内安定に取り組むと世界に表明をしたのだった。
無論日本もごねる素振りを見せて、その気も無いのに引き止めるパフォーマンスを行い、A国の下顎を撫でる素振りをして煙に巻く演技を、安部首相にさせたのは『提督』の依頼だったのだが。
(「提督」は元々渾名だったのだが今回の手柄で本当に『提督』になってしまった横山氏であった)
合戦が終わり、終戦の道筋が出来ると、俺達に関しては最早戦に関しての仕事は終わりになった。
後は政治家と官僚に軍人の後始末と言う、仕事が待っているだけだ。
部外者はどんなに大変でも、手は出せない事ばかりで、恐縮だが我々は戦勝のお祝いを皆に言ってログアウトをした。
Pday 6日目
AM06:30 調布飛行場側 調布[ひよく寮] 書斎
「あ~疲れたな~、ほんの30~40分位の時間だが、数十時間が経過した様だね」
「本当ですね~、一分一秒が何十倍にも感じたのには驚きました。
戦争ばかりしていると早く老け込むって本当でしたのですね」
「女性にはあまり進められない仕事だよね、軍人はこのスリルが堪らないと言う人も居るが、一種の中毒なのかも」
「私は良いですよ軍人では無くて、まあ今回の経験は値千金の経験だと思いますが、何篇も繰り返したい経験では無いですね。
こんな事ばかりしていると早く老け込んで、あっという間にシワだらけに成りそうで怖いです」
「本当に戦争はストレスが溜まるモノだな! 当事者じゃない私達ですらヘトヘトになるのに、プロの軍人さんは大変だとつくづく思ったよ。
まあ鬼山君に言わせると此の緊張と弛緩が良いらしいのだがね。
田中君あと一斉通信で戦勝報告の秘匿メールを、戦争の簡単な経緯を付けて各セクションのリーダー宛に送っておいて下さい」
「解りました、経緯は既に纏めて有りますので後は送信するだけで済みますけれどね」
「それが済んだら今日は午前中休んでいて構いませんよ。
午後は鬼山君の、アルテミスとの交渉結果報告があるので、その時一緒に報告を聞きましょう」
「はい代表、解りましたではメールを送って置きますので」
「私はリビングに行って、そろそろ起きて来るだろう鬼山君と田所君に、戦勝報告をして来るよ」
「分かりました、後片付けはしておきますので構いませんよ」
そう言われて手ぶらで退室するのはアホのする事だ。
俺はコーヒーポットとカップ、サンドイッチの残りを持って部屋を出た。
リビングに行くと既に佐田婦人と、鬼山・田所ペアはリビングに居て俺達を待っていた様だ。
「代表お早うございます! 結果はどうでした?」
「お早う皆さん! 無論「提督」の手のひらの上だったよ。
ほぼシナリオ通りに推移したのには驚くより呆れたな。
我が方のワンサイドゲームで、C国・K国連合艦隊は全艦艇轟沈で幕切れだ」
「あ~あ、あの人に戦争吹っかけても鼻面を引き回されて、フルボッコにされるのが関の山なのにな。
C国もK国もそこまで「提督」の実力を、甘く見ているのですかね」
「欲で目が眩めば全ての事象が、自分の都合良く動くと勘違いをするものさ。
相手は自分の思惑通りの動きをしてくれると勘違いし、勝手に自分で土俵を設えて敵もその上で勝手に戦ってくれると思い込むからね。
嘗てWW2の帝国軍も相手がこう来ると、手前勝手な予想を立てて島を攻略して要塞化をしたが、A国海軍は画期的なカエル飛び戦法を編み出し帝国軍の思惑を悉く外したからね。
戦では相手の思考を読み、それを外して自分に有利な型で戦略を建てられた方が勝つのは常套だからね」
「では今後の戦略もシナリオ通りに推移して行くわけですね?
と言う事はC国も実質壊滅か滅亡する事になりますね?
