第27話 復活!!
27話です。
どうぞ。
「でさ、フキチャさん。これで速術法は完成なんですか?」
「まだまだだよ。速く出るようにはなったけど、命中率が低すぎる。」
「確かに・・・」
リラは速く術を出せるようにはなったものの、命中率がめちゃくちゃだった。
「命中率が高くなって、初めて速術法となる。さっ!もう1回だ。」
「ウィンドトルネード!!!」
早くもリラの手から爆風が吹き荒れる。
しかし、めちゃくちゃだ。
「・・・しばらく練習が必要だな。」
「はぁ・・・なんか遅いのになれちゃってる・・・」
「じゃあ、速いのになれるまでだ。」
「ですよね~~~・・・じゃあもういっちょ!!ウィンドトルネード!!!」
ドカーーン!!!
「・・・何回壁壊されるかな・・・」
「すいません・・・もう1回!!」
「すいませ~ん・・・」
ドアの方から人の声がした。
「どなたですか?」
「エリスと申しますが、ロサイル君とリラさんおられますか?」
「エリスさん!?」
ドアを開けると元気なエリスがいた。
「エリスさん・・・怪我は?」
「治りました。早いけど退院していいって。」
「そうなんだ・・・」
「特訓はどうですか?」
「ん・・・順調!!!」
「嘘をつかない。リラさん。」
フキチャが言う。
「あ・・・えっと・・・」
「ふふふっ。苦しんでるんですね。」
おとなしい感じなのにズバッと言うな~~・・・
「私も協力しますよ。特訓。」
「本当に!?」
「はい。一緒に旅してる仲間ですから。で、何を特訓しているんですか?」
「速術法だよ。でも狙いが定まらないんだ・・・」
「速術法ですか・・・私得意ですよ。」
「うそ!?」
「特に本を使った術は、異端審問官などの術より簡単です。」
「そうなの?フキチャさん。」
「まったくもってその通りだ。」
「練習しましょう、リラさん♪」
「はい!!!」
「じゃあ、ひとまず1回撃ってみてください。」
「また壁が・・・」
「分かった!行くよ~!!!!」
人差し指1本を立て、呪文をなぞり、パーで広げる。
「ウィンドトルネード!!!!」
リラの手のひらから爆風が吹き荒れる。
「・・・どう?」
「遅すぎます。」
「えーーーーー!?これでも?」
「手を開くタイミングがです。」
「手を開くタイミング・・・?」
「命中率が低いのは、手を開くタイミングが遅いからです。いままでのスピードに慣れてしまってて、そのスピードのタイミングで手を開いているからです。」
「へぇ~~~・・・」
「もう1回やってみてください。手を開くタイミングに気をつけて。」
「うん・・・ウィンドトルネード!!!!!」
リラは言われた通り早めに手を開いた。
するとウィンドトルネードが的に命中した。
「当たった・・・」
「やりましたね!!リラさん!!!」
「これこそが速術法だ。取得出来たな。」
「ありがとう!!エリスさん!フキチャさん!!」
フキチャがその後に言う。
「後は・・・ロサイル君だな・・・」
「まだ出来てないんですか?」
「ああ、チャージングキックを学んでいるが、なかなか出来ないな。」
「サッカーとかやった事ないんですかね?ロサイル君は。」
「エグレサッタにはサッカーボールなんてないでしょ?」
「エ・・・エグレサッタ・・・だと・・・」
フキチャが驚いた様子でいた。
「そうですけど・・・どうかしたんですか?」
「もしかしてロサイル君の名前は・・・ロサイル=クロウズか・・・?」
「そうですよ。」
「・・・あれを持ってくるか・・・」
そう言うとフキチャは倉庫に向かった。
「どうしたんですかね?」
「さぁ?」
「まぁ、ロサイル君にも協力しましょう。」
「そうだね。」
2人はロサイルの特訓場に向かった・・・
次話もよろしくです。
明日には更新したいと思います。