第46話 一大決心
新章です!
ロサイルたちは、次の目的地キソーリャ、エブナーファが破壊されたため、そのままデューナへと向かっていた。ここからは山道になっていて、かなり急な坂道があったり、でこぼこ道があったりする。その上、ロサイルはリラを背負っているので、なんとも苦しい状況だった。
リカトル村から一緒にいるバレンアも、急な坂道に苦戦している。
エリスは、もう狂って、とっても笑顔だ。
その道中に、破壊されたキソーリャに通りかかった。キソーリャはとっても田舎だが、作物がとっても新鮮で野菜料理が盛んな村だった。それが今は、畑すらどれか分からない。
「これもレミーがやったのか……」
「おそろしい物だね……純金鉱石って」
改めて、純金鉱石のおそろしさを知る。純金鉱石は、体内に取り込むことよって絶大なパワーを手にすることが出来る。その代わり、脳内が破壊のみで埋め尽くされる。ロサイルとバレンアは純金鉱石の力に面したことはないが、エリスは目の前でリラが倒れるのを見ている。本当におそろしかったと言っている。
その後も、デューナを目指して歩いていった……
*
ショウザンは教会内にある自分の部屋で考え事をしていた。それはロサイルに言われた言葉だった。
『間違ってると思ってるなら……行動に移してみろよな!』
一体自分はどうしたいんだろう? 教皇にこのまま仕えてていいのか? 仕えるのが異端審問官だ。そんなの分かってる。でも、どこかに抵抗したい自分がいる。
ショウザンは自問自答を繰り返した。
「おい、ショウザン」
「はい」
「そろそろ話し合いだ。集合せよ」
「分かりました」
言ったのは教皇だ。今度は何を命令するんだろう? どうせ破壊や都会化に違いない。
……何かもう嫌だ……
講堂に異端審問官が集まり、教皇の話を聞いた。
「では、今後は北国へと行き、北国の発展を目指そう」
やっぱりだ。教皇はもう破壊しか脳にない。実際、俺の故郷も破壊された。……レミーによって……
「そして、これからデューナにやってくるであろうエグレサッタの少年の息の根を止めよ」
『はい!』
予想外の出来事が起きてしまった……ロサイルが……殺される? ロサイルは敵なのに……何故か教皇に怒りがある。
ショウザンはその日、一大決心をした……
次の日……
レミーと教皇は、北国の方を目指そうと教会を出ようとした。その前には……
「どういう事だ? ショウザン」
ここからは行かせないと、とうせんぼうをしているショウザンの姿があった……
次話、どうなるショウザン……?