第35話 ファルシーとガルナタス
早くに次話投稿できました!
35話です!
この戦いであっけなくやられた3人と1匹。
1番初めに口を開いたのはヴァームだ。
「俺たちの負けだ。約束は約束。話してやる。ガルナタスを壊そうとした理由」
それは、10年前の事……
俺たちはまだ6・7歳。小学1年生の年齢だった。3人が住んでいた場所は、今はガルナタスになっているが、元々は小さな村、ファルシー村だった。けっして裕福な暮らしはできてなかったが、ファルシーの温かい雰囲気が大好きだった。いつまでも楽しく暮らせる……そう思ってた……
あの悲劇が起きるまでは……
その日……村にある連中がやってきた。俺たちは怖くて、家の中から様子を見ていた。だから取引内容はよく分からなかった。しかし、一瞬目を疑うような事を、あいつらはした。全村民の前で、村長を殺したんだ。それで一気に村民たちは恐怖に満ち溢れたさ。もちろん俺たちも……
そしたら次は、村を炎で埋め尽くした。村民たちはあわてて家を飛び出したんだ。そしたらそいつらは次々と村民を殺していった。笑顔で……
そのまま村は破壊され、今は発展した町、ガルナタスになっている。
なんとか生き残った俺とミーモとリキリョウは、近くの町フラージャに行った。そこにあった新聞で驚くべき真実と遭遇したんだ……
『教皇の命令により、ファルシー村消滅。ファルシー村を破壊したのは、異端審問官のガルナタス。今後は、ガルナタスという町名に変えられ、発展してゆく町にすると、教皇は答えた』
この時に俺たちは殺意が芽生えた。教皇を殺す。それしか脳になかった。
そしてこの10年間。俺たちは復讐のためだけに生きてきた。元々能力がなかった俺とミーモは、能力を得るために10年を使った。元々力はあったリキリョウは、勉強が大嫌いなのに教皇と異端審問官について10年間調べ上げた。ピッチは、ガルナタスに捨ててあった犬だった。
そして、もっと嫌だったのが、ガルナタスで笑顔で暮らしてる奴らだった。過去の苦しみも知らずに暮らしてるのが本当に腹が立った。いつしか、そいつらも復讐のターゲットとなった。
そして今、復讐の時が来ている……………………
「…………そういう事だ」
本当にすべての事を話したんだろう。ヴァームの顔には憎しみが表れている。でも少し悲しそうで、寂しそうだ。
「でも……やっぱり復讐は間違ってるよ」
「そうですよ!復讐はダメです!!」
「……………………俺はそうは思わない」
ロサイルの口からはそう答えが出た…………
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