第36話 その強さ
ガルナタス編(機械工業の町編)終了!
早かった気もします。
『俺はそうは思わない』
これが復讐に関しての、ロサイルの答えだった。
リラとエリスは、思いもよらない言葉にびっくりしていた。
「ちょっ……何言ってんの!?ロサイル!」
「そうですよ!復讐なんてダメに決まってるじゃないですか!」
当たり前の反論がロサイルに届く。
するとロサイルはヴァームたちの側に行って、話し始めた。
「まぁ、復讐なんて、残るのは悲しみだけだけどさ……本当に寂しいし、悲しいんだよ。自分の大好きな場所や人がなくなっていくのって……」
泣きながら、ロサイルは言った。
その姿を見たヴァームたちは不思議そうに立っていた。
「おいおい、何だよ。お前がそんな被害にあったみたいじゃねぇか」
リキリョウが話す。
それに対して、ロサイルが答える。
「あったんだ。俺はエグレサッタ村の出身でさ……異端審問官に何もかも壊された。お前達と一緒なんだよ」
「だったら……何故、お前はそんな能力があるのに、復讐しようと……仇討ちしようと思わなかった!?」
ヴァームが張り上げた声で聞いた。
「俺だって最初は、復讐しか頭になかった気がする。でも、エリスとか見てるとさ……被害にあってるのは、エグレサッタ村じゃなく、全国だって感じたからなんだ。だから復讐はやめて、腐った世界を変えようと思えたわけだな」
「……」
「そのためにも、教皇や異端審問官にあって、直接勝負する気だ。世界を変えるために……」
それを聞いた途端、ヴァームたちは泣き出した。
「おいおい……どうしたんだよ……」
ロサイルが少し慌てる。
「うらやましいよ……君の強さが……仲間の強さが……」
「そうだな……」
「私たちにもこんな強さがあったら、こんなことしなくて良かったのかもね」
「ワン」
「僕達も、世界を変えよう。平和な世界に……」
「直接対決になったら私たちも戦う☆」
「だから、それまでに力つけとくよ」
ヴァームたちはそんな決意を述べた。
それはダイヤモンドよりも固いものだろう。
「ありがとう、ロサイル。君のおかげで大切なことが思い出せたよ」
ヴァームたちは深々と礼をした。
「俺たちはもっと強くなって、世界を変えるよ」
「その時はよろしくね~☆」
そう言って、3人と1匹はガルナタスを出て行った。
「さ~て、俺たちも行くか」
「次はどこに行くんですっけ?」
「リカトル村だね」
「よし!行くか!」
「おおーー!」
そうして、3人も旅立った……
次はキャラ設定です。