Ⅵ Objective mixture
改修
もっとも気温が低くなる夜明け前。
ラライエの村には、冷たい空気が漂っていた。
そんな中、村の出口付近では一人の銀髪の女が静かに佇んでいた。
クリスである、何かを考えるように目を閉じている。
額に十字の光が灯っている。
英知の聖痕だ。
英知の聖痕は持つ者の理解力と記憶力を常時高める力がある。
発動させた場合は思考速度を上昇させる効果がさらに上乗せされる。
頭を使う職業は喉から手が出るほどに欲しいだろう力であろう。
クリスは英知の聖痕を使いながら今後のことを思案していた。
レティはユカラに見張らせ、テートはすでに休ませている。
クリスがレティから聞き出した情報は大まかに三つ。
一つ目はウェスタリア王国の兵士の規模。
城を守る兵士は三百、常備軍は四千ほど合わせて四千三百、内訳は歩兵二千、獣騎兵千五百、魔法兵が五百、幻獣騎士が三百……、小国といえどやはり個人でどうのこうのできる数ではない。
二つ目はレティを含む半吸血鬼や黒耳長の現状。
基本的には城の地下で生活しており、合計五十人近くいるらしい、半分は国王に心酔しているとか、半分は恐怖で押さえ込まれて生活しているとか……レティも姉妹を人質に取られていると。
三つ目は国内の情勢。
基本的には王都を中心とした恐怖政治を敷いている、しかし、悪政というわけでもなくそれなりに秩序は保たれている。
内乱が起きていると聞いていたのでクリスとて僅かな期待を持ったものだが、僅か五百程度の反抗勢力だという話だ、田舎の村で見せしめに殺された村長の仇討ちが元だという、ある意味根性がある。
この三つの情報しか手に入らなかった。
この三つの情報と自分の持つ少ない情報でテートを守り、国王……吸血鬼を倒さなければいけない。
クリスは思案する、どうすれば最善かを。
反抗勢力をぶつけるか?
しかし反抗勢力にまず勝ち目はないし、それは反抗勢力側もわかっているはず。
クリスは思考を巡らせる。
暗殺しかないか? 王宮に忍びこんで直接……、ダメだ……三百人もの兵たちをやり過ごせるとは思えない。
テートの聖痕なら気づかれずに……? 馬鹿が……飢えた獣に餌をやるようなものだ……。
いくつもの案が浮かんでは消えていく。
それとも……やはり無理をしてでも逃げるべきだったか?
しかし、レティの話が真実なら国境付近はすでに待ち構えられているはずだ、母体とやらの重要性次第ではあるが、俺が仮に王で動かせる戦力があるのならばそうする。
それに、盗賊団はすでに殲滅してしまったし……おそらくは連絡がないのを訝しんでいるだろう、そうなればこの村もすぐに危なくなる。
その時一つの案がクリスの脳裏をよぎる。
反抗勢力を囮にして、その隙に暗殺すればいいじゃないか?
