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最果ての魔女 ~魔女となった少年の時を超えた復讐の旅~  作者: くぼってぃー
エルフの森と目指した英雄
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向かうべき森の旅路にて

少し箸休めに近い回ですかね。

――――森を3時間近く歩いていた。


腹が減り、出した血が凍結する。その痛みに負けない位の強い肉体と精神を手に入れたイヴァンなら、エルフの森に行くのも簡単だった。


だが、魔力を消費して体がボロボロになり、目の前で自分を支えてくれていた綱がちぎられたのだから、心身共に限界を迎えた。


「はぁ――――――疲れた。」


近くの木に腰を掛けた、寒い獄中で過ごしていたのだから寒さには耐性があった。

だから薄い布だけでも十分だったが、ちゃんとした服を着なければ少し危ない道のりという事を、この3時間で学んだ。


木に腰かけているイヴァンに招かれたような足音が聞こえてきた。

周りが暗く、影と光る目だけが視界に入った。獰猛な目付きでこちらを睨み付け、食欲を丸出しにしたうなり声を響かせた。


ーーだが、狩の歴が長かったイヴァンには分かった。


「――――魔物か。」


月が雲から姿を出して直ぐに分かった。

狼の魔物、デッドリーウルフの亜種だった。白い毛とキレイで金色の目をしていたからすぐわかった。


何より、並の騎士と比べて強さの格が違った。


「今は、疲れているんだ、だから退いてくれ。」


目をつぶり、戦う意思が無い事を示す。だが、向こうは縄張りに入られ少々、気が立っていた。


その数秒後、デッドリーウルフはイヴァンに飛びかかった。

だが、キレイな身のこなしで避けて、脳と体の接続面である神経系を切断した。

同時にデッドリーウルフは、目を上にして倒れた。


「ほら、戦っても意味が無いから。」


僕は将来、英雄になろうとしていて、これくらいの体捌きは出来ていた。

だが、問題は力がなくて上手く逝かなかったが、人間よりも力が格段に上がった為に、一撃で仕留められるようになった。


「この毛皮、服に使えるかも。」


なんとかなめし、魔法を付与して防具を作った。

だが、毛皮だけでは不安だったため、近くを通りかかった馬の魔物を狩り、ちょっとした装備を作った。


「やっと出来た!馬の魔物の革で作ったズボンと、デッドリーウルフの毛皮で作った、上着だ。」


やっと、薄い布切れからおさらば出来るのでとても嬉しかった。

今後、どのような変化が起きるか分からないので、少し大きめに作った。

だが、やはりダボダボで寒い。とりあえず、木を植えて強制的に成長させ、薪を作った。後は、燃えにくい火を作るため、馬の魔物にあった脂肪を油として使った。


「それにしても、腹減ったな~・・・」


腹が減って少し泣きそうだったけど、食料は直ぐそこにあった。


「魔物って食べられたっけ?」


飢餓から、常人では考えない事を考えた。


「まぁ、魔物も魔力を少し持った動物が変異した物だから行けるはず!」


友人の心臓を食らった事もあるのだ、躊躇う事など無い。


「いただきます!」


怖い物見たさありながらも、馬の魔物の焼いた肉に貪り着く。

あれ?以外とイケる。なんなら普通の動物よりも美味しい! 

そう思い、無我夢中で馬の魔物肉を平らげた。

腹を見ると、クラリスの心臓を食べた時に血によって膨れた腹よりも出っぱていた。


「ふぅーーー。旨かった!」満足そうな口振りで横になった。


久しぶりの食事が魔物だったのでとても驚いたが、それでも旨かった事には変わりなかった。


そうして横になると、星を見ながら考え始めた。

家族はどこにいるのだろう。エルフはどんな気持ちで僕を見るのだろう。

どうやって世界を変えれば良いのか等、考えてばかりで答えが出なかった。

だが、そこで疲れたのか寝落ちしてしまった。


目が覚めると朝になっており、積もった雪が反射して輝いていた。

だが、何故か頭が痛い。体もダルかった。正直原因は分かっていた。


「魔物の肉、少し生焼けだったみたい。」

腹を下してどこかに用を足す所が無いか探していた。

その途中で奇妙な光景を見た。


   ―――――スライムを連れていく行商人だった――――

こんにちは!くぼってぃーです!

もうすぐ500PVに行きそうです!500PV越えたらイヴァンのイラストをTwitterに乗せようと思うのでよろしく!

そして、一章に突入おめでとう!

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