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色んなIslands  作者: 桜二冬寿
最後の戦い
67/88

第67話 立ち上がった戦士たち

今回で一旦ロサイルたち、北デューナの方は終了です。

いや! また後で北デューナ描写ありますからね!?

かなり後になるかもしれませんが……

では67話どうぞ!

 リキリョウとミーモの2人は歩き出した。仲間のために、命をかけるために……

 もちろん2人も、自分たちはランスに敵わないことを知っていた。この3人の中でも1番強いバレンアが大量の血を出してしまうから。たった1回の攻撃で、こんなにもバレンアをボロボロにしてしまったから。

 それでも2人は後に引かなかった。もう決心したから。

「おい! 教皇の側近! 俺たちが相手だ!」

 何も迷うこともなく、リキリョウはそう言った。ミーモも、いつもの可愛い子ぶった表情ではなく、鋭い目つきでランスを見ていた。

「どういうつもりだお前ら。まさか、俺に勝てるとでも言うのか?」

 ランスも鋭い表情で返す。だが、ひるむことなく、リキリョウは言う。

「勝てるわけねぇだろ。俺たち弱いから。だけどな……バレンアはお前より強い奴と戦わなくちゃいけねぇんだ!」

「…………」

「つまりだな。俺たちはバレンアに先に行ってもらうために、この戦いを引き受けるという事だ」

 人差し指をランスに向けて言い放った。

 教皇の側近なんていう強い奴に勝てるはずがない。そんなの理解している。でもバレンアに先に行ってもらうために、この戦いを引き受ける。

 そんな思いの中に、言葉に出さなかったものがあった。

 ――そして……俺たちはこいつと戦わなくちゃいけない。バレンアが教皇と戦わなくちゃいけないみたいに……


 そんな考えに対して、バレンアは反対だった。

「自分たちが勝てないのを知っている? なおさら反対だ! それはつまりお前たちが死……」

 バレンアが喋っているのをリキリョウが妨げ、ミーモが言った。

「大丈夫、もう……」


『死ぬ覚悟は出来てるから……!』


「で……でも……!」

「どういったって引かないぞ。俺たちは決心した」

 バレンアはその決心に押され、塔の方を見た。

「絶対……死ぬなよ」

 そう言って、バレンアは塔を昇り始めた。


 *


 レミーは勢いよく剣を真下に下ろした。ロサイルの心臓を狙って、真っ直ぐに落とす。

 ロサイルは大ダメージで、速く動けないし、ヴァームは移動封印で動きが封印されている。

 絶体絶命のピンチだ。それを嬉しそうにレミーは見ていた。

「さらばだ……エグレサッタの少年」

 ロサイルの心臓にもうすぐ剣が当たりそうになったその時!

 1人の男性がその剣を弾き、ロサイルの危機一髪の状況を救った。

「誰だ!?」

「死にかけの人間に止めを刺す。好かない趣味だな、レミー」

「お……お前……!」

 その姿を見たとき、ロサイルも驚いた。

 青色の杖から剣が伸び、その剣でレミーの剣をはらってくれたのが分かる。その見慣れた剣に、綺麗なブルーのマント、整った顔立ち……


『ショウザン!!』


 そう、異端審問官のショウザンだった。

「ショウザン、どうしてここに?」

「ここに来るのは当たり前だろ? それより速く行け。お前がいるべき場所はここじゃない。塔のてっぺんだ」

 そう言って、ショウザンは杖から綺麗な白色の呪文をロサイルにかけた。すると、さっきまであった痛みが、少し消えた。

「さっきよりはマシになったはずだ。さぁ、行け!」

「ありがとう!」

 ロサイルは全速力で塔に向かった。


「さぁレミー、始めようか」

「純金鉱石を取り込んだ私に勝てると思うか?」

「勝てるさ。それをロサイルが教えてくれたからね」

 2人ともが剣を構え、因縁の対決が始まった……

次話、ウィニングウィンゲンツの方は……どうなるエリス!?

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