第12話 旅立つ皇女
というわけで、オーシャンアイランド編はおしまいです。
「ふ~、着いた~」
「ありがとう!ロサイル君」
二人は、小さな島からオーシャンアイランドに戻ってきたのだ。
「こっちの方も片付いたみたいですね」
「そうね」
「おや?リラ皇女とロサイル君じゃないか!」
リラの側近、ユガおばあさんだ。
「おばあさん!!」
「無事だったんだね・・・リラ皇女」
「ははっ、ロサイル君のおかげでね」
「ありがとう・・・ロサイル君・・・何てお礼を言ったらいいのやら・・・」
「ちょっ、おばあさん泣きすぎ・・・」
「もう、嬉しくってね~・・・」
「あっ、ロサイル君。今日くらいはとまっていきなさい!」
「え~命令?」
「お礼もしたいしね」
「はい、分かりました」
嬉しい再開をはたして、一向はオーシャン城へと向かった。
「では、終戦記念?で乾杯!!!!」
「かんぱ~い!!!」
オーシャン城は、とても盛り上がっていた。
リラ皇女の救出、終戦、しかし・・・
おっさん(ってか王)が亡くなってしまったのだ。
そして、終戦記念?の打ち上げは終了した。
お母さんの説教くらいうるさっかたとは思えない位に、会場は静まりかえっていた。
ロサイルは、隣の部屋で休んでいた。
(・・・振り出しに戻るけど・・・これからどうしよう・・・)
前にも言った通り、金は無い。かと言ってここに留まる事もできない。
そうこう考えてる間にまぶたは閉じていた・・・
翌朝・・・
「お世話になりました」
「本当にありがとね、ロサイル君。また遊びにいらっしゃい!!!」
「・・・で、リラ皇女は?」
「さぁ・・・どこに行ったのかね?」
「いや、最後にあいさつしようと思ったんですけど・・・いないならいいですかね。お世話になりましたと伝えといてください」
「うん、分かったよ。それじゃあ元気でね」
「はい。ありがとうござました」
別れをすませ、ロサイルは野宿した場所に向かった。
「はぁ・・・はぁ・・・ユガおばあさん!ロサイル君は?」
「ロサイル君ならもう行きましたよ。って何ですか?そんなに荷物持って」
「・・・あのねおばあさん。私、彼と旅でてみたいの」
「えっ、旅!?き・・・急に何故・・・?」
「何か私さ、やりたい事ないからさ・・・彼と旅して見つけられたらなって・・・ダメかな・・・?」
「・・・いいよ、好きにしなさい。いや、それがいいわ」
「おばあさん・・・」
「リラ皇女・・・いってらっしゃい!!!」
「行ってきます!!!」
そう言って、リラ皇女もロサイルのいる所へ向かった。
「ロサイル君っ!!!」
「あれ?リラ皇女じゃないですか?どうしたんですか?」
「あの・・・私も旅に連れてってくれない?」
「えっ!?」
「いや・・・ほら・・・その・・・迷惑かな?」
「いやいや全然!むしろ大歓迎ですよ!でも・・・」
「でも?」
「金・・・無いので・・・船に・・・乗れないと言いますか・・・」
「それなら、私が払う!連れてってもらうんだもんね」
「ありがとうございます!リラ皇女!」
「堅苦しいな~リラでいいよ。そのかわり、これからロサイルって呼ぶ!」
「はぁ・・・では行こうか・・・リラ・・・」
「行こう!ロサイル♪」
こうして、二人は旅にでた。
オーシャンアイランドの悲しみを背負って・・・
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