エルフの領土にて
いつもよりも少しだけ長いです。
―――――二日前
「そもそも、エルフをスライム君、君は知っているのか?」
焚き火の前で雑談を始めようとした。スライムは、この数日でスライムの実力を測ったが、正直スライムの実力は期待より遥かに下の物だった。
「―――――――――!(耳の長い奴でしょ!)」
このとうり知能も少し残念だった。教養も無い、期待の戦闘能力もそこらの魔物とあまり大差が無いレベルだった。
ため息を着きながら説明を始めた。
「エルフは、500年前に原初の魔女に肩入れしたから迫害された種族の事だ。」
父と母に子供の頃よく、寝る前に聴かされていたから、多少の知識はあった。
それでも、実際に会ったことは無かったので少し緊張していた。
「―――――――――。(それでもイヴァンなら仲良く出来るよ。)」
笑っているような口調で可愛さを全面解放する言い方だった。
(やばい、めっちゃ可愛い。何この純粋無垢なスライム。)
そう思いながら、少しでも早く着こうとしていたので、ほとんど寝ている日が無かった。
――――――そして今に戻る。
エルフの領土は、一度入ると戻れない程の恐ろしい場所と聞かされていたが、イメージとは全く違い、大地には草が生い茂っており、日の光が遮られる事なく、止めどなく照らし続けている。
近くで、木葉同士が動く音がした。そして、同時に気配と戦意が感じられた。
周りにあったはず小さな木が動いて囲んだ。
「――――――――!(ひぃーー!)」
スライムは怯えながらイヴァンの後ろに隠れた。
そして、木の擬態から耳の長い緑髪をした男が飛び出し、見たこともない鉄製の筒のような物を取り出し、こちらに向けた。
「動くな。動けばこれをお前の頭に発射する。」
毒を使った吹き矢関係だと思ったが、毒矢を入れるのにはおかしいサイズと材質だった。
「急に押し掛けてすまない。だが、どうしてもの用事があって来た。」
冷静な佇まいで、なるべく挑発しないようにしていた。未知が何よりも怖い。
もしも、僕の力ではどうしようも出来ない物ならば、間違いなく二人まとめてあの世行きだろう。
「口を慎め!人間風情が!」
返ってくる言葉は、どれも人間を恨むような妬ましい声だった。
「いいか、私が3つ数える内に目的を答えろ。そうでなければ、首の上を消し飛ばす。」
どうやら、僕の考えは正しかったようだ。この未知の兵器が頭を吹っ飛ばすだけの威力がある事が分かった。
だが、どう証明すればいい?
クラリスの手帳は、ミーニャと呼ばれるエルフにしか分からないとクラリス本人から聞いていた。だが、嘘を言えばどうなるか、考えたくも無かった。
「3、2・・・・」
それでも、目的を達成するには、ミーニャと呼ばれるエルフにこれを渡さないといけない。
「1、、、ぜ、、、」
そして、行動に出た。
「それは、まさか!クラリスさんがミーニャに残した手帳?」
そして、囲んでいた木の擬態から合わせて10人近くのエルフが出てきた。
緑髪のエルフは、筒をしまい頭を下げたした。
「すまなかった。我々の大恩人であるクラリスさんの関係者だったとは。我々の非礼をお許し下さい。」
少し驚いたが、直ぐに冷静に判断を下した。
「もういいので、ミーニャという方に会わせて下さい。」
全員が、申し訳なさそうな顔をしている中、緑髪の男が言った。
「本当に申し訳ありません。ミーニャはその、つい先月に息を引き取りました。」
冷静になっていた感情が突如に変わった。
ミーニャというエルフは亡くなっていた。つまり、クラリスに誓った事が果たせなくなった。そして、同時に絶望が襲った。
必ず世界を変えて見せると誓い、その中で誓った約束も果たせないのなら、世界を変えるなど無理だ。今後、これよりも理不尽な事が起きると考えたら、約束に顔を会わせられない。
「そうですか。すみません、勝手に立ち入ってしまって。」
そして、絶望しながら森の方に歩んだ。
それでも、世界を変えると願うなら行動をもっと早くしなければいけない。
「待っ、待って下さい!」
緑髪の男が後ろから必死に追いかけて来た。
「もしかしたら、ミーニャの遺品や家を探せば何かあるかもしれません!」
目に少し生気がが戻り、それと同時に体が動いた。
「それは、どこですか?案内して下さい!」
緑髪のエルフは少し困惑しかけたが、直ぐに平常心を取り戻し、走り出した。
「こっちです!」
――――直ぐにミーニャの家にたどり着いた。
辺りは少し暗くなって来ており、緑髪の男は見回りがあるために、家に来た後別れた。家に入ると、生活がまるで無く、これまで人が住んでいたような形跡も無かった。
ただ、ベッドと机とクローゼットのような物がおいてあるだけだった。
だが、異変には直ぐ気が着いた。
「これは、凹み?」
机を見ると、割と新しい形跡の四角い穴が開けられていた。
そして、その形は丁度所持している、クラリスの手帳がはまる形状だった。
「これをはめれば、いいってこということか?」
半信半疑の気持ちで、手帳をはめてみた。
はまる音と共に、部屋が発光して人が空中に写し出されていた。
――――――――これを見ているのはクラリスでしょうか。――――――
今回の投稿は少し遅れてしまい、申し訳ありませんでした!
友人と話し合ったり、遊んでいて投稿が遅れました!
そのお詫びでは無いですが、いつもよりも少しだけ長めの話にしました。
本当にごめんなさい!