「よし、これでいこう……」
呟き頷くクリス、方針を決めたようだ。
ならば、反抗勢力に接触しなければならない。
そこまで考えてクリスは空を見上げた。
気づけば空はしろずみ朝日が遠くに覗いていた。
「夜明けか……」
長い夜が終わりを告げ、新しい朝が始まりを告げた。
「面倒な事になったもんだな……」
クリスは何処か遠くを見つめながら呟いた。
***
薄暗い部屋がある。
明かりは蝋燭だけという古めかしい様式をとっている。
よくよく目を凝らせばそこは寝室だという事がわかる。
部屋にある調度品はどれもが豪華で、金をふんだんにあしらった物ばかり。
広い部屋中央には豪華で雄大な天蓋付きのベットが置いてある。
ベットには男が腰掛けており、そこに女が寄り添うような形で座っている。
男の容姿は砂浜のように白い肌、陽光のように煌く銀の髪、血よりも紅い瞳……少年のような体躯にあどけなさを残るその顔、そして何より口元から垣間見える二本の牙がその正体を物語っていた。
逆に女は焼けた大地のような褐色の肌、男を陽光と称するならこちらは大空のごとく透き通る銀の髪、瞳は深海のごとく澄み切った蒼をしている、男とは真逆かのような妖艶な体躯、一見すれば娼婦と見間違うような布の少ない服装をしている、そしてなにより……耳が長い。
「ようやく母体が手に入りそうだよ……?」
男が慈しむように女に話しかける、声は高くとても男性とは思えないほどだ。
「やっとでありんすか……? 老体をこき使いおってからに……」
女がそれに答える、酒やけしたようなしゃがれた声だ。
「君達が男の子を産んでくれたら良かったんだけどねぇ」
残念そうに目を細める男。
「……仕方ないでありんす、そればっかりは儂らじゃどうにもなりんせん」
頬を膨らませる女。
「妬いているのかい?」
微笑みかける男。
「妬いてないといえば嘘になりんす……だけど儂らは男子を産めなかったのも事実でありんす、それで……どんな女でありんすか?」
淡々と語る女、しかし興味はあるらしい。
「どうにも東からの旅人らしくてね、なんでもゲハラを倒したそうだよ?」
「旅人が? ゲハラを? 母体というからには女でありんすよね? いったいどうやって……」
ゲハラと聞いて女の声音が変わる。
「ウェスタリアの国内じゃないからね、詳しい事はわからないけど。どうやら聖騎士らしいよ? 君たちをここに追いやったっていう」
聖騎士と聞いて女の瞳が揺れた。
「パ……聖騎士でありんすか!? えっ? なんで!? 考え直して欲しいでありんす! 嫌だ! 死にとうない!」
途端に怯え出し、髪を振り乱し、動揺しはじめる女。
目には涙を貯めている。
「ルシエンどうしたんだ……? 落ち着いて。黒耳長の族長たる君がそんなにも取り乱すなんて……聖騎士とはそれほどのものなのか……?」
女……ルシエンの肩を押さえ、嗜める男。
少しずつ落ち着きを取り戻すルシエンやがてポツポツと語りだす。
「あれは……、もはや人ではない……、大戦が始まり九年かけて儂らは猿人族を徐々に追い込み、残すはエフレディア、セントケルティア、グラジバートル、イスターチアの四つの国を残すまでになったでありんす……確かにあのときの勝利は我らが連合軍に傾きつつあったでありんす。けど大戦後期、聖騎士と名乗るもの達が現れて……奴らは騎獣なしで空を駆け、魔法をものともせず、切り刻んでも再生する。剣を振るえば大地は裂け、拳を振り上げるたびに仲間は砕け散り、奴らが使う魔法は幻獣さえ撃ち落とした……そして僅か一年、九年かけて我らが追いつめたというのに、たった一年、たった一年で全てが無に帰ったでありんす……」
一気に喋り切るルシエン。
その瞳は何かを思い出すように遠くを見つめている。
