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【完結】召喚術師の隠し事〜最強の魔法使いはその能力を隠し通す!  作者: あんそに
第二章

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異なる空間

魔法陣をくぐり出ると、以前に来た時と同じ光景が目の前に広がった。

青い空に白い雲…そして緑の大地。


「あれ?思ったより普通なのね。」

イリエの感想は、最初にボクがここを訪れた時と同じだった。

「むしろ、あたし達が暮らしている街より気持ちが良いわー。」

グッと伸びをしながらヤエノは感想を述べた。


「さて…どちらに向かうべきか。」

「さっぱり分からないわね。」

ボクはサフィアと顔を見合わせる。


「マイトくん達は、ここに来た事があるのよね?」

イリエはそう言うが、あの時ここに居たのは、ほんの数分だったと思う。


「デマントからヤンガノに来た時は、こうグニャ~とした空間に入って。」

「そう、グニャ~って感じで。」

ボクとサフィアが二人に説明をする。


「マイトくん達が何を言っているのか、サッパリ分からないわ…。」

イリエが困った顔をしている。

「とにかく、ここの事は全く分かっていないって事だな。」

ヤエノはそう言うと、魔法剣で近くにあった岩に傷をつけた。

「目印だ。」


「ヤエノさんありがとう。とにかく前に進もうか。」

ボクはそう言い、前へと歩き出した…と言っても、どちらが前か後かも分からないが。

「そうね、ここに居ても仕方ないわね。」

3人はボクの後ろに付いて歩く。


しばらく歩くと、青い空を鳥型の獣が飛んでいくのが見えた。

「生物も居るようね。」

サフィアがそう言った時、前から駆けてくる何かが見えた。


「あれは…」


「ヒスイ!」

前方から駆けて来たのは緑色の姿…ボクの召喚獣、ヒスイだった。


「キュイィィ。」

「ここに住んでいたのか。」

そう言いながらボクはヒスイを抱きしめた。


「ヒスイ…アルマを知らないか?」

「キュイ」

どうやらアルマの居場所を知っているようだ。

ヒスイを先頭にしてボク達は歩いた。


「ねぇ、マイトくん…ここは何なのかな?」

「アルマは、ここを天界と呼んでいたけど、何かは分からないよ。」

「天界…」

イリエは何かを思い出したような顔をしたが、また真顔に戻った。

「うーん、何だったかなぁ。」


しばらく緑の大地を歩くと、キラキラと輝く石の柱がそびえ立つ場所に辿り着いた。

「あそこにアルマが居るんだね…ヒスイ。」

「キュィ。」


近づくと透明の柱は何本も立っている場所が見えた。

「あれは…石なのか?」

よく分からない透明の柱は一本一本がとても大きく、空高くへと伸びていた。

「素材は何で出来ているのでしょうね?」

サフィアは興味津々だ。

「とても…綺麗ね。」

不思議な石の美しさにイリエは目を輝かせている。

「この場所は何の意味があるのかしら?」

ヤエノも不思議そうに柱を見つめながら歩く。


「ヒスイ、アルマはここに居るのかい?」

「キュィ。」

数多くある柱のうちの一本に向けてヒスイは歩き、ボク達はその後に続いた。


ヒスイが一本の柱の前に立った。

その柱は、他の柱よりも(きら)めいているように見える。


「マイトくん、ここにアルマちゃんが居るのかな?」

「イリエさん、たぶん…この付近に居る。ヒスイがそう言っている。」

周辺を見渡すも、アルマどころか生き物も居ない。

無機質な透明な柱と緑で覆われた地面が広がるだけだ。


「この柱…本当に綺麗…」

サフィアが柱に触れた瞬間、さらに輝きを増したかと思った後…四角い空間が開いた。

「ここから…この柱の中に入れるのか?」

ボクが入るかどうか迷っていると…


ヒスイがテクテクと歩いて柱の中へと入っていった。


「おぅ、マイト…行こうか。」

ヒスイに続いてヤエノも中へと入っていく。


ボクはイリエとサフィアと共に柱の中へと入った。


………おかしい


