異世界転生した元社畜、チートを断って『深夜ラジオ』を始めます。〜真夜中の癒やしボイス、なぜか国王や魔族の幹部たちから熱狂的に崇拝されているようです〜
深夜二時。薄暗いワンルームの部屋で、パソコンのモニターだけが冷たく光っている。
ブラック企業に勤める私、星野日和の心を繋ぎ止めていたのは、手元のマグカップに入った温かいコーヒーと、スマートフォンから流れる『ラジオ番組』だけだった。
『――今日も一日、本当にお疲れ様でした。あなたの明日が、少しでも良い日になりますように』
パーソナリティの穏やかで優しい声が、部屋に響く。
連日の徹夜でボロボロになった心と体に、その声は魔法のように染み渡った。真っ暗な部屋の中で、自分は一人じゃないんだと思わせてくれる。
この声があるから、明日もなんとか生きていける。
(あぁ……私も、いつかこんな風に、誰かの心を温められるような……)
ふと、視界がぐらりと揺れた。
心臓が嫌な音を立てて跳ね上がり、呼吸がうまくできなくなる。あ、これ、ヤバいやつだ。
薄れゆく意識の中で最後に聞いたのは、ラジオからの優しいエンディングテーマだった。
―・―・―
「――というわけで、あなたは過労死してしまいました!」
「……やっぱり」
気がつくと、私はどこまでも真っ白な空間に立っていた。
目の前には、フリルのついた白いドレスを着た、やけにノリの軽い金髪の美女。「女神」と書かれた名札を首から提げている。どうやらここは、あの世の入り口らしい。
「毎日毎日、本当によく頑張りましたね!心優しくも不憫なあなたには、ご褒美があります。剣と魔法のファンタジー、異世界への転生です!」
「わーい、異世界転生だー(棒読み)」
「テンション低いですね!?つきましては、お詫びと応援の気持ちを込めて、一つだけ特別なチートスキルを授けましょう。数多の知識を持つ『賢者』?それともどんな魔物も従わせることができる『魔物使い』?さあ、なんでも言ってください!」
女神様は自信満々に胸を張った。
普通の転生者なら、ここで大喜びして最強の力を望むのだろう。魔王を倒して、無双して、スローライフを送る。それがお約束だ。
でも、私の願いは生前から、いや、死ぬ直前からたった一つだけ決まっていた。
「あの、そういうのじゃなくて……私、ラジオ番組をやりたいんです」
「…………はい?」
女神様が、素っ頓狂な声を上げた。
「いやいや!これから行くの異世界だよ!?モンスターとかうじゃうじゃいるんだよ!?ラジオってあのラジオ!?どうしてそこまでいってラジオなの!?」
「前世の私、深夜ラジオだけが心の救いだったんです」
私は、あのワンルームでの孤独な夜を思い出しながら言った。
「顔も知らない誰かの声が、すり減った心を癒やしてくれた。……だから今度は、私がその役目をやってみたいんです。誰かの夜に寄り添って、声を届けたい」
私が真剣な眼差しで訴えると、女神様は「うーん」と唸りながら頭を抱え、やがてポンッと手を叩いた。
「……わかりました。あなたのその変わった、でも優しい願い、叶えましょう!」
女神様が指を鳴らすと、私の目の前に、アンティーク調の小さな木箱と、銀色に輝く据え置き型のマイクのような魔道具が現れた。
《特別な魔道具『星空のささやきセット』を獲得しました》
「このマイクに向かって話すとね、夜眠れなくて『誰かの声が聞きたいな』、『寂しいな』って心から願っている人の『光水晶』にだけ、波長が合って声が届くの!だから、聞きたくない人の邪魔をする心配はゼロよ!あ、ちなみに『光水晶』は転生する世界で普及している、この世界でいうところの鑑賞物みたいなものね」
「なるほど!深夜ラジオのチューニングみたいですね!」