「儂の夫も息子も皆殺されたでありんす……命からがら逃げだした儂らを匿ってくれたヒヘト様が居らなんだらわしらなんぞは等に死に絶えていたでありんす……」
ついにはポロポロと泣き出した。
「ルシエン、悲しみはわかるけど。僕を前にして昔の男の事で泣き出すなんていけない事だと思わないか……?」
そう言うとヒヘトは黒い笑みを浮かべた。
それをみて思わず「ヒッ……」と小さく悲鳴をあげるルシエン。
「僕が負けると思うのかい……? それに聖騎士と言っても女の聖騎士だよ。忘れたのかい? 僕に物理攻撃は効かないし。女で魔法を使えるのは君たち黒耳長やその始祖たる耳長の系譜だけだという事を……何を怖がることがあるんだい……?」
吸血鬼に剣や殴打は物理的手段で傷を付ける事はできない。実体が無いのだ、吸血鬼本人が触れようと思わなければ触れたところは全て霧になる、そのため魔法それも炎や光に属する魔法でしか吸血鬼を傷つけることはできない。
例外は同種の力をもつ魔剣か竜の竜の息吹や、聖剣と呼ばれるような伝説級の魔法武器くらいである。
「何も戦う必要もないんだよ。僕のこの目さえあれば聖騎士だってどうにでもなるよ……君たちのようにね」
ヒヘトが最後にそう呟くとルシエンは糸が切れた操り人形のようにパタリとその身をベットに投げ出した。
「他の男の事を考えたお仕置きをしないとね……」
ヒヘトの瞳が黒く輝いた……。
***
ガタンゴトンと揺れるトロッコ。
風圧で外套や髪がなびく。
暗い洞窟の中、馬並の速度……それ以上でレールの上を駆け抜けていく。
トロッコの中には屈むようにして四人が入り込んでいる。
「これで王都まで一直線とは便利なものだ……、こんな大規模な運搬坑道、元は王家の抜け道か何かか?」
「……お父様が、王になる前の王家の遺物だそうです……、その昔この辺は鉱山で栄えた地方だったらしく、金の採掘が盛んでした、鉱山が閉山してから前王家が買い取って作った道だと聞き及んでいます」
「王家の遺物を盗賊に利用か……なんともいえんな」
「使える物は……使う主義なので……」
「なるほど、同感だ」
クリスは関心したふうに頷く。
「出口は旧王家の宮殿ですが、宮殿自体は観光地にされていますので、表立って兵士は居ませんが……ですが本当によろしいのですか? 見張りでしたらまず間違いなくいると思いますが……」
「問題ない、先にこちらが見つけ、見つからないように進む事など造作もない」
そう言うと千里眼の聖痕を発動させるクリス。
瞳に十字の光が宿る。
「それならば良いのですが……」
それを恐々といった感じにみつめるレティ。
「それよりも反抗勢力が問題だ、王都付近の何処かに根城があるということくらいしかわかってないのだろう?」
「場所はわかりませんが、最近動きが活発で……国の施設や関に襲撃をし、他国からも傭兵を雇い兵士を募っていると聞きますが……」
「ほう。僅か五百と聞いたが、他国から人を雇うとなると…………案外裏には大物が居そうだな? 存外に期待できるやもしれん、強さや練度はどのくらいかは解るか?」
「個人はあなたがたが倒したゲハラに遠く及びはしないような小物ばかりですが、指揮官が優秀でサイレント盗賊団を襲ってくる事もあったので幾度か交戦しましたが……対して討ち取れもせず……奇妙な魔法使いもいるようで……いつも逃げられるんです。あいにくと詳細はわかりかねます……」
「奇妙な魔法使いね……?」
「精霊術というのですか……? 奇妙な生き物を意のままに操り襲ってきます」
「ほう? 奇妙な生き物っていうと?」
「魔物……ではないんですよね、でも魔力で形成してるみたいで……物理攻撃が効かず魔法でしか倒せないんです……大体殿にそれを置いていくのでそれに手間取ってる間に大体逃げてしまうのです」