K国も抱き合い心中状態だし残るはボートピープルの始末だけだ。
主要な船は、ほぼ破壊し尽くしたのでしょうから、残りは河川に有った小型ボートや個人所有のゴムボートとか小型船位ですか」
「其れ位だろう、スクリュー付きの動力船は各港や、河口に仕掛けたキャプター機雷がまだ生きて居るし、例えエンジンを切って脱出しようとしても今回仕掛けた機雷の頭脳は、耳以外に目もあるタイプだからね、港湾や河川の底から船舶の艦底やブロック筏の移動が有ると直ぐに反応するからね」
「例え外洋に出たとしても、日本やASEANの国々に近づけば、即座に撃沈する様命令されたコーストガードに見つかれば、容赦無く砲撃をされて沈められるからね」
「軍は大丈夫でしょうが、水上警察は宛になりますかね。
彼らだと子供や女性が居ると助けようとするのでは? と不安になりますからね」
「彼らには今後変異型ゾンビウィルスが、大陸で発症する危険性を徹底して教育して居るからね。
もし情に負けて難民を助様とした場合の危険性を、徹底して居るし上官は部下を部下は上官を相互に監視する体制を取って居るので、命令違反をした場合にはどちらかが処理をしても罪には問わないし実質手柄として遇すると伝えてあるよ」
「仕様が無いですね、現状でも多くの国民がパンデミックで亡くなっているし、其処へ変異型ウィルスが更に流入して、走るゾンビでも出たら更に生き残りが難しくなるでしょうな」
「その危険性を彼らに伝えて居るから、滅多な事では同情して保護を考えないだろうからね」
「しかし走るゾンビが発生した場合の対処を、町会の男達に徹底しておいた方が良いな。
擁壁も最低で5mは要るだろうし、追われた場合どんな手が有効かブレインストーミング形式で考えさせないと、イザと言う時対処出来ないからな」
「そうだね此方から回答を渡すより、自身で考えた対処法を導き出した方が印象が強くなるな。
早速今日か明日時間を作って、対処法を皆で考える場を設けよう」
「しかし変異型か~? 代表どうなのでしょうね、簡単にそんなに早く変異したゾンビが出現するものなのでしょうか」
「この間蹈鞴博士に聞いたのだが、そもそも何故死体が目的を持って活動し出したのかまだ根本的な原因は解って居ないそうだ。
細胞内のミトコンドリアの変異がどうの、動く為のエネルギー源が何かも良く解らないので、今後の研究がどうのと色々な仮説を話してくれたが、変異体の事も話題に登った。
ゾンビ自体はウィルスの乗り物であり、ウィルスの“意志”に因って改造される事もありうるそうだ。
獲物の逃走速度が早い場合、当然速度の早い個体を生み出す改造を施した、強化型が出ても不思議はないと仮定だが言っていた」
「ウィルスに“意志”ですか?」
「ああ私も疑問に思ったから聞いたのだが、単体では容量不足で有り得ないだろうが、群体としてネットワークを形成したらと、仮定した場合はと返されたよ。
確かに人間の細胞は成人で60兆個の数があり、その全細胞をゾンビウィルスに感染・乗っ取られたとして、それらの細胞がネットワークを形成したと仮定して、其れが単に人体をロボットに変えて、自身の生存域を拡大する為に活動し出したらどうなる?
外部の生存に適した環境、即ち生きて居る人体を効率良く確保する為に、乗り物の性能を上げる改造をするだろう」
「う~ん60億個のバイオ素子を持った一種の新生物か、下手をすると他の個体とも音や匂いを使って、コミュニケーションを取って居る可能性もあるな」
「まあ新種の素粒子コンピュータ型の生物と、定義出来る可能性もあるな。
目的はあくまでも種の生き残りであり、生存域の拡大で増える事は彼らに取って、基本的な“意志”であると解釈して良いのだろう」
「だから変異体が何時発生しても、不思議はないと言う事ですね」
「更に考えられるのがゾンビ1体々が、パソコンの様にゾンビウィルスネットに継がり、総体としてまるで蟻や蜂の様に1個の生物として行動し出したらと考えると、早めにゾンビの総数を減らす事を考えなければ大変な事態になる」
「のんびり戦争なんかして居る場合では無いのですね。
しかしそれなら大量破壊兵器の核が有効ではないのですか?」
「私もそれを想定し[おもいかね]でシュミュレーションをしたのだがね、変数が多すぎてちゃんとした答えが出難かったのだ。
だから私の私見になるが核を使った場合、人間よりゾンビウィルスの方が生き物として未分化なので、放射能に対して影響が出ても、同じ線量で人類は死滅するが、ゾンビウィルスは変異しながらも生き残るだろうと言うことなのだ」
「じゃあ核を使えば人間の致死量の線量でも、ウィルスは変異して生き残る可能性が高いと言う事なのですね」
「[おもいかね]の回答を読み解くと、その様な結果になる確立が高い様だ。
だから安易に核を使用するより、自分の頭に銃口を当てて引き金を引いた方が地球環境の為になるよ」
「地道に抗ウィルス薬を作るしか、我々には明日はないと言うことですね」
「そうなるね、だから町会の男衆には走るゾンビや、頭部が硬化したゾンビの駆除方法を考えておいて欲しいのです」
「頭の硬化したゾンビですか? そらまた厄介な奴だな」
「充分予想できますよ、更に走れて頭の固いゾンビとかもいざ出てきてから考えるより、出る前提で対処を考えて置けばいざと成れば、慌てないで済ますから」
「分かりました、ゾンビのスタンビートと変異型対策を今後の議題にして、町内会の自警団に対処を考えさせて置きます」
「後鬼山君、今日はアルテミスの話し合いで立会いを宜しく任せました、流石に戦の観戦は疲れましたので私と田中君は午前中休みますので何か有ったら起して下さい。
では私は部屋へ行きますので後は宜しくお願いします」
俺は皆に事後のことは頼んで部屋へ休みにいった。
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