「しかも、聞いている人が水晶に向かって呟くと、自動的に手紙になってこの木箱に届くわ。戦闘力は皆無だから、安全な街でひっそり暮らしてね!それじゃ、良きセカンドライフを!」
「ありがとうございます!いってきまーす!」
お約束通り足元が光に包まれ、私の意識は真っ逆さまに落ちていった。
―・―・―
――異世界に転生して、数週間が経った。
私は中世ヨーロッパのような異世界の街の片隅、女神様が用意してくれた路地裏の小さな空き家で暮らしている。
日中は街の図書館で司書補佐として地味に働き、夜になると、部屋の窓辺で銀色のマイクに向かって語りかける。それが私の、新しい日常だった。
『――こんばんは。星明かりの夜、いかがお過ごしですか?ここは、眠れないあなたのための秘密の場所。案内役の、ヨルです』
異世界での「魔導音声放送」。
始めたばかりの頃は、「本当に誰かに届いているのかな?」と、ただ虚空に向かって話しかけているようで少し緊張していた。
でも、最近はしっかりと手応えを感じている。私の声は、間違いなく夜の街の誰かに届いているのだ。
その証拠に――コトン、と。
目の前にあるアンティーク調の木箱から、一枚の羊皮紙がポロリと吐き出された。リスナーからのお便りだ。 最初の放送の時に、光水晶に声をかけて念じてくれれば私に意見を伝えられることを説明してから、こうしてたまに届いてくる。
私はふっと微笑んで、羊皮紙を手に取った。
『……えー、匿名希望、「パン屋の親父」さんからのお便りです』
(ヨルさん、いつも聞いてるよ。実は俺の焼くパン、最近全然売れなくてさ……。固すぎるって言われるんだ。でも先代から続く伝統の味を変えたくなくて……。どうしたらいいんだろうな)
私はマイクに向かって、優しく語りかける。
『パン屋の親父さん、お便りありがとうございます。伝統の味を守る姿、とても素敵だと思います。でも、少しだけ視点を変えてみるのはどうでしょう?例えば、その固いパンを薄くスライスして、とろとろの温かいチーズやシチューをつけて食べる提案をしてみるとか。固いからこそ美味しい食べ方って、きっとあるはずですよ』
マイクが淡く明滅する。きっと今頃、どこかの部屋でパン屋の親父さんが聞いてくれてる。
『親父さんのパンが、明日、誰かの笑顔を作りますように。応援しています』
こんな風に、毎晩少しずつお便りが届くようになった。
そして今日もまた、木箱からカシャコン!と、ひときわ立派な装飾の施されたお便りが出てきた。(どうやら念じる人の特徴?によってお便りや文字の太さや細さも若干違うらしい)
『続いては、ペンネーム「鋼の獅子」さんからのお便りです』
(私は、とある組織で上に立つ者だ。部下からは「鬼の団長」と恐れられている。……だが、本当は可愛いものが大好きなんだ!街角で見かけるフワフワの犬や猫を思い切りモフモフしたい!だが、そんなことをすれば私の威厳は地に落ちる。この苦しい胸の内、ヨル殿ならわかってくれるだろうか……)
……鬼の団長。鋼の獅子。
ふと、いつも街中をパトロールしている、顔に傷のあるいかつい騎士団長様の顔が浮かんできた。もしあの方だとしたら。
(……騎士団長様、ギャップ萌えの塊だ)
私はマイクに向かって優しく微笑みかけた。
『鋼の獅子さん、毎日お仕事お疲れ様です。上に立つ者としてのプレッシャー、大変ですよね。……でも、可愛いものを愛でる心に、威厳は関係ありませんよ。休日に、少しだけ変装をして、隣町の動物がたくさんいるカフェに行ってみてはいかがですか?誰だって、心を許して癒やされる時間は必要です。あなたのその優しいギャップ、私はとても素敵だと思います』
騎士団長様の優しさが、いつか周りの方にも伝わると思います。
『鋼の獅子さんの明日が、少しでも良い日になりますように』
翌日。