「魔法兵とかじゃなくてか?」
「魔法兵は魔力で動いてこそいますが、体は石や土でしょう……あれは体そのものが魔力で出来ているのです……」
クリスとレティが話しているとクイッと袖が軽く引っ張られる。
「なぁクリス……」
「どうした? ユカラ」
「……あの道の先に見える変なのはなんだ? 燃えているように見えるんだが……」
レールの先を指し示すユカラ。
そこには、空間が大きく開けていて、橋があり下に川が流れている。
けれども、不思議な事が一点。
橋の中心で炎が煌々と燃え上がっていた。
暗闇の中でもよく見えるほどに煌々と燃え上がっている大きな炎だ。
橋は途中で燃え尽き中央でぽっかり途切れている。
「橋が燃えてる? ってか橋が途切れてる!?」
クリスは思わず叫ぶ。
あれよあれよというまに近づいてくる壊れた橋、このままでは脱線してしまう。
「橋に近ずいたら川に飛び込め!」
クリスは叫ぶ。
しかしすぐさま返答が帰ってくる。
「半吸血鬼は水が苦手で……」
「泳げませんわ!」
レティ、テートが泳げないらしい。
「くっ」
舌打ちをしながら英知の聖痕を発動させるクリス、額が光を灯す。
極限まで加速する思考。
クリスには風景が遅く動くように見えるほどに。
あと数秒で溶けたレールに、壊れた橋に飛び込んでしまう。
このままでは脱線する。
こんな速度ののったまま飛び降りてもそのまま勢い余って壁に激突ということもありえる。
床や壁に激突したら大怪我をする可能性もある。
地面は硬い岩盤だ、下手したら死ぬこともあるだろう。
何かないか何かないか。
己の手札を探り、辺りの状況を考え、最善の策を弾き出す。
テートを抱きかかえるクリス。
「俺の足に掴まれ!」
ユカラが掴まり、レティも一瞬躊躇したのち反対に掴まった。
途切れた橋は目前に迫っている。
あわや脱線か墜落かという時。
次の瞬間。
四人は宙に居た。
バッサバッサと羽音が聞こえる。
クリスの背中に白い翼が生えていた。
飛翔の聖痕だ。
胸にはテートを抱きかかえ息を荒く空を飛んでいる。
テートはうっとりとクリスを見つめている。
「それも聖痕なのか?」
ユカラは眼を見開いて翼を覗く。
「ああ、飛翔って言ってな文字通り翼がでるんだが……慣れてないからな、すげー疲れる」
クリスは言いながらもゆっくり高度を落とす。
「これが聖騎士の力の一端……」
レティは惚けたように呟いた。
炎を超え、橋の先に向かいゆっくりと移動するクリス。
橋の先は広間になっており道が無数に枝分かれしているのが確認できる。
広間の真ん中にゆっくりと着地しようと近づいていく。
ユカラとレティが手を離し先に着地する。
クリスも翼を消し、カチャっと軽い靴音を響かせ着地し、テートを下ろす。
「これ疲れるんだよ……、小柄なアリシア一人のときは別になんともなかったが……流石に大柄な女三人はきつい……」
この四人の中では一番クリスが小柄である。
ユカラとレティは気にしたふうもないが、テートは何かショックを受けたような顔をしている。
ガサっと物音が聞こえる。
「なんだ?」
ユカラは周りを見渡す。
「囲まれていますね……」
レティが腰の短刀を手にとり、それを見てテートもまた懐の短剣を取り出し構えた。
気づけば暗かったはずの周りにはゆらゆらと立ち上る赤、青、白の影が無数にうごめいており周囲を明るく照らしている。
「これは一体……」
その不気味な姿にテートが眉根を寄せる。
「これが精霊術です……、魔法が使えない貴方たちは下がって……」
レティが一歩前にでた。
この数はまずい……でも……クリスさんの魔剣なら切れるかしら……?
