第44話 ショウザンの意思
前回と同じようなサブタイトルにしてみました!
ロサイルVSショウザン決着です!
陰陽の隠れ里の時と同様、2つの光線が衝突する。2つとも一歩も引かず、ほぼ互角の戦いとなっている。
すると、一瞬ロサイルのビームの威力が弱まった。何が起きたか分からないショウザンだったが、そのまま光を注入し続けた。
「僕の勝ちだ。ロサイル」
「それはどうかな?」
何と、ロサイルの手には数本のマッチがあった。ビームの威力が弱まったのは、片手で発射をしていたからだ。
マッチ全てに火をつけて、左手に注入した。すると、さっきよりも遥かに大きな炎のビームが発生した。
ショウザンの光のビームは耐え切れず、押し負けてしまった。
「こんなことが……」
「今回は……俺の勝ちだ」
ショウザンは、その場で倒れた。苦しそうにしている。もう動けないだろう。
「……僕の負けだな。約束通り、質問に答えようじゃないか」
お腹を抑えながらショウザンが言う。
「何で、村を破壊したりする? 教皇の命令だとしても、何でそれに従うんだ?」
「……それが異端審問官の勤めだろ? ただそれだけのことだ」
「お前は……このままでいいと思ってるのか?」
「……」
この質問の後は、長い沈黙が続いた。何故か、凄く悩んでいる。てっきり俺は、「思ってる」と答えると思ってた。
「……悪いがノーコメントだ。他にはあるのか?」
「ある。レミーが強いって事だ。確かに強くなったかもしれないが……いくらなんでも早すぎないか? リラ達だって、しっかりと成長している」
「……それは、純金鉱石だ」
「純金鉱石?」
「以前、お前達と戦っただろう? 陰陽の隠れ里で。そのときの秘宝って覚えてるか? それが純金鉱石だ。人間の体内に取り込むことによって、絶大な力を手に入れることが出来る。教皇様のために強くなるなら当然の選択だがな」
やっぱりだ。ショウザンは心の奥では教皇のやっていることを間違っていると感じている。もし、あいつが純金鉱石を使っていたら、ロサイルにやられるわけがない。リラでも簡単に半殺しの状態にされてしまっているのだから。
「他はあるか……?」
「もう十分だ」
「そうか。なら俺は、レミーの元へと行く」
そう言って、ショウザンはリカトル村へと向かおうとした。
「ショウザン!」
「……何だ?」
「間違ってると思ってるなら……行動に移してみろよな!」
「……デューナで待ってるぞ。ロサイル」
そう言葉を残したショウザンは、リカトル村へと行った。
同様にロサイルもリカトル村へ向かった……
次話、小さな村のマジック編終了です。