街をパトロールする騎士団長様が、いつもより三割増しで清々しい顔をしていて、すれ違う野良猫にこっそり熱い視線を送っているのを、私は図書館の窓からこっそり見守っていた。
私のささやかな深夜ラジオ『星空のささやき』が始まってから、季節が一つ巡った。
最初は数通だったお便りも、今では木箱からあふれるほど届くようになった。どうやらこの世界、娯楽が少ないうえに、身分制度のせいで「誰かに本音を打ち明ける」のが難しいらしい。
だからこそ、顔の見えない『ヨル』という存在が、彼らの心の拠り所になっているようだ。
今夜も私は、窓辺のマイクに向かって優しく語りかける。
『――さて、続いてのお便りです。ペンネーム「黄金の王冠」さん』
(ヨルよ、今日も良い声だな。余は……ごほん、私は、とある大きな組織のトップを務めている。毎日分厚い書類にサインをし、小言の多い側近に囲まれる日々だ。……実は、私はこってりとした『屋台の串焼き』を腹いっぱい食べてみたいのだ!だが、側近たちは「健康に悪い」、「品位に欠ける」と許してくれない。トップとは、こうも不自由なものなのか……)
黄金の王冠。余を言い直して大きな組織のトップ。
……うん、これ絶対、この国のトップ(王様)だよね。
(王様、ただのジャンクフード好きのおじさんだった!)
威厳たっぷりの肖像画からは想像もつかない庶民的な悩みに、私は思わず頬を緩めた。
『黄金の王冠さん、毎日組織をまとめるお仕事、本当にお疲れ様です。お立場上、自由な食事ができないのは辛いですよね。それなら、こう提案してみてはいかがでしょうか?「組織の者たちの士気を高めるため、たまには無礼講で屋台飯を楽しむ日を作ろう」と。周りを巻き込んで『お祭り』にしてしまえば、側近さんも、案外一緒に楽しんでくれるかもしれませんよ』
王様の想像を絶する苦労を少しでも軽くできていたら嬉しいなと願いながら。
『黄金の王冠さんの明日が、少しでも良い日になりますように』
後日、王都で突如として『第一回・王城・春の串焼き祭り』が開催され、国王陛下が満面の笑みで特大の串焼きを頬張っていたという号外が街中に配られた。
うんうん、お役に立てて何よりです。
―・―・―
そしてラジオの影響力は、ついに種族の壁すらも越えた。
ある夜、木箱からカシャコン!と飛び出してきたのは、禍々しい紫色のオーラを放つ、漆黒の羊皮紙だった。触るだけで呪われそうだ。
『え、えっと……ペンネーム「深淵の暗黒卿」さんからのお便りです』
(我は闇に生きる者……人間どもから恐れられる魔族の幹部だ。……だがヨルよ、聞いてくれ。我、本当は『お花畑』を作るのが大好きなのだ。休日は庭で可憐なマーガレットを育てている。しかし部下たちは「さすが暗黒卿!その花の毒で人間を滅ぼすのですね!」と期待に目を輝かせている。違う、ただ愛でたいだけなのだ。もう辛い。魔族辞めたい……)
……魔族の幹部、お花畑で乙女化していた。
(ギャップ萌えの渋滞がすごいよ、この世界!)
私は咳払いをして、心を落ち着けてからマイクに向かった。
『深淵の暗黒卿さん、お便りありがとうございます。種族のイメージと、本当の自分の好きなものが違うと、苦しいですよね。でも、部下の方々はあなたを慕っているからこそ期待してしまうのだと思います。それなら、こう言ってみては?「真の強者は、命を奪うだけでなく、命を育む余裕を持つものだ」と。お花を愛でるその優しい心は、決してあなたの強さを損なうものではありませんよ』
魔族って意外と心優しい方が多いのかもしれない。
『深淵の暗黒卿さんの明日が、少しでも良い日になりますように』
後日、魔王軍の陣地の周りが一面の美しいお花畑になり、人間と魔族の小競り合いが「お花を踏まないように」という理由で激減したというニュースが飛び込んできた。
私のラジオ、もしかして世界平和に貢献してる……?