冷や汗を流しながらもクリスに目配せをしようとするレティ。
「炎の精霊だ、やめておけ。敵意は無いように見えるし、刺激しなければ問題ないだろう。どのみちこやつらに剣など効かぬよ」
ユカラの声が二人を制した。
「わかるのですか?」
レティが驚いたようにユカラを見つめた。
「少しばかり、炎とは縁があるのでな……」
頬をかきながら懐かしむよう微笑んでいるユカラ。
とても自然体だ。
それに毒気を抜かれたのかテートが短剣をしまう。
レティも静かに短刀を鞘に戻した。
「よく見れば愛嬌がありますのね……」
テートがそうっと手を伸ばし炎の精霊に触ろうとした。
ユカラがぎょっとし止めようとしたが、その前に怒声が響いた。
「触るなっ!」
ビクっとして手を止めるテート。
「炎の精霊に触ろうとするなんて馬鹿なのかお前は!」
すると岩陰から、外套をはためかせた小さな影が走り寄ってきた。
赤く長い髪を背中で三つ編みにし首元に巻いており、肌は赤褐色で大きな瞳はつり上がっている、背はユカラの胸にとどくかどうかといったくらいの少女である。
「盗賊団を罠にはめたかと思えば、女ばかりが四人……炎の精霊を警戒したかと思えば、触ろうとしやがって! 手が焼け落ちるところだったんだぞ」
怪訝な目つきで四人を見つめる少女。
威嚇といってもいいような動きで身構えている。
「止めなさい……、ヒイロ」
奥の坑道から、民族衣装だろうか白い砂漠用貫頭衣を着込んだ、青い髪を肩までのばした青年が少女……ヒイロをたしなめながら歩いてきた。
黒い杖を付いている。
「父さん……でも……」
「娘が失礼を……、自分の名前はリガルド、この子の養父であり、反抗勢力の長でもある……」
そう言って、四人を一人づつ見つめる。
すぐに目を逸らした。
そして、ヒイロに指示をだした。
「精霊はもう消しなさい」
「わかった、父さん」
そう言うと何か歌のようなものを口ずさむヒイロ。
炎の精霊たちは段々と影が薄れ闇に消えていく。
辺り一帯が暗くなった。
「失礼……この暗さでは話もしずらい……自分が明かりをつけても?」
普段ならここで、クリスがああだの、かまわないだの言うのだが、反応がない、不思議に思ったもののユカラがかわりに応じた。
「ああ、頼もうか……」
リガルトが胸から白い玉を取り出し、空へと投げた。
眩いばかりの光に包まれ辺りが明るくなる。
「これでいい……貴方がたはエフレディア王国の聖騎士とお見受けするがいかに……?」
問われるクリス達。
しかし、やはりクリスは動かない。
それを疑問に思った三人が揃ってクリスに視線を向けた。
「クリス?」
「クリス様?」
「クリスさん」
見ればクリスは細剣を鞘ごと杖替わりにして立っていた、けれども視線は床を見据えている。
「おいおい、そっちのねーちゃん。やべーんじゃねーか? 何もいわねーと思ったら顔面蒼白じゃねーか?」
ヒイロが近づいてクリスの顔を覗き込んだ。
「魔力枯渇? このねーちゃん何者だ?」
ヒイロが不思議そうに首をかしげた。
「……どうやら、そちらのリーダーはまともに動けそうにない様子……自分たちのアジトに案内しよう……そこで休息をとるといい……」
三人の態度をみてクリスをリーダーと判断したのかリガルトがそう結論づける。
リガルトが杖をトンと軽くつくと、あちらこちらの坑道から砂漠用貫頭衣を着た者達が次々に現れた。
「客人をアジトに案内してくれ……」
そう言い付けると男は歩いて先に行ってしまった。
「どうします……?」
「こういうときは大人しくついていくのがいい」
ユカラがクリスを抱え上げる。
「それは、経験論でしょうか?」
レティがユカラに問うた。
「前にクリスを囲んだときにな、あっさりと捕まってくれた……下手に暴れて怪我人をだすよりいいらしい」
ユカラは懐かしむように喋る。
「良いでしょう行きましょう、クリス様を休ませないといけませんしね……」
テートが心配そうにクリスを覗き込んだ。
「……私にはわかりません、お任せします」
レティは静かに従った。
「おう、それがいいぜ、ついてこいよねーちゃん達。この坑道は深いぜ、素人が迷子になったら出る前に干からびちまう、精々迷子にならねーようにな」
ニカっと笑い、ヒイロが先導するように進みだした。
改修




