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923 ヘックスとワタゲ

お待たせしました。

リアルに色々とありましたが、更新を再開します。

どうぞよろしくお願いします。


リアルとの折り合いで毎日の更新は無理だと判断しました。

それでも完結までは続けようと思っていますのでよろしくお願い致します。

◆◆◆


 モンスタースタンピードは一体の巨大なブラックドラゴンによって鎮静化された。


 正式にいえばドラゴン一体だけがモンスターを食い止めたわけではないのだが、あくまでもここではそういう流れにしておきたいらしく、大魔女エントラ達は自身の関与を意図的に隠した。


 その為、このSレベルモンスターとAレベルモンスターによるモンスタースタンピードは黒いドラゴンが一体で鎮静したと言われることになるのだろう。

 現に村人達が救われたのは黒いドラゴンだというのはこの地域にいる誰に聞いても帰ってくる答えだ。


 この国では邪神竜ザッハークが人々を騙し、国の神として崇められていた。


 だが、ユカの仲間達はその総本山に乗り込み、その信徒達を全て倒した。

 いや、信徒達は既に魔将軍アビスとその眷属達により人間では無くなっていたのだ。


 その総本山で邪神竜ザッハークの巫女にされるはずだった少女、ワタゲを助ける為に黒竜王ヘックスは大魔女エントラ達と共に邪神竜ザッハーク、そして魔将軍アビス達を相手に戦った。

 ヘックスは魔将軍アビスとその眷属、そして邪神竜ザッハークを倒し、ワタゲとその家族を元住んでいた村に届ける為にこの場所に来たのだ。


 だが運が悪い事にこの近辺では邪神竜ザッハークの復活の影響を受け、S級モンスターやA級モンスター達によるモンスタースタンピードが起きていた。

 このレベルのモンスターによるスタンピードは大規模な天災、災害と同じクラスだ。

 一度起きればその辺りの住人全てが殺し尽くされ、村という村はその大半が全滅してもおかしくない。


 しかしこの村に到着した黒竜王ヘックスと大魔女エントラ達はこの未曽有の危機とも言えるモンスタースタンピードを抑えたのだ。


 本来は国すら滅ぼし、大陸を一瞬で焦土に変えるとまで言われているのが伝説の黒竜王ヘックスだ。

 だが今の彼はボルケーノの館での罠によってその力の大半を吸いとられてしまい、少し強い程度のA級のブラックドラゴンになっていた。

 そんなヘックスは大魔女エントラによる時を巻き戻す魔法により本来の力を取り戻し、モンスターの大軍勢を打ち砕いたのだ。


「オイこら、エントラ! 俺様を元の大きさに戻せ!」

「そんな事言ってもねェ、(わらわ)も魔力の大半を使ってしまったからねェ」

「嘘をつけ! まだまだ魔力は残っているだろうが、俺様を早く元の姿に戻せ!!」


 大魔女エントラとヘックスが言い合いをしていると、おずおずと彼女等の前に出てきたのはこの村の村長らしい人物だった。


「あ、あの……そちらにおられるのは、先程儂らを助けてくれた黒いドラゴン様なのでしょうか」

「そうだ、俺様は黒竜王ヘックス! 伝説のドラゴンだ!」

「お、おお。貴方様が伝説の黒竜王様、まさか本当に実在したとは……」


 ヘックスの名前を聞いた村長は彼に深々と頭を下げた。


「貴方様がおられなければこの村は間違いなくモンスター達によって攻め滅ぼされていました、貴方様は私達の命の恩人です。本当に、本当にどうもありがとうございました。このご恩は一生忘れません、この村があり続ける限り、貴方様の事はいつまでも語り続けていきます」


 村長に続き、モンスタースタンピードから助かった村人達が全員ヘックスに頭を下げた。


「クロちゃん……本当はヘックスっていうんだ。ヘックスって伝説では物凄く悪い事をして暴れ回ったって聞いたけど、本当なのかな……」


 少し怯えているワタゲだったが、ヘックスはそんな彼女のそばに飛んでいき、その膝の上にちょこんと座った。


「そうだ、俺様が黒竜王ヘックスだ。今は仕方なくこんな姿をしているが、本当の俺様はとても大きくて強いドラゴンなんだぞ」


 ヘックスの自慢話を聞いたワタゲは彼の頭を優しくなでた。


「でもクロちゃんはやっぱりクロちゃんだよ。カッコ良くて強い、そんなクロちゃんが大好き!」


 そう言ってワタゲはヘックスをギュッと抱きしめた。


 その様子を見ていた村長が黒竜王ヘックスに頭を下げた。


「黒竜王ヘックス様。もし、よろしければこの村の名前に貴方様の名前を付けさせていただけませんでしょうか?」

「へ? 俺様の名前の村だって??」

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