―・―・―
そんな風に順調なラジオライフを送っていたある日。
私が働く図書館に、ガシャンガシャンと重武装の足音を響かせてやってきた人物がいた。
「すまない。猫の飼い方について書かれた本はないだろうか?」
顔に大きな傷のある、いかつい大男。そして、猫ちゃん関係の本を探してる!
間違いない、ペンネーム「鋼の獅子」こと、騎士団長様だ!
私のラジオをきっかけに野良猫をモフるようになり、ついに自分でお迎えする決意を固めたらしい。
「あ、はい!こちらの棚にございます!」
私は平静を装いながら、動物の飼育コーナーへと彼を案内した。
「ありがとう。……いやぁ、実は最近、夜の楽しみがあってな。そのおかげで毎日が充実しているのだ」
騎士団長様は、傷だらけの顔をほころばせながら本を手に取った。
自分のリスナーから直接感想を聞けるなんて!私は嬉しくなって、つい油断してしまった。
「ふふっ、猫ちゃん、可愛いですよね。きっと鋼の……いえ、団長様の明日が、少しでも良い日になりますように」
ポロリと。
いつものラジオのエンディングの決めゼリフが、口からこぼれ落ちてしまった。
ピタッ、と。
騎士団長様の動きが止まった。彼がゆっくりとこちらを振り向く。その目は、獲物を捕らえる肉食獣のように鋭かった。
「……君、今、なんと言った?」
「えっ?」
「その声……そのセリフ……まさか……!!」
騎士団長様が、信じられないものを見るような顔で私に詰め寄ってくる。大男の威圧感がすごい。
(ヤバいヤバいヤバい!!正体がバレる!!)
普通の女の子である私が、騎士団長様や国王様、魔族の幹部の悩みまで知っているとバレたら、最悪、国家機密を知りすぎたとして地下牢行きかもしれない!
「君は……『ヨル』殿なのか!?」
もうダメだ。逃げ場はない。
私は腹を括り、とっさに両手を組んで目をキラキラさせた。
「だっ、団長様もヨルさんのリスナーですか!?私、大ファンなんです!!」
「……え?」
「あのエンディングのセリフ、すっごく癒やされますよね!毎晩こっそり練習してるんです!似てましたか!?」
「あ……れ?そ、そうなのか?」
騎士団長様は、拍子抜けしたように目をぱちくりさせた。
「はい!ヨルさんの声を聞くと、明日も頑張ろうって思えますよね!私、いつかヨルさんみたいに誰かに寄り添えるような人になりたいんです!」
「うむ……確かに、ヨル殿はもっとこう、慈愛に満ちた、神秘的な大人の女性というイメージだからな。君のような若い娘ではないか……」
失礼な。中身は立派な成人女性(元社畜)ですよ。
「そうだな!私もヨル殿の大ファンなのだ!いやぁ、まさかこんなところに同志がいるとは!」
騎士団長様はガハハと笑い、すっかり誤魔化されてくれたようだ。
(あぶなーーーーっ!!)
