929 総本山で見たものは……
異世界ゴーレムカンパニーの原稿を書くのに時間がかかり、久々の更新です。
今回パソコンとUSBが死んでしまい、3000文字16話近い話を書き直す事になりました。
合間を見てどうにかこちらの作品も更新していきますので、よろしくお願いします。
ボク達は飛空艇グランナスカに乗り、砂漠の国ディザードを離れた。
ここでは色々あったな……しかし、ここで得たものは大きかったと思う。
地下深くに存在した遺跡、その奥深くに存在した古代文明の負の遺産、ウルティマ・ザイン。
最強最悪の古代兵器、コアを破壊しない限り何度でも完全再生をする凶悪なモンスターだった。
コイツを倒すためにボク達は全員が一丸となって戦った。
ボクとボクの中にいるソウイチロウさん、ホームさんとルームさんの二人、そしてエリアさんで古代遺跡を踏破し、機械竜、鉄巨人を倒し、そしてウルティマ・ザインを破壊し、その中にあった丸い金属のプレートを手に入れた。
このプレートが何を意味するものなのか、大魔法使いのルームさんでも分からないようだ。
これは大魔女エントラ様か、ボルケーノ様でないと分からないかもしれない。
つまり、今のボク達にはこれが何なのかはわからないって事だ。
「早くエントラ様達と合流しよう」
「そうですわね」
ボクは、飛空艇グランナスカを飛ばし、砂漠の国ディザードからエントラ様達と別れたザッハーク神国の村に向かった。
村があった場所は、溶岩が固まり、かなりの被害が出ているが、それでも人的な被害は出ずに済んだようだ。
でもこの村にはいい思い出が無い。
ボクは荷物入れの中にしまった宝石の付いた首飾りを取り出した。
宝石はキラキラと輝いている。
これは村のオババ様と言われた悲しい女性の思い出の品だ。
大魔女エントラ様が言うにはこれは何かに使えるという話だったけど、ウルティマ・ザインの居る空間に行くために使えたんだよな。
他にもまだ何かに使えるかもしれない、持っておくことにしよう。
ボク達は村の上空を通りすぎ、近くに何かが無いかを調べた。
すると、街道が見えたので、そこを辿ってみる事にした。
どうやらこの上空からでも見てわかる道は、参拝者の街道とみて間違いなさそうだ。
多分、大魔女エントラ様や龍神イオリ達はこの参道を通ってこの国の国教であるザッハーク神教の総本山に向かったのかもしれないな。
ボク達が飛行艇グランナスカを飛ばし、街道を進むと、地面にとんでもない物が見えて来た。
「何だ、アレは……」
「何という……数ですの、アレは全部モンスター?」
なんと、地面に散らばっていたのは大量のモンスターと思わしき者達のバラバラになった死体の残骸だった。
どれもこれもモンスターの強さがB級以上だと見えるので、こんな連中を倒せるのは……間違いなく大魔女エントラ様達という事になるだろう。
やはり彼女達は乗合馬車か何かに乗ってザッハーク神教の総本山に向かったのだろう。
しかし、空を飛べるはずの大魔女エントラ様達が、何故そんな時間のかかる旅路を選んだのだろうか?
ボク達がザッハーク神教の総本山に到着すると、そこはもっとひどい有り様になっていた。
「こ……これって、全部モンスターの死体か?」
ザッハーク神教の総本山であった有ろう場所は、ゾンビやグールと思われるタイプのアンデッドモンスター達の残骸で埋め尽くされている。
この中にはもう生存者は一人もいないのだろう。
ボク達は飛行艇グランナスカを降り、ザッハーク神教の総本山の奥の山に向かった。
すると、そこには参道に散らばるアンデッドの残骸が所狭しと転がっている。
一体何があればこれだけのアンデッドが……?
『多分、コレはアビスが出て来たんだろうな』
『ソウイチロウさん、アビス……ですか?』
『そうだな、これだけ大量の人間を瞬時にアンデッドにしてしまうだけの能力を持っているのは魔将軍アビスくらいしかいないだろう』
そうか、ここはもう既に魔将軍アビスに乗っ取られた場所になっていたんだな。
でもそんな高レベルのアンデッドを倒せるとなると、出来る人は限られてくるはず。
ボクは、辺り一面のアンデッドの残骸を見て、これを倒したのは大魔女エントラ様達だと確信した。
ネオページで新作始めました。
異世界ゴーレムカンパニーです。
https://www.neopage.com/book/30496626311219900
異世界に転生した建築家がゴーレムマスターのスキルと現代日本の検知器技術でエレベーターや橋などを作り、人助けをしていく話です。
こちらもよろしくお願い致します。




