第62話 立ちふさがった近衛騎士
短いですorz
勢いよく突っ込んでいったリラ達。もちろん狙いは近衛騎士の隊長だ。
しかしそう簡単に通してもらえるはずもなく、多くの近衛騎士たちが立ちふさがった。近衛騎士たちは剣を構えてこちらを攻めてくる。
それに対してリラは、ロサイルたちがとった行動のように一掃作戦に出た。
「ウィンドトルネード!」
爆風が近衛騎士たちに襲いかかった。
近衛騎士たちはあっという間に吹き飛ばされ、残っているのはリーダー格のみだ。近衛騎士は新人が多く、ベテランというのが少ないため、大きな勢力を持つものは少ないという。
リラが一掃した隙にキルトやユガが一気に近衛騎士団の代表格の方に向かって走っていった。
これで戦力はほぼ同等となった。
しかし、近衛騎士は国を保護しているような存在。そんな簡単に勝てるはずはない。
メンバーも有名な人たちばかりが揃っている。隊長のジーラス、副隊長のザメサ、もう1人の副隊長のノイキル。それらが1番困難となってくる敵だろう。
リラはもちろん隊長のジーラスに向かっていった。オーシャンアイランド側で1番戦闘力のあるリラが隊長を狙うのは妥当だろう。
しかし、リラの前には違う近衛騎士が立ちふさがった。
「どいて! ウィンドトルネード!」
リラは先ほどの新人近衛騎士たちと同じように吹き飛ばそうと思った。
しかしその近衛騎士は普通に立ち止まって、リラの攻撃をあっさりと受けてしまった。余裕の表情を浮かべて、ウィンドトルネードの爆風を簡単にはらってしまった。
「隊長格だけが最強だと思うなよ?」
その男はクラースケンという男。クラースケンは以前、デューナでロサイルたちに死刑宣告をしたが逃がしてしまった近衛騎士だ。その男が今度はリラの前に立ちふさがっている。位から考えると、隊長ほどは高くないが、教皇軍からしての最も注意すべき犯罪者に死刑宣告を任せられるので、そこそこの位にはついている。
「は~、簡単に通してもらえないわけだ」
「当たり前だろ。お前らはただの反逆者だ」
そう言ってクラースケンは剣を構えて一気にリラに突っ込んできた。他の近衛騎士たちとは比べ物にならないくらい速く、構えもしっかりしたものだった。
「トルネードキラーガード!」
速術法を使って、瞬時に反応したリラは自分の周りに刃の風の盾を作り、クラースケンからの攻撃を防いだ。
クラースケンもそれを突き抜けるような攻撃力はなく、後ろに下がってしまった。
「なるほど。お前もそう簡単には死んでくれないようだな」
「当たり前でしょ。私たちは少人数で立ち向かってる反逆者なんだから」
「ははは、楽しませてくれるな!」
こうしてリラの戦いは幕を開けた……
次話はロサイルたちのほうをやります。