心臓が口から飛び出るかと思った。これからは、外での発言には気をつけよう。強く、強く心に誓ったのだった。
―・―・―
騎士団長様に正体がバレかけるという絶体絶命のピンチから、数日。
私はすっかり反省し、昼間の図書館では「真面目な司書補佐」として仕事に勤しんでいた。おかげで平穏な日常は守られている。
そして今夜も、街が静寂に包まれる深夜二時。
私は窓辺に座り、銀色のマイクにそっと息を吹きかけた。
『――こんばんは。星明かりの夜、いかがお過ごしですか?眠れないあなたのための秘密の場所。案内役の、ヨルです』
すっかり板についたオープニングの挨拶。マイクが淡い光を放ち、私の声が夜の街へと溶けていく。
国王様や騎士団長様、はたまた魔族の幹部さんなど、大物リスナーからのトンデモ相談も相変わらず届いているけれど、今日、アンティーク調の木箱からコトンと落ちてきたのは、少しだけシワの寄った、小さな羊皮紙だった。
『えー、本日はこんなお便りをご紹介します。ペンネーム「街角の見習い薬師」さん』
(ヨルさん、こんばんは。私は最近、薬師の修行を始めたばかりの新米です。でも、毎日失敗ばかりで、師匠には怒られて、同期の子には置いていかれて……。才能なんてないのかもって、毎晩ベッドの中で泣いて、全部投げ出して逃げちゃおうかって思ってました)
手紙が写している文字は、どこか震えているように見えた。
(でも、そんな真っ暗な夜に、ヨルさんの声が聞こえてきたんです。優しくて、温かくて……。ヨルさんの声を聞いていると、私、独りぼっちじゃないんだって思えました。ヨルさんが「お疲れ様」って言ってくれたから……明日も、もう少しだけ頑張ってみようって思えたんです。私を救ってくれて、本当にありがとうございます)
その言葉を読んだ瞬間。
私の脳裏に、前世の記憶が鮮明に蘇った。
深夜二時。薄暗いワンルーム。パソコンの冷たい光。
心身ともにボロボロで、孤独で、明日が来るのが恐ろしくてたまらなかったあの夜。私を繋ぎ止めてくれたのは、ラジオから流れてくる、顔も知らない誰かの優しい声だった。
(あぁ……そっか)
胸の奥が、じんわりと熱くなる。
あの時、私がもらった温かい光を。明日を生きるための、ほんの少しの勇気を。
今、私は、この手で誰かに渡すことができているんだ。
私は小さく深呼吸をして、マイクの向こうで震えているであろう一人の女の子に向けて、ありったけの優しさを込めて語りかけた。
『見習い薬師さん、お便りありがとうございます。毎日、修行本当にお疲れ様です。……誰だって、失敗して逃げ出したくなる夜はあります。才能がないって、自分を責めてしまう気持ち、私にもすごくよく分かります』
マイクの光が、私の声に呼応するように優しく瞬く。
『でも、あなたは決して独りぼっちじゃありません。あなたが毎日泥だらけになって頑張っていること、泣きながらでも前を向こうとしていること……私はここで、ちゃんと知っていますよ』
窓の外を見上げると、夜空には満天の星が輝いていた。
そして街のあちこちの家々の窓枠で、小さな『光水晶』の光が、まるで地上の星のようにポツポツと灯っているのが見えた。
『だから、今夜はゆっくり休んでください。そしてまた明日、一緒に頑張りましょう。……あなたの明日が、少しでも良い日になりますように』
静かにマイクのスイッチを切る。
放送を終えた静かな部屋で、私は胸いっぱいに満ちた温かい感情を噛み締めていた。
―・―・―
それからも時は過ぎていく。
私は、魔王を倒す勇者じゃないし、国を救う聖女でもない。戦闘力も相変わらずゼロの、ただの元社畜だ。
でも、私のこの『星空のささやき』は、今日もいろんな人の心を、ちょっとだけ軽くしている。
「さて、明日の放送はどうしようかな。国王様から『新作の屋台飯を開発したぞ!』って自慢のお便りが来てたし、騎士団長様からは『ついに白猫をお迎えした!』って報告も来てたっけ」
私は山積みになったお便りを眺めながら、にっこりと笑った。
――誰かの役に立つ喜び。誰かの夜に寄り添える幸せ。
剣や魔法のような派手なチート能力はないけれど。私が心から望んだこのマイクと声は、もしかしたら、どんな大魔法よりも優しくて温かい奇跡を起こせるのかもしれない。
窓から差し込む朝の光を浴びながら、私は大きく伸びをした。
今夜もまた、誰かの明日が少しでも良い日になるように。
星明かりの下で開く私の小さなラジオ局は、今日も静かに夜を待っている。
ここまでお読みいただきありがとうございました!
ずっと前から異世界ラジオをテーマにした内容の小説を書いてみたかったので、ようやく書くことができました!
よろしければ評価してくださると励みになります!
よろしくお願いいたします。




