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930 次の目的地は

 ボク達が見たザッハーク神教の総本山は、とんでもない事になっていた。


 辺り一面にはアンデッドの飛び散った破片が散らばり、どうやらここにはもう人間はいないようだ。

 これが全部魔将軍アビスの仕業だとすると、大魔女エントラ様達はここで魔将軍アビス、そして邪神竜ザッハークと戦ったのだろうか……?


 まあ、あの最強の大魔法使いが負けるわけないのはわかる。

 それに龍神イオリ様までいるくらいだ。

 フロアさんとサラサさんも歴戦の戦士で普通のアンデッド程度なら相手にもならないだろう。


 黒竜王ヘックスも本来ならとんでもない能力を持っているが、今は能力を奪われていて小さなドラゴンくらいになっている、心配はこれくらいか。


 だけど、どこを見ても魔法が放たれた跡や飛び散ったアンデッドばかりで、大魔女エントラ様達はここにいないようだ。

 ひょっとしたらもうここを離れて、どこか別の場所に行ってしまったのかもしれない。


「ユカ、ここにいる人たち、みんな苦しんでいる……」


 エリアさんは死んだ人達の声を聞いているのだろうか、ここでアンデッドにされてしまった人達を彼女は巫女の力で浄化しようとしている。


「さあ、悪しき者に蝕まれ、汚れてしまった魂よ、今こそ天に還しましょう、レザレクション!!」


 辺り一面に光が広がり、ザッハーク神教の総本山全体に広まった。

 光で照らされた場所は、汚れた土地でも草が生い茂り、アンデッドの破片は光の粉になって消え去った。


「オオオ、温カイ……アリガトウ、アリガトウ……」

「おお、神よ……」


 魔族によって取り込まれ、アンデッドにされてしまった人達の魂は、エリアさんの力で天に還って行った。


 辺り一面の光が消えた時、その山にはボク達以外の命は何も存在しなかった。

 どうやらこの山にはもう何の用も無さそうだ、ここで手に入るアイテムも見当たらない。


「さあ。飛行艇グランナスカ、発進!」


 ボク達はザッハーク神教の総本山から街道の反対側を通り、空から山の向こうに向かった。

 多分どこかには大魔女エントラ様達がいるはずなんだけど……どこに行けばいいんだろう?


 飛行艇グランナスカが空を飛んでいると、今度はどこかの洞窟からか大量のモンスターの足跡らしきものが見えた。

 アレは! まさかスタンピード!!

 スタンピードとはモンスターの大量発生減少の事だ。

 もし、スタンピードに巻き込まれたら、村は壊滅、人は全滅だ。


 それくらいスタンピードの被害は甚大だと言える。


 急がないと、もしスタンピードがまだ続いていたらこの先にある村や町が壊滅してしまう!!


 ボクは嫌な予感がし、飛行艇グランナスカのスピードを速めてスタンピードの足跡を追いかけた。

 この足跡の量と速さだと、今頃下手すればモンスターによる蹂躙で町や村が崩壊しているかもしれない!


 ボク達は少しでも、一人でも多くの人を助ける為に足跡を追いかけた。

 そして、遠方に村が見えた時、ボクは叫んだ。


「みんな、スタンピードを食い止めるんだ! 一人でも多くの人を助けるぞ」

「わかりましたわ、ユカ様」

「了解です!」

「私も、治療でお手伝いします」


 ボク、ホームさん、ルームさん、エリアさんはモンスター達のスタンピードを食い止める為、飛行艇グランナスカを着陸させ、村に向かった。


 早く! 早く! 早く!!


 ボク達がやらなければ、スタンピードのモンスターは間違いなくB級以上、普通の冒険者では相手にもならない。


 ボクは新生エクスキサーチを握り、モンスターの群れといつでも戦えるようにして村に走った。


「どこだ、モンスターは! ボク達が相手だ!!」

(わたくし)も容赦はしませんわ! 覚悟してくださいませ!!」


 ボク達が火の燃えている村の真ん中に向かうと、そこにはモンスターなんて一匹もいなかった。


「あ、あら、ユカじゃない。どうしたのかねェ、そんなに血相変えて」

「えっ、エントラ……さん!?」


 ボクは思わず武器を構えたまま前のめりに突っ込んで大きくコケてしまった。

ネオページで新作始めました。


異世界ゴーレムカンパニーです。


https://www.neopage.com/book/30496626311219900


異世界に転生した建築家がゴーレムマスターのスキルと現代日本の検知器技術でエレベーターや橋などを作り、人助けをしていく話です。

こちらもよろしくお願い致します。

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