中は、とても広い空間が広がっている。外から見た感じだと、この広さはおかしい。

「どうして…こんなに広いのかしら?」

サフィアが全員が思っている事を代弁する。

振り返ると、入ってきた場所はすでに塞がれていた。


ヒスイは、すでに数メートル先へと進んでいる。

輝きを放っていた柱は…中から見ても同じようにその壁は輝いていた。

ボク達は、ヒスイについて歩く。


「あ、アルマ…」

少し高くなっている場所にアルマの姿を見つけ、ボクは駆け出した。

アルマは…動けない様子で首だけをボク達の方に向けて言う。

「どうして…来ちゃったのよ…」


「アルマ!」

ボクはアルマの体に抱きつこうと腕を回したが、何故かその身体に触れる事が出来ない。


「帰って!今すぐに!」

「アルマちゃん、どうしたのよ?」

イリエも近づき、帰るように言うアルマに問いかけた。


「アルマさん、一緒に帰りましょうよ。」

サフィアも駆け寄り、手を取ろうとするが何かが邪魔をして届かない。


「魔法が仕掛けられているのかな…」

ヤエノはアルマの周囲を調べ始めた。

体は見えているのに触れる事は出来ない…透明の何かで包まれているようだ。


「無理よ…この魔法は解けないわ。いいから帰って。」

そう言いながらアルマは空中を見上げた。


「…大天使様。」


アルマはボクの背後に向かい、そう言葉にする。


ゆっくりと後ろを振り返ると、白い衣服をまとった巨大な人物が佇んでいた。身長は3メートル程はあるだろうか…優しくもあり、恐ろしくもあり、その姿は表明に困る存在だ。


「招かざる客人ですね…アルマティアス、だから言ったでしょ。」

「申し訳ございません…大天使様。」


「どこから…」

「いつの間に…」

イリエとサフィアが驚いて後ずさりする。ヤエノはポカンと口を開き言葉も発せられない。

大天使様と呼ばれたその人物は音も立たず、気配すら発せずにボク達の背後に近づいたのだ。


「人族よ…ここはお前達が来るべき世界では無い。早々に立ち去るが良い。」

その人物は、優しくも冷たくもある口調でボク達に伝えてきた。


返事をしなくては…驚きのあまり固まってしまったが、ボクは伝えるべき事を伝えた。

「アルマを…アルマティアスを返してください!」


「アルマティアスは人族をこの地に招き入れた。同じ罪をまた重ねる可能性がある。アルマティアスはこの地に止め再教教育を行う必要である。」

そんな…ボクのせいじゃないか。

アルマが、ためらいながらボクとサフィアをこの空間に連れて来た事を思い出した。


「人族の街を魔族が襲ったのです!だから…アルマはボク達をこの空間に通してくれたのです!」

「お願いです…人々を助けてくれたアルマさんの罪を許してください。」

ボクとサフィアは大きな声で伝えた。


「何を言っているのだ?だから…この空間に封じ込めるのだ。」

「え?」

大天使様という方が言う意味が分からなかった。

が、次の言葉を聞いて察する事になる。


「魔族と人族との争いに我々が首を挟む事が罪なのだよ。」


「そんな…大天使様は、人族が魔族に襲われても良いと言うのですか?昔話では"大天使様は人族を助けた"と聞いております。」

昔話?…イリエは何かを思い出したようで、そう問いかけた。


「あぁ…随分と昔の事を知っているのだな。あの時、人族を助けたばかりに…それが間違いの始まりだった。」

大天使様は驚きの事実を語る。

「私が人族を助けた事が原因で、元々一つだったこの世界を"天界、人界、魔界"…この3つに分ける事になったのだ。」


「え?元は一つだった?」

ボク達は声を揃えて言うと、大天使様は少しだけ詳しく話した。


「数百年前の事だ…我々天使族が人族を助けた事に怒った魔族が…我々が住む天界を攻めようとした。そこで、私は空間魔法を駆使して世界を3つに分けて戦争を回避したのだよ。」


情報量が多すぎて…頭がパンクしそうだ。


~~~~~~~


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