表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
色んなIslands  作者: 桜二冬寿
最後の戦い
78/88

第78話 煙の人と衝撃波

 リラはトルネードキラーガードの刃の中へと投げ込まれた。

 いくつもの刃がリラに襲い掛かる。

「……これまでか」

 勝利を確信したジーラスは、消えてなくなったトルネードキラーガードの場所から離れ、去ろうとした。そのとき……!

「デンジャーストリーム!」

 ジーラスをかなり傷つけたあの大技が発生した。

 この技はリラしか発生させることができない。

 それにジーラスは構えを取っておらず、たちまちその暴風へと飲み込まれていく。

「なぜ……生きている……」

 リラは空にいた。そこから狙いを定め、ジーラスにデンジャーストリームを放ったのだ。

「また新たな呪文を使ったんだ。『スモークパーソン』っていう技」

 スモークパーソンとは、リラ自身が煙となり、どんな攻撃をも受けなくなってしまう、いわば究極奥義だ。

 それの影響でジーラスに投げ飛ばされた後、煙となってトルネードキラーガードを通過し、空高くジャンプし、ジーラスに向かってデンジャーストリームを放った。これが投げ飛ばされた後のリラの行動だった。

「ふぅ……ここまで手こずるとは……」

 デンジャーストリームでかなりの傷を負ってしまったジーラス。だが、本人は動けなくても、刃は動けるのだ。

「やってしまえ! あの女を!」

 ジーラスが刃に命令し、空中で身動きがとれないリラに向かって襲い掛からせた。

 刃はすごい勢いでリラに襲い掛かる。

 しかし、煙となっているリラにはまったく効かない。刃がリラの心臓部を貫いても、すぐに心臓部が煙と化し、そのまま通過してしまう。

 ジーラスも予想外の展開に焦っている。

 どんどんリラを斬るように命令する。だがリラをすり抜け、どんどん島の建物を破壊していっている。

 それに少し嫌気がさしたリラは、ジーラスに止めを刺しに行った。しかし……

「所詮はお前、煙だろ?」

 ジーラスは飛んでいた刃を自分のところに戻し、またいつもと違った持ち方をした。


「なら、このオーシャンアイランドすべてを破壊すればお前に逃げ場は無いわけだ」

「なっ!」


 ジーラスの剣が赤色に光り出し、それを地面に突き刺す。その突き刺した場所から赤い衝撃波が巻き起こり、オーシャンアイランドを包み込んだ。

 ここの誰もが逃げる余地はなかった……


 ◆


 気づいたらそこはまぎれもないオーシャンアイランド。なのだが、何もかもが滅びてしまっている。……はずだった。

「お前……」

 ジーラスが放とうとした衝撃波はオーシャンアイランドを包み込み、滅ぼすことができなかったのだ。ある青年が起こした行動によって……

「やりすぎやで……隊長」

 近衛騎士の副隊長、ザメサだった。

 そのザメサが起こした行動は、衝撃波が巻き起こった地面を手で押さえたのだ。おかげでザメサの手は血だらけだった。

「ここは……壊したらあかん……」

 ザメサは強い目をしていた。

次話でオーシャンアイランド終了です。

それからは戻って北デューナ。

ファスニード大陸大戦もクライマックス!

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